国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は3月2日、農業・森林廃棄物に含まれるリグニンを高付加価値化学物質に変換する新プログラム「フリートウッド(Fleetwood)」を立ち上げた。リグニンは植物の構造を支えるエネルギー密度の高い分子であるが加工が困難で、大部分が低価値の熱源として燃焼されるか廃棄されてきた。そこで原料バイオマスからリグニンを効率的に分解する新たな触媒技術の開発と分解したリグニンを特定の高付加価値製品に変換する高耐久性触媒を創出する。プラスチックや接着剤、複合材料などの必須素材は石油由来製品で供給網の途絶リスクを抱えている現状から、原子レベルの精度で、廃棄物を国内由来のオンデマンド資源に変えることを目指す。国内で広く入手可能な廃棄物から戦略物資を生産することで、外国依存低減とサプライチェーン強靱化が実現するとし、既に陸軍、海軍、空軍、海兵隊、国防脅威削減局(Defense Threat Reduction Agency: DTRA)などの複数機関が関心を寄せている。
DARPA “Upgrading biomass waste into strategic materials” (03/02/26)
https://www.darpa.mil/news/2026/upgrading-biomass-waste-into-strategic-materials