ワイヤレス・パワー・システム市場は今後8年間で3倍増に

送信側と受信側の接点を必要とする単純な誘導電荷メカニズムから、より広範な電源供給インフラに接続する機器として進化しつつあるワイヤレス・パワー・システムは、様々な分野で導入が加速しており、将来的には一般的な充電形式となることが予想されている。パイク研究所(Pike Research)の報告書によれば、ワイヤレス・パワー・システム市場(移動性機器、消費者電化製品、産業アプリケーション、インフラ機器、電気自動車などを含む)は、2012年の49億ドル規模から、2020年には151億ドル規模へと、8年間で3倍以上成長する見通しである。また、現在は北米市場が圧倒的に最大の市場となっているが、今後数年間のうちにアジア太平洋地域に追い越されると予測されている。 Pike Research “The Market for Wireless Power Systems Will Triple Over the Next 8 Years, Surpassing $15 Billion by 2020” (7/3/12)

世界のエネルギー貯蔵プロジェクト数が2012年上半期で8%増加

エネルギー貯蔵市場は、その高額な費用などが障害となり、まだ未熟な市場ではあるが、パイク研究所(Pike Research)の報告によれば、世界で導入されたプロジェクト件数は増加し続けているという。また、世界で導入及び発表されたエネルギー貯蔵プロジェクト件数(活動休止プロジェクトも含む)は、2012年上半期に、600件から649件へと8%増加し、うち、導入されたプロジェクト件数は482件から514件へと増加している。パイク研究所の報告書「エネルギー貯蔵追跡報告(Energy Storage Tracker)」によると、エネルギー貯蔵分野での活動が活発なのはアジア太平洋地域であるという。 Pike Research “Energy Storage Projects Continue to Increase Worldwide, Rising 8% in the First Half of 2012” (7/5/12)

商業ビルにおける省エネ改善市場は2020年までにほぼ倍増

温室効果ガス削減に対する社会的責任や、賃借企業・組織・人の維持、競争の激しい不動産市場での優位性獲得など、様々な理由から、省エネを目的とした修繕を行う商業・公共ビルが増加している。パイク研究所(Pike Research)の報告書「商業及び公共ビルにおける省エネ修繕(Energy Efficiency Retrofits for Commercial and Public Buildings)」によれば、商業・公共ビルにおける省エネ修繕の世界市場は、2011年の803億ドルから2020年は1,518億ドルに拡大する見込みであるという。同報告書は、規制や政策要因、市場ベースの要因、経済的要因など、鍵となる業界原動力を地域ごとに網羅し、異なるビル・タイプや製品・サービス分類を対象に、世界の省エネ修繕市場の分析や予測を行った結果をまとめたものである。 Pike Research “The Market for Energy Efficiency Retrofits in Commercial Buildings Will Nearly Double by 2020, Reaching $152 Billion Worldwide” (7/9/12)

2022年までに世界で1,350万世帯が住宅用熱電併給システムを利用

小型で分散型の住宅用熱電併給(residential combined heat and power: 住宅用CHP)システムは現在のところ非常に規模が小さいが、急成長している分野である。2011年の世界出荷台数はわずか6万1,000件であるが、2012年には50%増加しており、パイク研究所(Pike Research)の予測によれば、2020年までに1,350万世帯が住宅用CHPを利用する見込みであるという。住宅用CHP技術の導入に力を入れ、強力な政策を推し進めるドイツと日本が、製造と導入の双方の面で世界を主導している。またパイク研究所は、今後の住宅用CHPの急成長の原動力として、変動的なエネルギー市場、燃料不足の国が世界で増加すること、配電システムの老朽化により住宅用CHPへの信頼感が増していること、などを指摘している。 Pike Research “13.5 Million Homes Worldwide Will Have Residential Combined Heat and Power Systems by 2022” (7/17/12)

再生可能エネルギー・アプリケーション向けインバーター市場は2017年に190億ドルに達する見込み

インバーターは、大規模な分散型再生可能エネルギー発電において重要な役割を果たしている。パイク研究所(Pike Research)の報告書「再生可能エネルギー・アプリケーション用インバーター(Inverters for Renewable Energy Applications)」によれば、再生可能エネルギー・アプリケーション向けインバーター市場は2011年に72億ドルとなっており、その規模は今後5年間で倍増し、2017年には190億ドルに達すると予測されている。今後数年間は、欧州が引き続き再生可能エネルギー向けインバーター市場のトップを維持し、2017年までに導入される再生可能エネルギー・インバーター能力の43%を占めると考えられている。 Pike Research “The Market for Inverters for Renewable Energy Applications Will Reach $19 Billion by 2017” (7/17/12)

合成生物学スコアカード、連邦政府機関による取り組みは不十分と指摘

ウッドロー・ウィルソン・センター(Woodrow Wilson Center)の合成生物学プロジェクト(Synthetic Biology Project)は今年2月、ウェブベースの合成生物学スコアカード(Synthetic Biology Scorecard)を立ち上げた。このスコアカードでは、バイオ倫理問題に関する大統領研究委員会(Presidential Commission for the Study of Bioethical Issues)が2010年12月に発表した報告書「新たな方向性:合成生物学及び新興技術の倫理(New Directions: The Ethics of Synthetic Biology and Emerging Technologies)」で示した勧告について、連邦・非連邦の対応や取り組みが追跡されているが、7月現在の分析によると、連邦機関は勧告に対応するための取り組みに着手しつつあるものの、勧告に全面的に対処するような動きはまだ見られていないという。 Synthetic Biology Project “Synthetic Biology Scorecard Finds Federal Agencies Responding to Presidential Bioethics Commission Report” (7/16/12)

ミット・ロムニー氏、風力エネルギー生産税控除の終了を支持

共和党の大統領候補であるミット・ロムニー氏(Mitt Romney)のスタッフによれば、ロムニー氏は風力エネルギー生産税控除の終了を望んでいるという。同税控除は、風力エネルギー開発事業者に、風力発電1キロワット時当たり2.2セントの税控除を提供するもので、議会が何らかの行動を起こさない限り、本年末で失効する予定で、これが失効した場合、数万人の失業につながる可能性が指摘されている。ロムニー氏はこれまでにも、クリーンエネルギーに対する連邦税支援の打ち切りを望んでいることを示唆していたものの、生産税控除に対する明確な声明は発表していない。 Think Progress “Mitt Romney Supports An End To Wind Tax Credit, Which Could ‘Mean The Loss Of Several Thousand Jobs’” (716/12)

エネルギー省、より透明なエネルギー技術のコスト情報を提供する新データベースを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月16日、「オープンなエネルギー情報プラットフォーム(Open Energy Information platform: Open EI)」及び、オープンで透明性のあるエネルギー・データに対するコミットメントの一環として、発電や先端自動車、再生可能燃料技術に関するコストや性能の予測をまとめた新データベースを発表した。データベースの名称は、「透明性のあるコスト・データベース(Transparent Cost Database: TCDB)」で、企業やユーティリティ企業、政策決定者、消費者、学術機関向けに、企業のコスト基準やエネルギーシナリオのモデリング、研究開発への情報提供として利用できるよう開発された。今後は、一般の専門家も新たなデータを登録できるようになる予定である。 EERE News “New Database Makes Costs of Energy Technologies More Transparent” (7/16/12)

FDA、職員の電子メールを追跡する大規模な監視活動が明らかに

食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)が、FDAの業務に不満を持つ一部のFDA科学者を対象に大規模な監視活動を行い、議員や弁護士、労働担当官、ジャーナリスト、オバマ大統領などに個人的に送付した数千件の電子メールを密かに入手していたことが明らかになった。本件は、2010年3月にニューヨーク・タイムズ紙(New York Times)が、医療用画像装置の安全性に関して、2人のFDA科学者の発言を引用した記事を発表したことなどが発端となっており、当初は、FDAが有する企業機密情報の漏洩に関する捜査として始まったものであるという。しかし、監視活動で得られた膨大な書類が、FDAの契約企業によってウェブサイト上で公開されたことにより(FDAの委託企業によるミスと考えられる)、監視活動が行われていることが明らかになった。 New York Times “Vast F.D.A. Effort Tracked E-Mails of Its Scientists” (7/16/12)

米空軍、1ガロン当たり59ドルのバイオ燃料を購入

米海軍(Navy)が最近、「大グリーン艦隊(Great Green Fleet、バイオ燃料を主な燃料源とする空母)」の実証のために1ガロン当たり26ドルのバイオ燃料を購入した際、共和党議員はその高額費用に強い批判を示したが、米空軍(Air Force)がそれより以前に人工ジェット燃料を1ガロン当たり59ドルで購入した際はほとんど注目されなかった。これは、代替燃料が軍用機で確実に使用できるかを試験するために、空軍がコロラド州のギーボ社(Gevo)から購入したものである。海軍の購入費用1,200万ドルに比べれば、空軍の購入費用63万9,000ドルは微少ではあるが、いずれも国防総省(DOD)が推進する取り組みの一部である。ギーボ社の副社長は、「空軍向けに生産された人工ジェット燃料は小型実証工場で生産されたために高額となったが、商業規模の精製所が2015年頃に完成すれば、価格競争力のあるものになると考えている」と述べている。 Reuters “U.S. Air Force tests biofuel at $59 per gallon” (7/15/12)