IARPAと米陸軍が次世代コンピュータの工学研究を開始

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)と米陸軍戦闘能力開発司令部(U.S. Army Combat Capabilities Development Command)の陸軍研究所(Army Research Laboratory)は10月7日、諜報コミュニティが増大化する重要データ分析ミッションを実行する一助となる革新的な新規コンピュータ・アーキテクチャ設計を工学するプログラムの開始を発表した。「先端グラフィックで知的かつ論理的なコンピューティング環境(Advanced Graphic Intelligence Logical Computing Environment: AGILE)」プログラムを通じて、①データ分析アルゴリズムを効果的に実行する複雑なデータ・ストリーム及び構造へのアクセス、その移行、貯蔵の知的メカニズムを開発するコンピュータ・アーキテクチャに完全な再考を促すこと、②多様なソースと手法から得た大量データのタイムリーな予測分析を進展させること、③諜報コミュニティのパフォーマンスに大幅な向上をもたらす新世代コンピュータ・アーキテクチャの種をまくこと、を目指す。IARPAは、競争的公募を通じて、アドバンスト・マイクロ・デバイス社(Advanced Micro Devices, Inc.)など6つの組織にAGILE研究契約を発注した。 Office of the Director of National Intelligence “IARPA AND U.S. ARMY LAUNCH RESEARCH TO ENGINEER NEXT GENERATION OF COMPUTERS” (10/7/22)

エネルギー省、グラント申請者から多様性推進計画の提出を義務付け

エネルギー省(Department of Energy)の科学局(Office of Science)は今週、ウェブサイト上で、科学局の公募に応募する研究者(エネルギー省傘下の10件の国立研究所も含む)は、申請書の中で「包含的で公平な研究の推進(Promoting Inclusive and Equitable Research: PIER)計画(PIER Plan)」を含めることが義務付けられると発表した。計画には、研究プロジェクトにおける科学的卓越性を進展させる本質的な要素として、公平性と包含性を推進するための活動及び戦略を記述しなくてはならない。計画は単に大学や機関の方針を繰り返すだけでは足りず、申請者のメリットリビューの一部として評価される。この新たな要件は、バイデン政権の下、組織内及び組織が奉仕するコミュニティ内の双方で、多様性と公平性と包含性を向上させるという、科学局のより広範な取り組みの一部分である。 Science “Department of Energy requires plans to promote diversity from grant applicants” (10/5/22)

NIST、ステーブルコインへの政府関与について意見を募集

米政府がデジタル資産と通貨市場についてより良い理解を得、関与しようとする中、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、ステーブルコイン業界に関するガイダンス草案を発表し、一般からのコメントを募集している。ステーブルコインとは、比較的安定した資産(一般的には既存の通貨)と連動するよう設定されたデジタル通貨。NISTのガイダンス草案「ステーブルコイン技術の理解及び関連するセキュリティ上の検討事項(Understanding Stablecoin Technology and Related Security Considerations)」は、ステーブルコイン市場の成長について調査している。ガイダンス草案は、比較的安定している20のサンプル・ステーブルコインの価値について調査した後、ステーブルコインやステーブルコイン技術の主要な要素がどのように機能するかについて概説するなどしている。議員や業界の関係者は、バイデン政権が暗号通貨やその他のデジタル資産の規制にどのような動きを見せるのか関心を示しているが、NISTは規制当局ではなく、この草案文書について正式な勧告は行わないことを強調している。その代わり、草案文書は、連邦規制がステーブルコイン業界に及ぼし得る影響について簡単な議論を提示している。 Nextgov “NIST Wants Input on Government Involvement in Stablecoins” (10/5/22)

GAO、サイバーセキュリティ労働力の育成に関する報告書を発表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「サイバーセキュリティ労働力:サービスのためのサイバーコープ奨学金プログラムは改善措置が必要(Cybersecurity Workforce: Action Needed to Improve Cybercorps Scholarship for Service Program)」と題する報告書を発表した。「サービスのためのサイバーコープ奨学金プログラム(CyberCorps Scholarship for Service Program)」は、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)と連邦政府人事局(Office of Personnel Management: OPM)、国土安全保障省(Department of Homeland Security)が運営管理しているプログラムで、受益者は、認定された情報通信(IT)及びサイバーセキュリティ分野の学問を高等教育機関で勉強するための奨学金を得、卒業後は一定期間、政府で働くことが求められている。GAOが、NSFとOPMのプログラム運営方法に関する19件の法定要件について調査したところ、双方とも13件の要件は順守しており、6件は部分的な順守となっている。GAOはこうした点への対処として、NSFに3件の、OPMに2件の勧告を行っている。 Government Accountability Office “Cybersecurity Workforce: Actions Needed to Improve Cybercorps Scholarship for Service Program” (9/29/22)

ハーバード大学のヘルスラボ・アクセラレータ、学生の社会的影響に関する新規事業を支援

ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)の学生は今年、自分のアイデアをスタートアップに転換し、実世界での影響をもたらす可能性を含む新たな機会を得る。同大学院は今回、ヘルスラボ・アクセラレータ(HealthLab Accelerator)プログラムを立ち上げ、公共及び世界的な衛生問題を解決することに専念するアントレプレナー・チームを結集させ、資金ならびにメンタリングやネットワーキング、共同作業の機会を提供する。プログラム終了前には、春には各自のアイデアを売り込むコンペが実施され、2万ドルの賞金(3件)を競う。ヘルスラボ・アクセラレータ・プログラムは、ハーバード大学公衆衛生大学院と、ハーバード大学(Harvard College)の「創造性とアントレプレナーシップに関するレマン・プログラム(Lemann Program on Creativity and Entrepreneurship: LPCE)の合同事業である。 Harvard University “New HealthLab Accelerator program supports student social impact ventures” (9/29/22)

商務省、工業諮問委員会の初代メンバーを任命

商務省(Department of Commerce)は9月29日、工業諮問委員会(Industrial Advisory Committee: IAC)の24名のメンバーの任命を発表した。IACは、米国チップ法(CHIPS for America)への支援として、半導体の国内研究開発に関連する様々な問題について商務長官(Secretary of Commerce)に提言を提供する。IACは、製造インセンティブ・プログラムを含め、連邦政府による経済的援助の受益者の選出は行わない。アプライド・マテリアルズ社(Applied Materials)の元最高経営責任者(CEO)であるマイク・スプリンター氏(Mike Splinter)がIACの委員長に、アナログ・デバイス社(Analog Devices)のフェローで幹部のスーザン・フェインド氏(Susan Feindt)が副委員長に就任する。 Department of Commerce “U.S. Department of Commerce Appoints First Members to Industrial Advisory Committee” (9/29/22)

加州知事が「カリフォルニア州がなければテスラは存在しなかった」と発言

カリフォルニア州のリーダーは、同州の政策が世界最大の電気自動車メーカー、テスラ社(Tesla)の成功に何らかの貢献をしたと認められることを長きにわたって模索しているが、ギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)は最近、その主張を高め、「州のインセンティブがあったからこそテスラ社の台頭があった」との見解を主張している。例えば同知事は、9月12日に行われた西部州知事とのパネル・ディスカッションで、「カリフォルニア州の規制機関や規制がなければ、テスラはなかった」と発言した。sサンフランシスコ・クロニクル社(San Francisco Chronicle)が、「テスラ社は、カリフォルニア州から10億ドル以上の助成金を受け取っている」との知事の主張の裏付けを知事室に求めたところ、実際、テスラ社は2009年以来、知事の発言を上回る32億ドル以上の直接的・間接的助成金及び市場メカニズムを受け取っていることが判明した。これには、ゼロ排出自動車生産に対して受け取るクレジットが含まれる(テスラ社はこのクレジットを他の自動車メーカーに販売可能)。ウォール街のある金融アナリストは、「テスラ社の誕生とその成功がカリフォルニア州で始まったことに異を唱える人はいないだろう」と語っている。 San Francisco Chronicle “Newsom says ‘there is no Tesla without’ California. Here’s how much money it has received from the state” (9/28/22)

国家サイバー局長室、サイバー労働力、訓練、教育に関する意見を要請

米国は、サイバー人材の大幅な不足に直面し続けており、現在、約70万人のポジションが空いていると試算される。サイバー労働力不足は、米国の国家・経済安全保障にとって短期的及び長期的な脅威となっている一方、より多様で包含的な労働力を雇用する大きな機会ともなっている。この溝を埋め、サイバー関連の雇用機会を最大限にするため、サイバーセキュリティの訓練、教育、キャリア経路が、情熱や可能性を持っているあらゆる人々に利用可能となっていることを確実にする必要がある。こうした中、国家サイバー局長室(Office of the National Cyber Director: ONCD)は、大統領府及び省庁間パートナーとの共同作業により、サイバー労働力、サイバー訓練及び教育に焦点を当てた国家戦略の策定に取り組んでいる。ONCDはこの取り組みをスタートするにあたり、7月に「ホワイトハウスサイバー労働力及び教育サミット(White House Cyber Workforce and Education Summit)を招集した。そして今週、多様な関係機関から戦略策定への情報提供を求める「情報の要請(Request for Information: RFI)を発表した。 White House “Office of the National Cyber Director Requests Your Insight and Expertise on Cyber Workforce, Training, and Education” (10/3/22)

エネルギー省、科学的フロンティアを進展させるため、4億ドルの研究資金を発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月4日、エネルギー省のクリーン・エネルギーや経済・国家安全保障の目標を支援する基礎研究を支えるため、最高4億ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表した。この資金提供により、エネルギー省の科学局(Office of Science)及びその主要プログラムである先端科学コンピューティング研究(Advanced Scientific Computing Research)、基礎エネルギー科学(Basic Energy Sciences)、生物学的・環境的研究(Biological and Environmental Research)、核融合エネルギー科学(Fusion Energy Sciences)などを進展させる。このFOAは通称「オープン・コール(Open Call)」として知られており、毎年の年度初めに発表される。FOAの正式名称は、「2023年度 科学局の経済援助プログラム公募の継続(FY 2023 Continuation of Solicitation for the Office of Science Financial Assistance Program)」。 Department of Energy “DOE Announces $400 Million in Research Funding to Advance Scientific Frontiers” (10/4/22)

国防総省、応用極超音速研究に取り組むバージニア大学に450万ドルを提供

国防総省(Department of Defense)は10月4日、極超音速技術の進展に取り組むバージニア大学(University of Virginia: UVA)に450万ドル(3年間)を提供することを発表した。研究は、合同極超音速移行局(Joint Hypersonic Transition Office: JHTO)がスポンサーとなり、「応用極超音速のための大学コンソーシアム(University Consortium for Applied Hypersonics: UCAH)」を通じて、UVAやミネソタ大学(University of Minnesota)、ノースカロライナ州立大学(North Carolina State University)、バージニア工科大学(Virginia Polytechnic Institute and State University)によって行われ、エンジン設計や操作制御、運用対応力に焦点が当てられる。また、イノヴィアリング社(Innoveering)、カルスパン社(Calspan)、ボーイング社(Boeing)などの業界パートナーや、連邦資金を受けた研究開発センター(Federally Funded Research and Development Center)、政府研究所機関などが参加、支援、協力する。 Department of Defense “DoD Awards $4.5 Million to University of Virginia for Applied Hypersonics Research” (10/4/22)