米国とノルウェー、高水準で市場主導型の重要鉱物貿易の協力に関する合同声明

米国のダレープ・シング国家安全保障副大統領補佐官(国際経済)(Daleep Singh)(Deputy National Security Advisor for International Economics)と、ノルウェーのジャン・クリスチャン貿易・産業大臣(Jan Christian)(Minister of Trade and Industry)は4月17日、米=ノルウェー間の「高水準で市場主導型の重要鉱物貿易の協力に関する覚書(Memorandum of Understanding (MOU) Concerning Cooperation on High-Standard, Market-Oriented Trade of Critical Minerals)」を進展させる意向を表明した。このMOUは、米国とノルウェーの重要鉱物に関する将来の戦略的協力の更なる強化に向けた重要なステップである。協力の主要焦点分野には、世界の重要鉱物サプライチェーンにおける高水準の労働及び環境状況の進展と、第三国における非市場的政策及び慣行への適切な応答に関する調査と特定が含まれる。 White House “Joint Statement from the United States and Norway on Cooperation on High-Standard, Market-Oriented Trade of Critical Minerals” (4/17/24)

バイデン政権、米国の鋼鉄・造船産業を中国の不当な慣行から保護

バイデン政権は、市場よりも低い価格で鋼鉄を大量投入するなど、中国の不当な貿易慣行が世界の造船市場をゆがめ、競争を阻害しているとの懸念が増大していることを認識している。こうした中国の不当な慣行への応答として、米政権は4月17日、米国の鋼鉄製造及び造船産業を支援するため、新たな歴史的措置を発表した。その一例は次の通り。①バイデン大統領は米通商代表部(U.S. Trade Representative: USTR)に、中国製鋼鉄及びアルミニウムに関する既存の301関税率を3倍にすることを検討するよう要請、②商務省(Department of Commerce)は、規則に従わず、安価な製品を市場に大量投入する国や輸入業者に対策を講じる、③バイデン大統領は、自身の上級チームに、メキシコと協力し、メキシコから米国へ輸入される鋼鉄及びアルミニウムを通じて関税を回避する中国やその他の国を合同で阻止するよう指示、④USTRは、造船や海事、物流部門における中国の不当な貿易慣行の調査を開始する。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Actions to Protect U.S. Steel and Shipbuilding Industry from China’s Unfair Practices” (4/17/24)

エリクソン氏、国防総省で初の科学技術担当次官補に就任

エイプリル・エリクソン氏(Aprille Ericsson)が3月29日、国防総省(Department of Defense)で初となる科学技術担当国防次官補(Assistant Secretary of Defense for Science and Technology)に就任する宣誓式が行われた。同省のハイディ・シュー次官(研究・工学担当)(Heidi Shyu)(Under Secretary of Defense for Research and Engineering: USD(R&D))が宣誓式を執り行った。エリクソン氏は、国防総省入省前は、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)で30年以上勤務し、直近ではゴダード宇宙飛行センター(Goddard Space Flight Center)の機器システム及び技術部門(Instrument Systems and Technology Division)で、新規ビジネスポート・フォリオを先導していた。エリクソン氏は、科学技術の広範なポートフォリオを監督し、国防総省が国防能力を飛躍的に強化できるよう支援する。国防総省は去る7月に、省内のR&Dの下、3つの次官補ポストを創設すると発表した。それらは、重要技術担当国防次官補(Assistant Secretary of Defense for Critical Technologies)、ミッション能力担当国防次官補(Assistant Secretary of Defense for Mission Capabilities)、そして今回エリクソン氏が就任するポストである。 Department of Defense “Ericsson Swears-in as First-Ever Assistant Secretary of Defense …
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NSF、ピア・レビューに混乱をもたらさずに研究セキュリティを向上させる方法を試験

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は5億7,100万ドルを投じてチリにルビン観測所(Rubin Observatory)を建設中である。これによって天文学者はかつてないほど詳細に空を調査し、暗黒物質及びエネルギーの証拠を探すことができる。これは、基礎研究に資金を拠出するというNSFのミッションの一部であるが、来年、天体望遠鏡が最初の光を見る時、3.2ギガピクセルのカメラは、偵察衛星やその他の軍事ハードウェアを含め、米政府が開示を望まない物も目に映る。では、それによって収集されるデータは何らかの形で制限される必要があるのか? 議会からの圧力を感じているNSFの高官は、NSFの80億ドルの研究ポートフォリオについてその問いを投げ賭け、その回答が基礎研究に混乱をもたらさないことを望んでいる。外部組織のジェイソン(Jason)の専門家委員会は3月、こうした問いかけへのソリューションとして、「研究分野全体をセンシティブとして扱うのではなく、NSFはプロジェクトを個々に評価し、グラント申請者は潜在的なセキュリティ・リスクを特定する。その後NSFは、アワードを決定する前にリスクを軽減または廃除する計画を策定する」ことを提案した。NSFの高官は、プロジェクトごとにリスク評価を行うことは、分野ベースのリスク・メトリックスよりも合理的であるとの見解に同意しているが、年間に4万件以上提出されるグラントの申請者に潜在的な国家安全保障の意味合いに関する議論を含めるというアイデアには賛同していない。こうした中、NSFは、200件の提出済みプロポーザルについてパイロット研究を実施している。これらは全て量子情報科学分野の活動で、その他の多くの基礎研究分野に比べて直近の経済的及び安全保障上の用途が多く含まれる。パイロット研究では、機械学習ツールを使い、プロポーザル内の文章で、その研究がセンシティブであるとみなされるべきことを示唆する文言があれば、警告を発する仕組みである。 Science “NSF tests ways to improve research security without disrupting peer review” (4/5/24)

NIH、2024年1月から始まる申請及びピア・レビューの変更点について通知

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、2025年1月25日以降が提出期限となっている多くのグラント申請書の準備とピア・レビューに影響する変更を採用する。それぞれのイニシアチブには具体的な目標があるが、それらは全て簡素化、明確化、もしくは公平性の向上を確実にすることを意図したものである。NIHはこれらの変更点に関するガイド通知(NIHでは「ウーバー通知(uber notice)」と呼称している)を発表し、各変更点の概要を説明している。主な変更点に関する項目は次の通り。①多くの研究プロジェクトのグラントの審査基準の簡素化、②フェローシップ申請とレビュー・プロセスの改定、③推薦状ガイダンスの更新、④国家研究サービス・アワード(National Research Service Award: NRSA)訓練グラント申請の更新、⑤申請フォーム(FORMS-I)の更新、⑥略歴の共通フォームと現行及び保留中のその他の支援。 Nexus “Changes Coming to Applications and Peer Review in January 2025” (4/4/24)

ハリス副大統領、宇宙の恩恵を米国内のコミュニティにもたらすため、行動を呼びかけ

国家宇宙評議会(National Space Council)におけるハリス副大統領のリーダーシップの下、米国は、国家安全保障利益の保護、気候危機への対処、繁栄する商業宇宙部門の育成などを目的として、宇宙の責任ある持続可能な使用を推進している。副大統領は4月8日、官民部門へ向けて、宇宙の恩恵を米国内のコミュニティにもたらすよう行動の呼びかけを行った。官民の組織や機関は、その狙いを達成する助けとして様々なコミットメントを発表した。その一例は次の通り。①「宇宙で居場所を見つけよう週間(Find Your Place in Space Week)」-100以上の組織が参加し、人々が宇宙について学ぶ機会を提供するイベントが全米各地で200件以上実施された。②「全ての人の宇宙(Space4All)」-官民パートナーシップを通じて、地球上の生命に宇宙がもたらす恩恵について一般の理解を促進する5か年キャンペーン「全ての人の宇宙」の開発が行われている。③「宇宙労働力同盟(Space Workforce Coalition)」-ハリス副大統領は2022年9月、米国宇宙産業における有技能技術労働力の需要増への対応に取り組む宇宙組織の同盟の形成を発表した。同盟はその後拡大し、約40の企業、組織、学術機関が参加している。 White House “FACT SHEET: Vice President Kamala Harris Launches Call to Action to Bring the Benefits of Space to Communities Across America” (4/8/24)

NREL、ゼロ排出トラックの費用競争力を分析

中型・大型車両(Medium- and heavy-duty vehicles: MHDV)は、米国内で走行している自動車のわずか5%に過ぎないが、輸送関連の温室効果ガス排出の21%を占める。MHDVの排出を削減することは、気候変動の影響を緩和し、大気質を向上させる上で重要であり、ゼロ排出自動車及び水素燃料電気自動車はそのソリューションを提示している。将来の技術の普及を予測することは複雑かつ多くの要素が消費者の判断に影響するが、商用自動車用途を目的とした技術の選択においては経済性が鍵となる。国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が最近行った調査では、現在から2050年において、異なる筋書きの下、ゼロ排出及びディーゼルのMHDVの総費用がどのように展開する可能性があるかについて分析した。NRELの調査を主導したアナリストは、「自動車と燃料が進化し続ける中、ZEVの商業的な実行可能性は急速に高まっており、2035年までに全ての市場部門でディーゼル車と比較して走行総費用が同等以上になる可能性がある」と指摘する。2035年までにZEVの販売に全面移行すると、2050年の排出量は2019年に比べて65%減となる。こうしたNRELの分析結果は、iサイエンス誌(iScience)に発表された論説「ゼロ排出トラックの走行総費用の評価(Assessing Total Cost of Driving Competitiveness of Zero-Emission Trucks)」に詳しい。 National Renewable Energy Laboratory “Study Examines Cost Competitiveness of Zero-Emission Trucks” (4/3/24)

NREL、未来のクリーン・サプライチェーンの姿を示す

世界中の排出の大部分は、我々が必要とする物品を提供するサプライチェーンまで追跡できる。国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の研究者が、業界のパートナーと協力し、現行技術を用いて、車の排気管からの排出をゼロにするサプライチェーン(国内最大の港湾から最終目的地まで車両の排出を作り出さずに移送する)の可能性を実証することに取り組んだ。NRELの分析は、ロサンゼルス港による「ゼロ及びほぼゼロ排出貨物施設:陸から店舗の移送プロジェクト(Zero- and Near-Zero Emissions Freight Facilities Shore to Store project)」(8,250万ドル)及びプロジェクト最終報告書の中軸である。同プロジェクトでは、カリフォルニア州南部で12か月間にわたって実施された正味ゼロ排出サプライチェーンの実証に10件以上の官民パートナーが参加した。カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board)とロサンゼルス港がプロジェクト資金を提供し、実証に関わったパートナーには、北米トヨタ、ケンワース・トラック・カンパニー(Kenworth Truck Company)、シェル(Shell)、ロサンゼルス港、ヒューニーメ港が含まれる。「陸から店舗の移送プロジェクト」では、電池式電動荷役装置や、水素を動力源とする大型トラック、水素補給スタンドを用いて、物品をカリフォルニア州南部の港湾から店舗へと移送した。「陸から店舗へプロジェクトは、物品のクリーンな移送は遠い夢ではないことを示した」と、NRELの研究者は述べる。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Analysis Shows Snapshot of the Clean Supply Chain of the Future” (4/8/24)

インディアナ州運輸省とパーデュー大学、EV充電が可能な高速道路の開発で協力

インディアナ州運輸省(Indiana Department of Transportation)とパーデュー大学(Purdue University)が3月27日に発表したところによると、世界で初めて、電気自動車(EV)が走行中に充電できるコンタクトレスでワイヤレスの高速道路の開発で協力する。ドイツのスタートアップ企業、マグメントGmbH社(Magment GmbH)が、電荷の生成を助ける特殊磁性コンクリートを開発した。プロジェクトのフェーズ1及び2として、パーデュー大学ウェスト・ラファイエット・キャンパスで合同輸送研究プログラム(Joint Transportation Research Program)による舗装試験や分析、最適化に関する研究が行われる。そしてフェーズ3として、州運輸省は、コイルが埋め込まれた長さ4分の1マイルのコンクリート道路を建設し、コンクリートの性能の検査を行う。州運輸省とパーデュー大学による充電道路のパイロット・プロジェクトは2025年に完了予定となっている。 Utility Dive “Indiana DOT, Purdue collaborate on highway that charges EVs” (4/4/24)

GAO、原子力発電所について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は4月2日、「原子力発電所:NRCは気候変動の影響の可能性を十分に検討するための措置を講ずべき(Nuclear Power Plants: NRC Should Take Actions to Fully Consider the Potential Effects of Climate Change)」と題する報告書を発表した。気候変動は、洪水や干ばつなどの自然災害を悪化させる可能性があり、そうした災害が原子力発電所にもたらすリスクには、安全な運用を確実にするためのシステムや設備への損害が含まれる。原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)の監督プロセスには、こうした発電所での安全リスクへの対処が含まれるが、気候変動によるリスクの増大の可能性については十分な検討を行っていない。例えば、NRCは、将来の気候予測に基づくデータではなく、主に歴史的なデータに基づいて安全リスクの特定と評価を行っている。GAOは、NRCが気候が原子力発電所にもたらすリスクに全面的に対処するよう勧告している。 Government Accountability Office “Nuclear Power Plants: NRC Should Take Actions to Fully Consider the Potential Effects of Climate Change” (4/2/24)