エネルギー省、国内の電池リサイクル強化に1,400万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月9日、消費者電池のリサイクルを強化し、より持続可能な国内電池サプライチェーンを創出することを目的として、1,400万ドルを提供すると発表した。資金はバイデン大統領の超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から拠出され、エネルギー省の製造及びエネルギー・サプライチェーン局(Manufacturing and Energy Supply Chains Office: MESC)がプロジェクトを管理する。受益プロジェクトは、米国内で消費者製品の使用済み電池の収集拠点として1,000か所以上を設置し、消費者が、古い電池や電池を含む機器をリサイクルできるようにし、E廃棄物を削減する。ステープルズ社(Staples U.S. Retail)と電池小売のバッテリーズ・プラス社(Batteries Plus)が受益企業として選出され、それぞれ700万ドル以上を受益し、各店舗でポータブル式の消費者向け電池リサイクル・ドロップオフ拠点を設置する。両社で合計1,000か所以上のドロップオフ地点が全国に設置され、その多くは社会的に不利なコミュニティに設置される。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $14 Million to Increase Domestic Battery Recycling” (7/9/24)

特別競争力プロジェクト、「核融合エネルギーの拡張に関する委員会」の共同委員長を発表

特別競争力研究プロジェクト(Special Competitive Studies Project: SCSP)は7月11日、「核融合エネルギーの拡張に関する委員会(Commission on the Scaling of Fusion Energy)」の共同委員長を発表した。本イニシアチブは、マリア・カントウェル上院議員(Maria Cantwell)(ワシントン州選出民主党)、ジム・リッシュ上院議員(Jim Risch)(アイダホ州選出共和党)、そしてSCSPのイリ・バラクタリ社長兼最高経営責任者(Ylli Bajraktari)(President and CEO)が先導する。同委員会の目標は、米国を核融合エネルギー競争の最前線に位置付けることである。SCSPは、世界がエネルギー革命の変わり目にある中、核融合科学の進展と実用的な政策及び戦略的枠組みと統合する必要性が急務であることを認識している。カントウェル議員は、よりクリーンで手頃な費用で対応力のあるエネルギー・システムへの移行を目指し、議会の取り組みを先導している。リッシュ上院議員は、長年にわたり、エネルギー安全保障及び多様なエネルギー資源を提唱している。「核融合エネルギーの拡張に関する委員会」は、12名の委員で構成され、2023年秋に開催されたSCSPの世界新興技術サミット(Global Emerging Technology Summit)で初めて発表された。 Special Competitive Studies Project “Special Competitive Studies Project Announces Co-Chairs for the Commission on the Scaling of Fusion Energy” (7/11/24)

SEIA、消費者保護の強化に向けた業界標準を始動

ソーラーエネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)は7月15日、消費者保護の推進を目的とした米国のソーラー及び貯蔵業界の継続的な取り組みを進めるため、2つの新たな業界標準を発表し、パブコメの募集を開始した。新たな標準は、透明性があり倫理的なソーラーの販売慣行を確実にし、屋根上ソーラー及びストレージの設置の安全性と耐久性の基準を引き上げることを意図している。発表された業界標準の1つは「標準401(Standard 401)」で、ソーラー販売員の訓練要件を概説している。倫理的な販売慣行を確立し、全てのソーラー顧客が、自分が投資をコミットする前に十分な理解を得られることを確実にする。もう一つは「標準201(Standard 201)」で、住宅向けソーラー及び貯蔵の設置の安全性と品質の強化を狙いとし、住宅及び企業のリスクを最小限にし、グリッドの信頼性を強化する一助となる。 Solar Energy Industries Association “SEIA Launches Industry Standards to Enhance Consumer Protection and Improve the Way Americans Experience Solar” (7/15/24)

エネルギー省、データ分析を通じたグリッド信頼性・対応力強化に750万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は7月9日、最先端のデータ分析及びセンサー技術を用いてグリッドの信頼性と対応力を進展させるプロジェクトへの支援として750万ドルを受益する組織を発表した。受益するのはアリゾナ州立大学(Arizona State University)(受益金額は99万9,999ドル)、グアム電力オーソリティ(Guam Power Authority)(100万ドル)、バーモント電力会社(Vermont Electric Power Company)(101万2,316ドル)など8つの組織で、米国内の電力グリッドの現代化にとって重要な先端監視及び制御能力の実証に取り組む。最先端のデータ分析を活用して、システム上の課題に対処し、グリッドの総合的なパフォーマンスの向上を目指す。 Department of Energy “Energy Department Invests $7.5M to Enhance Grid Reliability and Resilience through Data Analytics” (7/9/24)

エネルギー情報局、ビットコイン・マイニングの電力消費に関し2回目のアンケート調査

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は、暗号通貨のマイニングによるエネルギー消費についてアンケート調査の実施を望んでおり、今四半期に連邦広報(Federal Register)でデータ収集に関する提案へのパブコメ募集を通知する予定である。EIAは去る2月に、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)による緊急承認の下、暗号通貨のマイニングによるエネルギー使用に関するデータ収集を開始したが、テキサス・ブロックチェーン評議会(Texas Blockchain Council)は、「EIAは、十分なレビューをせずに調査を進め、いくつかの質問は独自データをターゲットとしている」としてEIAを提訴した。EIAはその後調査を撤回し、収集した全てのデータを破棄することに合意した。EIA長官の上級顧問は、7月10日に行われた暗号通貨業界との会合で、「EIAの予備的試算によれば、暗号通貨のマイニングに使用される電力は、米国の全消費電力の0.6~2.3%に相当する可能性が高い。これは大きな要素であり、今後、本件について理解することは重要となる可能性が高いことを示唆している」と述べた。 Utility Dive “EIA prepares for second attempt to survey bitcoin miners about electricity consumption” (7/11/24)

国防総省、分散型バイオ産業製造プログラムの最初のアワードを発表

国防総省(Department of Defense)は7月10日、「分散型バイオ産業製造プログラム(Distributed Bioindustrial Manufacturing Program: DBIMP)」の最初のアワードを発表した。米国の全国サプライチェーン向けの原料とマテリアルの国内供給を拡大し、米国のバイオ産業製造基盤を強化することが目的で、それらはバイデン大統領の大統領令14081号「持続可能で安全でセキュアな米国バイオ経済のためのバイオテクノロジー及びバイオ製造イノベーションの進展(Advancing Biotechnology and Biomanufacturing Innovation for a Sustainable, Safe and Secure American Bioeconomy)」に概説されている。今回、サンディエゴを拠点とするデビュー社(Debut)が、国防産業基盤コンソーシアム(Defense Industrial Base Consortium: DIBC)代替契約権限(Other Transaction Agreement:OTA)を通じて、国内バイオ産業製造生産施設の建設を詳述した事業・技術計画の作成を目的として200万ドルを受益する。成功すれば、後続アワードとして、競争的な公募の下で選出されたプロジェクトは米国を拠点とするバイオ産業製造施設の建設に最高1億ドルへのアクセスを得ることができる。今後数か月を通じてプログラムの残りのアワードも発表される予定。 Department of Defense “DOD Announces First Award for the Distributed Bioindustrial Manufacturing Program” (7/10/24)

エネルギー省、自動車製造工場をEV向けに転換するため約20億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月11日、8つの州(ミシガン、オハイオ、ペンシルバニア、ジョージア、イリノイ、インディアナ、メリーランド、バージニア)を対象に、閉鎖された、または危機にある11の自動車製造工場を、電気自動車製造工場及びそのサプライチェーンへと転換することを支援するため、17億ドルを提供すると発表した。これらの投資を通じて、数千名の良好賃金の労働組合雇用を創出及び維持し、これまで数世代にわたって米経済を促進してきた米国の自動車コミュニティを支援する。「国内自動車製造転換グラント・プログラム(Domestic Manufacturing Auto Conversion Grants program)」は、米国が自動車製造で引き続き世界をリードすることを確実にする助けとなるもので、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)から資金拠出を受け、エネルギー効率に優れたハイブリッド車や、プラグイン式電気ハイブリッド車、プラグイン式電動車、水素燃料電池電気自動車の国内製造に投資する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Nearly $2 Billion to Support American Auto Workers, Convert Facilities for Electric Vehicles” (7/11/24)

ORNLの核融合エネルギー部門のトップにトロイ・カーター氏が就任

エネルギー省(Department of Energy)のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、ORNLの核融合及び核分裂エネルギー科学総局(Fusion and Fission Energy and Science Directorate: FFESD)の核融合エネルギー部門(Fusion Energy Division)の部長として、トロイ・カーター氏(Troy A. Carter)を指名した。7月1日付けで就任した。カーター氏は同部長として、ORNLを米国の核融合エネルギー開発促進計画の主要資源として位置付け、ORNLが持つプラズマ物理学、核融合マテリアル、核融合技術における世界クラスの技術能力を進化させることに取り組む。また、マテリアル・プラズマ・エクスポージャー・エクスペリメント(Materials Plasma Exposure eXperiment: MPEX)などの主要プロジェクトの開発もカーター氏の責務となる。カーター氏は、ORNLに参画する前は、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(University of California, Los Angeles)で、物理学教授及び基礎プラズマ科学施設(Basic Plasma Science Facility)の部長を務めていた。同施設は、国家的なプラズマ科学の共同研究施設で、エネルギー省及び米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の支援を受けている。一方、2023年4月から核融合エネルギー部門の暫定部長を務めていたフィル・シュナイダー氏(Phil Snyder)は、エネルギー省の核融合エネルギー科学プログラムのORNLプログラム・マネジャーとして新たなリーダーシップのポジションに就任する。 Oak Ridge National Laboratory “Carter to lead Fusion Energy Division at Oak Ridge National Laboratory” (7/11/24)

NSF、リーダーシップ・クラス・コンピューティング施設プロジェクトの着工を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin: UT Austin)のテキサス先端コンピューティング・センター(Texas Advanced Computing Center: TACC)が先導する最先端施設、「リーダーシップ・クラス・コンピューティング施設(Leadership-Class Computing Facility: LCCF)」の建設を開始した。LCCFは、コンピュテーショナル研究及び開発に革命をもたらす施設。大規模なシミュレーションやデータ分析、人工知能(AI)用途を通じたコンピュテーションは、研究開発の多くの分野で重要であり、LCCFは、好奇心や利用に基づく広範な化学工学用途のための変革的発見を可能にする分散型コンピュテーショナル施設として想定されている。LCCFは、2026年に稼働開始予定で、NSFポートフォリオのオープン科学研究に特化した最大規模の学術用スパコン「ホライゾン(Horizon)」が導入される。 National Science Foundation “NSF announces groundbreaking Leadership-Class Computing Facility project” (7/11/24)

2030年までのオフショア風力への投資額は650億ドル、雇用創出は5万6,000人の見込み

米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)は7月9日、「2024年オフショア風力市場報告(2024 Offshore Wind Market Report)」を発表した。それによれば、クリーン電力業界は、2030年までに650億ドルをオフショア風力プロジェクトに投資する見込みで、それによって米国内で5万6,000人の雇用が支えられると考えられている。現在、オフテイク契約のプロジェクトが12ギガワット(GW)分あり、このうち4GWは建設段階にある。報告書は、オフショア風力が米国内の造船や港湾インフラ、その他のサプライチェーン活動にもたらす経済効果についても強調している他、米国のオフショア風力開発の促進で州政府が担っている重要な役割についても記述している。 American Clean Power Association “NEW REPORT: Offshore Wind Momentum Grows with Sector to Invest $65 Billion and Create 56,000 U.S. Jobs by 2030” (7/9/24)