風力エネルギー業界向け税控除の延長法案が進展

ソリンドラ社(Solyndra)が昨年9月に破綻して以来、共和党は太陽光熱や風力、バイオ燃料に対する助成を非難してきたが、上院金融委員会(Senate Finance Committee)は8月2日、風力エネルギー業界向けの生産税控除(production tax credit:本年末で失効予定)を2013年末まで1年間延長する法案を可決した。民主党議員に加え、数名の共和党議員が支持票を投じた。本法案は、夏季休暇明けに上院本会議で審議される見通しであるが、下院で同様法案が取り上げられるかどうかは不明となっている。風力エネルギー業界は、生産税控除の延長法案が委員会で可決されたことに、まずは安堵している。共和党は同税控除に反対を表明しているが、実際には風力発電は民主党の選挙区よりも共和党の選挙区においてより一般的となっている。 New York Times “Amid a Political Calm, a Tax Break for the Wind Industry Advances” (8/2/12)

下院エネルギー・商務委員会、ソリンドラ問題に関する報告書を発表

下院エネルギー・商務委員会(House Energy & Commerce Committee)は8月2日、エネルギー省(Department of Energy)から債務保証を受け、後に破綻したソリンドラ社(Solyndra)の問題について調査した結果を詳細な報告書として発表した。報告書では、「調査で集められた証拠により、政権が当初からソリンドラ社がうまくいっていないことを承知しつつも、同社を景気刺激策の成功事例として仕立て上げようとしていたことが分かった」としている。報告書はまた、①エネルギー省は法で義務付けられている財務省(Department of Treasury)との事前協議を怠った、②行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)は再編計画の監督や審査を怠った、などと指摘している。 Republicans House Energy & Commerce Committee “Committee Releases Extensive Report Detailing Findings of Solyndra Saga” (8/2/12)

全米石油審議会(NPC)、「自動車の1マイルあたりの温室効果ガス排出は2050年までに少なくとも40%削減可能」と報告

全米石油審議会(National Petroleum Council: NPC)がエネルギー長官(Secretary of Energy)に提出した報告書「米国輸送の未来のための技術進展(Advancing Technology for America’s Transportation Future)」によれば、技術的問題やインフラ面での課題が克服されれば、経済的に競争力のある低炭素燃料や燃費の向上により、温室効果ガスの排出は大幅に削減される可能性があるという。そしてあらゆるタイプの自動車において、1ガロン当たりの温室効果ガス排出が2050年までに少なくとも40%削減される(2005年と比べ)可能性があるとしている。ただし、「こうした進展が継続及び加速するには、業界や政府による持続的かつ集中的な努力が重要である」と、報告書は指摘している。 Green Car Congress “NPC report to Energy Secretary finds light-, medium- and heavy-duty vehicles could reduce per-mile GHG at least 40% by 2050; additional strategies required for further reductions” (8/2/12)

NIH、内外の研究者による共同研究への道を開く

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、NIH内部研究者との共同研究に関心を持つ外部研究者への歩み寄りを拡大する計画として、新グラント・プログラム「NIH臨床センターにおける共同研究の機会(Opportunities for Collaborative Research at the NIH Clinical Center)」を発表した。同グラントを通じて、内外研究者の共同研究を支援する他、外部研究者はNIH臨床センターが持つ独自の資源にアクセスすることが可能となる。NIH臨床センターは従来、NIHの内部研究プログラム(NIH Intramural Research Program)専用に機能していたが、科学管理評価委員会(Scientific Management Review Board:SMRB)の勧告を受け、外部研究者がNIH臨床センターにアクセスできるよう新グラント・プログラムが開発された。 National Institutes of Health “NIH opens pathways for collaborations between intramural and extramural investigators” (8/2/12)

米政権、「国家バイオ監視戦略」を発表

オバマ政権は7月31日、「国家として、国民の健康と安全性を、自然発生あるいは意図的に発生された脅威から守る必要がある。全国的な緊急医療問題が発生した場合の人命救助や解決策を向上させる上で、脅威の早期発見や持続的な状況認識は重要である」として、国家バイオ監視戦略(National Strategy for Biosurveillance)を発表した。戦略は、効果的なバイオ監視事業の重要な要素として、①状況の注視と見極め、②重要な情報の統合と特定、③意思決定者への警告及び情報提供、④影響の予測とその忠告、の4つを提示している。 White House “Fact Sheet on the National Strategy for Biosurveillance” (7/31/12)

国立再生可能エネルギー研究所、「全ての州に再生可能エネルギーの可能性がある」と指摘

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が行っている研究、「米国における再生可能エネルギーの技術的可能性(U.S. RE Technical Potential)」によれば、全米における全ての州に、再生可能エネルギーの技術的可能性があるという。研究は、6つの再生可能エネルギー技術について試算を比較し、仮定や手法を一元化していることから、意思決定者やユーティリティ企業にとり、有益な内容となっている。また、再生可能エネルギーに関する州レベルの地図や表も盛り込まれている。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Study Shows Renewable Energy Potential in Every State” (7/26/12)

国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)の所長、H5N1型鳥インフルエンザの研究者に対して国民との更なる関与を要請

国立アレルギー・感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases: NIAID)のアンソニー・フォーシ所長(Anthony Fauci)は、NIAIDのインフルエンザ研究センター・オブ・エクセレンスによる年次会合で講演を行い、「H5N1型鳥インフルエンザに関する潜在的に危険な実験のモラトリアムは当面継続されるべきである」と述べた上で、「科学者達は、重要でリスクの高い研究作業に対する国民の支持を獲得するために、より広範に国民と関与する努力を倍増すべきである」と主張した。本研究について、国民との更なる関与を訴えるフォーシ所長の発言は、同所長が6月に要請した「オープン性と透明性」と共通する。同所長は、「H5N1型鳥インフルエンザの研究に対するモラトリアム解除を支持するのは、政府が現在作成中の、『デュアルユースの懸念がある研究(dual use research of concern: DURC)』を実施するためのガイドラインが発表された後になる」と述べた。 Science Insider “U.S. Infectious Disease Chief Urges Flu Scientists to ‘Engage,’ Support H5N1 Research Moratorium” (7/31/12)

環境保護庁、住宅・都市開発省、運輸省が、州と協力して成長や開発の目標に向け努力

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)、住宅・都市開発省(Housing and Urban Development: HUD)、運輸省(Department of Transportation: DOT)は7月31日、州知事コミュニティ設計研究所(Governors’ Institute on Community Design)と提携し、州政府が直面している住宅、輸送、環境、健康問題への対処について高度な技術的ガイダンスを提供する計画を発表した。この提携は、「持続可能なコミュニティのための連邦パートナーシップ(Federal Partnership for Sustainable Communities)」の一部であり、上記のような問題に対処しつつ、経済開発促進を目指す州政府への支援となることを意図している。州知事コミュニティ設計研究所は2005年に設立され、政府、設計、開発、地域経済の関係者や大学研究者を集め、州知事やその行政チームが各州の成長や開発に関して見識のある選択を行うことを支援している。 Environmental Protection Agency “EPA, HUD, and DOT Partner with States to Meet Growth, Development Goals” (7/31/12)

NSF、イノベーション加速を狙いとした共同研究取り組みを開始

米国科学財団(NSF)は、8件の新興技術プロジェクトに約600万ドルを助成した。このグラントはNSFのイノベーション加速研究(Accelerating Innovation Research: AIR)プログラムの一環として実施されたもので、革新的な製品やプロセス、システムを創出することを狙いとするプロジェクトに提供されるものである。これらのグラントを受益する大学研究者には、プロジェクトに対する同等の資金拠出のコミットメントを非連邦政府機関から獲得することが義務付けられており、民間部門のパートナー機関と共同研究を行う。「AIRによって育成された共同研究により、革新的な研究から市場までの移行が現実のものとなり、米国のイノベーション・エコシステムの強化につながるであろう」と、NSFでAIRグラントを担当する幹部は述べている。 National Science Foundation “NSF Research Alliances Begin New Efforts to Accelerate Innovation” (7/30/12)

商務省、ビジネスアプリ・チャレンジの勝者を発表

商務省(Department of Commerce)は「商務ビジネスアプリ・チャレンジ(Commerce Business Apps Challenge)」の勝者を発表した。同チャレンジは、商務省または公的に利用可能なデータセットを使い、企業の成長や雇用の支援を目的としたアプリの開発を競うものである。1位(賞金5,000ドル)はサイズアップ(SizeUp)で、数百件のデータセットを使い、中小企業向けに競争力や事業向上のための資源開拓に役立つ概要を提供するアプリを開発した。2位(同3,000ドル)はズーム・プロスペクター・コム(ZoomProspector.com)で、新規事業や事業拡大のために必要な情報を見つける手段を提供する。3位(2,000ドル)はマイビジネス・ツールボックス(MyBusiness Toolbox)で、事業拡大に有益な情報や資源を見つける一助としてiPhone及びiPad用のアプリを開発した。 Department of commerce “Commerce Department Declares Winners in the Commerce Business Apps Challenge” (7/20/12)