米国アカデミー、13件の研究プロジェクトに100万ドルのグラントを提供

米国アカデミー(National Academies)のケック・フューチャーズ・イニシアチブ(Keck Futures Initiative)は5月6日、新たなグラント交付機関13件を発表した。今回のグラントでは、画像科学(imaging science)の学際研究プロジェクトが対象となっとなっており、採択事業は、新たな生物医学画像手法の開発およびその組み合わせから、安全保障、神経科学など様々である。同グラントは、画期的な研究においてしばしば問題となる資金不足を解消することを狙いとしたものである。 National Academies.org “KECK FUTURES INITIATIVE AWARDS $1 MILLION FOR 13 RESEARCH PROJECTS” (5/6/11)

エネルギー省、シェールガスの安全性を検討へ

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は、産業および規制の専門家による委員会を招集し、シェール層から天然ガスを抽出するために利用されている水圧破砕法の安全性と環境への影響を改善する策について、政府に勧告を行うよう求めた。DOEのエネルギー情報局(Energy Information Agency: EIA)では、今後シェールガス生産が急増すると予測しているが、下院議員らが4月に行った報告では、シェールガスの生産に携わっている石油・ガス企業は有害と考えられる化学物質が含まれた液体を利用しているという。 UPI, Energy Dept. looks into shale gas safety” (5/6/11)

退役軍人省(VA)、MVP(退役軍人100万人プログラム)を発表

退役軍人省(Department of Veterans Affairs: VA)は5月5日、遺伝子が退役軍人ひいては米国民の健康や医療にどのような影響を与えるのかについて研究するゲノミクス研究プログラム、「退役軍人100万人プログラム(Million Veteran Program: MVP)」を発表した。MVPでは、遺伝子、軍事経験、医療、ライフスタイル情報を単一のデータベースに集約し、権限を認められた研究者のみが安全かつ確実にアクセスできる形で医療や健康に関する研究を行い、どの遺伝的特性が具体的な健康問題と関連するのかを判断する。遺伝子と健康の関係を研究することにより、疾病スクリーニングや診断、予後診断の進展、さらにはより効果的な個人治療へとつながる可能性がある。1月に1件の医療センターで始まったMVPは今後、参加者が全国規模へと拡大することが期待されている。 GOVERNMENT HEALTH IT “VA unveils MVP — Million Veteran Program” (5/6/11)

農務省とエネルギー省、バイオマス研究開発のグラント受益機関を発表

農務省(U.S. Agriculture Department: USDA)とエネルギー省(Department of Energy: DOE)の両長官は5月5日、バイオ燃料、バイオ・エネルギー、バイオベースの高価値製品の生産を支援する8つの研究開発プロジェクトに合計4,700万ドルを交付すると発表した。クリーンで持続可能な輸送燃料に関するこれらの投資は、米国の輸入石油を削減し、国内の田舎地域の経済開発を支え、クリーン・エネルギー雇用をもたらすと共に、将来のガソリン価格高騰の影響を抑制することが期待されている。これらのプロジェクトは、両省によるバイオマス研究開発イニシアチブ(Biomass Research and Development Initiative: BRDI)を通じて資金が提供される。 EERE News “USDA and DOE Award Biomass Research and Development Grants to Reduce America’s Reliance on Imported Oil” (5/5/11)

米国食品・農業研究所(NIFA)の所長が辞任

農務省のファンディングエージェンシーである米国食品・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)のロジャー・ビーチー(Roger Beachy)所長が5月20日付けで辞任することが明らかになった。ビーチー所長は、農業研究への助成金強化を訴えた他、NIFAの競争的グラント制度を改革するなどした。ビーチー所長は、個人研究者よりも大規模な共同プロジェクトを好み、資金をそちらへ回すなどしたことから、その手法は論争を招くこともあったが、研究者らからは「根気強く取り組み、農業研究を政治的問題へ高めた人物」として一定の評価が得られている。 nature.com “National Institute of Food and Agriculture chief stepping down” (4/29/11)

産学官関係の強化を目指すナノテクノロジー・ロードマップ発表

米国ナノ製造ネットワーク(National Nanomanufacturing Network: NNN)は、昨年実施されたワークショップ「ナノ・インフォマティクス2010(Nanoinformatics 2010)」を基に、「ナノ・インフォマティクス2020ロードマップ(Nanoinformatics 2020 Roadmap)」を発表した。このロードマップは、ナノテクノロジー関連の科学や工学、研究者、製造業者、関連政府機関の相互関係を強化することを狙いとしている。ナノ・インフォマティクス2020ロードマップはまた、ナノテクノロジー、コンピュータ科学、データ管理が相互に関係するナノ・インフォマティクスのニーズや目標に包括的な対応を試みるナノテク・コミュニティの初の広範的取り組みでもあり、ナノインフォマティクスのデータやツール、インフラの効果的なシステムを確立するための今後10年間に亘るビジョンや方向性が示されている。 nanowerk “Nanotechnology roadmap links academia, industry, government” (5/4/11)

アーンスト&ヤング、「漸進的なイノベーションが競争力の鍵」

アーンスト&ヤング社(Ernst & Young)が5月5日に発表した報告書「成長競争(Competing for growth)」によれば、世界的不況にもかかわらず、87%の企業が過去3年間に製品ポートフォリオを拡大したという。企業は、現行顧客の市場潜在能力を開拓するためにポートフォリオを拡大しており、このことは漸進的なイノベーションが主要な競争力ツールとなりつつあることを反映している。また、回答企業の72%が「製品やサービスの開発速度を3年前より早めている」としている。さらに、グローバル企業にとり販売のフォーカス先となっているのはインドや中国で、これはグローバル企業の本社地域に関わらず同じである。この2カ国以外は、本社地域によってフォーカス先にばらつきが見られる。 SunHerald.com “Ernst & Young Study Reveals Incremental Innovation Key to Competitiveness (5/5/11)

CSIS、「軍事産業はダイナミックに変化」と分析

戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)の軍事産業イニシアチブグループ(Defense Industrial Initiatives Group)が5月6日に発表した報告書によれば、「データ上では、軍事産業が少数の既存大手企業によって寡占状態になりつつあることを示す証拠はほとんど見られない」という。報告書は、「1999年から2009年の間に、上位5社の軍事大手コントラクターは全体的に変わらずにいるものの、その他の請負企業は入れ替わり立ち代りしている」としている。ただし、「上位請負企業のリストを見ただけで市場分析をするのは誤解を招く。市場の真の姿は、具体的な物品やサービスごとに精査することによって見えてくる」と述べる専門家もいる。 Federal Computer Week “Analysts see dynamic, changing defense” (5/6/11)

フロリダ州向け20億ドルの高速鉄道資金をアムトラック・15州に再配分

運輸省(Department of Transportation)は5月9日、フロリダ州での高速鉄道計画に当初24億ドルを充当していたものの、新州知事が同計画を撤回して受益を拒否したことを受け、再配当希望州を募集していた件で、アムトラック社(Amtrak)および15州の鉄道事業が20億ドルを受益することが決定したと発表した。このうち約8億ドルが、利用者の多い北東部コリドーの列車速度を時速135マイルから同160マイルに改良することに利用され、4億400万ドルが中西部における高速鉄道サービスの拡大に充当される。さらに、3億4,000万ドルが、カリフォルニア州および中西部における最新型機関車および列車に利用される。カリフォルニア州はまた、サンフランシスコ-ロサンゼルス間を時速最高220マイルで走行する列車用として3億ドルを受益する。 USA TODAY “Amtrak, 15 states get Florida’s $2B in high-speed rail money” (5/9/11)

連邦下院議員がオープン燃料基準法案を提出

ジョン・シムカス下院議員(John Shimkus、イリノイ州選出共和党)を中心とする超党派議員らが、技術中立型のオープン燃料基準法案(Open Fuel Standard Act: OFS法案、HR1687)を提出した。これによれば、2014年までに新車の50%、2016年までに同80%、2017年までに同95%が、石油系燃料に加えて(または同燃料の代わりに)、非石油系燃料で稼動することが義務付けられる。これに適合する可能性がある燃料としては、フレックス燃料や天然ガス、水素、バイオディーゼル、プラグイン型電気駆動、燃料電池、およびその他の新技術が挙げられる。 Green Car Congress “US House members introduce Open Fuel Standard Act” (5/4/11)