GAO、新興技術の連邦規制について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は1月25日、「連邦規制:一部の新興技術は、立法分析と調整の強化が必要であることを強調(Federal Regulation: Selected Emerging Technologies Highlight the Need for Legislative Analysis and Enhanced Coordination)」と題する報告書を発表した。連邦機関は、ドローンや人工知能(AI)を備えた医療機器、その他の新興技術をタイムリーに規制する上で課題に直面している。GAOがこうした複雑かつ急速に進行する技術を規制する連邦機関に、その戦略について調査を行ったところ、①様々な手法を利用する(筋書き計画などの戦略的予想ツールも含め、予想される規制問題に備える)、②他の連邦機関や海外政府との間で、情報共有や共通の目標達成を目的とした調整を行う、③業界やその他との関与を通じて新興技術について詳しく学ぶ、が挙げられた。GAOは、勧告として、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は法規権限上の潜在的な変化について文書化すること、運輸省(Department of Transportation)は協調的な取り組みについて情報を一般市民へ提供すること、など3点を提示している。 Government Accountability Office “Federal Regulation: Selected Emerging Technologies Highlight the Need for Legislative Analysis and Enhanced Coordination” (1/25/24)

NSF、初となる10件の地域イノベーション・エンジンを設立

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は1月29日、初となる「NSF地域イノベーション・エンジン(NSF Regional Innovation Engines: NSF Engines)」として、10チーム(18州)にアワードを授与した。NSFエンジンは、今後10年間で約16億ドルの投資となる可能性があり、拠点をベースとした研究開発への投資としては米国史上、唯一最大の広範な投資の一つとなる。各NSFエンジンは、それぞれの地域を、自律型で技術・イノベーション主導型の経済活動ハブへと変革する。各NSFエンジンはまず、2年間で最大1,500万ドルを受益し、NSFによるこれらの10地域への1億5,000万ドルの初期投資は、州及び地方自治体、その他の連邦機関、慈善団体、民間業界からのコミットメントとしてほぼ2対1の割合でマッチングされる。今回創立されるNSFエンジンは、「中央フロリダ半導体イノベーション・エンジン(Central Florida Semiconductor Innovation Engine)」、「コロラド-ワイオミング気候対応力エンジン(Colorado-Wyoming Climate Resilience Engine)」、「グレートレイク水イノベーション・エンジン(Great Lakes Water Innovation Engine)」など10件。 National Science Foundation “NSF establishes 10 inaugural Regional Innovation Engines across the country” (1/29/24)

NSF、研究セキュリティ訓練モジュールを公表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、双方向的なオンライン研究セキュリティ訓練モジュールが、米国内の研究者及び機関に利用可能となったことを発表した。これらのモジュールは、米国の研究エコシステムを保護するオープンかつ透明でセキュアな環境で、原則に基づく国際的な共同作業を促進することを目的として設計された。2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)によって促進されたこれらの訓練モジュールは、研究、法規取り締まり、諜報コミュニティのニーズと、世界的な研究コミュニティにおける信頼関係を追求しつつ、経済及び安全保障上のリスクを最小限にするという取り組みを調整する上で重要な第一歩となる。訓練モジュールは、①研究セキュリティへの導入(Introduction to research Security)、②開示の重要性(The Importance of Disclosure)、③リスクの管理と軽減(Manage and Mitigate Risk)、④国際協力の重要性(The Importance of International Collaboration)の4つで構成されている。 National Science Foundation “NSF research security training modules now available” (1/30/24)

EV充電の信頼性と労働力開発の強化を目的として4,600万ドル以上を発表

エネルギー省は1月19日、電気自動車(EV)充電パフォーマンスの対応力と信頼性を強化し、クリーンや輸送ソリューションへの公平なアクセスを支援し、クリーン・エネルギー労働力を育成することを目的とした30件のプロジェクト(16州及びワシントンDC)に4,650万ドルを提供すると発表した。「全国電気自動車インフラ(National Electric Vehicle Infrastructure : NEVI)公式プログラム(NEVI Formula Program)」及び「充電と補給インフラの裁量プログラム(Charging and Fueling Infrastructure Discretionary Program)」は、便利で信頼性の高い全国的なEV充電ネットワークの構築に75億ドルを投資する。両プログラムは連邦高速道路局(Federal Highway Administration: FHWA)が運営管理し、エネルギー/輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation: Joint Office(合同局))が支援するもので、合同局は今般発表された4,650万ドルの資金提供を実行する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Over $46 Million to Enhance EV Charging Reliability and Workforce Development” (1/19/24)

DARPA、必要な時のための医療薬品認定プロセスの確立

最近の技術的進展に、機械学習モデルや合成化学、ハードウェア製造が加わり、前線にいる兵士の健康を守る上で重要な医薬品の迅速な合成及び製造が可能になっている。これらの技術は、必要な時にソフトウェアと限定的なハードウェアの再構成を通じて、複数の良質な医薬品を生産できる所まで進展している。しかし、規制当局がこうした新興技術のための適切な規制承認枠組みを公式化するためのデータは不十分である。データがなければ、民間資本を引き付け、技術を市場化するための規制枠組みを開発することは不可能である。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「機敏な製薬のための認定プロセスの確立(Establishing Qualification Processes for Agile Pharmaceutical Manufacturing: EQUIP-A-Pharma)」プログラムは、単一で再プログラム可能なプラットフォームで生産された複数の完成医薬品を対象に、リアルタイムのデジタル規制承認枠組みを実証することを模索する。本プログラムでは、最大4件の機敏な製薬拠点において、将来の規制枠組み創出への情報提供として必要なデータを生成するパイロット事業を支援する。 Defense Advanced Research Project Agency “Establishing Qualification Processes for Point-of-Need Pharmaceutical Products” (1/24/24)

セントルイス・ワシントン大学と民間企業、医薬品発見の促進を目的としてベリタサイエンスを始動

セントルイス・ワシントン大学(Washington University in St. Louis)と、医療ケア投資企業のディアフィールド・マネジメント社は1月16日、ヴェリタサイエンス(VeritaScience)の始動を発表した。ベリタサイエンスは、人間の健康に恩恵をもたらす可能性がある有望な治療及び診断候補の発見、臨床開発、商業化を進展させることを意図したプライベートなR&D共同事業である。この共同事業から生まれるプロジェクトを支援するため、ディアフィールド社は、新たに形成された企業を通じて、今後10年間で最高1億3,000万ドルと、機能的な専門知識の提供をコミットしている。セントルイス・ワシントン大学の研究者は、医薬品の発見から商業化までの一連の医薬品開発の流れの専門性を持つディアフィールド社の社内チームと協力する機会を得る。 Washington University in St. Louis “Washington University and Deerfield Management launch VeritaScience to drive drug discovery” (1/16/24)

サンディア国立研究所の2023年の経済効果、過去最高を記録

サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)の発表によれば、同研究所による2023年度の経済効果は、過去最高となる約48億ドルを記録した。これは前年度を5億5,900万ドルも上回る。その効果は様々な方面で明らかで、昨年には1,200人が新たに雇用され、州政府への納税額は1億1,400万ドルに達し、サンディア国立研究所の使命を果たすための重要な部品の調達において10億8,000万ドルが中小のサプライ企業へ支払われた。サンディア国立研究所はまた、2023年に、ニューメキシコ中小企業援助プログラム(New Mexico Small Business Assistance program)を通じて、240万ドル相当の技術援助を提供し、中小企業120社を支援した。 Sandia National Laboratories “Sandia 2023 economic impact reaches record high” (1/11/24)

コネチカット州、2030年までに1ギガワットの目標到達を目指し、エネルギー貯蔵インセンティブを強化

コネチカット州の公益事業規制局(Public Utilities Regulatory Authority)は先週、州のエネルギー貯蔵ソリューション(Energy Storage Solutions)インセンティブ・プログラムの改定版を開始した。同プログラムは、住宅顧客によるエネルギー貯蔵の導入を促進するもので、改定版の下、住宅顧客は先行投資インセンティブとして最大1万6,000ドルを得ることができる(従来は最大7,500ドル)。また、低所得の住宅顧客向け先行投資インセンティブは、従来の1キロワット時400ドルから、同600ドルへ引き上げられた。コネチカット州は、2021年に法制化された法律(SB952)の下、2030年末までに1ギガワットのエネルギー貯蔵の導入を目指している。同州のエネルギー貯蔵ソリューション・イニシアチブは2022年に開始されたもので、州内の電力会社の住宅/商業/産業顧客が需要側のエネルギー貯蔵資源をより多く導入できるよう支援するものである。 Utility Dive “Connecticut beefs up energy storage incentives to meet 1 GW goal by 2030″ (1/23/24)

アメリカン・エンタープライズ研究所、「技術科学エネルギー・センター」を新設

アメリカン・エンタープライズ研究所(American Enterprise Institute: AEI)は1月10日、新たに「技術科学エネルギー・センター(Center for Technology, Science, and Energy: CTSE)」を創設すると発表した。AEIの上級フェローであるアンソニー・ミルズ氏(M. Anthony Mills)がCTSEを主導し、科学技術が呈する前代未聞の課題と機会に応答するため、自由市場原則に基づく政策の開発に焦点を当てる。新型コロナのパンデミックの余波、環境に優しいエネルギーへの移行の必要性と有効性を巡る議論、人工知能(AI)における目覚しいブレイクスルーにより、CTSEの活動は特にタイムリーなものとなっている。CTSEは、政府と科学の間の損なわれた関係の修復や、民主的な意思決定における専門性の役割の明確化、科学的及び技術的イノベーションの育成など、現在の課題に直面する米国の指導者を支援する資源を提供する。 American Enterprise Institute “Press Release: AEI Announces New Center for Technology, Science, and Energy” (1/10/23)

大学付属研究センターへの連邦資金は合計15億ドル(2021年度)

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)の発表によれば、2021年度には14の高等教育機関が、「大学付属研究センター(University Affiliated Research Center: UARC)」を有していた。UARCに対する連邦の交付決定予算(obligation)に関して新たに収集されたデータによれば、これらの14機関の研究開発(R&D)に対する連邦交付決定予算は合計58億ドルだが、そのうち15億ドル(26%)はUARCに充当された。UARCは、大学に付属する非営利の研究組織で、国防総省(Department of Defense: DOD)の長期的なニーズのために調整された一連の中核的能力を有している。2021年度調査のデータによれば、個々のUARCへの資金額は、最大でジョンズホプキンス大学応用物理学研究所(Johns Hopkins University Applied Physics Lab)の8億3,100万ドルから、アラスカ大学核拡散地球物理学検知(University of Alaska Geophysical Detection of Nuclear Proliferation)の500万ドルと幅広い。 National Center for Science and Engineering Statistics “Federal Funding to University Affiliated Research Centers Totaled $1.5 Billion in FY 2021” (1/16/24)