NSF長官とロシアの科学大臣が歴史的な二国間協力合意に署名

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)のスブラ・スレシュ長官(Subra Suresh)と、ロシアのアンドレイ・フルセンコ教育科学大臣(Andrei Fursenko、Education and Science Minister)は、米ロ間の科学技術協力を継続的に推進することを記した覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。スレシュ長官は、署名の場で、両国が相互の科学者を互いに支援することに合意したことの歴史的重要性に触れた上で、様々な世界的問題への対処においてナノ科学、エネルギー、情報技術で協力することの重要性について語った。 National Science Foundation “NSF Director and Russian Science Minister Sign Historic Agreement for Bilateral Collaboration” (12/16/11)

米国エネルギー効率経済評議会(ACEEE)が大型車両燃費基準に関する報告書を発表

米国経済エネルギー効率評議会(American Council for an Energy-Efficiency Economy: ACEEE)は12月16日、新報告書「大型車両の燃費および温室効果ガス排出~2014-2019年の基準および次の段階への道~(Heavy-Duty Vehicle Fuel Efficiency and Greenhouse Gas Emissions: The 2014-2019 Standards and a Pathway to the Next Phase)」を発表した。環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)と国家道路交通安全局(National Highway Traffic and Safety Administration: NHTSA)は8月に大型車両を対象とした初の燃費および温室効果ガス排出基準をまとめたが、本報告書はこれらの基準に基づき、2020年以降のプログラムについて考察と勧告を行っている。報告書は、今後の優先事項として、先端効率技術が確実に認識され、プログラムによって奨励されるようにすること、トラックやバスの実際の走行状況を反映する形でプログラムを組み立てること、購入者や国民に向けて意義のある燃費情報を提供することなどを挙げている。 ACEEE “Heavy Truck Fuel Efficiency Standards: Priorities for Phase II” (12/16/11)

ケベック州がキャップ・アンド・トレード制度プログラムを実施へ

ケベック州のピエール・アルカンド環境大臣(Pierre Arcand、Quebec Environment Minister)は12月15日、同州は2012年1月1日からキャップ・アンド・トレード制度を実施すると発表した。ケベック州は温室効果ガスの排出量を2020年までに1990年水準から20%削減することを目標としている。3日前には、カナダ環境大臣が京都議定書からの正式脱退を表明したばかりであった。ケベック州のキャップ・アンド・トレードはガス排出企業が法的義務を遵守するのに必要な調整を実施できるよう1年間の移行期間を設け、2013年1月1日から全面的に実施される。同州は、2011年10月にキャップ・アンド・トレード制度を開始したカリフォルニア州に次ぎ、北米で同制度を導入した2番目の州となる。持続可能エネルギーのある専門家は、ケベック州の制度導入が北米のその他の地域に好影響をもたらすことを期待する一方、「1トン当たり10ドルという炭素クレジットの最低競売価格は十分なインセンティブを引き出すには低すぎる」との見解を示した。 UPI.com “Quebec launches cap-and-trade program” (12/16/11)

NIH評議会委員会の新委員を発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は12月19日、NIH評議会委員会(NIH Council of Councils)の新委員7名を発表した。同委員会は、NIH所長の元でプログラム調整・計画・戦略イニシアチブ部(Division of Program Coordination, Planning, and Strategic Initiatives: DPCPSI)の政策や活動について、NIH所長に助言を行う機関として設立された。評議会委員会は27名の委員で構成され、NIHの研究所やセンター、国民代表評議会(Council of Public Representatives)からの指名を受けて選出される。今回発表された7名の委員の任期は2014年10月31日までとなっている。 NIH News “New NIH Council of Councils members named” (12/19/11)

製造企業経営幹部の85%が「製造雇用は米国に戻りつつある」との見方を示す

クック・アソシエイツ社(Cool Associates)が米国の製造企業経営幹部(約3,000人)を対象に実施した調査「エグゼクティブ・サーチ(Executive Search)」によれば、回答者の85%が「一部の製造事業については米国に戻りつつある可能性がある」との見解を示した。その主要な原因として、37%が「海外でのコスト上昇」を、19%が「物流の問題」を上げ、その他36%は、「経済的・政治的問題」「品質・安全問題」「愛国心」「高度なスキルを持つ人材の不足」などを挙げている。 Industry Week “85% of Execs See Manufacturing Jobs Returning to U.S.” (12/15/11)

エネルギー省、「60万件の住宅の耐気候化計画が目標の3ヶ月前に完了」と発表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は12月15日、「全国で低所得世帯住宅60万件を、断熱や空気密閉、効率的な冷暖房システムなどの改良によって耐気候化し、エネルギーの無駄遣いを削減するという目標を、予定(2012年3月)より3ヶ月も早く達成した」と発表した。これは、2009年の米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act:ARRA)によってDOEが実施した「耐気候化支援プログラム(Weatherization Assistance Program)」で、州政府や地方自治体が支援を受けた。プログラムにより、平均して低所得世帯のエネルギー費は最大35%削減され、初年度の冷暖房費の省エネ額は400ドル以上となる。全国的には住宅60万件の耐気候化により、初年度に3億2,000万ドルの省エネが実現できると試算されている。 Energy.Gov “Energy Department Announces Major Recovery Act Milestone: 600,000 Homes Weatherized Three Months Ahead of Schedule” (12/15/11)

米国で細胞ベースのインフルエンザ・ワクチン製造工場が開設

米国政府高官とノバルティス社(Novartis)が12月13日発表したところによると、同社は米国で初となる哺乳類細胞を使ってインフルエンザ・ワクチンを製造する工場をノースカロライナ州に開設したという。哺乳類細胞ベースのワクチン製造は、鶏卵の中で培養する従来手法の代替となるもので、鶏卵ベースは安価で信頼性が高いものの、製造に長期間を要することやアレルギーの問題が指摘されていた。哺乳類細胞ベースのワクチンは信頼性が高く、製造時間が短くなると考えられている。米国市場に流通するためには、ノバルティス社はまず食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の承認を獲得しなくてはならない。 Nature.Com “US cell-based flu vaccine plant open for business” (12/14/11)

NIH、物質移転合意(MTA)のオンライン化を始動

国立衛生研究所(NIH)は、NIHの内部研究者が開発した研究物質のバイオ医療研究コミュニティへの移転を合理化する「移転合意ダッシュボード(Transfer Agreement Dashboard: TAD)」を開始した。これは従来、主に書類ベースで行われていた物質移転合意(Material Transfer Agreement: MTA)のプロセスをオンライン化するもので、従来は数週間を要していた研究物質移転が数日で行えるようになる。TADは当初は、NIHの内部研究所から非営利研究組織及び大学への間のMTAが中心となるが、いずれは外部非営利組織・大学からNIH内部研究所への物質移転にも対応する計画である。 NIH News “NIH eases tech transfer with online material transfer agreements” (12/15/11)

NIH、チンパンジー研究支援を縮小へ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、医学研究所(Institute of Medicine: IOM)と米国研究評議会(National Research Council:NRC)に対して、委員会を結成しチンパンジーを利用する研究の現在及び将来のニーズについて評価するよう求めていたが、12月15日に、その報告書「バイオ医療及び行動研究におけるチンパンジー:その必要性の評価(Chimpanzees in Biomedical and Behavioral Research: Assessing the Necessity)」が発表された。フランシス・コリンズNIH所長(Francis Collins)は同報告書を高く評価した上で、「NIHは今後、報告書の勧告が実践されるまで、新たなチンパンジー研究に助成金を提供しない」と発表した。同所長はまた一つの変更事項として、現在は連邦政府職員で構成され、チンパンジー研究の提案を審査している省庁間動物モデル委員会(Interagency Animal Models Committee)を新たな監督組織と置き換える計画であると述べた。新監督組織はNIH評議会委員会(NIH Council of Councils)の一部となり、幅広い見解を持つ独立専門家で構成されるという。 Science Insider “NIH Curtails Chimpanzee Research in Wake of IOM Report” (12/15/11)

ブライソン商務長官、商務省に関するビジョンを概説

ジョン・ブライソン商務長官(John Bryson, Commerce Secretary)は12月16日、米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)で講演を行い、米国企業が「国内で生産し、あらゆる地域でそれを売る」ことを支援する商務省(Department of Commerce)の優先案件として、①先端製造の支援、②輸出の増加、③世界中からの米国への投資の増加、の3点を挙げた。企業経営者として長年に亘る経験を持つブライソン長官は、商務省が特に雇用創出支援に適している点を強調しつつ、「政府単独でできることではない」として企業の協力も求めた。商務省では、上記の3つの優先案件を支える様々なイニシアチブを発表している。 Commerce.Gov “Commerce Secretary John Bryson Lays Out Vision for Department of Commerce” (12/16/11)