エネルギー貯蔵がマイクログリッド普及の鍵に

ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)が発表した報告書「マイクログリッド向けエネルギー貯蔵(Energy Storage for Microgrids)」によれば、マイクログリッド市場は今後10年間に急成長が予測されており、それと共にマイクログリッド向けのエネルギー貯蔵システムの需要が増大すると考えられている。同報告書は、マイクログリッド向けエネルギー貯蔵について、鍵となる6つの分野での世界市場分析の他、2024年までの世界市場予測を行っている。それによれば、マイクログリッド向けエネルギー貯蔵システムの世界的能力は2014年の817メガワット時から2024年には1万5,182メガワット時に増加する見込みである。 Navigant Research “Energy Storage to Become a Key Part of Microgrid Deployments in the Decade Ahead” (2/4/14)

産業向け熱電併給市場は2023年までに約300億ドルに拡大

ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)は、世界の産業向け熱電併給市場の分析及び2023年までの市場予測をまとめた報告書「産業向け熱電併給(Industrial Combined Heat and Power)」を発表した。それによれば、最も成熟した分散型発電部門の一つである産業向け熱電併給(combined heat and power: CHP)市場は、近年は米国やロシアといった国々では低迷しているものの、全体的には産業向けCHPに対する関心が新たに高まりつつあるという。報告書によれば、産業向けCHPの世界売上は2013年の年間197億ドルから2023年には298億ドルに成長すると予測されている。 Navigant Research “Industrial Combined Heat and Power Market to Reach Nearly $30 Billion by 2023” (2/3/14)

今後は教育部門がエネルギーサービス企業の最大市場に

ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)は、米国内におけるエネルギーサービス企業(energy service company: ESCO)の市場動向について幅広く分析した報告書「米国エネルギーサービス企業市場(The U.S. Energy Service Company Market)」を発表した。それによれば、2年間にわたって不振が続いたESCO市場は今後数年間に拡大が続くと予想されており、小中高の学校や州及び地方政府、大学、病院などが主たる市場になると考えられている。中でも、教育部門(小中高の学校及び大学)はESCOにとって最大の市場となり、2013年から2020年の間に同部門の累積売上は220億ドル以上に達すると予測されている。 Navigant Research “Education Will Be the Largest Market for Energy Service Companies in the United States through 2020” (1/31/14)

科学技術における米国のリードが縮小

米国科学審議会(National Science Board: NSB)が2月6日に発表した隔年報告書「科学工学指標(Science and Engineering Indicators)(2014年版)」によれば、科学技術における米国のリーダーシップは過去十年間に弱まり、その一方で中国と韓国を筆頭とするアジア諸国がイノベーション能力を急速に伸ばしているという。、米国や日本、欧州が世界のR&D活動を独占していた時代は終わり、世界のR&D活動に占める割合は、米国が2001年の37%から2014年は30%に、欧州は同26%から同22%に縮小した一方、中国を中心とするアジア諸国のそれは同25%から同34%となり、米国を上回った。また、中国は米国に対等する世界のハイテク製造拠点に成長していることも示された。 National Science Foundation “US lead in science and technology shrinking” (2/6/14)

エネルギー長官、新たなARPA-Eソーラー・プロジェクトの助成を発表

エネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Ernest Moniz)は2月6日、エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)の「全面的に最適化された太陽光の転換及び活用(Full-Spectrum Optimized Conversion and Utilization of Sunlight: FOCUS)」プログラムを通じて、12件のプロジェクトに合計3,000万ドルを提供すると発表した。FOCUSプログラムは、新型のハイブリッド型ソーラーエネルギー・コンバーターとハイブリッド型エネルギー貯蔵システム(低コストかつ高効率のソーラーエネルギーをオンデマンドで提供できるシステム)の開発を狙いとしている。受益企業の一例として、ワシントン州のシャープ・アメリカ研究所(Sharp Labs of America)は約400万ドルを受益する。 Advanced Research Projects Agency-Energy “In Austin, Energy Secretary Moniz Announces New ARPA-E Solar Projects” (2/6/14)

オバマ大統領、新たな「メイド・イン・ルーラル・アメリカ」輸出及び投資イニシアチブを発表

オバマ大統領は2月7日、連邦省庁に対し、「大統領府地方評議会(White House Rural Council)」と協力して、新たな「メイド・イン・ルーラル・アメリカ(Made in Rural America)」輸出投資イニシアチブを実施することを指示した。本イニシアチブは、連邦のリソースを結集させ、地方の企業やリーダーが新たな投資機会や海外の顧客及び市場へのアクセスを活用することを支援するものである。大統領は、地方評議会が農務省(U.S. Department of Agriculture)や商務省(Department of Commerce)、中小企業庁(Small Business Administration)、輸出入銀行(Export-Import Bank)などの機関と協力し、今後9ヶ月以内に具体的な活動(①全国5ヶ所で本イニシアチブに関する地域フォーラムを開催する、②「米国地方への投資(Investing in Rural America)」会議を今年後半に実施する、③50州で研修会を実施する、など)を含めた包括的な戦略を実施するよう指示した。 White House “FACT SHEET: Opportunity For All : Establishing a New “Made In Rural America” Export and Investment Initiative” (2/7/14)

空軍科学研究局の移転案に科学者が反発

正式には発表されていないものの、現在バージニア州アーリントンにある空軍科学研究局(Air Force Office of Scientific Research: AFOSR)を、オハイオ州デイトン近郊のライト・パターソン空軍基地(Wright-Patterson Air Force Base)へ移転する計画が浮上している。同軍事基地には空軍研究所(Air Force Research Laboratory: AFRL)があり、AFOSRはAFRLと施設を共有する。これに関して、大学や研究組織、科学者などが、「移転により、これまでAFOSRが重点的に行ってきた基礎研究への支援がぐらつき、AFRLが専門とする応用研究活動がより重視されるようになるのではないか」との懸念を表明している。 Science Insider “Proposed Move of Air Force Science Office Threatens Basic Research, Scientists Say” (1/29/14)

米国工学アカデミー、67名の新会員と11名の外国人準会員を選出

米国工学アカデミー(National Academy of Engineering: NAE)のダン・モート会長(C.D.(Dan) Mote Jr.)は2月6日、新たに67名の会員と11名の外国人準会員の選出を発表した。これにより、米国会員の合計は2,250名、外国人準会員の合計は214名となった。 National Academies “National Academy of Engineering Elects 67 Members and 11 Foreign Associates” (2/6/14)

農務長官、全国7ヶ所の「気候変動対策地域ハブ」発足を発表

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は2月5日、全国7ヶ所で、「気候変動へのリスク適応・緩和のための地域ハブ(Regional Hubs for Risk Adaptation and Mitigation to Climate Change)」を発足させたと発表した。これらのハブでは、生産者向けにリスク緩和策に関する情報提供や、気候変動が農業や牧場、森林に及ぼすリスクについて一般市民の認知向上、地域的な気候リスクや脆弱性の評価などを行う。また、これらのハブの活動を支援するため、3つ地域で補助的ハブ(Subsidiary Hubs)も創設された。 U.S. Department of Agriculture “Secretary Vilsack Announces Regional Hubs to Help Agriculture, Forestry Mitigate the Impacts of a Changing Climate” (2/5/14)

研究者の論文読書時間、8年前と変わらず

テネシー大学ノックスビル校(University of Tennessee in Knoxville)で情報通信研究センター(Center for Information and Communication Studies)を率いる情報科学者のキャロル・テノピア氏(Carol Tenopir)が、米国の大学研究者を対象に行った論文読書時間に関する調査の結果によれば、これらの研究者が2012年に読んだ学術論文件数は月間平均22件(年間264件)で、これは前回調査(2005年)と変わらないという。研究者の論文読書時間が増加しなかったのは、本調査が開始された1977年以来、初めてである。「研究者は論文を読むための時間が限界に達したのかもしれない」とテノピア氏は述べている。また、調査結果では、論文を電子機器の画面で読む研究者が増加していることも示されている。 Nature News “Scientists may be reaching a peak in reading habits” (2/3/14)