サイエンス誌(Science)は6月18日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)により新たに導入されたゲノム・データ情報基盤への厳格なIT規制により、多くの研究者が対応に苦慮し、研究の停滞・遅延や代替策の模索を余儀なくされていると報じた。バイオテロ脅威やサイバー攻撃などの懸念から昨年1月に導入された同規制は米国標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology: NIST)の100を超える厳格なプロトコルを適用しているが、国防総省(Department of Defense)レベルのセキュリティ要件かつ急遽導入による周知不足により、小規模機関向け高セキュリティー・サーバーが構築できない事例が相次いでいるという。また所属機関が改修費用を負担しないケースもあり、研究者自身が数千ドル以上を支払う事態に加え、遺伝子データ以外の情報を分析する研究者のアクセス遮断なども相次いでいる。アリババ社(Alibaba)でのデータ販売事例もあり研究者らはデータ保護強化に理解を示しつつも、国に費用支援や共同基盤構築を求めている。
Science “New NIH security rules for genomic data sets are slowing research, prompting workarounds” (06/18/26)
https://www.science.org/content/article/new-nih-security-rules-genomic-data-sets-are-slowing-research-prompting-workarounds