国防総省、5州で「イノベーション・オンランプ・ハブ」を開設

国防総省(Department of Defense)は現在、5つの新たな「国防イノベーション・オンランプ・ハブ(Defense Innovation OnRamp Hubs)」の始動に取り組んでいる。このハブは、特定の地域を対象に、スタートアップや学術機関、業界、その他の機関がより戦略的に関与し、DODの高官と直接的につながり、必要とされるデュアル・ユースの技術(かつそれぞれの地元で優先付けされた技術)の商業化に取り組む。国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit)内のプログラム局である国立安全保障イノベーション・ネットワーク(National Security Innovation Network: NSIN)が1月20日に、シアトルでこうしたハブの最新状況を明らかにした。その他のハブでは、カンサス州とオハイオ州の拠点が12月中旬に立ち上げイベントを実施し、アリゾナ州とハワイ州の拠点は今後数か月以内に開設式を行う予定である。NSINの幹部は、「オンランプ・ハブは、業界、学術機関国防活動の共同作業を合理化し、必要な技術や情報、製品が、それらを最も必要とする者が入手できるようにするために開発された」と述べる。 Defense Scoop “DOD opens new Innovation OnRamp Hubs across 5 states” (1/25/24)

エネルギー省AMMTO、国内製造の進展を目的として中小企業への資金提供公募を発表

エネルギー省(Department of Energy)は、中小企業技術革新制度(SBIR)及び中小企業技術移転制度(STTR)向けに6,500万ドルの資金提供公募を発表した。この資金提供の一環として、先端マテリアル及び製造技術局(Advanced Materials and Manufacturing Technologies Office: AMMTO)は、フェーズ1/リリース2(Phase I/Release 2)の概念実証グラントに約400万ドルを提供する。SBIRは、クリーンエネルギー未来への移行を加速させるために必要な最先端技術の開発に取り組む数千件の中小企業及びアントレプレナーを支援している。AMMTOが資金提供するSBIRフェーズ1/リリース2のトピックには、①エネルギー技術(マイクロ電池製造におけるイノベーション)、②エネルギー技術(電池用リチウム金属の製造における環境に優しいイノベーション)、③次世代マテリアル及び製造プロセス(過酷な環境でのエネルギー用途を目的とした高純度MAXフェーズ粉末の低コストで拡張可能な製造)、④エネルギー効率に優れた量子コンピューティングのための原子的に正確でソリッドステートな機器、が含まれる。        Department of Energy “AMMTO Announces Funding Opportunity for Small Businesses to Advance Domestic Manufacturing” (1/23/24)

異常気象とシステムの老朽化が太陽光発電(PV)システムに及ぼす影響に関する調査

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の研究者は、37州及び準州にある膨大な数の太陽光発電(PV)システムのデータセットを収集し、これらを整理、平均化して、「PVフリート・パフォーマンス・データ・イニシアチブ(PV Fleet Performance Data Initiative: PV フリート(PV Fleet))」として発表している。PVフリートは、米国のPVシステムの健全性についてこれまでで最も明確な概況を提示し、そのパフォーマンスに影響を与える一部の要因を明らかにしている。NRELの研究者はこのPVフリート・データセットを基に、異常気象の影響を定量化することに取り組み、今般、「IEEE PVジャーナル(IEEE Journal of Photovoltaics)」に論文を発表した。それによれば、短期的には、異常気象を原因とする短期的な停電の影響は、ほとんどのシステムにおいて最小限である。2008-2022年を対象とした調査の結果、異常気象発生後の停電期間の中央値は2~4日で、年間パフォーマンスにおける損失はわずか1%(中央値)であった。異常気象の影響に対してPVシステムを強化するには、モジュールの製造事業者とPVの試験組織が、ダメージが生じる異常気象のしきい値についてまず理解することが必要で、それによって業界は、これらの条件に適合する設計を行い、現実的なストレスに対するパネルの試験を作成することができる。 National Renewable Energy Laboratory “How Extreme Weather and System Aging Affect the US Photovoltaic Fleet” (1/24/24)

地熱ヒートポンプ、クリーンエネルギーへの移行において重要

オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)と国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が発表した新たな分析報告書によれば、米国内の建造物の約70%で、地熱ヒートポンプの導入と外壁の改良と組み合わせることで、2050年までに、年間で最大539テラワット時の発電を節約でき、数ギガトンの炭素に相当する排出を回避することができるという。更に、地熱ヒートポンプの導入を広範に行うことで、発電設備や貯蔵、移送のニーズが削減されることから、2万4,500マイルの新たなグリッド移送線の建設を削減することができるという。 National Renewable Energy Laboratory “New Analysis Highlights Geothermal Heat Pumps as Key Opportunity in Switch to Clean Energy” (1/26/24)

エネルギー省、2024年エネルギー・イノベーション部隊と2023年報告を発表

エネルギー省(Department of Energy)は1月24日、2024年エネルギー・イノベーション部隊(Energy I-Corps)プログラムの春季ラウンドで選出された25のプロジェクトと、2023年イノベーション部隊年次報告(2023 Energy I-Corps Annual Report)を発表した。イノベーション部隊プログラムは、①パイプライン開発、②訓練、③訓練終了後、という3つのトピックで構成されており、技術移転局(Office of Technology Transitions: OTT)、エネルギー省内のプログラム局、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は、選出されたプロジェクトに合計170万ドル以上の資金を拠出している。プログラムが2015年に開始されて以来、エネルギー・イノベーション部隊のチームは、プログラム終了後の資金として1億7,700万ドル以上を引き付け、20件以上の新規事業を立ち上げ、78件のライセンス契約を実施するなどの成果を上げている(詳細は2023年年次報告に記載されている)。2024年度春季ラボコール(FY24 Spring Lab Call)では、トピック1のプロジェクトとして5件が選出された。 Department of Energy “DOE Announces Spring 2024 Energy I-Corps Selections and Unveils 2023 Report” (1/24/24)

生物学的安全保障に関する米英戦略的対話

2021年の新大西洋憲章(New Atlantic Charter)及び2023年の経済安全保障に関する大西洋宣言(Atlantic Declaration on Economic Security)を基盤とし、米国の国家安全保障会議(National Security Council)と英国の内閣府(Cabinet Office)は1月16日、「生物学的安全保障に関する戦略的対話(Strategic Dialogue on Biological Security)」の始動を発表した。この戦略的対話は、英国の生物学的安全保障戦略(UK Biological Security Strategy)と米国の国家生物防衛戦略(U.S. Biodefense Strategy)に下支えされ、増大的かつ多様な生物学的脅威に対する未来の健康と経済の対応力を強化するという共通の野心を反映する。戦略的対話は、「疾病が発生した際には研究開発のニーズについて共通の理解を深める」など、様々な形で共同作業を高めることへの両国のコミットメントを新たにするものである。 White House “U.S. – UK Strategic Dialogue on Biological Security” (1/16/24)

エネルギー省、電池サプライチェーン強化とEVイノベーション加速に1億3,100万ドル

エネルギー省(Department of Energy)は1月18日、電気自動車(EV)の電池及び充電システムの研究開発(R&D)進展に取り組むプロジェクトと、広範なEV商業化の次のフェーズの重要優先事項に対処するコンソーシアムへの資金として、1億3,100万ドル以上を提供すると発表した。具体的には、革新的で公平なクリーン・モビリティの選択肢を開発し、EV電池に関するサプライチェーンの懸念を和らげ、EVの走行距離の向上に取り組む27件のプロジェクトに7,100万ドルを提供する。また、ミシガン州にある「米国先端電池コンソーシアム社(United States Advanced Battery Consortium LLS: USABC)」が競争前の自動車関連の先端電池R&D活動を目的として、6,000万ドルを受益する。USABCは、輸送の脱炭素化を勧め、EV製造事業者及び電池供給業者のニーズへの応答となるR&Dを支援する先端技術の開発へ向けて取り組む。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $131 Million to Boost America’s Battery Supply Chain and Supercharge Electric Vehicle Innovation” (1/18/24)

NIST、企業のサイバーセキュリティ・プログラムの測定と向上に関するガイダンスを提示

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は今般、「NIST特別出版800-55改訂版2:情報セキュリティのための測定ガイド(NIST Special Publication (SP) 800-55 Revision 2: Measurement Guide for Information Security)」と題する新たな改訂版草案を発表した。組織が業績目標に到達する助けとなることを目的として、効果的なプログラムの開発と情報セキュリティ測定開発の柔軟な手法に関するガイダンスを提示している。NISTは3月18日までパブコメを受け付けている。組織は、情報セキュリティの目標を達成する上で、データ主導型でリスク・ベースの判断を行う助けとなるプログラム測定に関するガイダンスを要請しており、NISTはこれに応える形で今回の新たなガイダンス草案を作成した。ガイダンスは、情報セキュリティのスペシャリスト向けと、経営部門向けの2冊で構成されている。 National Institute of Standards and Technology “NIST Offers Guidance on Measuring and Improving Your Company’s Cybersecurity Program” (1/17/24)

NISTとNSF、災害対応力の支援を目的としてに15大学の研究プロジェクトに約710万ドルを提供

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)と、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、建造物やインフラ、コミュニティが深刻な自然災害に耐える能力を強化することを目的とした18件の大学研究プロジェクト(15大学)に、約710万ドルのグラントを提供した。これらのプロジェクトは、NISTとNSFが合同で運営管理する「災害対応力研究グラント(Disaster Resilience Research Grant: DRRG)」プログラムを通じて資金を受益する。グラントへの応募申請者は、コミュニティがどのようにして、自然災害(ハリケーンや竜巻、沿岸や内陸部の洪水、津波、地震など)への脆弱性を軽減し、対応力を強化できるかについて検討するよう求められた。8件の研究プロジェクトがNISTの資金提供を、10件の研究プロジェクトがNSFの資金提供を受ける。 National Institute of Standards and Technology “NIST and NSF Award Nearly $7.1 Million to 15 Universities to Support Disaster Resilience” (1/18/23)

エネルギー貯蔵へのベンチャー・キャピタル資金が前年比59%増

メルコム・キャピタル(Mercom Capital)の報告によれば、米国の企業はエネルギー貯蔵のベンチャー事業に92億ドル(取引案件数は86件)を投資した。これは過去最大で、前年比59%増となる(2022年は96件、58億ドル)。好調な傾向にもかかわらず、メルコム社は、「資産価格の上昇、金利の上昇、投資家の警戒心が要因となり、M&A活動は遅れている」とする。一方、企業によるエネルギー貯蔵部門への資金(VCやプライベート・エクイティ資金を含む)は前年比29%減少で、調達額は190億ドルとなった(2022年は264億ドル)。エネルギー貯蔵部門内でVCの資金を受けた最大ビジネス部門はリチウムイオン・ベースの電池技術企業で、それ以外には電池リサイクル、ニッケル・ベースの電池技術、エネルギー貯蔵ダウンストリームなどとなっている。 pv magazine “Venture capital funding in energy storage increases 59% year over year” (1/25/24)