電気自動車の普及率は2021年以来最低水準に

JDパワー電気自動車指数(J.D. Power EV Index)によれば、電気自動車(EV)の普及率(adoption)は4月にわずか16.2(100点満点)に下落した。J.D.パワー社の幹部によれば、EVを入手できる有用性は過去最高となっている中、EVに対する購買者の関心が下落している。前述の指標によれば、EVの有用性は、54.3(同)となっており、過去最高値である。J.D.パワー社による「2024年米国のEV検討調査(2024 U.S. Electric Vehicle Consideration Study)」の結果は、価格や充電インフラ不足、走行距離に対する懸念が、消費者のEVへの関心に否定的な影響をもたらしていることを示す。同調査によれば、消費者のEV購入への関心度は、調査を開始した2021年以来初めて、前年より下落し、5月時点で、自動車購入を計画している消費者がEVの購入を検討する可能性が「高い」と答えた割合は24%で、昨年の26%を下回った。 Utility Dive “EV adoption falls to its lowest point since 2021: JD Power” (6/13/24)

国防総省、海中のターゲット脅威の検知を支援する商業AIインフラの導入に成功

海軍(U.S. Navy)と国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、海中のターゲット脅威検知の改良をわずか1年で成功させた統合能力について発表した。海軍は、無人海中車両(unmanned underwater vehicles: UUV)による海中のターゲット脅威検知を支援するため、機械学習(Mchine learning: ML)モデルに依存していたが、最近まで、モデルの大規模な実用性を維持する上で、配備後のパフォーマンスを監視し、早急に改良する方法はなかった。しかし、システムの有効性を維持するには、MLモデルのパフォーマンスを継続的に監視、改良するAIインフラが必要とされ、こうした監視及び維持能力がなければ、重要なシステム内のMLモデルは、不正確または信頼性の低い結果をもたらすリスクがある。海軍は2022年にDIUとパートナーを組み、海軍の既存システムに統合できる商業技術を活用することでこの問題の解決に取り組んだ。DIUの商業ソリューション公募(Commercial Solutions Opening)プロセスを通じて、海中のターゲット脅威検知のためのMLアルゴリズムを追跡、修正、再配備を目的としたパイプラインを集合的に提供できる機械学習事業(machine learning operations: MLOps)ベンダーが特定された。DIUは2022年秋には、「海洋事業のための機械学習事業を使った自動ターゲット認定(Automatic Target Recognition using Machine Learning Operations (MLOps) for Maritime Operations (AMMO))」プロジェクトの一環として、5社とプロトタイプ合意を交わした。AMMOプロジェクトの下、各ベンダーは総合的能力の重要なコンポーネントに寄与し、それによって海軍のML開発事業者は、モデルの創出と改良という中核のタスクに専念することができた。「米海軍とDIUのパートナーシップにより、商業イノベーションへの道が開かれ、我々のソリューションが戦術的に妥当な速度で適用及び進化することを確実にするMLOpsツールセットが作り出された」と、海軍高官は言う。その効果が最も明白になったのは2023年秋の統合戦闘演習(Integrated Battle Problem)で、更にこの演習により、ベンダーによる新たなパイプラインでMLモデルが更新するために必要な時間は、従来の6カ月から数週間へ97%も短縮された。2024年4月現在、ベンダーは、広範なAMMO MLOpsパイプラインにおけるそれぞれの部分のプロトタイプ及び配備に成功している。 Defense Innovation Unit “DoD Successfully Deploys Commercial AI Infrastructure To Support Underwater Target Threat Detection” (6/17/24)

DIU、2024年度予算の戦略的配分と商業技術導入拡大計画を発表

国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、3月末に法制化された2024年度予算(9億8,300万ドル)の戦略的配分を開始していることを発表した。この支出計画は、国防総省(Department of Defense)内のパートナーとの間の早急かつ頑強な計画の取り組みの結果であり、国防長官が指示した「DIU3.0」戦略を進展させることを意図して設計された。同戦略は、戦略的効果のために必要とされる焦点とスピードと規模をもって、兵士が利用できる商業技術の提供を拡大及び加速させるものであり、連邦議会の意図に整合したものである。DIUの予算は、4つのカテゴリーに配分され、それらは、①重要な継続的プロジェクトを加速(予算の約50%を充当)、②重要な取り組みを新規に開始(約25%)、③国防イノベーション事業体コミュニティ(Defense Innovation Community of Entities: DICE)のパートナーが主導する戦略的イニシアチブを強化(約15%)、④大規模な能力導入の妨げとなる制度的な障害を排除(約10%)、の4つ。 Defense Innovation Unit “DIU Announces Strategic Allocation of 2024 Budget and Plan To Scale Commercial Tech Adoption” (6/20/24)

財務省、懸念国における国家安全保障技術・製品への米国投資に対処する規則案を発表

財務省(Department of Treasury)は6月21日、2023年8月9付けの大統領令14105号(Executive Order 14105)「懸念国における特定の国家安全保障技術及び製品への米国投資への対処(Addressing United States Investments in Certain National Security Technologies and Products in Countries of Concern)」(アウトバウンド令(Outbound Order))の実践を目的として、提案規則通知(Notice of Proposed Rulemaking: NPRM)を発表した。バイデン大統領は、懸念国が軍事や諜報、偵察、もしくはサイバーに基づく次世代能力に重要な機密の技術や製品の開発を目指し、米国のアウトバウンド投資を搾取することを防ぐ策を講じている。アウトバウンド令は、財務長官に対し、「米国人が、特に急性の国家安全保障脅威を米国にもたらす特定の技術や製品が関与する特定の取引に関与することを禁止すること」などを目的とした規則を通達するよう指示している。アウトバウンド令は、本プログラムの対象となる国家安全保障技術及び製品について、①半導体及びマイクロエレクトロニクス、②量子情報技術、③人工知能、の3つのカテゴリーを特定している。今回発表されたNPRMは、アウトバウンド令を実践するための提案規則を提示し、一般市民が新たなプログラムの形成に寄与できる機会を提示している。パブコメは8月4日まで受け付けている。 Department of Treasury “Treasury Issues Proposed Rule to Implement Executive Order Addressing U.S. Investments in Certain National Security Technologies and Products in Countries of Concern” (6/21/14)

国土安全保障省、重要インフラ安全保障及び対応力に関する今後2年間の国家優先事項を概説

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)のアレハンドロ・マヨルカス長官(Alejandro Mayorkas)は6月20日、連邦機関、重要インフラの所有者及び運用者、その他の官民の関係機関による重要インフラの安全保障と対応力に関する取り組みの導きとなる戦略的ガイダンスを概説した。このガイダンスは、バイデン大統領による「重要インフラの安全保障と対応力に関する国家安全保障メモ(National Security Memorandum (NSM-22) on Critical Infrastructure Security and Resilience)」に基づき、米国民が日々頼りとしている重要インフラ・システムを確実にするため、今後2年間の社会全体による取り組みにおいて優先付けられるべき具体的なリスク分野を示したものである。優先分野には、①中国が呈するサイバー及びその他の脅威に対処、②人工知能やその他の新興技術によって呈される進化的リスクと機会を管理、③サプライチェーンの脆弱性を特定、軽減、など5点が挙げられている。 Department of Homeland Security “Secretary Mayorkas Outlines National Priorities for Critical Infrastructure Security and Resilience for Next Two Years” (6/20/24)

国土安全保障省の科学技術総局、国家生物・農業防衛施設を建設

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は、カンザス州マンハッタンでの国家生物・農業防衛施設(National Bio and Agro-Defense Facility: NBAF)の建設と試験的稼働を予算内で完了し、1,008万2,355.80ドルの余剰寄付金をカンザス州へ返還したと発表した。総額12億5,000万ドルの施設は、連邦政府、カンザス州、マンハッタン市のユニークな共同投資によって資金が調達された。DHS主導で3年かがりで行われた拠点選出プロセスの後、2009年にNBAFの建設拠点としてマンハッタン市が浮上した。同市とカンザス州は、入札の一環として、プロジェクトを経済的に支援することを誓約し、州政府は合計3億700万ドルを、市は500万ドルを寄付、余剰金は州政府へ返還されると規定された。S&TはNBAF建設及び試験的稼働プロジェクトを先導し、2022年12月に完了、2023年5月に除幕式が行われた。施設の建設及び試験的稼働は初期の立案から最終的な完了まで17年に及び、様々な技術的・運営管理的課題に直面したが、S&Tは予算内で実施し、カンザス州に1,000万ドル強を返還することができた。 Department of Homeland Security “News Release: S&T Builds National Bio and Agro-Defense Facility Under Budget, Returns Gift Funds to State of Kansas” (6/20/24)

DARPAの最新X航空機:XRQ-73

「シリーズ・ハイブリッド電動推進航空機実証(Series Hybrid Electric Propulsion AiRcraft Demonstration: SHEPARD)」プログラムによるハイブリッド電動無人航空機システムが、「XRQ-73」という正式なX航空機指定を受け取った。SHEPARDは、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)のXプライム・プログラム(X-prime program)として、シリーズ・ハイブリッド電動アーキテクチャーと、初期のAFRL/IARPAの「アメリカワシミミズク(Great Horned Owl: GHO)」プロジェクトの一部のコンポーネント技術を活用した。「Xプライム・プログラムの背後にあるアイデアは、新興技術を用いてシステム・レベルの統合リスクを排除し、ミッションに基づく新規の長時間飛行航空機設計を迅速に成熟化させ、迅速に現場で使用できるようにすることである」と、SHEPARDのプログラム・マネジャーは述べる。DARPAチームには、空軍研究所(Air Force Research Laboratory: AFRL)、海軍研究局(Office of Naval Research: ONR)のメンバー、軍の兵士が含まれる。XRQ-73は、2024年末までの初飛行が予定されている。 Defense Advanced Research Project Agency “Meet DARPA’s Newest X-plane: XRQ-73″ (6/24/24)

DARPA、量子コンピューティングの応用分野を発表

量子コンピュータの変革的な可能性を探索する努力において、量子に関する議論で欠けている一つの要素がある。それは、「明日の量子コンピュータが真に改革的なものとなるかどうか予測するベンチマークは何か?」という点である。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は2021年に、量子コンピューティングの進展を測定する上で重要な指標を再考し、量子コンピューティングの将来の有望性についてしばしば行われる根拠のない主張に科学的厳密さを適用することを目的として、「量子ベンチマーキング(Quantum Benchmarking)」プログラムを開始した。同プログラムは第2フェーズに入って6カ月が経過し、5つの参加チームが、量子コンピューティングがデジタルのスパコンを大幅に上回る影響をもたらす可能性がある具体的な用途に焦点を当てた研究ファインディングを発表した。これらの研究結果は、「印刷前情報」としてウェブサイトで入手可能になっている。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Researchers Highlight Application Areas for Quantum Computing ” (6/20/24)

メキシコ湾岸地域で安全性・対応力・持続可能性を強化するチャレンジ開始

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)のメキシコ湾岸研究プログラム(Gulf Research Program)は6月18日、「メキシコ湾岸未来チャレンジ(Gulf Futures Challenge)」を開始した。5,000万ドルのオープン・チャレンジで、メキシコ湾岸地域の重要な課題に対して、化学・技術・医学の知識の応用と解釈と伝達を通じて対処する大胆なアイデアを発見し、これに投資することを意図している。コンペは、①エネルギー移行の未来、②湾岸沿いの環境の変化の未来、③健全で対応力のあるコミュニティの未来という3つの未来の接点で革新的なソリューションを模索する。最高10件の決勝進出チームがプロジェクト開発支援及び技術援助として最大100万ドルを受益し、その中から2チームがソリューションの実践を目的として各2,000万ドルを受益する。これは、メキシコ湾岸研究プログラムの11年の歴史において最大のグラント機会である。 National Academies “New $50 Million Challenge Launched to Support a Safer, More Resilient, and Sustainable Future for the U.S. Gulf Coast Region” (6/18/24)

米国アカデミー、核・化学大量破壊兵器に対する予防/対策/応答について報告

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は今般、核及び化学剤を用いたテロ行為の脅威に対する米国の予防/対策/応答戦略を評価し、特にテロ脅威を巡る状況が変化し続ける中での米国の取り組みの利点と限界について指摘した2つの報告書を発表した。1つ目の報告書は、「核テロリズム:大量破壊兵器に対する米国の予防/対策/応答戦略の評価(Nuclear Terrorism: Assessment of U.S. Strategies to Prevent, Counter, and Respond to Weapons of Mass Destruction)」で、総合的に見て米国の核・放射線テロに対する取り組みには、新たな焦点と、進化し続ける脅威に対して時代に即した投資の強化が必要であると結論している。もう1つの報告書「化学テロリズム:大国間競争時代における米国戦略の評価(Chemical Terrorism: Assessment of U.S. Strategies in the Era of Great Power Competition)」によれば、これまでの所、国内外のテロリスト集団の行為は、生物的もしくは放射性兵器よりも化学剤によるものが多い。世界的な脅威状況のシフトによって大国間競争への焦点が高まっているが、テロ対策に関する既存の能力と警戒が維持されることを確実にすべきであると結論づけている。 National Academies “New Reports Evaluate U.S. Readiness to Prevent, Counter, and Respond to Threats of Nuclear and Chemical Weapons of Mass …
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