米国大学教授協会、知的財産権に関する報告書草案を発表

米国大学教授協会(American Association of University Professors)は10月10日、「イノベーションを行う自由の擁護:スタンフォード大学とロシュ社の裁判後の教員の知的財産権について(Defending the Freedom to Innovate: Faculty Intellectual Property Rights after Stanford v. Roche)」の草案を発表した。それによれば、本裁判に関する2011年の連邦最高裁判決後、大学側は同判決への対応も含めて、知的財産に関する所有権の主張を強化しつつあり、教員は自己の知的財産を守る権利を擁護する必要があるという。本裁判で争われたのは特許性のある財産であったが、大学側が所有権を主張する傾向はオンライン・コースの内容などの著作権も対象となりつつあると、報告書は主張している。 Inside Higher ED “Who Holds the Rights?” (10/11/13)

サイバーセキュリティのプログラムを提供する大学が増加

サイバーセキュリティの認識向上に取り組む「全米サイバーセキュリティ同盟(National Cyber Security Alliance)」の幹部によれば、サイバーセキュリティに関する正式な教育プログラムを提供する大学が増えつつあるという。サイバーセキュリティ部門で働く人材のニーズが高まったことが、同部門の学位プログラムやコースの増加につながっている。これを下支えしているのが国家安全保障局(National Security Agency: NSA)によるサイバーセキュリティ教育プログラムの審査及び認証で、全国で約200件の大学が学術的センター・オブ・エクセレンスとして認証されている。ただし、サイバーセキュリティの学位プログラムの内容は大学によって非常に様々である。 Wall Street Journal “More Colleges Offer Programs in Cybersecurity” (10/8/13)

国立研究所、閉鎖準備を開始

連邦政府の閉鎖が解除される見通しが立たない中、エネルギー省(Department of Energy)は核兵器の維持や様々な基礎・応用研究を実施している各地の国立研究所を閉鎖する準備を開始した。これらの研究所は長期的な契約の下、大学や企業などの受注機関によって運営されていることから現在まで閉鎖を免れていたが、エネルギー省の資金が枯渇し始めたことから、閉鎖への準備を開始している。ロスアラモス研究所(Los Alamos National Laboratory)とサンディア国立研究所(Sandia National Laboratory)、ハンフォード・サイト(Hanford Site)など核兵器関連の研究所は今後2週間以内に閉鎖される予定である。アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)やパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)の資金状況はまだ良く、少なくとも11月までは運営可能であるという。 Nature News Blog “National laboratories prepare to shut down” (10/10/13)

GAO、米国が原子炉運転に必要な原料の不足に直面する可能性を指摘

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)が発表した報告によれば、米国は国内の多くの原子炉の運転に必須とされる原料の不足に直面する可能性があるという。問題となっているのは「リチウム7」と呼ばれる原料で、これは水素爆弾に利用されるトリチウムの生産の副産物である。米国は1963年にリチウム7の生産を停止しており、GAO報告によれば、現在リチウムの大量生産を行っているのは中国とロシアのみで、これらの供給が枯渇する可能性があるという。 UPI “Report says U.S. could face shortage of nuclear reactor material” (10/9/13)

GE、新たに14件の産業インターネット技術を発表

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric: GE)のジェフ・イメルト会長兼最高経営責任者(Jeff Immelt)は10月9日、シカゴで行われた「GEマインド・アンド・マシン会議(GE’s Minds and Machines conference)」で講演を行い、GE社が新たに開発した14件の産業インターネット技術を発表した。これらは、航空会社やエネルギー企業、病院などの顧客を対象に、機械のダウンタイム削減、生産性向上、排出ガスの削減の一助となることを目指したもので、その一例として、「飛行効率サービス(Flight Efficiency Services: FES)システム」がある。これらの産業インターネット技術はビッグデータの活用に基づくもので、GEのソフトウェア・エンジニア達は、アプリケーション構築のための産業規模のソフトウェア開発プラットフォーム「プレディクス(Predix)」を利用している。GE社は昨年、10件の産業インターネット製品を初めて発表、これらの製品はこれまでに2億9,000万ドルの同社に売上をもたらしている。 GE Reports “14 New GE Industrial Internet Technologies Move Machines Closer to Zero Unplanned Downtime” (10/9/13)

「米国のエネルギー生産性と安全保障はかつてないほど良好」との報告

自然資源防衛協議会(Natural Resources Defense Council: NRDC)が発表した報告書「米国のエネルギーに関する驚くべき朗報(America’s (Amazingly) Good Energy News)」によれば、経済や安全保障、環境に関して鍵となる指標は、米国のエネルギー経済がかつてないほど良好な状態であることを示しているという。米国は、エネルギーを節約する革新的な手法を数多く発見したことから、石油や天然ガス、電気の経済生産性は過去40年間で倍増以上となったという。報告書の主要なファインディングとして、①2000年以来初めて、電力消費の増加率は人工の増加率を大きく下回った、②米国内の自動車や住宅、事業で消費される石油の総量は昨年も減少し、2005年のピークから14%減少となった、などが挙げられている。 Natural Resources Defense Council “New Report: America’s Energy Productivity and Security Has Never Been Better” (10/8/13)

原子力規制委員会(NRC)、自宅待機へ

原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)は現在、昨年度から残っていた緊急時用資金を使って運営されているが、その資金が10月10日で底をつくことから、自宅待機への準備に入った。3,900名の職員のうち約300人を除く全員が自宅待機となる。緊急時やセキュリティ問題、ライセンシングなどに対応する職員は自宅待機の対象とならない。NRCは10月7日、こうした自宅待機の対象とならない職員に向けてその通知を始めたという。連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)も現在のところ、緊急時用資金を使って運営されているが、それがいつまで可能であるかについては明確にされていない。 The Hill “Nuclear regulator prepares for furloughs” (10/7/13)

エネルギーサービス市場、2020年までに年間売上約83億ドルに達するとの予測

ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)が発表した報告書「米国エネルギーサービス企業市場(The U.S. Energy Service Company market)」によれば、米国のエネルギーサービス企業(energy service company: ESCO)市場は、近年難しい状況にあったが、今後は成長が回復する見通しで、年間売上は2013年の49億ドルから2020年には約83億ドルに達すると予測されている。鍵となる顧客である地方自治体の景気低迷を受けてESCO市場は不振にあえいでいたが、今後は様々なエネルギー効率措置が講じられることから市場の成長が予想されている。報告書はこの他にも、米国内でエネルギー効率を更に普及させるための牽引・障害要素などについても詳述している。 Navigant Research “Energy Service Company Market Will Reach Nearly $8.3 Billion in Annual Revenue by 2020” (10/7/13)

ソーラー・デカスロン開始

エネルギー省(Department of Energy)が隔年で開催する「ソーラー・デカスロン(Solar Decathlon)」がカリフォルニア州オレンジ郡のグレート・パークで始まった。エネルギー省から得た10万ドルのシード・マネーを基に、米国内外の19の大学チームが、太陽発電をエネルギー源とし、手頃な価格で魅力的な未来の住宅のアイデアを競うもので、同パークには19件のモデルハウスが展示されている。これらの中には、電気自転車用充電スタンドを備えたモデルハウスや、玄関に通じる通路にソーラー・パネルを設置したモデルハウスなどがある。展示は10月13日まで行われ、審査員は10の分野でこれらのモデルハウスに採点付けを行う。 USA Today “Solar Decathlon showcases 19 hi-tech homes of the future” (10/7/13)

連邦政府の研究者、科学会議への出席も禁止される

連邦政府の閉鎖により、政府の研究者は自身の研究室に入れないだけでなく、各地で開催されている会議への参加も禁止されている。サンフランシスコで行われていたサイトカインに関する会議で講演予定であった国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の研究者らは、10月1日の閉鎖と同時に即座に戻ることを義務付けられた。今回の場合は主催者側が会議のスケジュールを急遽変更することでNIHの研究者が講演を行うことができたが、今後の会議の参加予定者はそうはいかない。政府の閉鎖が続いている限り、政府研究者らは予定されていた会議への出席や講演ができずにいる。 Nature News Blog “US government researchers barred from scientific conferences” (10/4/13)