国務省、人工知能とオートノミーの責任ある軍事使用に関する政治宣言を発表

米政府は11月13日、45カ国と共に、「人工知能とオートノミーの責任ある軍事使用に関する政治宣言(Political Declaration on Responsible Military Use of Artificial Intelligence and Autonomy)」の実践を開始する。この画期的なイニシアチブには、人工知能(AI)とオートノミーの責任ある開発と使用のガイドとなる10件の具体的な措置が含まれている。宣言及びそこに含まれる措置は、各国政府が、AIの恩恵を育成しつつ、そのリスクを軽減できるよう、責任に関する国際的な枠組みを構築する上で、重要なステップである。本件は、責任あるAI開発に対するバイデン政権のコミットメントを示す重要な表れである。 Department of State “Political Declaration on Responsible Military Use of Artificial Intelligence and Autonomy” (11/13/23)

エネルギー省、クリーンエネルギー製造ロードマップ構築に取り組む13組織を支援

エネルギー省(Department of Energy)は11月15日、初となる「先端主要エネルギー・インフラ技術製造(Manufacture of Advanced Key Energy Infrastructure Technologies: MAKE IT)プライズ」戦略トラック(Strategies Track)の「フェーズ1:関与(Phase 1: Engage)」の受賞者として13組織を発表した。MAKE ITプライズは、2つのトラックで複数のフェーズを通じて行われるコンペで、クリーンエネルギー・インフラの重要部品の国内製造を促進することを狙いとしている。戦略トラックは、地域に活気ある製造活動をもたすためのロードマップの開発に取り組むコミュニティを支援する。今回選出された13組織は、各5万ドルを受益し、それぞれのコミュニティと関与して、地域に即したロードマップ草案を策定する。これらのチームは「フェーズ2:創出(Phase 2: Create)」に参加し、更に10万ドルを受益して、最終ロードマップを作成し、クリーンエネルギー製造事業の確立について製造事業者と協議することができる。フェーズ2で成功した事業者は、「フェーズ3:実行(Phase 3: Activate)」へと進むことができる。 Department of Energy “DOE Awards 13 Organizations to Build Roadmaps to Clean Energy Manufacturing” (11/15/23)

商務省、国立半導体技術センター運営組織と合意

商務省(Department of Commerce)は11月9日、国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)が設立された後の運営組織となるために新たに形成された非営利組織のセミUS(SemiUS)と初期合意に到達したと発表した。これは、商務省が先般、「独立委員会がこの新たな非営利組織の初代理事会を選出した」と発表したことに続くもの。商務省のジーナ・レモンド長官(Gina Raimondo)は、「我々は、半導体の強力な研究開発エコシステムを構築しており、これによって米国は世界の技術大国となることができる。NSTCはこの取り組みの中心にある」と述べた。NSTCは、米国の技術的リーダーシップを確実にすることを狙いとしたバイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」議題の主要な要素である。 National Semiconductor Technology Center “Department of Commerce Reaches Agreement with New Organization, SemiUS, to Operate National Semiconductor Technology Center (NSTC) Once Established” (11/9/23)

連邦科学機関の職員数がトランプ政権前の水準に戻る

「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists: UCS)」が発表した新たな分析報告「連邦STEM労働力の強化と多様化(Strengthening and Diversifying the Federal STEM Workforce)」によれば、バイデン政権発足後、主要な連邦機関で科学的なポジションにある職員の数は、トランプ前大統領が就任する前の水準に完全に戻ったものの、一部の事例では労働力の多様化という点では進んでいない。報告によれば、2016-2020年の間、連邦政府の科学当局では、科学・技術・工学・数学分野のポジションの職員の大量流出が見られた。その後、バイデン政権になって実施された採用イニシアチブで空席の補充が行われ、疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)や環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)などの当局の職員数は全て2016年時点を上回った。ただし、一部の科学当局では、労働力の水準が低下してから回復するまでに丸5年を要している。バイデン大統領は就任後、報復などから科学者を保護する措置の見直しを開始し、作業部会を発足させるなどしているが、一部からは「科学者を保護する取り組みは不十分である」との意見もある。また、科学当局は労働力の多様化を図ろうとしているが、こうした取り組みは政権の交代によって政治的な攻撃対象となることがしばしばある。 Utility Dive “Google taps ‘carbon-intelligent’ computing platform to help maintain grid reliability in power crises” (11/7/23)

ユタ州地方自治体電力システム組合とニュースケール・パワー社が、炭素フリー発電プロジェクトの中止で合意

ユタ州地方自治体電力システム組合(Utah Associated Municipal Power Systems: UAMPS)とニュースケール・パワー社(NuScale Power Corporation)は11月8日、炭素フリー発電プロジェクト(Carbon Free Power Project: CFPP)を中止することで相互に同意したと発表した。双方はCFPPを進展させるべく、甚大な努力をしたが、本プロジェクトの導入へ向けて継続していくために必要な加入者を十分得られない見込みが高まったようである。こうしたことから、UAMPSとニュースケール社は、プロジェクトを終結することが双方にとって最も堅実な判断であるとの結論に至った。UAMPSの最高経営責任者兼ゼネラル・マネジャー(Chief Executive Officer and General Manager)のメイソン・ベイカー氏(Mason Baker)は、「我々は、プロジェクトを終結させるための次のステップについて、ニュースケール社及びエネルギー省(Department of Energy)と密接に協力している」と述べる。 NuScale Power “Utah Associated Municipal Power Systems (UAMPS) and NuScale Power Agree to Terminate the Carbon Free Power Project (CFPP)” (11/8/23)

バイデン政権、良好賃金への経路拡大へのコミットメントを発表

ジル・バイデン大統領夫人は11月8日、ジョージア州オーガスタとペンシルバニア州ピッツバーグを訪問し、両市で行われた「労働力ハブ(Workforce Hub)」会合に出席し、数十件のハブ共同組織による公平な労働力開発へのコミットメントを発表した。バイデン政権は5月、「米国への投資(Investing in America)」議題を通じて官民による歴史的な投資と良好賃金雇用の創出を促進する場として、オーガスタとピッツバーグを含む5市を「労働力ハブ」に指定している。今回、オーガスタでの労働力ハブ会合では、新たな登録制見習いプログラム(Registered Apprenticeship Program)」と、雇用主による労働力開発への100万ドル以上の投資などが発表された。また、ピッツバーグでは、「米国への投資」議題によって促進された業界(インフラ、先端製造、高速インターネット、クリーン・エネルギー、及びそれらの関連業界)で、1,000名以上の新規雇用創出や見習い制度の拡大計画などが発表された。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Holds Workforce Hub Convenings in Augusta and Pittsburgh, Announces Commitments to Expand Pathways into Good-Paying Jobs” (11/8/23)

USGCRP、「米国は異常気象のリスク拡大と不平等悪化に直面」と報告

農務省、商務省、エネルギー省、厚生省、内務省、運輸省(Departments of Agriculture, Commerce, Energy, Health and Human Services, the Interior, and Transportation)、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)、スミソニアン研究所(Smithsonian Institute)で構成される米国地球変動研究プログラム(U.S. Global Change Research Program: USGCRP)は11月14日、「第5次国家気候評価(National Climate Assessment: NCA5)」を発表した。NCA5によれば、米国民は、異常気象によるリスクの増大に直面しており、それによって社会的不平等が悪化している。一方で、米国は気候変動対策として具体的な措置を講じているとも報じている。報告書におけるそれ以外のファインディングとして、①利用可能な軽減戦略は大幅な排出削減を実現できるが、正味ゼロを達成するには追加の選択肢が必要である、②気候行動は、より対応力があり公平な国家を創出する機会である、が挙げられている。 Department of Energy “DOE and Partner Agencies Find Americans Face Increased Risk of Extreme Weather and Worsening Inequity” (11/14/23)

バイデン政権、超党派インフラ法施行から2年

バイデン大統領は2年前、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)に署名して法制化した。同法は、米国のインフラと競争力への歴史的な投資であり、施行以来、米国の道路や橋梁の再建、クリーンで安全な水の提供、負の遺産となっている汚染の洗浄などのプロジェクトに着手している。政権はこれまでに、超党派インフラ法から約4,000億ドルの資金拠出を発表しており、これには50州/ワシントンDC/準州/部族における4,500以上のコミュニティで4万件以上の具体的なプロジェクト及びアワードが含まれる。超党派インフラ法の広範な影響を示すため、政権は、州別のファクトシート(更新版)と、4万件以上のプロジェクト及びアワードを示した地図(更新版)を発表した。また、大統領府は、こうした進展について、「数値による歴史的な進展」、「主要部門での達成事項」、「コミュニティが取り残されないようにするための取り組み」について詳述している。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Celebrates Historic Progress in Rebuilding America Ahead of Two-Year Anniversary of Bipartisan Infrastructure Law” (11/9/23)

バイデン政権、無線技術における米国のイノベーション、競争力、安全保障を進展させる計画を発表

米国の経済、技術リーダーシップ、安全保障は、全ての無線技術の電波信号を伝送するために使われるスペクトルに依存している。バイデン政権は11月13日、画期的な「国家スペクトル戦略(National Spectrum Strategy)」と、米国のスペクトル政策の現代化に関する大統領通達(Presidential Memorandum)を発表し、双方をあわせて、先端無線技術における米国のイノベーション、競争力、安全保障に関する計画を提示した。この計画には、スペクトルの管理とスペクトルのアクセスを向上させるための新たな措置が含まれる。国家戦略と大統領通達は、限りあるスペクトル資源の配分方法に関する判断のガイドとなり、それらの判断が頑強で透明なプロセスを通じて行われることを確実にするものである。国家スペクトル戦略は、米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)が、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)やスペクトル関連の数多くの連邦当局との密接な調整を通じて策定した。戦略は、①先端かつ新興技術における米国のリーダーシップを確実にするためのスペクトルの確保、②米国で進化するスペクトルのニーズを支援する協調的な長期計画など、4本の柱で構成されている。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Issues Landmark Blueprint to Advance American Innovation, Competition and Security in Wireless Technologies” (11/13/23)

フェルミ国立加速器研究所のSQMSセンターが、量子情報科学技術施設「量子ガレージ」を始動

エネルギー省(Department of Energy)傘下のフェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)(以下、「フェルミ・ラボ」)は11月6日、「量子ガレージ(Quantum Garage)」の除幕式を主催した。量子ガレージは、新たな量子研究施設で、6,000平方フィートのラボは、超電導量子マテリアル・システム・センター(Superconducting Quantum Materials and Systems Center: SQMS Center)が、国内外の科学コミュニティや業界、スタートアップを団結させ、量子情報科学技術を進展させることを目的として、構想、設計、建設した(SQMSセンターは、フェルミ・ラボが主導する5つのエネルギー省国立量子情報科学研究センター(National Quantum Information Science Research Center)の1つ)。除幕式には、エネルギー省の科学・イノベーション担当次官、イリノイ州知事、連邦議員、衆議院、英国とイタリアの総領事、その他の連邦機関の代表などが参列した。量子ガレージの特徴として、新たに稼働した複数の大型希釈冷凍機(絶対零度をわずかに1チック上回る極低温に達する)がある。新施設はまた、次世代の量子コンピュータ科学者、工学者、支援スタッフの訓練にも活用される。 Fermilab ” Fermilab’s SQMS Center inaugurates quantum information science and technology facility: “The Quantum Garage”” (11/6/23)