多様な関係機関、大規模な米国ソーラー開発に向けて歴史的合意に到達

主要なソーラー開発事業者、保護団体、農業組織、環境及び環境正義団体、部族事業体が10月12日、米国の大規模なソーラー開発を進展させつつ、土地の保護を提唱し、地元のコミュニティの利益を支援することで合意に達したと発表した。この画期的な合意は、スタンフォード・ウッズ環境研究所(Stanford Woods Institute for the Environment)、ソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(The Nature Conservancy: TNC)が招集し、20カ月にわたって行なわれた「ソーラー異色対話(Solar Uncommon Dialogue)」の結果である。合意は、米国の主要ソーラープロジェクト開発と、それに関連する保護及びコミュニティの懸念の間の衝突を解決する上で大きな転機となるものである。合意に署名した21機関は、気候(Climate)、保護(Conservation)、コミュニティ(Community)という3つの「C」に基づき、大規模なソーラー開発を改良することにコミットを表明した。 Solar Energy Industries Association “Historic Agreement Unites Diverse Stakeholders to Revolutionize Large-Scale U.S. Solar Development” (10/12/23)

NASAエイムズのバークレー宇宙センター、航空及び宇宙技術のイノベーション・ハブに

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)は、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)のエイムズ研究センター(Ames Research Center)及び開発事業者のSKSパートナーズ(SKS Partners)と提携し、UCバークレー校及びNASAの科学者及び工学者と協力して、航空及び宇宙探査、宇宙における生活・労働に関する未来的イノベーションを創出することに関心のある企業向けの研究空間を作る。10月16日に発表された「バークレー宇宙センター(Berkeley Space Center)」は、NASAのエイムズ研究センターのモフェット・フィールド(Moffett Field)(カリフォルニア州マウントビュー)の36エーカーの土地をNASAから借り受け、最大140万平方フィートの研究空間を作る計画である。新しいビルの一部は早ければ2027年初頭から入居が可能で、ビルには企業やUCバークレー校の研究者向けに最先端の研究開発ラボがあるだけでなく、UCバークレー校の学生のための教室も含まれる。 Berkeley News “Berkeley Space Center at NASA Ames to become innovation hub for new aviation, space technology” (10/16/23)

国土安全保障省の科学技術総局、キャンパスを移転

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は、科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)本部が正式に、従来の拠点(7th and D street SW)から、同じくワシントンDC市内のセント・エリザベス・キャンパス(St. Elizabeths Campus)へ移転したと発表した。本件は、DHSの上層部及び傘下の局を一つの主要本部へ統合し、団結と共同作業の強化につなげ、DHSの研究イノベーション活動を向上させるという取り組みに基づくもの。DHSのS&Tは、セント・エリザベス・キャンパスで、省内の様々な部門でのイノベーションを育成することを意図した、現代的で技術的にも先端的な職場環境を得ることになる。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Relocates to St. Elizabeths West Campus in Washington, D.C.” (10/13/23)

NETL、超臨界二酸化炭素発電における課題に対処する研究報告を発表

国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)の研究者は、超臨界二酸化炭素(supercritical carbon dioxide: sCO2)のサイクル発電に伴う主要な課題を克服することに取り組んでいる。これは、NETLが支援する「超臨界トランスフォーメーショナル電力(Supercritical Transformational Electric Power: STEP)」パイロット・プラントなどの次世代発電システムの進展にも寄与する。「二酸化炭素を作動流体としてサイクル発電に使用することには、蒸気に比べて数多くの潜在的優位性があるが、サイクルの1セクションはほぼ流体臨界状態で作動し、特性が劇的に変化することから、不安定なフローを防止するための管理戦略が必要である」と、NETLのエリック・リーセ氏(Eric Liese)は述べる。同氏と同僚は、「超臨界二酸化炭素再圧縮密閉ブレイトン・サイクルにおけるフローの揺動軽減のための管理手法(Control methods for mitigating flow oscillations in a supercritical CO2 recompression closed Brayton cycle)」と題する報告書を発表し、フローの変動を軽減する2つの管理方法を提案した。 National Energy Technology Laboratory “NETL STUDY ADDRESSES CHALLENGES IN SUPERCRITICAL CARBON DIOXIDE POWER GENERATION” (10/11/23)

2023年世界ロボティクス報告:アジアが欧州と米州に先行

国際ロボティクス連盟(International Federation of Robotics: IFR)は今般、「2023年世界ロボティクス報告(World Robotics 2023 Report)」を発表した。それによれば、2022年には世界中の工場で過去最高となる55万3,052基の産業ロボットが導入された。これは前年比5%の成長となる。地域別で見ると、新たに導入されたロボットの73%はアジアで、次いで15%は欧州、10%は米州となっている。世界最大の市場は圧倒的に中国で、2022年には年間29万258基のロボットが導入され、前年比5%の増加となり、2021年の過去最高を更に更新した。日本でのロボット導入は9%増加して5万413基となった。これはコロナ禍前の水準(2019年、4万908基)を上回る。これまでの最高は5万5,240基(2018年)であった。日本の産業ロボット市場の規模は中国に次いで2位となっている。2023年は世界的な経済成長は鈍化が予測されているが、ロボットの導入はそのパターンからは外れる見通しで、長期的な成長トレンドが近々終了することを示唆するものはない。 International Federation of Robotics “World Robotics 2023 Report: Asia ahead of Europe and the Americas” (9/26/23)

NIST、米国CHIPS国立半導体技術センターの運営指導部を発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の独立選出委員会は10月11日、国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)を運営する非営利組織を監督する評議会のメンバーを発表した。NSTCは、商務省(Department of Commerce)の「米国CHIPS(CHIPS for America)」プログラムで研究開発(R&D)の中核となる要素である。選出された評議会メンバーは今後、NSTCの運営及び経営上層部の採用を行う非営利組織を設立するプロセスを開始する。商務省は、新たに形成される非営利組織と資金契約を交わし、NSTCの運営を開始できるようにする。評議会メンバーには、技術企業やスタートアップの構築と運営に40年以上の経験を持つロビン・エイブラムス氏(Robin Abrams)やインテル社(Intel Corporation)の元CEO及び会長のクレイグ・バレット氏(Craig R. Barrett)など7名が選出された。 National Institute of Standards and Technology “ANNOUNCEMENT OF NEW NITRD NCO DIRECTOR – DR. CRAIG SCHLENOFF” (10/16/23)

エネルギー省、28の州/地方自治体/部族政府にクリーンエネルギー資金3,000万ドルを助成

エネルギー省(Department of Energy)の州及びコミュニティ・エネルギー・プログラム局(Office of State and Community Energy Programs)は10月12日、「エネルギー効率及び保護ブロック・グラント(Energy Efficiency and Conservation Block Grant: EECBG)」プログラムを通じて、20の州/地方自治体/部族政府に合計3,000万ドルのクリーンエネルギー資金を提供すると発表した。8つの州政府と8つの地方自治体に合計2,187万ドルの公式グラント資金を、12のコミュニティ(本公式グラント資金の受益資格がない小規模及び農村コミュニティ)に880万ドルの競争的グラント資金を提供する。これらの資金は、エネルギー効率の改善と、官民のスペースにおける重要なクリーンエネルギー及びインフラの改良の進展に充当される。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $30 Million in Clean Energy Funding to 28 State, Local and Tribal Governments” (10/12/23)

エネルギー省、住宅におけるエネルギー代の低減を目指すエネルギー地球ショットを新設

エネルギー省(Department of Energy)は10月12日、「アフォーダブル住宅エネルギー・ショット(Affordable Home Energy Shot)」の開始を発表した。同エネルギー・ショットは新たなイニシアチブで、価格の安いアフォーダブル住宅(affordable home)を脱炭素化し、エネルギーと費用の節約を実現するクリーンエネルギー・ソリューションの研究開発実証に焦点を当てている。アフォーダブル住宅エネルギー・ショットは、手頃な費用の住宅部門において、温室効果ガス排出を削減し、住宅の対応力を高め、居住者のお金の節約につながる革新的なクリーンエネルギー・ソリューションを促進する。「アフォーダブル住宅エネルギー・ショット」はエネルギー省のエネルギー地球ショットとして8番目かつ最後の地球ショットで、今後十年以内に、アフォーダブル住宅の脱炭素化費用を少なくとも50%削減し、居住者のエネルギー費用を少なくとも20%削減するという目標を掲げている。 Department of Energy “Biden- Harris Administration Launches New Energy Earthshot to Lower Energy Bills in Affordable Housing” (10/12/23)

エネルギー省、米国初のクリーン水素ハブに70億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月13日、国内に7つの「地域クリーン水素ハブ(Regional Clean Hydrogen Hubs: H2Hubs)」(以下、水素ハブ)を立ち上げることを発表した。商業規模で低費用のクリーン水素の導入を加速させる。7つの水素ハブは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金拠出を受け、クリーン水素の生産者、消費者、接続インフラによる全国ネットワークを起動させつつ、クリーン水素の生産、貯留、移送、エンドユースを支援する。今回選出されたのは、アパラチアン水素ハブ(Appalachian Hydrogen Hub)、カリフォルニア水素ハブ(California Hydrogen Hub)、湾岸水素ハブ(Gulf Coast Hydrogen Hub)など7件。これらの水素ハブはまた、各地域におけるコミュニティと労働との早期かつ有意義な関与による情報を基に、「コミュニティ恩恵計画(Community Benefits Plan: CBP)」を開発、実践することが義務付けられる。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $7 Billion For America’s First Clean Hydrogen Hubs, Driving Clean Manufacturing and Delivering New Economic Opportunities Nationwide” (10/13/23)

商務省、米国製造事業者支援に1,350万ドルを発表

商務省(Department of Commerce)のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は10月10日、経済開発局(Economic Development Administration: EDA)のグラントとして、11の貿易調整援助センター(Trade Adjustment Assistance Centers: TAACs)に1,350万ドルのグラントを提供すると発表した。TAACは、世界的な競争力を高め、雇用を創出するための輸入調整の影響を受けた製造事業者を支援する。複数の州や地域にサービスを提供するTAACは、カリフォルニア、コロラド、ジョージア、イリノイ、マサチューセッツ、ミシガン、ミズーリ、ニューヨーク、ペンシルバニア、テキサス、ワシントンに所在している。TAACは、地域の製造事業者がコミュニティの世界競争力を強化し、市場シェアを拡大し、良好賃金雇用を創出するプロジェクトを実施する上で必要な技術援助を提供する。 Economic Development Administration “U.S. Commerce Department Announces $13.5 Million to Support U.S. Manufacturers” (10/10/23)