サイエンス誌(Science)は2月26日、トランプ政権が米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の研究助成方針を人工知能(AI)と量子情報科学に重点化するよう主導しているとNSFが公表したと報じた。NSF幹部は国家科学審議会(National Science Board:NSB)への説明で、政府の優先事項に応じる形で機関運営が変化しているとし、NSBから食料価格削減に関する研究への投資を提案された際に「政府への働きがけができるかわからない」と回答した例を挙げ、独立した研究助成機関としての役割が変化しつつある現状を示唆した。またNSFが過去12カ月で職員を35%削減したことについて、現在の1,300人体制は小規模すぎるしたものの、回復目標は政府の予算大幅削減案に沿った水準にとどまる見通しを示した。さらに、大学から一時的に着任する研究者についても、AI・量子分野のスキルを持つ者のみ契約が更新されているとし、元NSF幹部は「NSFは重要な分野を見落とさないよう、公募管理改善の余地が大いにある」と指摘している。
Science “NSF officials break silence on how AI and quantum now drive agency grantmaking” (02/26/26)
https://www.science.org/content/article/nsf-officials-break-silence-how-ai-and-quantum-now-drive-agency-grantmaking