オバマ大統領、米国特許法に署名し、アントレプレナーによる雇用創出支援策を発表

オバマ大統領は9月16日、歴史的な特許改革法である米国特許法(America Invents Act)に署名し、同法が成立した。新特許法は、①12ヶ月以内の処理が保証されるファストトラック・オプション、②追加資金による膨大な未処理案件の迅速な処理、③訴訟コストを削減する新手法の提供、④特許品質の向上、⑤海外における米国知的財産権保護能力の強化、という5つの点から企業や発明家、アントレプレナーを支援する。大統領はまた、米国の大学や研究所におけるアイデアを新製品へと移行させ、雇用拡大へとつなげるための新たな支援策を発表した。それによれば、①バイオ分野におけるアントレプレナー支援のため、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)内に新センターを設立する、②2012年1月までに米国バイオ経済計画(National Bioeconomy Blueprint)を策定する、③大学は商業化イニシアチブにコミットする、など7つのイニシアチブが発表された。 White House “President Obama Signs America Invents Act, Overhauling the Patent System to Stimulate Economic Growth, and Announces New Steps to Help Entrepreneurs Create Jobs” (9/16/11)

上院予算委員会、NSFに研究費を施設費に移行できる選択肢を与える計画案

上院予算委員会(Senate Appropriations Committee)は9月15日、国立科学財団(NSF)の2012年度予算を67億ドルとする歳出案を可決した。これは、現行予算の2.4%減で、NSFの6つの研究部門や教育関連予算が大幅削減となる。大型新施設費用として1億1,700万ドルが割り当てられたが、現行通りの本予算は実質的には現在の事業計画の縮小を意味する。一方で予算委員会は、NSFに研究予算の1億ドルを施設予算の不足分を埋め合わせるために利用できる選択肢を与えている。これにより、海洋観測イニシアチブ(Ocean Observatories Initiative: OOI)の建設計画や全米生態観測施設ネットワーク(National Ecological Observatory Network: NEON)の着工を進めることが可能となる。 ScienceInsider “Senate Plan Gives NSF a Choice on Facilities vs. Research” (9/16/11)

NIH、DARPA、FDAが医薬品の安全性を予測する最新技術開発で協力へ

オバマ大統領は9月16日、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)と米国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)が食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)と協力し、現行手法よりも迅速かつ効率的な方法で、また人体で試験される前に、医薬品の安全性と効果を検査するチップの開発に取り組むと発表した。チップは人体生物学を反映した特別の細胞型に埋め込まれ、複数の異なる読み出しを可能にすることで、特定の化合物が人体に安全か有害かを推測することが可能になる。今秋、NIHとDARPAはそれぞれにFDAと調整しながら、最善のチップ開発方法について、業界、政府研究所、大学、その他の研究機関から提案を募集する。NIHとDARPAはこの取り組みに、それぞれ今後5年間で最高7,000万ドル相当を拠出する計画である。 NIH “NIH, DARPA and FDA collaborate to develop cutting-edge technologies to predict drug safety” (9/16/11)

教育技術の活用を目指す「デジタル・プロミス」立ち上げ

教育省(Department of Education)のアーン・ダンカン長官(Arne Duncan)は、9月16日付け大統領府のブログで、教育技術の活用を目的とした新たな官民パートナーシップ「デジタル・プロミス(Digital Promise)」の立ち上げを発表した。デジタル・プロミスは、教育者や企業リーダーによる同盟が主唱して作られた超党派イニシアチブで、イノベーションやアントレプレナーシップが報いられるビジネス環境を作りつつ、教室内外における教育や学習を変革させる画期的学習技術の促進支援を狙いとしている。 White House “Making a Digital Promise to our Students” (9/16/11)

オークリッジ国立研究所、自主的退職手当を提示

テネシー州にあるオークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory、職員数4,700人)は、予算削減が予想されることから350人の削減を目指し、一部職員を対象に自主的退職手当を提示している。自主的退職を選択した者にはインセンティブが提供され、自主的退職者が十分な数に達しなかった場合、解雇が実施される見込みである。 Washington Post “Oak Ridge National Laboratory in Tenn. to cut work force by 350, offering incentives to leave” (9/16/11)

エネルギー省、官民サイバーセキュリティ・イニシアチブのガイドとなる新ロードマップを公表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は9月15日、「2011年配送電システムのサイバーセキュリティ達成に向けたロードマップ(2011 Roadmap to Achieve Energy Delivery Systems Cybersecurity)」を発表した。本ロードマップは「2006年エネルギー部門における制御システムを確実にするためのロードマップ(2005 Roadmap to Secure Control Systems in the Energy Sector)」の改訂版となる。官民で構成されたエネルギー部門制御システム作業部会(Energy Sector Control Systems Working Group)によって策定された本ロードマップは、今後米国が必要とする戦略として、①安全保障文化の形成、②リスクの評価および監視、③リスク削減のための新たな保護的措置の開発・実施、④事故管理、⑤安全保障の継続的改善、の5点を挙げている。 ENERGY.GOV “Department of Energy Releases New Roadmap to Guide Public-Private Cybersecurity Initiatives” (9/15/11)

GE、乳がん研究支援に向け1億ドルのイノベーション・プロジェクトを開始

ゼネラル・エレクトリック社(General Electric)9月15日、「ヘルシーマジネーション(healthymagination)」イニシアチブの一環として、乳がんの診断方法を改良する有望なアイデアに1億ドルを投資する新プロジェクトを発表した。選出者はシードグラントとして10万ドルを受益する。本プロジェクトの目標は、医療専門家がトリプル・ネガティブ乳がんに関連する腫瘍の理解を深めるのを支援することである。また乳がんと固形腫瘍の間における分子の類似性を見つけることにも注力する。今回のイニシアチブは乳がんが対象となっているが、今後はその他の癌にも研究イニシアチブを拡大する計画であるという。コンペの応募受付は既に開始されており、受益者は2012年第1四半期に発表される。 eWeek.com “GE Launches $100M Innovation Project to Fund Breast Cancer Research” (9/14/11)

2010・2011年に太陽光発電システム導入費が大幅に減少

ローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)が発表した報告書、「太陽の追跡IV:1998年から2010年における米国の太陽光発電導入費に関する歴史的要点(Tracking the Sun IV: An Historical Summary of the Installed Cost of Photovoltaics in the United States from 1998 to 2010)」によれば、民間および商業の太陽光発電システム(PVシステム)の導入費の平均は、2010年に前年比約17%減少し、2011年上半期でさらに11%減少したという。なお、PVモジュールの卸売価格と非モジュール部門のコストの双方が減少している。 Science Daily “Installed Cost of Solar Photovoltaic Systems in U.S. Declined Significantly in 2010 and 2011” (9/15/11)

スタートアップ・アメリカ・パートナーシップ、オンラインネットワークを立ち上げ

スタートアップ・アメリカ・パートナーシップ(Startup America Partnership)が、新たなオンライン・ネットワークを立ち上げた。米国のアントレプレナーは無料でネットワークメンバーになることができ、無料ソフトウェア、無料事業申請、格安コンピュータ・ハードウェアなど、協賛企業25社以上が提供する7億3,000万ドル以上のリソースを活用することができる。スタートアップ・アメリカ・パートナーシップは、オバマ大統領が米国アントレプレナーの成功を加速させるよう民間部門に呼びかけ、それに対応する形で生まれた。連邦政府とは独立した形で、アントレプレナーによるアントレプレナーのための事業で、今後3年間で少なくとも10万人以上のアントレプレナーの成長を推進することを目標としている。 White House “Startup America Partnership: Entrepreneurs Wanted” (9/13/11)

GAO、FDAによる海外製薬サプライチェーンの監督不手際を指摘

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は9月14日、「医薬品の安全性:海外製薬サプライチェーンの監督においてFDAが直面する課題(Drug Safety: FDA Faces Challenges Overseeing the Foreign Drug Manufacturing Supply Chain)」と題する報告書を発表した。製薬業界が海外のサプライチェーンへの依存を高める中、海外の製薬関連企業の検査を実施する食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は様々な課題に直面している。報告書では、FDAの海外企業検査件数は増加しているものの、国内企業の検査に比べると依然として不十分であること、FDAの検査はサプライチェーンの全てが網羅されているわけではないこと、海外企業の検査には固有の問題がつきまとっていること、などが指摘されている。 GAO “Drug Safety: FDA Faces Challenges Overseeing the Foreign Drug Manufacturing Supply Chain” (9/14/11)