FDA、米国内で2社目となる幹細胞による臨床試験を承認

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は、マサチューセッツ州にあるアドバンスト・セル・テクノロジー社(Advanced Cell Technology: ACT)による胚性幹細胞を使った臨床試験の実施を承認した。FDAが胚性幹細胞による臨床試験を承認したのは2件目となる。先に承認されたゲロン・コーポレーション(Geron Corporation)は先月、脊髄損傷患者に胚性幹細胞を使った臨床試験を初めて実施している。ACTは、スタガルト病(Stargardt’s disease)という目の難病(失明の恐れのある進行性の病気で治療法は現在発見されていない)に胚性幹細胞を使った治療を試みる。 REUTERS “Second U.S. company gets stem cell go-ahead” (11/22/10)

IREC、コミュニティによる再生可能エネルギー利用のためのモデルプログラムルールを発表

再生可能エネルギーの幅広い利用を目指して活動する「州間再生可能エネルギー評議会(Interstate Renewable Energy Council:IREC)」は11月19日、「コミュニティによる再生可能エネルギー利用のためのモデルプログラムルール(Model Program Rules for Community Renewable)」を発表した。同ルールは、コミュニティ規模で再生可能エネルギーの活用に取り組む場合に直面する様々な問題(再生可能エネルギーシステムの規模や相互接続、参加資格、恩恵の分配、ネットメータリングなど)を考慮して作成されたもので、利用者が個々の状況に応じて応用できるようになっている。ルールのハイライトには、①仮想ネットメータリングを使い、参加の恩恵が顧客の月間電気使用料金に反映されるようにする、②コミュニティ再生可能エネルギープロジェクトによって生成されるキロワット時に金銭的価値を与え、参加者への請求書に反映できるようにする、といったことが挙げられる。 RENEWABLE ENERGY WORLD.COM “IREC Releases First Model Program Rules for Community Renewables” (11/19/10)

世界的な成長と繁栄を目指し、グローバル競争力評議会連盟結成

バンク・オブ・アメリカ社(Bank of America)のチャールズ・ホリディ会長(Charles O. Holliday Jr.)は11月17日、世界30カ国以上が参加する世界競争力評議会連盟(Global Federation of Competitiveness Councils:GFCC)の結成を発表した。国家の競争力を強化するには、世界経済に互いに組み込まれていることが必要であるというのが、GFCCの考え方である。今後は、各国の競争力評議会間の情報交換のためのグローバルネットワークを作るとともに、国際競争力を測る新たな測定基準を策定する。ホリディ会長がGFCCの初代会長に就任し、米国の競争力評議会(Council on Competitiveness)がGFCCの事務局(Secretariat)となる。12月10日にはワシントンDCで初の年次会合が開催される予定である。 THE SACRAMENTO BEE “Competitiveness Councils From Around the World Join Forces to Drive Global Growth and Prosperity” (11/17/10)

オバマ政権、2011年は技術政策を推進へ

ニュースサービス会社ポリティコ社(Politico)の主催による11月18日の技術フォーラムで、大統領府のアニーシュ・チョプラ最高技術責任者(Aneesh Chopra、Chief Technology Officer:CTO)は、オバマ政権は来年、特許制度改革やプライバシー問題、企業税制といった法案に関して議会の協力を求めていくと語った。ただし、議会では来年1月から共和党が下院を支配し、上院は民主党支配となるため、多くの政治ウォッチャーがその後2年間は法案の手詰まり状態となるであろうと予測している。通信・技術・インターネット小委員会の有力メンバーである共和党のジョン・エンザイン上院議員(John Ensign、ネバダ州選出)は、スペクトラムやユニバーサルサービス基金改革、プライバシーといった問題では超党派の取り組みが可能であるとしている一方、インターネットの中立性に関する法案については消極的な姿勢を示している。 REUTERS “White House to push for tech policy action in 2011” (11/18/10)

大統領諮問委員会、合成生物学に関する勧告を最終取りまとめへ

今年5月に合成細菌ゲノムに関する研究論文が発表されたことを受け、オバマ大統領は大統領バイオ倫理問題研究委員会(Presidential Commission for the Study of Bioethical Issues)に合成生物学について研究するよう要請していた。同委員会は11月17日、合成生物学に関する最後の公開会議を開催し、19件の暫定的勧告について議論を行ったが、この中で、大統領府内の機関による合成生物学の研究開発に関する明確かつ調整的なアプローチ方法の策定や、合成生物学に関するメディア報道内容に対してその正当性を調査し是正する権限を持つ独立機関の設置などを勧告している。これらの勧告は同研究委員会が12月にオバマ大統領に提出する報告書の土台となるものである。 Nature.com “Presidential commission finalizing recommendations on synthetic biology” (11/18/10)

NIH所長、薬物などの依存に関する研究所を統合する案を支持

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)のフランシス・コリンズ所長(Francis Collins)は11月18日に発表した声明で、「NIHの諮問委員会から薬物の使用、乱用および依存の研究を行う研究所を新たに一つに統合するよう正式な勧告を受けた。提案には科学的に合理性があり、どのプログラムが新研究所に組み込まれるかを夏までに検討する作業部会を設置する計画である」と述べた。これは、議会がNIHの組織構造を見直すことを目的に設置した科学管理見直し委員会(Scientific Management Review Board:SMRB)が、今年9月に、国立薬物乱用研究所(National Institute on Drug Abuse:NIDA)と国立アルコール乱用・アルコール依存症研究所(National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism:NIAAA)の統合、あるいはNIH全体で依存症に関する研究を再編するよう勧告したことを受けたもの。ただしNIDAとNIAAAの統合には反対意見があることや、最終的には厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)長官の承認が必要であることなどから、今後の展開は不明である。 ScienceInsider “NIH Director Favors Merging Addiction Institutes” (11/18/10)

上院、ジャック・ルー氏をOMB新長官として承認

連邦上院は11月18日夜、大統領府行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)の新長官として大統領に指名されていたジャック・ルー氏(Jack Lew)を承認した。指名は7月に行われていたが、メアリー・ランドリュー上院議員(Mary Landrieu、ルイジアナ州選出民主党)が4月の湾岸原油流出事故後に発令された掘削禁止モラトリアムに抗議する形で新長官の承認に2ヶ月間態度を保留していたことから、承認が大幅が大幅に遅れていた。しかし18日になって同議員が「オバマ政権によるモラトリアム解除は十分な内容であると満足している」として、承認に支持を表明したことを受けて、ルー氏承認に至っている。ルー氏はクリントン政権時にもOMB長官を務めており、当時の黒字予算達成の貢献者として評価されている。 POLITICO “OMB’s Lew confirmed after hold lifted” (11/18/10)

米中経済安全保障検討委員会が2010年年間報告書を発表

米中間の貿易および経済関係が国家安全保障に及ぼす影響について議会に報告するよう義務付けられている米中経済安全保障検討委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission)が11月17日、2010年版の報告書を発表した。ダン・スレーン委員長(Dan Slane)は発表会見の冒頭陳述で、「中国は9年前に世界貿易機関(World Trade Organization:WTO)に加盟した際に行った約束のうち、いくつかの特筆すべき分野で約束を守れずにいるとの結論に達した」とし、具体的には、「中国は国内製造業者を外国製造業者よりも優遇する非常に差別的な政策をとっている」「国内イノベーション育成という見せ掛けの下、中国政府は外国企業が政府契約事業に入札するのを排除しようとしているようだ」といった点を指摘している。 USCC.gov “U.S.-CHINA ECONOMIC AND SECURITY REVIEW COMMISSION – Release of 2010 Annual Report to Congress” (11/17/10)

エネルギー省、電力グリッド最新化に向け5件のプロジェクトに助成金給付

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は11月17日、国内電力グリッドの最適化を狙いとした5件のプロジェクトに合計1,900万ドル以上を交付すると発表した。助成金を受益するのは、アレバT&D社(Areva T&D、分散型エネルギー資源を電力グリッドにシームレスに統合するためのモデルや分析ツールの開発を行う)やボーイング社(Boeing Company、スマートで高度に自動化され、安全確実で自己修復機能を持つ配電管理システムの実証を行う)など計5社となっている。各プロジェクトに複数の参加企業・団体があり、投資総額は官民あわせて3,000万ドル以上となっている。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “Department of Energy Announces Five Awards to Modernize the Nation’s Electric ” (11/17/10)

「2010年州別新経済指数」発表

情報技術・イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)とユーイング・マリオン・カウフマン財団(Ewing Marion Kauffman Foundation)が、「2010年州別新経済指数(2010 State New Economy Index)」を発表した。州別新経済指数は、26の指標を使い、州経済の構造や運営がどの程度新経済に適したものとなっているか(つまり、知識ベース型であるか、グローバル化しているか、そして、IT主導およびイノベーションベース型であるかどうか)を示すもので、1999、2002、2007、2008年に続き、今回が5回目の発表となる。2010年の指数によれば、1位はマサチューセッツ州で、次いでワシントン、メリーランド、ニュージャージー、コネチカットの各州となっている。一方最下位5州(ミシシッピー、ウェストバージニア、アーカンソー、アラバマ、ワイオミング)は2008年と変わらない。総じて北東部、中部大西洋地域、山間西部地域、太平洋地域において新経済指数が高い。 ITIF “The 2010 Stte New Economy Index” (11/18/10)