連邦最高裁、EPAによる温室効果ガス排出規制を審理

連邦最高裁判所(Supreme Court)は10月15日、大気浄化法(Clean Air Act)の下、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)が製油所などの固定汚染源を対象に温室効果ガス排出の許可を義務付けることができるか否かについて審理することを発表した。ただし最高裁は、業界団体や州政府などの原告が行ったその他の争点(温室効果ガスは汚染源であるか否かや、EPAには大気浄化法の下で温室効果ガスの排出を規制する法的権限があるか否かなど)については審理を拒否した。最高裁の発表を受けて、環境保護派や業界団体はそれぞれの立場から最高裁の判断を支持する声明を発表した。裁定は来春に行われる見通しで、ある法律専門家は「真の勝者はその時に決まる」と述べている。 Environmental Leader “EPA GHG Emissions Rules Will Get Supreme Court Review” (10/16/13)

テスラ社、北米市場のSモデル車を対象にチャデモ(CHAdeMO)急速充電アダプターを販売へ

電気自動車業界が充電システムの互換性を最大限にするためにその標準化に取り組んでいる中、テスラ・モーターズ(Tesla Motors)は、北米市場のSモデル(Model S)を対象にチャデモ(CHAdeMO)充電アダプターの販売を開始する。オンライン販売は今冬から開始され、価格は1,000ドルと設定されている。なお欧州やアジアで販売されているSモデルには別のアダプターが必要である。 Clean Technica “Tesla To Offer CHAdeMO Rapid Charging Adapter For Model S” (10/16/13)

農業イノベーション賞金コンペ立ち上げ

ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin, Madison)のモーリー・ヤーン教授(Molly Jahn)は10月2日、「農業イノベーション賞金(Agricultural Innovation Prize)」コンペの開始を発表した。米国内の大学生・大学院生が対象で、世界の食糧システムを改良するアイデアについて2ページの事業計画書と最高10枚までのスライドを使ったプレゼンテーションの提出を募る。この新コンペは、大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)が米国の農業課題への取り組みについて2012年に発表した報告書を基に生まれたものである。提出は2月28日が締め切りで、第一段階として25チームが選出される。その後4月25日には優秀な5チームに1万5,000~10万ドルの賞金が贈られる。 Science Insider “Agricultural Innovation Prize Launched” (10/4/13)

今年のグローバル・クリーンテック100社が発表

クリーンテック・グループ(Cleantech Group)は今年で5回目となる年間グローバル・クリーンテック100社(Global Cleantech 100)を発表した。これは、エネルギー効率やバイオ燃料・バイオ化学、在来型燃料、スマートグリッドなど15の産業部門の市場で今後5~10年間に大きな影響を及ぼす可能性が高い有望かつ革新的な企業100社をまとめたものである。今年のリストには18カ国からの企業がリストアップされ、最多国は56社の米国であった。また、エネルギー効率が最も成長分野となっており、100社のうち27社がエネルギー効率部門であった(2011年は19社、2012年は22社であった)。 Clean Edge “Energy Efficiency Firms Top New Cleantech 100 List” (10/11/13)

EPA、RFSに基づくエタノールの使用義務付け量の削減を検討

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、再生可能燃料基準(Renewable Fuel Standard: RFS)について、「現状のまま進めば、車のエンジンを損傷せずにエタノール混合の義務付け量を順守することは不可能となる」という製油業界からの苦情を受け、2014年のRFSを緩和することを検討している。情報筋によると、2014年の再生可能燃料の使用義務付け量を、2007年の法律で制定された181億5,000万ガロンから152億1,000万ガロンに削減することを検討しているという。EPAはまた、セルロース系燃料の使用義務付け量も、燃料生産が期待通りに増加していないことから、法で規定された17億5,000万ガロンから2,300万ガロンに削減することを検討している。エタノール混合義務付け量の削減が検討される背景には、いわゆる「ブレンド・ウォール」の問題が指摘されているが、RFSの支持者らは義務付け量の削減計画が実施された場合は法的措置も視野に入れるとしている。 Bloomberg “EPA Considers U.S. Ethanol Mandate Cut Amid Complaints” (10/10/13)

米国、炭素捕獲プロジェクトで世界をリード

グローバルCCS研究所(Global CCS Institute)が発表した報告書「2013年CCSの世界的状況(The Global Status of CCS: 2013)」によれば、世界における炭素捕獲・隔離(carbon capture and storage: CCS)や炭素捕獲・利用・貯蔵(carbon capture, utilization, and storage: CCUS)の開発及び導入において、北米はリーダーであるという。大規模な総合的プロジェクトが米国内で12件、カナダで1件実施されている。しかし世界的には大規模な総合的CCSプロジェクトの件数は、昨年の75件から今年は65件に減少している。グローバルCCS研究所の最高経営責任者(CEO)であるブラッド・ペイジ氏(Brad Page)は10月9日、韓国で開催されていたグローバルCCS研究所の年次会議で報告書の発表を行うと同時に、炭素捕獲技術の開発に再度重点を置くよう呼びかけた。 Environmental Leader “US Leads in Carbon Capture Projects Worldwide” (10/10/13)

政府閉鎖でEPAが予定していた炭素排出制限に関する意見収集イベントが中止に

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、発電所による炭素排出基準について一般からの意見を集めるイベントを全国各地で予定していが、今般の連邦政府閉鎖により、第一弾の開催が不可能となった。当初、10月15日でボストンで、同18日にはフィラデルフィアで意見収集のセッションが開催される予定であったが、EPAはウェブサイト上でこれらのセッションの延期を発表した。EPAは、既存の発電所を対象とした炭素排出基準の草案提案を2014年に予定している。 The Hill “Shutdown grounds EPA ‘listening’ tour” (10/10/13)

原子力規制委員会の職員の9割が自宅待機

大統領府によれば、10月10日から原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)の3,600人の職員が自宅待機となったという。これは全職員の約9割に相当する。原子力規制官は資金枯渇の間も緊急の安全・安全保障問題への対応は続け、現場検査官も業務を続けるが、緊急でない原子炉のライセンス承認や緊急事態訓練の実施などができなくなるという。 The Hill “Nuclear Regulatory Commission furloughs 90 percent of workforce” (10/10/13)

ニューヨーク州、州内で2つ目となるナノテクノロジー・ハブを創設

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事(Andrew M. Cuomo)は10月10日、技術系企業大手6社が合計15億ドルを投じて、同州で2件目となる大型ナノテクノロジー・ハブ、「ナノ・ウチカ(Nano Utica)」を創設すると発表した。官民パートナーシップとなるナノ・ウチカは、ニューヨーク州立大学(State University of New York: SUNY)のナノスケール科学工学カレッジ(College of Nanoscale Science and Engineering: SUNY CNSE)とSUNY技術研究所(SUNY Institute of Technology: SUNYIT)が指揮を執り、ニューヨーク州オネイダ郡にあるSUNYITキャンパスで1,000人の新規ハイテク雇用を創出すると期待されている。コンソーシアムを形成する主力企業には、アドバンスト・ナノテクノロジー・ソリューションズ社(Advanced Nanotechnology Solutions Incorporated)やSEMATECH、アトテック社(Atotech)、IBM社、東京エレクトロンが含まれる。ニューヨーク州内にはこの他に、SUNYアルバニー校(Albany)にナノテクノロジー・ハブがある。 Nanowerk “$1.5bn investment to jump-start New York’s second nanotechnology hub” (10/10/13)

米国の研究大学、州政府や実業界とのパートナーシップに注目

米国研究評議会(National Research Council: NRC)は昨年、米国の研究大学が世界的な競争力を維持するために10件の勧告を示した報告書を発表したが、米国アカデミー(National Academies)は10月10日、この報告書が全国でどのように受け入れられたか、そして勧告を実施するための優先事項を特定することを目的として、会議を開催した。会議に出席した研究大学の関係者らは、「研究大学は競争力を維持するために更なる資金を必要としているが、ワシントンにおける政治的混乱を鑑み、連邦政府以外の機関に支持を求めるべきかもしれない」との見解を示した。特に、今まで連邦議会へのロビー活動に注いでいたエネルギーを州政府や企業とのパートナーシップ構築に向けるべき時かもしれないとの意見が多く出た。こうした傾向は、わずか数年前には公立大学が、州政府からの支援低下を受けて、連邦政府からの支援強化を求めていたことを考えると、大きな変化である。 Inside Higher ED “Moving Beyond Congress” (10/11/13)