エブリン・ワン博士がARPA-Eの局長に就任

1月9日、エブリン・ワン博士(Dr. Evelyn N. Wang)がエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の局長に就任する宣誓式が行われた。同氏は、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の機械工学部(Mechanical Engineering Department)の長及び工学教授(Ford Professor of Engineering)を務めていた。ワン氏は、熱及び大量輸送プロセスを、ナノ工学によるマテリアルと組み合わせることで、クリーンなエネルギー及び水のための革新的なソリューションを創出する研究に取り組んでいる。 Advanced Research Projects Agency-Energy “Dr. Evelyn Wang Sworn In as Director of Advanced Research Projects Agency-Energy” (1/9/23)

カリフォルニア州、9万基のEV充電器設置に26億ドルを投資

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission: CEC)の発表によれば、同州のゼロ排出輸送戦略を加速させるため、29億ドルを支出する計画である。今後4年間で約9万基の電気自動車(EV)充電器が新設される予定で、これにより州内で利用可能な充電器の数は2倍以上となる。約9億ドルが乗用車用EVのための充電器に充当され、約17億ドルが中型および大型のゼロ排出自動車向けインフラに充当される(水素燃料電池駆動車も含まれる)。CECは、「ユーティリティ機関やその他のプログラムによる資金も合算すると、2025年までに25万基のEV充電器を設置するという州の目標を達成できる見込みである」とする。 engadget “California invests $2.6 billion to build 90,000 EV chargers” (12/17/22)

DARPA、AI重要鉱物評価コンペの勝者を発表

重要鉱物の供給を増やし、より良い確保を行うことが急務となっている中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2022年8月に、米国地質調査所(U.S. Geological Survey: USGS)と提携し、「AI重要鉱物評価コンペ(AI for Critical Mineral Assessment Competition)」を開始した。提携は、USGSが50以上の重要鉱物資源についてその経済的計画や土地利用に関する意思決定の評価を実施する助けとなると期待されている。今回のコンペの目標は、USGSが重要鉱物資源の評価作業に費やす膨大な時間を、人工知能(AI)と機械学習を使って主要なプロセスを自動化することで、劇的に削減するアイデアをクラウドソースすることであった。コンペは「マップ・ジオリファレンス・チャレンジ(Map Georeferencing Challenge)」と「マップ機能抽出チャレンジ(Map Feature Extraction Challenge)」の2部門に分けて行われ、今般、その勝者(賞金:1位は1万ドル、2位は3,000ドル、3位は1,000ドル)が発表された。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Announces Winners of AI for Critical Mineral Assessment Competition” (12/16/22)

GAO、連邦によるエネルギーと水の管理について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は12月15日、「連邦によるエネルギーと水の管理:効率性に関する要件の達成は複雑な成功、追加のデータが必要(Federal Energy and Water Management: Agencies Report Mixed Success in Meeting Efficiency Requirements, and Additional Data Are Needed)」と題する報告書を発表した。GAOは、エネルギー省(Department of Energy)へエネルギーと水の使用について報告している27連邦機関のデータと、エネルギー及び水の効率性について求められている6つの要件について調査した。しかし、データの追跡が行われていない、もしくはデータが入手できないという理由から、3つの要件について、要件が満たされているかどうかを判断することはできなかった。こうしたことからGAOは、エネルギー省に対し、データ追跡を改良することと、連邦機関が義務付けられている効率性に関する措置を期限通りに実践しているか否かを判断するよう勧告している。 Government Accountability Office “Federal Energy and Water Management: Agencies Report Mixed Success in Meeting Efficiency Requirements, and Additional Data Are Needed” (12/15/22)

エネルギー省、少数派のための研究機会に3,200万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月14日、STEM分野で歴史的に少数派となっている層を支援し、物理科学(エネルギーと気候を含む)における米国のリーダーシップを多様化することを目的として、37機関に合計3,200万ドルを提供すると発表した。エネルギー省(科学局(Office of Science)の「新たなエネルギー科学労働力への接触(Reaching a New Energy Sciences Workforce: RENEW)」と呼ばれるイニシアチブの下、資金提供が行われ、歴史的に黒人向けの大学やその他の少数派向け機関、その他の研究機関におけるインターンシップ、訓練プログラム、メンターの機会を支援する。アワードは、物理科学(物理学や化学、マテリアル科学、応用数学、コンピュータ科学、地球及び環境科学を含む)の基礎研究に焦点を当てており、具体的なプロジェクトには、①エネルギーや水、炭素の予算を測定及びモデル化するための多様なSTEM労働力の育成、②学生が量子コンピューティングやネットワーク労働力に参入できるよう支援する地域ネットワークへの投資、などがある。 Department of Energy “DOE Announces $32 Million in Research Opportunities for Underrepresented Groups” (12/14/22)

NSF、多様性と包含性に関する最高責任官にチャールズ・チャック・バーバー氏を任命

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「多様性と包含性に関する最高責任官(chief diversity and inclusion officer: CDIO)」にチャールズ・チャック・バーバー氏(Charles “Chuck” Barber)を任命した。新設されたこの役職は、「CHIPS及び科学法(CHIPS and Science Act)」に盛り込まれた役割である。バーバー氏はNSFの上級アドバイザーとして、NSFの職場及びSTEM活動における多様性と公平性と包含性とアクセス性(diversity, equity, inclusion and accessibility: DEIA)に関連する継続的プログラム及び新たなイニシアチブについて、ビジョンや戦略的リーダーシップ、管理を提供する責務を負う。同氏は2021年9月に、海軍省(Department of the Navy)の多様性と公平性と包含性(diversity, equity and inclusion: DEI)に関するプログラムの部長(director)に就任し、海軍省の文化や方針、プログラム、中核的機能に戦略的なDEIイニシアチブを統合及び実践することを責務としていた。バーバー氏は、20年以上の経験を通じて、多様性に関する広範な取り組みを主導してきた。 National Science Foundation “NSF appoints Charles ‘Chuck’ Barber as chief diversity and inclusion officer” (12/14/22)

エネルギー省、地熱掘削の費用削減促進を目的として1,500万ドル以上を発表

エネルギー省(Department of Energy)は12月14日、地熱掘削率を少なくとも25%改善することで、地熱エネルギーの開発費用削減を目指す2件のプロジェクトに1,500万ドル以上を提供すると発表した。エネルギー省は、2050年までに少なくとも4,000万世帯に再生可能の地熱電力を提供するという目標を設定している。これらの投資はまた、「2035年までに強化地熱システム(enhanced geothermal systems: EGS)の費用を削減する」というエネルギー省のEGS目標へ向けた進展も促進する。今回受益するのは、①「掘削の効率性へ向けた無制限の地熱手法(Geothermal Limitless Approach to Drilling Efficiencies: GLADE)」(オクシデンタル・ペトロリウム社(Occidental Petroleum)及び業界や国立研究所、学術機関のパートナー)(900万ドル)、②「物理学ベースの掘削及び代替ビット設計の評価(Evaluation of Physics-Based Drilling and Alternative Bit Design)」(ゲイサース電力社(Geysers Power Company)及び業界、国立研究所、学術機関のパートナー)(620万ドル)の2件。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces Over $15 Million to Drive Down Costs of Geothermal Drilling” (12/14/22)

米国アカデミー、国防向け人材の強化について報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)の新たな報告書「先端製造を大学の工学研究へ取り入れる(Infusing Advanced Manufacturing into Undergraduate Engineering Education)」によれば、大学、製造企業、関連の連邦機関は、次世代のエンジニアが先端製造でのキャリアの可能性へ向けてより良く準備できるよう策を講じる必要がある。報告書は、力強い国防産業基盤を実現するには、先端製造の知識と技能を備えたエンジニアを育成することが極めて重要であると強調している。報告書は、国防目的を中心として、米国産業における先端製造の可能性を開花させるため、大学や連邦機関、製造企業が講じることができる行動を勧告している。これらの勧告には、コミュニティ・カレッジなどにおける特別教育課程の策定や工学教育を通じた新たな経路の開発、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)及び国防総省(Department of Defense)がスポンサーとなって行なわれる研究プログラムやフェローシップ、製造企業への派遣などが含まれる。 National Academies “Strengthening Talent for National Defense: Infusing Advanced Manufacturing in Engineering Education – New Report” (12/9/22)

OSTP、STEMMの体系的な障害を排除するための大胆な行動を発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は12月12日、バイデン政権による「STEMMの公平性と卓越性(STEMM (science, technology, engineering, mathematics, and medicine) Equity and Excellence)」の優先事項を進展させるため、米政府や企業、市民団体、学術機関、非営利組織、コミュニティ機関、慈善組織などによる一連の大胆な歴史的行動を発表した。現在のSTEMMのエコシステムは、あらゆる観点から不公平で、多くの有望な個人を排除・遠ざけ、発見とイノベーションの機会を封鎖し、国家としての可能性を制限している。記事では、具体的に、①科学技術に参加し、これに寄与する学習者/教員/労働者/コミュニティに総体的かつ生涯的なサポートを提供するための行動、②社会的に恵まれない学生に不均衡な悪影響をもたらしているSTEMM分野の教員不足へ対処するための行動(教員の勧誘、維持、尊重)、③歴史的に主要な資源へのアクセスから排除されてきた学生/研究者/コミュニティへの支援と資金不足を是正するための措置、などについて、連邦政府及び非連邦政府による行動を詳述している。 White House “FACT SHEET: Biden Harris Administration Announces Bold Multi-Sector Actions to Eliminate Systemic Barriers in STEMM” (12/12/22)

大統領府、オープン停電データを通じて電力の信頼性向上へ努力

異常気象により、社会的に恵まれない地域社会を中心に、米国内の停電事故は増加しつつある。米国は、グリッドの対応力や復旧への投資に関する情報提供、既存の緊急応答システムへの早急な効果の実現、公平性の強化を目的として、頑強で包括的で透明性のある停電データが必要である。こうした中、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は11月、全国のユーティリティ機関が停電に関するデータを「全国停電データ・イニシアチブ(Outrage Data Initiative Nationwide: ODIN)」と共有するよう呼び掛ける「行動の要請(Call to Action)」を行った。その要請から3週間も経たないうちに、ODINにコミットするユーティリティ機関は大幅に増加した。35のユーティリティ機関による新たなコミットメントを受け、ODINネットワークがカバーする顧客数は400%以上増加した。加えて、13の停電管理システム業者によるコミットメントを受け、ユーティリティ機関が透明性のあるデータを共有することがよりシンプルかつ早くなる。 White House “Biden-⁠Harris Administration Takes Action to Improve Electricity Reliability Through Open Outage Data” (12/14/22)