エネルギー省、エネルギー費用の低減とエネルギー安全保障の強化に3億6,600万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は2月27日、農村または遠隔地域におけるクリーンエネルギー導入を加速させるため、20州及び30の部族国家とコミュニティに、合計3億6,600万ドル以上を提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)からの資金拠出を受けて実施されるもので、コミュニティの医療センター向けにマイクログリッドを構築して重要な生命維持機器のための電力を確保したり、部族国家地域に新たな水力発電施設を建設して信頼性が高く手頃な費用のエネルギーへのアクセスを強化するなど、様々なコミュニティ主導型エネルギー・プロジェクトを支援する。また、バイデン大統領の「正義40イニシアチブ(Justice40 Initiative)」に整合させる形で、17件のプロジェクトは全て、社会的に恵まれないコミュニティ内もしくは隣接する所に位置している。今回発表されたプロジェクトは、エネルギー省の「農村または遠隔地域のエネルギー向上(Energy Improvements in Rural or Remote Areas: ERA)」プログラムの一部。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $366 Million to Lower Energy Costs and Enhance Energy Security in Rural and Remote Communities Across the Nation” (2/27/24)

エネルギー省、部族や地方自治体主導のクリーンエネルギー・プロジェクトに1,800万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は2月27日、「変革的なエネルギーへの投資を促進するコミュニティ(Communities Sparking Investments in Transformative Energy: C-SITE)」と題する資金提供機会(FOA)への応募を受け付けると発表した。新しい「地方政府エネルギー・プログラム(Local Government Energy Program)」の下、C-SITEは、社会的に不利なコミュニティ、エネルギー・コミュニティ、中小規模の市及び町、部族コミュニティで行われる地方自治体もしくは部族主導の高インパクトなクリーンエネルギー・プロジェクトの実践に、約1,800万ドルを提供する。C-SITEの主要な目標は、①コミュニティ主導型エネルギー・プロジェクトまたはプログラムの実践を通じて、クリーン・エネルギーの恩恵を地域のコミュニティが直接得られるようにすること、②長期的な経済開発機会を地域に創出し、コミュニティの活性化を支援する追加投資を促進すること、③コミュニティが特定するエネルギー優先事項と自己決定権を進展させること、④地方自治体及び部族の能力とパートナーシップを構築すること、である。エネルギー省はこのFOAの下、最大20件のアワード(各90万~360万ドル)を提供する見込みである。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $18 Million for Transformative Clean Energy Projects Led by Tribal and Local Governments” (2/27/24)

エネルギー省、建造物の効率性向上、対応力強化、費用低減に9,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月4日、州及び地方自治体レベルにおける建造物のエネルギー基準の導入、訓練、技術援助を支援するため、9,000万ドルの資金提供公募(FOA)を発表した。今回の資金は、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)によって確立された2億2,500万ドルのプログラムの2回目の割当で、州政府当局やコミュニティなどが、現代の建造物基準を実践できるよう歴史的投資を継続する。「対応力と効率的基準の実践プログラム(Resilient and Efficient Codes Implementation Program)」に応募する機関は、該当する州または部族政府の当局を含めていなくてはならない。また、地域の建造物基準当局や、基準・規格開発事業者、建築者や設計者の協会、建設業専門家などの戦略的パートナーシップが含まれているチームが優先される。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $90 Million to Improve Building Efficiency, Increase Resilience, and Lower Costs for American Families and Businesses” (3/4/24)

国立再生可能エネルギー研究所、中小風力タービン技術製造事業者からのプロポーザルを要請

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、中小の風力タービン技術の商業化及び市場拡大を支援するため、「競争力向上プロジェクト(Competitiveness Improvement Project: CIP)」の下、プロポーザルの要請(request for proposals: RFP)を行った。2024年の新しい点として、農務省(Department of Agriculture)とエネルギー省による「再生可能エネルギー由来の田舎及び農業の収入と節約(Rural and Agricultural Income & Savings from Renewable Energy: RAISE)」への支援として、農村の中小企業と農家のための費用節約と収入増加を支援する商業化計画と事業モデルに焦点を当てる。CIPは、NRELがエネルギー省の風力エネルギー技術局(Wind Energy Technologies Office)の代理として管理して実施するもので、中小の風力タービンの米国部品サプライヤー及び製造事業者に、コスト分担型の下請け契約と、国立研究所による技術支援をアワードとして提供する。CIPの2024年のRFPは、「分散型エネルギーの消費者に、性能と品質の試験を受け、認証された風力エネルギー技術の選択肢を提供する」など、現行の分散型エネルギー市場のニーズが反映されたトピックが提示されている(。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Requests Proposals From US Manufacturers of Small and Medium Wind Turbine Technology” (2/26/24)

世界の競合国、特許数で米国を上回る

米国科学審議会(National Science Board: NSB)が2月29日に発表した「発明と知識移転とイノベーション(Invention, Knowledge Transfer, and Innovation)」と題する報告によれば、中国、米国、欧州連合(European Union: EU)、日本は、それぞれの国で特許出願数を先導しているが、米国の出願数は2021年から2022年の間に減少した。2022年に米特許商標局(U.S. Patent & Trademark Office: USPTO)が付与した特許数(15万2,000件)の47%は米国内の発明家へ、53%は海外の発明家へ付与された。米国に付与された商標は2012年から2022年の間に15%増加した一方、中国に付与された商標は、40倍以上(2,810件から12万4件)増加した。その他のハイライトとして、①国際的には、中国と米国は、人工知能(AI)の特許を付与された数が最も多く、中国のAI特許は主に機械学習が対象となっている、②2000年から2022年の間に世界で約19万件のAI特許が付与されており、2022年には、約4万件のAI特許が中国の住所を持つ発明家に付与され、米国の住所の発明家に付与されたのは約9,000件であった、などが挙げられている。 National Science Foundation “Global Competitors Outpace U.S. in Patents” (2/29/24)

エネルギー省、炭素の転換及び極めて効果的な二酸化炭素捕獲技術に3,000万ドル投資へ

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は2月29日、2件の炭素管理優先事項を支援するため、最高3,000万ドルの追加資金を発表した。2件の優先事項とは、二酸化炭素を環境的に責任があり、経済的に実行可能な製品に転換することと、産業排出源及び発電所から低費用で高度に効率的な形で二酸化炭素を捕獲する技術を開発することである。今回発表された資金提供公募(FOA)「炭素管理(Carbon Management)」で選出されるプロジェクトはまた、炭素捕獲システムの拡張試験と実証を可能にし、その責任ある導入を確実にする技術開発の進展にも取り組む。 National Energy Technology Laboratory ” DOE To Invest $30 Million in Carbon Conversion and Highly Efficient CO2 Capture Technologies” (2/29/24)

アルゴンヌ国立研究所、NERDEポータルをアップグレード、経済開発データをより使いやすく

アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)は、「国家経済対応力データ・エクスプローラ(National Economic Resilience Data Explorer: NERDE)」ポータルをアップグレードした(第2版)。これにより、利用者は、地域の経済的問題や、雇用、国内総生産、地元の産業クラスター、気候、リスク、イノベーションに関する洞察を入手し、経済開発や対応力計画に活用することができるようになった。このオンライン・データ・ポータル「NERDE」は、エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所と、商務省(Department of Commerce)傘下の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)のパートナーシップで2022年に初めて開始された。それ以来、利用者数やそのリソースの範囲は大幅に拡大している。NERDEの新しい機能の多くは、利用者の経験向上を狙いとしたもので、例えば、利用者は、自分達のコミュニティの強さと弱点を近隣のコミュニティのそれと比較することが容易になる。 Argonne National Laboratory “Argonne upgrade lets data portal users “get NERDE” about economic resilience” (2/29/24)

NSFとNIH、RNAベース手法の開発を目的とした新たなバイオ研究で提携

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、バイオテクノロジーの広範囲な用途の可能性を秘めたリボ核酸(RNA)をベースとする未開拓の機能について、より良い理解を得るため、9件の研究チームに合計1,270万ドル以上を提供する。その潜在的用途には、作物の疾病予防や、癌治療などが含まれる。研究チームは、NSFの「バイオテクノロジーのための分子基盤(Molecular Foundations for Biotechnology: MFB)」プログラムを通じて、各100~165万ドルを受益する。MFBプログラムは、NSFが、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)傘下の国立ヒトゲノム研究所(National Human Genome Research Institutes: NHGRI)とのパートナーシップによって実施する合同プログラム。NHGRIは、今年後半に追加プロジェクトへの投資を計画しており、それらはRNA生物学を研究するための新規技術の開発に焦点を当てたものになる。今回受益するのは、スタンフォード大学(Stanford University)、メリーランド大学カレッジパーク校(University of Maryland, College Park)とシルベック・バイオロジクス社(Silvec Biologics)のチームなど、9件の研究チーム。 National Science Foundation “NSF, NIH partner on new research to develop RNA-based methods for biotech innovations” (2/27/24)

アップル社、自動電気自動車プロジェクトを廃止、従業員の一部を解雇

アップル社(Apple)は、秘密主義的に長期に行なってきた自動電気自動車の開発プロジェクトを廃止する。同社の幹部が2月27日朝に開発チームと行った会議で発表した。テッククランチ(TechCrunch)によれば、同社は、開発チームの数百名の従業員を解雇する可能性が高く、プロジェクトに関する活動は全て中止となる。一部の残った従業員は、アップル社の生成AIプロジェクトへ移行するという報道もある。その他の者は、社内の別の役割への移動を模索するか、退社となる。大手自動車メーカーが、電気自動車への投資を再評価し、自動運転車プロジェクトへの精査が厳しくなる中、今回のプロジェクト廃止が決定した。アップル社が自動車プロジェクトに初めて乗り出しのは2014年で、社内では「プロジェクト・タイタン(Project Titan)」として知られていた。一時期には、このプロジェクトに5000人前後が従事していた。しかし同社は過去10年間に方向転換を繰り返し、テスラ社(Tesla)の完全電気自動車の競争相手になることに重点を置いたり、ウェイモ社(Waymo)が作り出したような完全なオートノマス自動車を作ることに重点を置いたりした。 Tech Crunch “Apple cancels its autonomous electric car project and is laying off some workers” (2/27/24)

合同チャレンジ活動を通してスタートアップ企業がインドと米国の二国間セキュリティを強化

水中通信及び海洋の知能・諜報・認識(ISR)の技術開発に取り組むスタートアップ企業5社が、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)及び「インド=米国防衛加速エコシステム(India-U.S. Defense Acceleration Ecosystem: INDUS-X)」のチャレンジを通じて賞金30万米ドルの一部を受益した。これらのチャレンジは、「米印国防産業協力のためのロードマップ(Roadmap for U.S.-India Defense Industrial Cooperation)」に整合するもので、両国のスタートアップは共通の国防課題に対する技術ソリューションの開発に取り組む。有望な技術には、調達の潜在的な機会や更なる経済的アワードが提供される可能性がある。今回、「国防エクセレンス・イノベーション:海洋の知能・諜報・認識(Innovations for Defense Excellence (iDEX) Maritime Intelligence, Surveillance, and Recognizance (ISR))チャレンジ」として原油流出の検知と追跡技術に取り組む2社(1位、2位)に、また、「iDEX水中通信チャレンジ(iDEX Underwater Communication Challenge)」として3社(1位~3位)に賞金が贈られた。 NSIN “Startups Bolster Indian and American Binational Security through Joint Challenge Activity” (2/26/24)