オバマ大統領、エネルギー改革を来年の最優先課題に

政権発足以来、経済不況のために気候変動緩和に関する政策への取り組みが思うように進んでいないものの、エネルギー政策を来年の最優先課題とし、包括的な法改正を実施すると明言するオバマ大統領のインタビュー内容が28日に公開された。現在、米下院では、温室効果ガス排出量を2020年までに2005年レベルから17%削減することを盛り込んだ法案を可決しているが、同様の上院法案は可決されていない。オバマ大統領は、医療保障制度改革と同様に、エネルギー政策を推進したい構えであるが、11月の中間選挙では共和党が有利との見方があり、オバマ大統領の政策を立法化することが困難になるのではないかとの懸念が強まっている。 Reuters “Obama says energy policy a top priority next year” (09/28/10)

エネルギー省、大学発技術の商用化に向け530万ドル助成

エネルギー省のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は15日、大学発の再生可能エネルギー技術や省エネ先端技術のイノベーションを加速し実用化へ繋げるために、5件のプロジェクトへの助成を行うことを発表した。同省が大学発技術の商用化プロジェクトに助成するのは初めてのこととなる。この支援においては、産官学連携体制の構築、及び、クリーン・エネルギー技術の開発・実用化が目指されている。今回のプロジェクト期間は3年間で、プロジェクト予算は5件合わせて900万ドルとなっており、その内530万ドルがエネルギー省から助成される。また、助成金交付の他に、起業家の育成、特許申請、投資関係者とのネットワーキングなども実施する。 Department of Energy Press Release “DOE Awards $5.3 Million to Support the Development of University-Based Technology Commercialization ” (09/15/10)

厚生省BARDA、バイオテロに備えたワクチン開発・製造技術を支援

厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)のファンディングエージェンシーであるバイオメディカル先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)は、バイオテロ等の非常時に備え、ワクチン等の開発・製造工程を加速させる技術を開発する8社に助成を行うことを発表した。採択された企業は、VaxDesign社(フロリダ州)、Novartis Vaccines and Diagnostics社(マサチューセッツ州)、3M社(ミネソタ州)他5社で、治療薬候補を迅速に評価する技術や、プロテインの安定化とデリバリー技術、開発と製造におけるバイオプロセスの新しい手法、迅速な診断技術等の開発を行うこととなる。BARDAからの助成額は、3年間で合計1億ドルとなる。 HHS.com Press Release “BARDA funds medical countermeasure innovation” (09/21/10)

420億ドル規模の中小企業支援法が成立

オバマ大統領は27日、上院において61対38の賛成多数で可決された「中小企業雇用法(Small Business Jobs Act)」に署名し、同法が成立した。同法により、中小企業を対象にした税控除や、地方銀行による中小企業向け融資の活性化に向けた政府基金創設などに対して420億ドルが投じられることになる。中小企業向け融資の多くは地方銀行が貸し付けており、これらの銀行を活性化させることにより、中小企業への融資促進を図る狙いがある。共和党はこれに対し、同法律成立により、民主党が11月の中間選挙に向けて有利になることはないとしている。 CNN “Obama signs $42 billion bill aimed to help small businesses” (09/27/10)

NIHとFDA、規制学分野の発展に向け助成実施

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)と食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は、規制学(レギュラトリーサイエンス)分野における4件の研究プロジェクトに対し、3年間で940万ドルを支援すると発表した。その内、約95万ドルはFDAが提供する。これらのプロジェクトは、製品の安全性に関する詳細な情報を研究者や薬事評価者に提供することにより、評価システムを向上させ、新医薬品をより迅速に商用化することを目的としている。採択されたプロジェクトは、ドラッグデリバリーに応用されるナノ粒子の研究や、医薬品の安全性や効果を確認するための人工臓器の開発、斬新な臨床試験デザインの開発などとなっている。今回の助成は、今年2月に発足したNIH・FDA共同リーダーシップ評議会(NIH-FDA Joint Leadership Council)の活動の一環として実施されたもので、革新的な研究と科学技術による規制学の発展を狙いとしている。 NIH News “NIH and FDA announce awards to advance regulatory science” (09/27/10)

米魚類野生動物庁、気候変動に関する新しい計画を発表

米魚類野生動物庁(US Fish and Wildlife Service:FWS)は、27日、気候変動緩和による自然環境保護に関する報告書を発表した。この報告書には、気候変動による温室効果ガスを緩和する方策を模索するため、連邦政府、地方自治体、ネイティブアメリカン部族、環境団体、産業、地主などの関係者間の話し合いを調整し、官民の連携を促進するための計画が盛り込まれている。 Nature.com “US Fish and Wildlife Service unveils climate change plans” (09/27/10)

製造業者による炭素排出管理への取り組みが拡大

米大手調査会社のアバディーン・グループ(Aberdeen Group)が発表した報告書によると、2010年、米国の製造業120社の内、約72%がエネルギー・炭素排出管理プログラムに投資したと回答した。エネルギー管理への投資の理由は、経費削減が真意であるものの、多くの企業は炭素排出規制に準ずるためと回答している。また、同報告書では、ここ数年の炭素排出量削減傾向は、経済不況の結果による一時的なものとの見方を示しており、今後、石炭火力発電からの二酸化炭素排出は、2010年には2.1%、2011年には1.1%増加すると予想している。一方、企業の炭素排出管理は、エネルギー管理プログラム導入よりも遅れているものの、約43%の企業が、炭素排出管理プログラムを現在計画していると回答している。 Environmental Leader “Manufacturers Increasing Carbon Management Investments” (09/27/10)

商務省、i6チャレンジの受賞者を発表

ゲーリー・ロック米商務省長官(Gary Locke)は、技術の商品化や起業アイディアを競うi6チャレンジ・コンテストの受賞者を発表した。 同コンテストは、商務省の経済開発局(Department of Commerce’s Economic Development Administration)主宰、国立衛生研究所(National Institute of Health)と国立科学財団(National Science Foundation)が共催したもので、採択された6件のプロジェクトに対して総額1,200万ドルが助成されることになる。医療・バイオサイエンス分野において、より迅速に技術を市場へ送り出すメカニズムがあることが審査基準となっており、今回、メディカル・イノベーション・グローバル・センター(Global Center for Medical Innovation)、フィラデルフィアのイノベーション・ワークス社(Innovation Works, Inc)、他4チームが受賞した。これらチームは受賞金を利用して、技術の開発と上市を加速させるイニシアティブやシステムを実施することになる。 NIH News “U.S. Commerce Secretary Gary Locke Announces Winners of i6 Challenge” (09/23/10)

PCAST、STEM教育に関する報告書を発表

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)は、16日、高校における科学・技術・工学・数学(Science, Technology, Engineering and Mathematics:STEM)教育に関する報告書を発表し、大統領への具体的な提言をまとめた。PCASTは、この中で、高校生に対するSTEM教育においては、女子学生や移民などについてはSTEMには関係のないテーマで関心を引いたり、教室では競争や難問を与えたり、校外でのSTEMに関わる活動に参加させたり、将来のキャリアを検討させるなどといった詳細な提言を挙げている。PCASTによると、ここで提示された提言の多くは、既存のプログラムに対する予算内で実施することができるという。 Office of Science and Technology Policy ”PRESIDENTIAL ADVISORS HIGHLIGHT PLAN FOR IMPROVEMENTS IN K-12 SCIENCE, TECHNOLOGY, ENGINEERING, AND MATHEMATICS (STEM) EDUCATION” (09/16/10)

大統領府、米国輸出イニシアティブ報告書を発表

16日に発表された「米国輸出イニシアティブに関する大統領への報告書(Report to the President on National Export Initiative)」について、ゲーリー・ロック商務長官(Gary Locke)は、「米国消費者の支出はやや減少し、貯蓄がやや増えた。輸出企業を支援することで、米国の雇用を増やし、経済を活性化できる。この報告書はそれを実行するための青写真である。」とコメントした。同イニシアティブは、輸出促進に向けて、省庁間の連携を加速する目的で作られたもので、米国初の省庁間を越えた包括的な輸出促進戦略となっている。 The White House “White House Releases Report to the President on the National Export Initiative” (09/16/10)