ロッキード・マーティン社、9億1,500万ドルの宇宙フェンス事業を受注

国防総省(Department of Defense)は6月2日、宇宙で急増しつつある破片・がれきの追跡能力を強化したレーダーシステム、「宇宙フェンス(Space Fence)」事業の第一段階を、ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)に発注した。契約金額は9億1,500万ドルとなっている。地球の周辺には約50万点の人工ゴミ(破片)が存在していると試算されており、これらは衛星を機能不全あるいは破壊する恐れがあると指摘されている。ロッキード社は、20万点の物体(小さいものでは野球ボールぐらいの大きさの物体)を検知できるレーダー・システムを2018年までに構築する計画である。 Wall Street Journal “Lockheed Martin Wins $915 Million Space Fence Deal” (6/2/14)

「パワー・アフリカ」イニシアチブにおける新枠組みを正式開始

米政府は6月3日、オバマ大統領による「パワー・アフリカ(Power Africa)」イニシアチブの下、革新的な枠組みである「グリッドを超えて(Beyond the Grid)」を正式に開始した。「グリッドを超えて」では当初の5年間で、投資家などで構成される27件のパートナーシップを活用して、十分なサービスを受けていない地域を対象にしたオフグリッドおよび小規模ソリューションの提供に合計10億ドル以上の投資を行うことをコミットしている。これらの民間部門のコミットメントは、サハラ以南で新たに2,000万件の住宅や商業機関に電力へのアクセスを提供するというパワー・アフリカの目標を達成、卓越する一助となる。 Department of Energy “Power Africa’s Beyond the Grid Increasing Access through Small- Scale Energy Solutions” (6/3/14)

合成生物学の発展には一般市民の理解が鍵

15年以上前に登場した合成生物学は、バイオテクノロジーの次なる革命ともてはやされているが、経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development: OECD)が6月4日に発表した報告書「合成生物学において浮上しつつある政策問題(Emerging Policy Issues in Synthetic Biology)」によれば、一般市民が早期から合成生物学の潜在的な恩恵について情報を得ていなければ、同分野は著しく弱体化する恐れがあるという。報告書の筆頭執筆者は、「欧州と日本で見られるような遺伝子組み換え生物に対する一般市民の批判と同規模の批判が合成生物学に示された場合、大きな障害となり得る」としている。報告書は、「政府は本件に関して、科学者や製作策定者、国民の間の議論を推進すべきである」としている。 Nature News Blog “Public opinion key to harnessing synthetic biology” (6/4/14)

オバマ大統領「ホワイトハウス 健全な子供と安全なスポーツ:脳震とうサミット」を主催

スポーツは子供たちを活動的で健康にする最善の策の一つであるが、毎年約25万人の青少年がスポーツやレクリエーション関連の脳損傷により、救急治療室に運ばれている。こうした中、オバマ大統領は5月29日、青少年のスポーツ関連の脳震とうに関する研究の発展と、青少年における脳震とうの予防、判断、対応に関する認識を向上させることを目的として、「ホワイトハウス 健全な子供と安全なスポーツ:脳震とうサミット(White House Healthy Kids & Sports Concussion Summit)」を開催した。関係機関が集まった本サミットでは、脳震とうの研究に取り組む新たな官民パートナーシップや脳震とうの予防、判断、対応を向上させるツール、保護者やコーチ、運動選手を対象とした認知普及活動など、さまざまなコミットメントが発表された。 White House “FACT SHEET: President Obama Applauds Commitments to Address Sports-Related Concussions in Young People” (5/29/14)

商務省、「オープン政府計画3.0版」を公表

商務省(Department of Commerce)は、「2014年商務省オープン政府計画3.0版(2014 Department of Commerce Open Government Plan, version 3.0)」を発表した。本計画は毎年更新されているもので、今回で5回目の更新となる。今年の計画には、商務省における2014-2018年最新戦略計画の概要や、オープン政府にとって重要な商務省プログラムと機能の説明、3つの主要なオープン政府イニシアチブの紹介などが盛り込まれている。 Department of Commerce “Department of Commerce Open Government Plan Version 3.0 Published” (5/30/14)

エネルギー省の融資プログラムに関するGAO証言

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)が下院エネルギー・商務委員会(House Committee on Energy and Commerce)の監督・調査小委員会(Subcommittee on Oversight and Investigations)での証言用として作成した報告書によれば、エネルギー省(Department of Energy)は3つの融資プログラムを通じて、特定の再生可能あるいは革新的なエネルギー技術開発を支援するため、合計38社に300億ドル以上を融資あるいは融資保証しているという。GAOは2014年5月に発表した報告書の中で、エネルギー省はこれらの融資プログラムの監督方針を十分に確立していない、あるいは厳密に遵守していないと指摘した。具体的には、エネルギー省はほとんどの融資監督活動に関して方針を策定しているものの、評価方法やプログラム全体のリスク軽減方法など一部の活動に関する方針は不完全あるいは旧式なものとなっているという。 Government Accountability Office “DOE Loan Programs: DOE Has Made More Than $30 Billion in Loans and Guarantees and Needs to Fully Develop Its Loan Monitoring Function” (5/30/14)

下院委員会でNSFの社会科学プログラムに制約をもたらす法案が進展

下院科学・宇宙・技術委員会(House Science, Space, and Technology Committee)は5月28日、ラマー・スミス委員長(Lamar Smith、テキサス州選出共和党)が提出した法案を承認した。同法案は、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の社会・行動・経済科学部門への大幅な予算削減(2014年度は22%減の2億ドルに、2015年度はわずか1億5,000万ドル)と、NSFが助成を行う際に受益研究が国益にかなうことを認証するよう義務付けることを提案している。NSFによるグラント決定に新たな制約をもたらすこれら(及びその他)の条項は、広範な科学コミュニティから批判を招いている。今回の法案は「承認法案(authorization bill)」であり、NSFの予算を決定するものではないが、NSFの優先事項決定に影響を及ぼすことや、NSFのプログラムに助成水準を勧告(拘束力はない)することを意図したものとなっている。 Nature News Blog “NSF bill with dire implications for social sciences moves forward” (5/29/14)

大統領府、包括的エネルギー戦略に関する報告書を発表

大統領府は5月29日、「持続可能な経済成長への経路としての包括的エネルギー戦略(An All-of-the-Above Energy Strategy as a Path to Sustainable Economic Growth)」と題する報告書を発表した。本報告書は、オバマ大統領による包括的エネルギー戦略と、大統領就任以降に見られた国内エネルギー部門の大規模な変革について詳述している。「一つのエネルギー源だけで、直面する課題への対処や目標の達成などを実現することはできない」として包括的エネルギー戦略を進める大統領の計画は、①経済成長と雇用創出の支援、②エネルギー安全保障の強化、③低炭素のエネルギー未来に向けた土台作り、の3本柱で構成されている。 White House “White House Releases Report on the Administration’s All-of-the-Above Energy Strategy as a Path to Sustainable Economic Growth” (5/29/14)

エネルギー省、全国地熱データ・システム(NGDS)の開始を発表

オバマ政権によるオープン・データ方針(Open Data Policy)を支援する一環として、エネルギー省(Department of Energy)は5月28日、「全国地熱データ・システム(National Geothermal Data System: NGDS)」を正式に開始したと発表した。オンライン・オープンソース・プラットフォームであるNGDSは、地熱データの発見や利用を奨励することを目的としている。NGDSの目標は、地熱エネルギー開発を促進させ、地下探索のコスト削減や正確性の向上につなげると同時に、地熱エネルギー生産への投資を奨励することである。 Department of Energy “Energy Department Announces National Geothermal Data System to Accelerate Geothermal Energy Development” (5/28/14)

EPA、既存の発電所を対象とした二酸化炭素排出削減のガイドラインを提案

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は6月2日、既存の発電所からの二酸化炭素排出削減規制が初めて盛り込まれた「クリーン・パワー計画(Clean Power Plan)」案を公表した。同計画(案)により、2030年までに、①発電所部門からの二酸化炭素排出は2005年水準と比べて30%削減される、②これに付随する恩恵として、粒子汚染や窒素酸化物、二酸化硫黄が25%以上削減される、③最高6,600人の早死にや最高15万人の小児喘息、最高49万日の職場閉鎖・学校閉鎖が回避され、最高930億ドルの気候・公衆衛生上の恩恵がもたらされる、などが実現する。これらのクリーン・パワー計画は州政府と連邦政府のパートナーシップによって実践される。EPAは本提案へのパブコメを120日間受け付けるほか、4件の公開ヒアリングを実施する計画である。 Environmental Protection Agency “EPA Proposes First Guidelines to Cut Carbon Pollution from Existing Power Plants/Clean Power Plan is flexible proposal to ensure a healthier environment, spur innovation and strengthen the economy” (6/2/14)