ローレンス・リバモア国立研究所のCTO、アラン・スネーバリー氏が急逝

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)の最高技術責任者(CTO)であるアラン・スネーバリー氏(Allan Snavely)が7月14日急逝した。49歳であった。ディアブロ山(Mt. Diablo)でサイクリングの途中、心臓発作に見舞われ、急逝したものとみられている。同氏は熱心なサイクリング愛好家として知られていた。4月にサンディエゴ・スーパーコンピューティング・センター(San Diego Supercomputing Center)からローレンス・リバモア国立研究所のCTOに就任したばかりであったスネーバリー氏は、優秀な研究リーダーとして知られており、サンディエゴにあるスパコン「ゴードン(Gordon)」のマシン設計で中心的役割を担っていた。 Information Week “Allan Snavely, Lawrence Livermore Lab CTO, Dies Unexpectedly” (7/17/12)

エネルギー省、新たな原子力エネルギー・イノベーション投資を発表

原子力業界の再始動と科学・技術・工学・数学の教育推進に対するオバマ政権の取り組みの一環として、エネルギー省(Department of Energy: DOE)は7月17日、新たな原子力エネルギー・イノベーション活動に約1,300万ドルを投資すると発表した。この投資は、①原子炉技術のコスト削減及び性能向上と②次世代の原子力リーダーの育成、の2つに分けられる。①は、原子炉設備の部品の製造や設計の改良、先端原子炉材料の研究などを目的とした合計13件のプロジェクトに、合計1,090万ドルを投資する。②では、次世代の原子力科学者・工学者の育成を目的とした大学主導型のプロジェクト3件に、合計160万ドルを投資する。 Department of Energy “Energy Department Announces New Nuclear Energy Innovation Investments” (7/17/12)

農務長官、地方の住宅及び企業におけるエネルギー効率向上を目的とした規則を提案

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は7月17日、地方の住宅所有者や企業が利用可能な費用でエネルギー改善措置を行えるよう支援する規則案を発表した。この取り組みにより、建設業界の雇用機会が拡大されると同時に、住宅所有者や企業のエネルギー代節約につながることが期待されている。この規則案は、USDAが地方ユーティリティ・サービス(Rural Utilities Service: RUS)を通じて、「地方経済開発エネルギー効率(Rural Economic Development Energy Efficiency: REDEEE、エネルギー効率業界での雇用創出を目的とした取り組み)」に沿った形で、エネルギー効率の融資プログラムを実施できるよう政策や手順を確立するものである。 U.S. Department of Agriculture “Agriculture Secretary Vilsack Announces Proposed Rule to Increase Energy Efficiency in Rural Homes and Businesses” (7/17/12)

一部の企業は製造拠点を米国に戻す意向

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のデイビッド・シムチ-レビ工学教授(David Simchi-Levi)が過去2ヶ月間にわたり、多国籍事業を展開する米国の製造企業108社を対象に行ったアンケート調査の結果によれば、約14%の企業が、製造活動の一部を本国米国に戻す計画であると回答したという。これは、企業幹部の間で「リショアリング(reshoring)」と呼ばれる戦略の関心が高まりつつあることを示す新たな兆候である。リショアリングの主要因として挙げられているのは、①製品をより早く市場に届け、顧客の注文に迅速に対応したいとの考え、②輸送費及び倉庫費用の削減、③品質の向上と知的財産の保護、などである。そして、回答者の21%が「米国雇用を増加させなくてはいけないという圧力」を挙げているという。米国製造を拡大している外国企業もあり、例えば日本の安川電機はイリノイ州にある工場で新たな生産ラインを作ることを決定している。 Wall Street Journal “Some Firms Opt to Bring Manufacturing Back to U.S.” (7/18/12)

カリフォルニア州エネルギー委員会、エネルギー研究プロジェクトに約120万ドルを助成

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は7月11日、10件のエネルギープロジェクトに合計115万4,230ドルを助成すると発表した。これらの助成は、同委員会の公共利益研究プロジェクト(Public Interest Research Project: PIER)プログラムを通じて行われる。受益プロジェクトの一例として、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California at San Diego)のスクリプス海洋学研究所(Scripps Institution of Oceanography)が、水力発電予測のために使われる気候変動予想の改良を目的とした研究に30万ドルを受益する。 The California Energy Commission “Energy Commission Awards Nearly $1.2 Million for Energy Research Projects” (7/11/12)

エネルギー省、テキサス州で風力タービン試験場の着工式

エネルギー省は7月17日、テキサス州ルボックで、テキサス工科大学(Texas Tech University)、サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)と共に、スケール風力ファーム技術(Scaled Wind Farm Technology: SWIFT)施設の着工式に参加した。SWIFTは、複数の風力タービンを使い、風力タービン後流が相互にどのような作用を及ぼすかについて測定する施設で、この種の公的施設としては世界初となる。この他にも、先端試験及びモニタリング能力などを備えており、今年後半の操業開始が予定されている。SWIFTは、風力タービン設計者や製造事業者が、空力的損失の軽減やエネルギー捕獲の強化、タービンの損失軽減を通じ、風力エネルギーのコスト削減努力を継続する一助となることが期待されている。 EERE News “Energy Department Breaks Ground on Texas Wind Turbine Test Facility” (7/17/12)

エネルギー省、エネルギー効率試算の標準化につながるプロトコルの一般レビューを開始

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は、州政府や地方自治体、業界、エネルギー効率関連組織による省エネ効果の試算の標準化につながる任意の手順(プロトコル)を開発し、これに対する関係者からの一般レビューを開始した。プロトコルは、エネルギー効率プログラム管理者、業界関係者、住宅エネルギー査定者との協力により、技術専門家によって開発されている。米国内で最も一般的に行われている住宅・商業ビルのエネルギー効率改善措置について、その節約効果を評価するための明快な手法を提供しており、これらのプロトコルを利用することでエネルギー効率プログラム管理者や地方政府は省エネデータの客観性や一貫性、透明性を向上させることができると同時に、消費者の信頼強化につながることが期待されている。一般レビューの受け付けは8月17日までとなっている。 EERE News “DOE Announces Public Review of Energy Savings Protocols That Will Help Standardize Energy Efficiency Estimates” (7/13/12)

PCAST、国内製造業への投資とイノベーションの促進に関する報告書発表

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)は7月17日、「先端製造における国内競争力の優位性の実現(Capturing Domestic Competitive Advantage in Advanced Manufacturing)」を大統領へ提出した。この報告書は、PCAST内に設立された、官民の製造業専門家で構成される「先端製造業パートナーシップ運営委員会(Advanced Manufacturing Partnership Steering Committee)」が作成したもので、国内製造業の競争力強化と、企業が米国内に投資するよう奨励する努力を要請している。報告書は具体的に、①先端科学・技術への継続的投資、②国家製造業イノベーション研究所ネットワーク(National Network of Manufacturing Innovation Institutes)の発足、③先端製造における技能格差の是正、④退役軍人の才能の活用、⑤税制や規制、政策を通じた投資の奨励、を勧告している。 White House “Report to President Outlines Approaches to Spur Domestic Manufacturing Investment and Innovation” (7/17/12)

米国科学審議会(NSB)、米国のイノベーション能力に懸念を示す

米国科学審議会(National Science Board:NSB)は7月16日に発表した報告書「研究開発、イノベーション、科学・工学労働力(Research & Development, Innovation and the Science and Engineering Workforce)」の中で、米国の経済成長を支えるイノベーション能力に懸念を示した。報告書によれば、2008~2009年の間に米企業は研究開発への投資を約5%(120億ドル)削減していること、政府があらゆるレベルで厳しい予算状況にあることが、懸念の理由という。報告書はまた、将来の研究開発労働力を教育・育成する政府の能力にも懸念を示している。その一方で、米国の研究開発活動は1953年以来成長し続けていること、科学工学労働力の年間の伸び(1.4%)は全体的な雇用の伸び(0.2%)を上回っていることなどから、米国のイノベーション能力に楽観的見解も示している。 National Science Foundation “National Science Board Concerned About U.S. Innovation Capacity” (7/16/12)

スマートグリッド・アプリケーション向け衛星通信市場は2020年までに3億7,000万ドルに迫る見込み

技術の進歩、機器の価格や月額サービス料の低下などを受け、衛星通信は多くのスマートグリッド・アプリケーション(変電所の自動化、配電自動化、遠隔モニタリングなど)にとり、実行可能かつ魅力的な接続手段として浮上しつつあり、多くの衛星サービス・プロバイダや機器製造事業者は現在、積極的にユーティリティ市場を狙っている。パイク研究所(Pike Research)の報告書「スマートグリッド・アプリケーション向け衛星通信(Satellite Communications for Smart Grid Applications)」によれば、スマートグリッド・アプリケーション向けの衛星サービス及び機器の売上は、2020年までに3億6,800万ドルに達する見込みである。これは、2012年の6,700万ドル弱から大幅な伸びとなっている。 Pike Research “The Satellite Communications Market for Smart Grid Applications will Reach Nearly $370 Million by 2020” (7/2/12)