ビルサック農務長官、オレゴン州の新先端バイオ燃料製造施設への支援を発表

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は1月26日、USDAのバイオ精製所支援プログラム(Biorefinery Assistance Program)を通じてジーケム・ボードマン・バイオ精製所社(ZeaChem Boardman Biorefinery, LLC: ZBB)に2億3,250万ドルの条件付き融資保証の約束を承認したと発表した。ZBB社はオレゴン州ボードマンに、高収量セルロース発酵技術を用いてセルロース系エタノールなどの先端バイオ燃料を年間2,500万ガロン生産するバイオ精製所を建設する計画である。2014年末までに操業開始の予定で、精製所により65人の雇用が、そして親会社を通じて38名の雇用が創出される見込みである。 USDA “Agriculture Secretary Vilsack Announces Support for a New Advanced Biofuel Production Facility” (1/26/12)

気候変動が魚類・野生生物・植物にもたらす影響への対応を示す国家戦略草案発表

オバマ政権は1月19日、州政府や原住民部族、連邦機関のパートナーとの協力によって作成された「魚類・野生生物・植物の気候順応国家戦略(National Fish, Wildlife and Plants Climate Adaptation Strategy)」草案を発表した。同戦略は、意思決定者や資源管理者向けに、気候変動が種やエコシステム、そしてそれらに依存する人々や経済にもたらす影響を削減するための取り組みの一助となることを目的としたものである。草案には、①気候変動が米国における8つの主要エコシステム(魚類、野生生物など)にもたらす影響(現行及び予測)の概要、②魚類や野生生物、植物及びコミュニティの気候変動に関する脆弱性の削減及び回復力強化に関する目標や戦略、行動、③農業、エネルギー、輸送、その他の部門による協調的戦略及び行動などが盛り込まれている。草案に対するパブコメは3月5日まで受け付けている。 NOAA News “National Strategy Proposed to Respond to Climate Change’s Impacts on Fish, Wildlife, Plants” (1/19/12)

研究者ら、H5N1型鳥インフルエンザ研究を一時停止

H5N1型鳥インフルエンザの研究者らは、論文のデータがバイオテロ脅威をもたらす可能性があるとの懸念に配慮し、自主的に研究を60日間停止することで合意した。オランダのエラスムス医療センター(Erasmus Medical Center)のロン・フーシェ教授(Ron Fouchier)とウィスコンシン大学(University of Wisconsin)の河岡義裕教授は昨年12月、H5N1鳥インフルエンザのウィルス株を作ることに成功し、研究結果をサイエンス誌(Science)とネイチャー誌(Nature)に発表する予定であったが、バイオセキュリティ国家科学諮問委員会(National Science Advisory Board for Biosecurity: NSABB)が本件の研究者及び編集者にデータや研究の詳細の掲載を控えるよう要請したことを受け、議論が行われた末、60日間の自主的停止を決定した。両教授を含む39名の研究者は、「科学、政治、倫理の指導者らが有毒なH5N1研究の意味合いについて議論できるまで、同研究を自主的に停止する」との書簡に署名した。 Time Healthland “Scientists Agree to Halt Work on Dangerous Bird Flu Strain” (1/20/12)

NIHのグラント採択率が過去最低に

国立衛生研究所(NIH)は先週、2011年のグラント採択率(審査を受けた提案申請書のうちグラント取得につながった件数の割合)は、前年を3ポイント下回る過去最低の18%となったと発表した。NIHの外部研究担当官によれば、グラント採択率低下の一因として、研究者から提出される申請書件数が急増したこと(2011年は過去最高となる4万9,592件)が挙げられるが、その他の要因として、最も一般的なグラントであるR01グラントの採択率が2010年の22%から2011年は18%に低下したことがある。その理由は、1件当たりのグラント規模が大きくなったこと、R01予算が削減されたこと(昨年は1%減)、そしてR01予算の大半が過去に決定したグラント(通常3~5年のコミットメント)への継続給付に充当された点が挙げられている。 ScienceInsider “NIH Examines What Drove Its Grant Success Rate to a Record Low” (1/20/12)

国立衛生研究所(NIH)、グラント受益者の給与上限を2万ドル引き下げ

議会で昨年10月に、「国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のグラント受益者の最高給与額を従来の19万9,000ドルから17%削減する」との案が提出された際には、米国医療大学協会(Association of American Medical Colleges: AAMC)を含む111の団体・機関がそれに反対する書簡を議会に送付した。最終的にこの削減率は10%に縮小され、これを受けてNIHは1月20日、「昨年12月23日より前に新グラントを獲得した研究者は、グラントから最高19万9,700ドルの給与を得ることができるが、同日以降にグラントを獲得した研究者の給与は最高17万9,700ドルとする」と発表した。最悪の状況は免れたものの、既に厳しい予算状況にある学術医療研究機関はこの決定に不満を示している。ある研究機関では、削減された給与分を埋め合わせるために年間600万ドルを自己資金から捻出しなくてはならないと試算している。 Nature.com “NIH salary cap falls by $20,000” (1/20/12)

エネルギー省、小型モジュラー原子炉の米国製造振興に向け第一歩を踏み出す

エネルギー省(Department of Energy)は1月20日、米国における小型モジュラー原子炉(small modular nuclear reactors: SMRs)の製造に向けた第一歩として、民間業界とのコスト分担によりSMRの設計やライセンシングを支援することを目的とした資金提供公募(Funding Opportunity Announcement)の草案を発表した。今回の草案では、正式な公募を実施するに当たり、業界からのインプットを募集するものである。エネルギー省では、正式な公募を通じて最大2件のSMRの設計に資金提供を行い、2022年までにこれらの原子炉を導入することを目標としている。 Energy.Gov “Energy Department Takes First Step to Spur U.S. Manufacturing of Small Modular Nuclear Reactors” (1/20/12)

オバマ大統領、ディズニーワールドで米国観光を推進

米国において観光業は一大産業であり、2010年には約6,000万人の外国人訪問者が渡米し、1,340億ドルの米経済押し上げの一助となった。こうした中、オバマ大統領は1月19日、フロリダ州のディズニーワールドで米国観光促進への取り組みを発表した。この中で大統領は、雇用創出に重点を置いた国家観光戦略を作成するよう指示したことを明らかにし、「目標は、米国を確実に世界一の観光地とすることである」と述べた。その努力の一環として、規定の審査を受けた一部の外国人に対して米国出入国を容易にする「グローバル・エントリー・プログラム(Global Entry Program)」の拡大に向けて取り組むことなどを発表した。更に、中国やインド、ブラジルといった国からの旅行者が増えていることから、国務省(Department of State)に対してこれらの国における査証処理能力を強化・加速させるよう指示したことを明らかにしている。 White House “President Obama Promotes Tourism from Disney World” (1/19/12)

2011年のベンチャーキャピタル投資額は前年比22%増

プライスウォーターハウス・クーパー社(PricewaterhouseCoopers LLP)と全米ベンチャーキャピタル協会(National Venture Capital Association: NVCA)がトムソン・ロイター社(Thomson Reuters)のデータに基づいて作成した「マネーツリー報告(MoneyTree Report)」によれば、2011年におけるベンチャーキャピタル投資額は284億ドル(3,673件)に上り、金額にして前年比22%増、件数にして同4%増となったことが分かった。2011年のベンチャーキャピタル投資額は過去10年間で3番目に高い額で、クリーン技術やインターネット特定部門を含め、あらゆる業界部門で2桁増となり、開発段階別で見ても投資額はシード段階への投資を除き、全ての段階で増加した。初めてベンチャーキャピタル資金を調達した企業の調達額及び件数も増加している。 National Venture Capital Association “Venture Capital Investments Q4-2011 – MoneyTree Results” (1/20/12)

ハーバード大学、米国経済は競争力を失いつつあると報告

ハーバード・ビジネス・スクール(Harvard Business School: HBS)が9,750名の卒業生を対象に行ったアンケート調査の結果をまとめた報告書「繁栄の危機(Prosperity at Risk)」が1月18日に発表された。それによれば、回答者の71%が、「今後、米国の競争力は弱くなり、米国企業は高賃金や福利厚生を提供する能力が低下するであろう」と予測している。前回の不況で大幅な解雇を行った企業の雇用回復は遅く、「事業を米国から海外へ移転する可能性が高い」と考える回答者も多い。事業を海外へ移転した回答者のうち、71%が「低賃金」をその理由として指摘した。更に、先進経済国と比較して米国の不利な点として、複雑な税制、非効率的な政治制度、幼稚園から高校までの教育の弱さが挙げられた。 Chicago Tribune “Harvard survey: U.S. economy losing competitive edge” (1/18/12)

オバマ大統領、行政管理予算局(OMB)の長官代理としてジェフリー・ザイエンツ氏を指名

大統領府は1月17日、行政管理予算局(Office of Management and Budget:OMB)の長官代理を、現在OMB副長官及び最高パフォーマンス責任担当官(Chief Performance Officer)のジェフリー・ザイエンツ(Jeffrey Zients)が務めると発表した。ザイエンツ副長官は2009年6月19日に議会上院でOMB副長官及び政府として初の連邦最高パフォーマンス責任担当官として承認された。2010年7月から11月までOMB長官代理を務めたこともある。同氏は企業経営者や管理コンサルタント、アントレプレナーとして20年に及ぶ民間経験を有し、企業戦略や経営、プロセス改良、金融管理などに精通している。 White House “President Obama Announces Acting Director of the Office of Management and Budget Jeffrey Zients” (1/17/12)