ウォルマート、マサチューセッツ州内の店舗にソーラーパネル設置へ

ウォルマート社(Walmart)は、マサチューセッツ州内にある50の店舗のうち約半分(27店舗)において、ソーラーパネルを設置する計画であると発表した。現在はまだ計画段階で地域の許認可も得ていないが、早ければ8月にも設置される見込みである。設置が完了すれば、約10.5メガワットの発電(最高2,600世帯分)が可能であるという。同社によるソーラーパネル設置計画は、マサチューセッツ州のデバル・パトリック知事(Deval Patrick)が2008年、大手小売ビルにおける代替エネルギーの利用を奨励するイニシアチブを開始したことが一因となり、加速している。カリフォルニア州やハワイ州など温暖な地域のウォルマート店舗には既にソーラーパネルが設置されている。 boston.com “Walmart to install solar panels on 27 stores in Mass.” (5/15/12)

NIH予算減少は米国の競争力を脅かすとの指摘

IT・イノベーション財団(Information Technology and Innovation Foundation: ITIF)と医療研究同盟(United for Medical Research)が5月17日に発表した報告書、「リーダーシップの低下:バイオ医療研究における米国の国際競争力評価(Leadership in Decline: Assessing U.S. International Competitiveness in Biomedical Research)」によれば、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のバイオ医療研究助成が継続的に減少していること、そして中国やドイツ、シンガポール、スウェーデン、英国といった国が競争力強化に乗り出していることなどから、世界の生命科学業界における米国のリーダーシップは脅かされつつあるという。報告書は議会に対して、研究進展の混乱を招くようなNIH予算の上下変動を防ぎ、NIHの年間ベースライン予算がGDPの0.25%を下回らないよう努力すべきであると勧告している。 Information Technology & Innovation Foundation “Declining NIH Investment Threatens U.S. Global Competitiveness” (5/17/12)

エネルギー省、若手キャリア研究プログラムの研究助成受益者68名を発表

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は5月18日、若手キャリア研究プログラム(Early Career Research Program)の一環として、全国で68名の科学者が合計最高1,890万ドルの研究グラントを受益すると発表した。今年で3回目となる本助成活動は、キャリア早期にある卓越した研究者に支援を提供し、米国の科学的労働力を活性化させることを狙いとしている。受益の対象となるのは、大学を拠点とする研究者及びエネルギー省付属国立研究所に勤務する研究者で、過去10年間に博士号を取得していること、研究内容がエネルギー省の6つの主要プログラム局の研究活動の範囲内であることなどが条件となっている。 Department of Energy “Secretary Chu Announces 68 Scientists to Receive Early Career Research Program Funding” (5/18/12)

世界研究評議会が活動開始

世界約50カ国の公的科学助成機関の代表者で構成される世界研究評議会(Global Research Council: GRC)は5月15日、国立科学財団(U.S. National Science Foundation: NSF)の本部で会合を行い、「科学的メリット・レビューに関する原則声明(Statement of Principles for Scientific Merit Review)」を発表した後、GRCが正式に活動を開始することを発表した。同声明は、助成機関が審査を行い、最も有益な研究プロジェクトを選択する上での一般的な原則を示したものである。GRCは今後は、研究の完全性の定義とオープン・アクセスの推進という2つの重要課題に取り組んでいく。2013年5月にベルリンで行われるサミットで両問題に関するコンセンサス声明を発表することが当面の目標となっている。 Science Insider “New Global Research Council Takes Off” (5/15/12)

米国の新薬承認はカナダや欧州よりも早いとの報告

イェール医科大学(Yale University School of Medicine)の研究者チームが5月16日付けの「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)」オンライン版で発表した研究報告によると、米国における新薬の承認はカナダや欧州のそれよりも早いという。研究者チームが、2001年から2010年に米・カナダ・欧州で行われた新薬承認審査を比較したところ、米食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)による審査は医療カナダ(Health Canada)や欧州医薬品局(European Medicines Agency: EMA)のそれよりも3カ月早かった。また、研究報告によれば、多くの新薬物療法は米国で最初に承認されることが多いという。こうした結果は、FDAによる医薬品承認プロセスは極めて遅いという一般的な認識と異なっている。 Health Day “U.S. Bests Canada, Europe in Drug Approvals” (5/16/12)

国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(NNI)、新イニシアチブ「ナノテクノロジー知識インフラ」を立ち上げ

国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)は新たなイニシアチブとして、「ナノテクノロジー知識インフラ:持続可能な設計による米国リーダーシップの実現(Nanotechnology Knowledge Infrastructure: Enabling National Leadership in Sustainable Design)」を発表した。この「ナノテクノロジー知識インフラ」は、ナノテクノロジーの発見やイノベーションを加速させるため、コミュニティベースかつソリューション本位の知識インフラを提供するものである。NNI加盟機関は、①科学者や工学者、技術スタッフなどによる多様な協調的コミュニティ、②学際的協力に関する活気のあるモデリング・ネットワーク、③持続可能なサイバー・ツールボックス、④充実したデジタル・ナノテクノロジー・データ及び情報インフラ、という4点に主眼を置き、協力していく。 Nano Werk “NNI announces new signature initiative: Nanotechnology Knowledge Infrastructure” (5/16/12)

政権のマテリアル・ゲノム・イニシアチブに新たなコミットメントが発表される

大統領府で5月14日に行われたイベントで、業界や学術機関、国立研究所、政府などの代表者らは政権による「マテリアル・ゲノム・イニシアチブ(Materials Genome Initiative)」を進展させることを目的として、10件以上の新たなコミットメントを発表した。同イニシアチブは、米国の先端製造事業を強化させ、雇用創出や社会的課題の解決、米国競争力の強化につなげることを狙いとしている。今回発表されたコミットメントの一例として、①60機関(企業、大学)以上の組織による広範なパートナーシップ、②アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)が地域の大学や産業と協力し、同研究所が有する先端マテリアル研究開発能力へのアクセスを強化、③ハーバード大学(Harvard University)がIBM社の世界コミュニティ・グリッド(World Community Grid)を活用し、新たに発見された700万件以上の分子情報を公開することを約束、などが挙げられている。 White House “New Commitments Support Administration’s Materials Genome Initiative” (5/14/12)

商務省と環境保護庁(EPA)、輸出・雇用創出促進のための新イニシアチブを発表

商務省(Department of Commerce)のジョン・ブライソン長官(John Bryson)と環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のリサ・ジャクソン長官(Lisa P. Jackson)は5月14日、アメリカン大学(American University)で行われた技術市場サミット(Technology Market Summit)で、環境業界における雇用創出を支援する環境技術イニシアチブを発表した。今回発表された「環境技術輸出イニシアチブ(Environmental Technologies Export Initiative)」は、2014年までに輸出を倍増し、数百万の雇用を支えることを狙いとした、オバマ大統領による国家輸出イニシアチブ(National Export Initiative: NEI)に基づいたものである。イニシアチブを通じて、環境企業が自社製品を海外で販売する上で必要なツールや情報を見つけるためのウェブベース・ツールが今秋から立ち上げられる他、商務省とEPAが貿易団体と協力して米国企業にとり成長の可能性がある機会を強調する取り組みなどを行う。 Department of Commerce “Department of Commerce and Environmental Protection Agency Announce New Initiative to Boost exports and Create Jobs” (5/14/12)

米国企業のCIOに占める女性の割合が低下

英国技術アウトソーシング及び人材会社、ハーベイ・ナッシュ・グループ(Harvey Nash Group)の米国部門が発表した調査報告によれば、2012年に米国企業の最高情報責任者(chief information officers: CIO)に女性が占める割合は9%で、2年連続で低下(2011年は11%、2010年は12%)していることが明らかになった。また、回答者の約30%が、社内の情報技術組織の管理部門に「女性は一人もいない」と回答しているが、「IT部門で女性が過小評価されている」と回答した者は約半分に過ぎない。「女性は家族などその他の優先事項に重点を置いている」といった先入観もあり、こうした偏見は有能な労働者の獲得に苦戦しているIT部門にダメージを与えるものとなっている。 Yahoo News “Fewer women in top U.S. tech jobs since 2010: survey” (5/14/12)

DARPA、自然言語のオートメーション分析技術開発を支援

国防総省(Department of Defense)の任務支援の一環として分析される関連情報には、明確な表現よりも暗示的なものが多く、多くの場合、情報は故意にぼかされ、重要な活動や目標は間接的に言及されている。このため、文書情報をより効率的に処理する上で、自然言語をより深く理解するためのオートメーション技術は一つの解決策と国防総省では期待している。こうした中、米国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)は、言語が持つパワーを利用することを目的とした「文書の深い探索及びフィルタリング(Deep Exploration and Filtering of Text: DEFT)プログラム」の新設に至っている。DEFTのプログラム・マネジャーであるボニー・ドーア氏(Bonnie Dorr)は、「締め切りや膨大な量の外国機密情報に追われるアナリストらは、特に意味が故意に隠されている場合などに、重要なリンクを見逃している可能性がある。DEFTは、基本的な文書を元に信頼性の高い推察を行うための技術を作り出すことを狙いとしたものである」と説明している。 DARPA “Can automated deep natural-language analysis unlock the power of inference?” (5/3/12)