NSF、助成金審査の外部専門家関与を大幅縮小

サイエンス誌(Science)は12月15日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が激減した職員の負担軽減に向け、助成金審査における外部専門家の役割を大幅に縮小していると報じた。同誌が入手した内部メモによると、NSFはこれまで最低3名必要だった外部審査を1名まで減らし、専門家パネルによる議論を廃止して、プログラム管理者に採択判断の権限を集中させる方針である。背景には、大学から派遣される任期付き職員の排除による深刻な人手不足があるが、政府の意向を反映しやすい正規職員に権限を持たせる政治的な狙いがあるとも指摘されている。今回の決定により政権が重視する分野への迅速な投資が可能になるものの、審査プロセスの簡素化により、そのアイデアが本当に最先端か、変革をもたらすかどうかの議論において、多様な専門知識や意見を交わすことができなくなるとし、専門家らの間では、政府が求める科学的な「ゴールドスタンダード」を損なうとの懸念も根強いという。

Science “NSF pares down grant-review process, reducing influence of outside scientists” (12/15/25)
https://www.science.org/content/article/nsf-pares-down-grant-review-process-reducing-influence-outside-scientists