経済開発局、技術アントレプレナー・エコシステムを強化

経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は9月9日、「拡大のための構築(Build to Scale: B2S)」プログラムについて、2024年度の募集を開始した。B2Sプログラムは、アントレプレナーのエコシステムを強化し、技術主導のビジネスや、それによって創出される新規で良好な仕事を持つ社員を構築及び拡大して、新たな技術製品及びサービスの生産と市場化に取り組むアントレプレナーを支援する組織を対象としている。プログラムの予算は5,000万ドル。B2Sによるグラント資金は、アイデアを、未来の重要な新興技術へと変革するイノベーターやアントレプレナー、スタートアップを支援するプログラムに充当される。B2Sプログラムの狙いは、①アントレプレナーやイノベーターが、新規技術の製品及びサービスを発明、改良、市場化する能力を強化すること、②未来の産業に焦点を当てた地域経済の成長を加速させること、③技術イノベーターやアントレプレナーが製品及びサービスを試験できるよう、コミュニティに力添えすること、などである。EDAは、40~50件のアワード(数十万ドル~500万ドル)を予定している。 Economic Development Administration “$50 Million ‘Build to Scale’ Funding Opportunity Aims to Boost Technology Entrepreneur Ecosystems Across the Nation” (9/9/24)

原子力規制委員会、原子力部門でのAI使用に関し報告

米国の原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)は、カナダの原子力安全委員会(Nuclear Safety Commission)、英国の原子力規制局(Office for Nuclear Regulation)と共に、「原子力用途における人工知能システムの開発に関する検討事項(Considerations for Developing Artificial Intelligence Systems in Nuclear Applications)」と題する報告書を発表した。報告書は、原子力部門における人工知能(AI)の使用とガバナンスに関する潜在的な要件を概説したもので、優先事項として、セキュリティと完全性を確実にするための恒常的なシステムの監視、AIシステムの範囲に関する定義に境界を設定すること、原子力の用途においてモジュラー方式でAIを推進することが挙げられている。具体的には、「資源を最適化するためにデータの有用性を制限すること、従来型のシステムによってソフトウェアのインプットとアウトプットを制限して広範なアーキテクチャに信頼を置くようにすること、多様で冗長で隔離的なシステムを実践して意図しない措置を最小限にすること、などの境界を設定することで、AIの安全性と一貫した運用を達成することができる」としている。また、AIをモジュラー式に運用する、もしくはシステムを小型で独立したモジュールに分割することは、一体型のAIシステムよりも有益となり得るとの見解を示している。 Fedscoop “NRC report pushes nuclear sector on monitoring and boundaries for AI use” (9/6/24)

米国、欧州評議会によるAI・人権枠組みに参加

欧州評議会(Council of Europe)は9月5日、人工知能と人権、民主主義、法の統治に関する枠組み条約(Framework Convention on Artificial Intelligence and Human Rights, Democracy and the Rule of Law)を明らかにし、人工知能(AI)システムの使用に関する標準開発を進展させるこの国際条約への署名を諸国に呼びかけた。枠組み条約は、欧州連合(EU)、欧州評議会の46の加盟国、11の非加盟国(米国を含む)からの関係者からの意見を基に作成され、AIシステムの使用によって生じる差別事案への対策に焦点を当てた法的構造を提示している。評議会と参加国が保護すべき分野として注目しているものには、ジェンダー、人種、民族などが含まれる。米国は、イスラエル、EU、英国、ノルウェー、アイスランドと共に枠組み条約に署名した(米国では更に上院による承認が必要)。AI及びデジタル政策センター(Center for AI and Digital Policy)の幹部は、「このAI条約は歴史的である。これによって、AIシステムの開発と監督において、基本的人権、民主主義の価値、法の統治を保護する必要性について総意ができた」と述べる。 Nextgov “US joins Council of Europe’s AI and human rights framework” (9/6/24)

エネルギー省、分散型クリーンエネルギー資源相互接続向上に向けたソリューション・ロードマップ案を発表

エネルギー省(Department of Energy)の「相互接続イノベーション・エクスチェンジ(Interconnection Innovation e-Xchange: i2X)」プログラムは、クリーンエネルギー資源を、グリッド及びサブ送電グリッド(sub-transmission grid)と相互接続するプロセスの改善を目的としたロードマップ草案を発表し、一般からのフィードバックを求めた。ロードマップ草案は、相互接続に関与するコミュニティが今後5年またはそれ以降に講じることができる戦略を特定している。分散型のソーラー発電や風力発電、電気自動車(EV)充電設備、電池エネルギー貯蔵の導入を増加させる上で、相互接続は障害となっている。分散型エネルギー資源と電力グリッドの相互接続を求める要請件数は急増している一方、現行のプロセスはそれに対応できずにいる。今回発表された草案「分散型エネルギー資源の相互接続ロードマップ(Distributed Energy Resource Interconnection Roadmap)」は、相互接続に関するデータアクセス/透明性/セキュリティの強化、相互接続のプロセス及び時間の改善などに関する37のソリューションを提供している。 Department of Energy “DOE Releases Draft Roadmap with Solutions to Improve Interconnection of Rooftop Solar, EV Chargers and Other Distributed Clean Energy Resources” (9/6/24)

国防総省、耐放射線強化マイクロエレクトロニクスのサプライチェーンを強化

国防総省(Department of Defense)は9月6日、戦略的で信頼できる耐放射線強化されたマイクロエレクトロニクスを生産もしくは入手することを目的として、ハネウェル社(Honeywell)(ミネソタ州)に2,580万ドルのアワードを発表した。国防生産法投資(Defense Production Act Investment: DPAI)によるアワードは、放射線環境での運用における国防総省の重要なコンポーネントの確実な能力を提供するものである。この取り組みは、国内生産を拡大し、サプライチェーンの対応力を高めるという2024年国防産業戦略(2024 National Defense Industrial Strategy)を支援する。資金は、国防マイクロエレクトロニクス活動(Defense Microelectronics Activity)として認定された製造プロセスを通じて戦略的な耐放射線強化マイクロエレクトロニクスの製造に使用され、ミネソタ州にあるハネウェル社のマイクロエレクトロニクス・ファウンドリーにおける90ナノメートル(nm)サイズの技術開発を支援する。DPAI担当局は2024年度開始以来、50件以上のプログラム・アワード(合計5億1,440万ドル)を発表している。 Department of Defense “Department of Defense Awards $25.8 Million to Sustain the U.S. Domestic Strategic Radiation-Hardened Microelectronics Supply Chain” (9/6/24)

エネルギー省とオーク・リッジ国立研究所、スパコン研究開発を公募

エネルギー省(Department of Energy)科学局(Office of Science)は9月6日、技術を進展させ、将来のスパコンの新たな能力を促進することを目的とし、オーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)が主導する新たな研究開発(R&D)機会として、「ニュー・フロンティアのプロポーザルの要請(New Frontiers Request for Proposals)」を発表した。ニュー・フロンティア・プログラム(2,300万ドル)を通じて、複数の企業とのパートナーシップを開始し、2029年以降のエクサスケール後の次世代コンピューティングに関する重要技術のR&Dを加速させ、エネルギー効率に新たな重点を置くことになる。ニュー・フロンティア・プログラムは、エクサスケール時代におけるスパコンの戦略的進展を推進する。これは、エネルギー省が、リーダーシップを維持し、科学・エネルギー・医療における将来の課題と増大する安全保障の脅威に対処する一助として重要である。今回の「プロポーザルの要請」を通じて、ハードウェア、技術、ソフトウェア技術、横断型技術の分野で革新的なR&Dのプロポーザルを募集する。 Oak Ridge National Laboratory “DOE, ORNL announce opportunity to define future of High-Performance Computing” (9/6/24)

国家量子イニシアチブ諮問委員会(NQIAC)、量子ネットワーキングについて報告

国家量子イニシアチブ諮問委員会(National Quantum Initiative Advisory Committee: NQIAC)は9月6日、国家量子イニシアチブ(National Quantum Initiative: NQI)プログラムに関する2件目の独立評価報告書を発表した。報告書「量子ネットワーキング:米国リーダーシップ成長のためのファインディングと勧告(Quantum Networking: Findings and Recommendations for Growing American Leadership)」は、量子ネットワーキングと、量子ネットワーキング技術の研究開発でテストベッドが担う役割に焦点を当てたもので、6件のファインディングと7件の勧告を提示している。 Quantum.org “NQIAC Report on Quantum Networking” (9/6/24)

国防科学委員会、国防総省に気候変動の影響に備えるよう要請

国防科学委員会(Defense Science Board)は最近発表した研究報告書の中で、国防総省(Department of Defense)に対して、気候変動を原因とする世界的危機と潜在的な対立に備え、そのトレンドを軽減する新たなシステム及び技術への投資を優先付けするよう勧告した。これは、9月2日に発表された報告書「2023年 気候変動と世界的な安全保障に関する国防科学委員会夏季研究(2023 Defense Science Board Summer Study on Climate Change and Global Security)」で、「気候変動は、現代における最も懸念される急務の課題の一つとして浮上しており、国家及び世界の安全保障の双方に深刻な課題を呈している」としている。報告書は、5つの主要課題として、①地政学的安定と領域の問題、②気候状況の認識と意思決定の支援、③武力の準備態勢、④資源不足とサプライチェーンの脆弱性、⑤外交と逆境における機会、を挙げ、それに対処する研究、ファインディング、勧告を提示している。 National Defense “JUST IN: Defense Science Board Urges Pentagon to Prepare for Climate Change” (9/5/24)

国土安全保障省、港湾サイバーセキュリティに関し情報を要請

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate)は、米国港湾業界内のサイバーセキュリティ慣行を強化することを模索している。その一環として、9月5日、港湾運営者が使用している運用及び情報技術システムをより良く理解することを意図した「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。RFIによれば、調査研究の目的は、現行の商業港湾事業における潜在的なサイバーセキュリティの溝について試験することで、分析には、「海事港湾の対応力とセキュリティ研究テストベッド(Maritime Port Resiliency and Security Research Testbed)」として知られる仮想テストベッドの創設が含まれ、これによって潜在的な脆弱性の評価が可能になる。 Fedscoop “DHS’s Science and Technology Directorate targets port cybersecurity in RFI” (9/5/24)

エネルギー省、非リチウム系の長期エネルギー貯蔵パイロットに1億ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)のクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は9月5日、パイロット規模のエネルギー貯蔵実証プロジェクトを支援する資金として、最高1億ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表し、応募受付を開始した。資金は、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から拠出され、非リチウム系技術の長期貯蔵(放電時間が10時間以上)システムで、定置型貯蔵用途に焦点を当てる。OCEDは、この資金を用いて、エネルギー貯蔵技術をより商業的な実行可能性とユーティリティ規模へ近づける。今回のFOAは、応募者に、少なくとも一つの技術提供事業者を含めることを義務付けている他、ユーティリティ機関やエンドユーザーを含めた応募者、運用環境でのソリューションを実証する計画、投資家の信頼を築き、後続プロジェクトへの支援を確保する計画が優先される。 Department of Energy “OCED Announces $100 Million for Non-Lithium Long-Duration Energy Storage Pilot Projects” (9/5/24)