NIST、20年振りに組織再編

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、20年来の古い体制を一新し、研究所間の横断的連携を強化することを目指した新体制を発表した。10月1日から実施される今回の組織変更では、10あった研究所を、Material Measurement Laboratory、Physical Measurement Laboratory、Engineering Laboratory、Information Technology Laboratory、Center for Nanoscale Science and Technology、Center for Neutron Researchの6つに統合し、各研究所に担当する製品やサービスを研究から開発、製品化まで一貫して責任を持たせることになる。 NIST Tech Beat “NIST Strengthens Laboratory Mission Focus with New Structure” (09/29/10)

エネルギー省、FutureGen 2.0に10億ドル助成を正式決定

エネルギー省は、炭素排出量削減を目指すフューチャージェン2.0(FutureGen)へ米景気対策法(ARRA)予算から10億ドルを助成する契約を正式に交わしたと発表した。同プロジェクトでは、米国が石炭火力発電所からの二酸化炭素排出を削減する先端技術開発・商用化において世界をリードすることを目指す。この資金を活用して、イリノイ州メレドシアに所在するアメレン・エネルギー社(Ameren Energy Resources)の200MW石炭火力発電所において、新規ボイラー、空中分離ユニット、二酸化炭素圧縮ユニットなどを導入し、二酸化炭素排出量を90% を削減する他、硫黄酸化物(Sox)や窒素酸化物(NOx)を取り除くことが目指されている。同時に、フューチャージェン産業同盟(FutureGen Industrial Alliance)は、イリノイ州政府との協力の下、二酸化炭素の永久貯留施設や研究施設の建設、メレドシアから貯留サイトへのパイプライン架設などを計画している。 DOE Press Release “Department of Energy Formally Commits $1 Billion in Recovery Act Funding to FutureGen 2.0” (09/28/10)

NIST、スマート・グリッド諮問委員会を設立

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、産官学の有識者15名から構成されるスマート・グリッド諮問委員会(Smart Grid Advisory Committee)を新たに設立し、29日、委員に就任した15名が発表された。委員長には、ハネウェル自動制御システムズ社(Honeywell Automation and Control Systems)の最高技術責任者であるダン・シェフリン氏(Dan Sheflin)が就任した。NISTは、2007年エネルギー自給安全保障法(Energy Independence and Security Act of 2007、PL. 110-140)に基づき、全国的なスマート・グリッドに関するエネルギーと情報の相互運用を開発する他、サイバーセキュリティーやモニタリング機器などの研究も実施する役割を担っており、同委員会はそれらの活動やプログラムに関する助言を行っていく。 NIST Tech Beat “NIST Names 15 to New Smart Grid Advisory Committee” (09/28/10)

NRC、米国大学博士課程の評価を発表

米国研究会議(National Research Council:NRC)は、28日、全米212大学の62分野に渡る5,000以上の博士課程を評価した結果を発表した。この評価は、各大学において博士課程の質向上に役立てられる他、博士号取得を目指す学生が進学先の大学院や課程を選択する際に参考にできるものとなっている。出版物の数や引用数、助成件数の割合などが評価基準として用いられており、詳細な統計データと解説が掲載されている。なお、前回1995年にNRCが発表した調査結果と比較すると、工学と物理分野の生徒数はそれぞれ4%と9%上昇し、社会科学と人文科学分野の生徒数は5%と12%減少したことが明らかになった。 redOrbit.com “Assessment Of US Doctoral Programs Released, Offers Data On More Than 5,000 Programs Nationwide” (09/28/10)

エネルギー省、炭素回収・貯留技術シミュレーションセンターを新設

スティーブン・チュウ・エネルギー長官は、16日、シミュレーション工学ユーザーセンター(Simulation-Based Engineering User Center:SBEUC)を開設することを発表した。同センター設立にあたっては、炭素回収・貯留(CCS)シミュレーション・イニシアティブ(Carbon Capture and Storage Simulation Initiative)の下、米国景気対策法(ARRA)予算からの資金2,000万ドルが充当される。CCS技術の研究開発を加速させ、実用化を図ると共に、政府目標である10年以内でのCCS技術普及に寄与することをミッションとする同センターは、国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory)内に設置されることになる。 Department of Energy “Secretary Chu Announces Simulation-Based Engineering User Center” (09/16/10)

NIH、イノベーション加速に向けトランスフォーマティブ研究支援

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は、潜在的に影響力が大きく、かつ斬新で独特な研究課題の探求を行うハイリスクな研究事業20件に対し、5年間に亘り毎年最高2,500万ドルを支給することを発表した。これは、「トランスフォーマティブ・リサーチ・プロジェクト・アワード・プログラム(T-R01)」を通じた研究支援となっており、通常、ハイリスク研究に対する助成を申請する場合、予備データが必要であるとか、助成限度額が小さいなどの障害が存在することが指摘されているが、T-R01は、それらの課題を解消するプログラムとして設置されている。 NIH News “NIH Transformative Research Project Awards hasten innovation” (09/30/10)

エネルギー省、照明コンテストの結果を発表

エネルギー省、米国照明協会(American Lighting Association)、及びエネルギー効率コンソーシアム(Consortium for Energy Efficiency)は、9月24日、「明日の照明コンテスト(Lighting for Tomorrow)」の結果を発表した。固体素子照明(SSL)技術を中心に、照明器具だけでなく、LED電球や照明コントロール機器なども対象となったこのコンテストでは、50社から107製品のエントリーが受け付けられた。審査の結果、11製品が受賞し、うち、エッジ照明社(Edge Lighting)とキチラー照明社(Kichler Lighting)の2社については、それぞれ2製品で受賞するに至っている。このコンテストは、ベストデザインと省エネ効果を兼ね備えた住宅向け照明の市場価値を向上させる目的で、2004年から毎年開催されている。特にエネルギー省では、LEDなどのSSL技術を利用することで2030年までに米国内の照明に使われる電力消費量を4分の1削減できると予測すると同時に、米国が同分野の技術開発や製造において世界の先駆者となることを目指している。 EERE Network News “DOE Announces Winners of the Lighting for Tomorrow 2010 Competition” (09/29/10)

STEM教育向上を目指す非営利団体が民間主導により設立

大統領府は16日、今後10年間で米学生がSTEM分野で世界トップになることを目指す「イノベーション教育(Educate to Innovate)」運動の一環として、非営利団体「Change the Equation」を発足させることを発表した。同団体は、STEM教育を向上させることを国家の優先課題とするオバマ大統領の呼びかけに、経済界が応えたものである。同団体では、今後1年以内に、学生のロボット・コンテストや教師の人材開発、STEM分野における飛び級テストの合格者数増加や、同分野の学士号を持つ教師数増加等、100件のプログラムを実施することを予定している。Change the Equationは、宇宙飛行士のサリー・ライド氏(Sally Ride)、元インテル会長のクレイグ・バレット氏(Craig Barrett)、、ゼロックスCEOのウルスラ・バーンズ氏(Ursula Burns)、タイム・ワーナー・ケーブルCEOのグレン・ブリット氏(Glenn Britt)、イーストマン・コダックCEOのアントニオ・ペレス氏(Antonio Perez)といった民間リーダーが設立の中心になった他、ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)やNYカーネギー・コーポレーション(Carnegie Corporation of New York)といった民間財団からの出資を受けている。 White House Press Release “President Obama to Announce Major Expansion of “Educate to Innovate” Campaign to Improve Science, Technology, Engineering and Math (STEM) Education” (09/16/10)

MIT、ユッカマウンテン放射性廃棄物処理計画の再考を提案

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)は、16日、原子力発電の現状を分析した報告書「Future of the Nuclear Fuel Cycle」を発表し、この中で政府への政策提言をまとめた。報告書策定に関わったMITの研究チームは、核廃棄物のリサイクルや加工を行わなくとも今世紀分のウラニウム供給量は十分にあり、既存のワンスルー燃料サイクル原子炉を利用して、原子力発電を拡大できる可能性があると分析している。また、核燃料の安全性に対する社会の懸念を払拭するためにも、政府が1世紀単位での核廃棄物処理を計画するべきであるものの、核燃料技術の研究開発は数十年かかるため、今から始めることが重要であるとしている。これに向けて報告書では、10億ドル規模の核技術研究開発プログラムを実施することを提案している。 Nature.com “MIT researchers rethink the nuclear fuel cycles, Yucca Mountain” (09/16/10)

国立科学財団の新長官にスレッシュ氏就任

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology:MIT)の工学部長スブラ・スレッシュ氏(Subra Suresh )の国立科学財団(NSF)第13代長官就任が、上院において全会一致で承認された。これにより、スレッシュ氏は、4月に退任したアーデン・ビーメント氏(Arden Bement)の後任として、6年の任期を務めることになる。長官代行を務めていたコーラ・マレット氏(Cora Marrett)は、NSF副長官となる。 Science Insider “Suresh Confirmed as New NSF Director” (09/30/10)