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国防総省、APFIT助成プロジェクトを発表
国防総省(Department of Defense)の研究工学担当次官室(Office of the Under Secretary of Defense for Research and Engineering: OUSD(R&E))は4月17日、「革新的技術の調達導入加速(Accelerate the Procurement and Fielding of Innovative Technologies: APFIT)」パイロットプロジェクトの助成対象に選ばれたプロジェクトを発表した。今年2月に4件の助成プロジェクトを発表して以来、2024年度では2回目の発表となる。今回選ばれたのは、通信用モバイルゲートウエイブイ、確実な移動と機動のためのシステムファミリー、グラディウス小型高高度気急展開グライダー、高効率位相調整器、インストレーションレジリエンス作戦指揮統制、マジェスティックアルファ、プロジェクト711コンテナ化された安全ユニット、機密扱いのプロジェクト、ラックマウント型光時計、レドーム運用性能評価、高さを縮小できる砲手保護キット、宇宙ドメイン認識用レジリエントネットワーキング、超長期耐久性などの13のプロジェクトであった。APFITは2024年度に合計最高19件のプロジェクトを選ぶ見込みである。 Department of Defense “DOD Announces Next Round of Projects to Receive Funding From Pilot Program to Accelerate the Procurement and Fielding of Innovative Technologies (APFIT)” (4/17/24)
エネルギー省、クリーンエネルギーの相互接続加速化ロードマップを発表
エネルギー省(Department of Energy)は国内の送電網へのクリーンエネルギーの接続を加速させ、太陽光発電、風力発電、蓄電池プロジェクトの建設の滞り解消に向けた解決策をまとめた「送電網相互接続ロードマップ(Transmission Interconnection Roadmap)」を発表した。このロードマップは送電事業者、相互接続の顧客、州政府機関、連邦規制当局、送電施設所有者、負荷供給事業体(Load Serving Entities: LSEs)、機器メーカー、消費者擁護団体、公平・エネルギー正義コミュニティ、コンサルタント、研究コミュニティなどのための手引きとなる。同ロードマップは2030年までに相互接続の大幅改善を目指す積極的な目標を設定し、より多くのクリーエネルギープロジェクトを信頼性の高い送電網に接続するプロセスを改善するソリューションとして、既に相互接続待ち状態にあるプロジェクトに関するデータの範囲、アクセシビリティ、標準化などを改善すること、余剰相互接続サービス、発電代替サービス、エネルギー専用相互接続サービスなどの既存のファストトラックオプションを有効活用すること、調和のとれた包括的な相互接続要件や基準を採用して実施することなど、様々な策を挙げている。 Department of Energy “DOE Releases First-Ever Roadmap to Accelerate Connecting More Clean Energy Projects to the Nation’s Electric Grid” (4/17/24)
エネルギー省、増加する電力需要を満たす方法に関する報告書を発表
エネルギー省(Department of Energy)は4月17日、排出を削減しながらも米国で増加する電力需要を満たす方法についてまとめた報告書「将来的な十分な資源の確保(Future of Resource Adequacy)」を発表した。データセンターのような産業の急成長や半導体、電池、電気自動車などの既存製造セクターへの投資が急増する中、今後10年間に電力需要が加速的に増えることが予測されている。エネルギー省はこの報告書の中で、環境を汚す古い技術に依存せずとも、クリーンエネルギーの生産と貯蔵(地熱、ハイブリッド型の再生可能エネルギー貯蔵、長期エネルギー貯蔵など)、送電網の拡大と強化(既存の送電塔への先進導体の取り付けやその他の送電網強化技術など)、需要サイドのリソース(効率化、需要応答管理、仮想発電所など)等のあらゆる技術ソリューションに投資することで、電力需要が増していく時代に十分かつ信頼性の高い安全な電力を供給できるとの見方を示し、バイデン大統領の「アメリカへの投資(Investing in America)」アジェンダのもとに、電力事業者や送電事業者、消費者などによるこうしたソリューションの導入を助けるインセンティブや補助金が用意されていると述べている。 Department of Energy “DOE Releases New Report Outlining Solutions to Meet Growing Electricity Demand” (4/17/24)
NASAが宇宙開発技術の優先事項を見直し
航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の宇宙技術ミッション本部(Space Technology Mission Directorate: STMD)は、技術開発における優先事項の選び方を改善する努力の一環として、将来の宇宙探査と科学研究のために特定した190項目近い宇宙技術のニーズや不足している点について、米国の航空宇宙コミュニティにフィードバックを求めることを明らかにした。将来の月や火星での活動に先駆けて、積層造形、極低温流体管理など、重要な技術の不足に関して広く意見を集め、最も重要でインパクトのある取り組みを理解して優先的に扱うことでリソースを適切に振り分けられるようにする。今後1か月間にわたり、米国の産業界、学界、他の政府機関を含むNASAの技術のステークホルダーがバーチャル会議に参加し、フィードバックや、不足している優先事項についての意見を提出する。NASAは集まったデータを処理して優先度が高い順に最終的なリストを作り、ステークホルダーや一般の人々が入手できるようにする予定である。 NASA “NASA Refines National Space Technology Development Priorities” (4/16/24)
日米が1億1,000万ドル規模の産学AIパートナーシップを発表
日米両国の政府は4月9日、AI分野における2つの研究パートナーシップを発表した。岸田文雄首相の訪米の一環として商務省のリサーチライブラリーで行われた調印式には、ジーナ・レモンド商務長官(Gina Raimondo)、ラーム・エマニュエル駐日米国大使(Rahm Emanuel)、盛山正仁文部科学大臣が出席した。対象となるのはワシントン大学(University of Washington)と筑波大学のパートナーシップと、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)と慶應義塾大学のパートナーシップで、これにエヌビディア(NVIDIA)、アマゾン(Amazon)、アーム(Arm)、ソフトバンクグループ、マイクロソフト(Microsoft)、および9社の日本企業が合計1億1,000万ドルの民間投資を行う。ワシントン大学と筑波大学は、独特の商業エコシステムがあるシアトル市とつくば市の立地を活かしてAI関連研究と人材育成の関係を研究する。カーネギーメロン大学と慶應義塾大学は、マルチモーダル学習、多言語学習、身体性を持つAI、自律型AIと人間の共生、ライフサイエンス、科学的発見のためのAIなどの特定テーマに的を絞った研究に取り組む。 U.S. Embassy & Consulates in Japan “United States and Japan Announce Two New University-Corporate AI Partnerships Worth $110 Million” (4/10/24)
SKハイニックスがインディアナ州に半導体工場
韓国の大手半導体製造業SKハイニックス(SK Hynix)が38億ドル以上を投じてインディアナ州に半導体パッケージング工場と研究開発センターを建設する計画を発表した。エンジニアやテクニカルサポート、事務、メンテナンスなどの職種で2030年までに最大800件の高給の雇用が創出される見込みである。約43万平方フィートの新工場はパデュー大学(Purdue University)の経済開発インキュベータであるパデューリサーチパーク(Purdue Research Park)に建設され、高帯域幅メモリのチップを製造して米国の半導体需要に応えるほか、次世代の半導体の開発や先進パッケージングの研究開発ラインも設置する。SKハイニックス社の最高経営責任者である郭魯正氏(Kwak Noh-Jung)は「このプロジェクトが中西部を中心とする半導体エコシステム「シリコンハートランド(Silicon Heartland)」誕生の礎となるであろう」と述べている。インディアナ経済開発公社(Indiana Economic Development Corp.)は同社に最大300万ドルのインセンティブベースの研修補助金、最大300万ドルの製造準備補助金、最大8,000万ドルの成果報酬、最大5億5,470万ドルの減税などのインセンティブを提供した。 Associated Press “South Korean computer chipmaker plans $3.87 billion Indiana semiconductor plant and research center” (4/3/24)
1TW以上の発電プロジェクトが系統接続待ち
ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory: LBNL)の4月10日の発表によると、昨年末時点で米国の送電網への接続を希望している発電プロジェクトは約2.6TWとなった。前年比27%増で、既存の発電容量の2倍に相当する。太陽光発電、バッテリー、風力発電のプロジェクトが、相互接続待ちの容量の95%を占めている。1TW以上の太陽光発電と1TW以上の蓄電池が接続待ち状態で、そのほとんどがハイブリッドプロジェクトである。風力の360GWとガス火力発電の79GWがそれに続く。2013年以降、接続を申請する発電プロジェクトの数とその容量が急増しており、2021年は561GW、2022年は759GW、2023年は908GWへと増えている。LBNLの研究者によると、相互接続待ちの容量の12%にあたる合計311GWのプロジェクトが、相互接続の最終的なプロセスである相互接続契約を既に締結している。プロジェクトが建設されるまでに接続希望状態で待つ時間が増える傾向にあり、2023年に建設された典型的なプロジェクトでは、相互接続調査の申請から商業運転開始までに5年近くかかったが、2015年には3年、2008年には2年未満であった。 Utility Dive “Grid interconnection queues jumped 27%, to 2.6 TW, in 2023, led by solar, storage: DOE lab” (4/11/24)
ACEEE、住宅の気候変動対策改修用インセンティブを提唱
米国エネルギー効率経済評議会(American Council for an Energy-Efficient Economy: ACEEE)は4月1日に発表した報告書の中で、壊滅的な気候変動を回避し、何百万人もの人々の生活環境を改善するためには、老朽化した住宅ストックの包括的な改修が必要であるが、改修の普及にはパッケージ化や販売方法が大きく影響すると指摘した。ACEEEによると、米国の世帯のうち約3分の2は1,000ドル程度かそれ以上を改修に投じてエネルギーの使用量を20%減らすことに前向きであり、その支払い能力がある。しかし、改修にかかる費用は一般的にそれより高額であるため、改修の普及を推進する州や自治体は、その売り込み方を異なる消費者層ごとに変えるなど工夫する必要がある。インセンティブとして、前払い不要の無利子ローンなどの金銭的インセンティブを提供すれば関心が高まる可能性があるが、特に低所得層より少し所得の多い層はインフレ削減法(Inflation Reduction Act: IRA)などのもとに低所得層に提供されるリベートの対象とならず、改修に手が届かないため、考慮する必要があるとしている。 Utility Dive “More incentives for moderate-income home retrofits needed to combat climate change: ACEEE” (4/10/24)
送電線を先進導体と交換すれば2035年までに送電容量4倍に
カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のゴールドマン公共政策大学院(Goldman School of Public Policy)とグリッドラボ(GridLab)が4月9日に発表した報告書によると、従来型の送電線を先進的な導体で張り替えれば新たに送電線を建設するよりも低コストで米国の送電容量を短期的に大幅に増やすことが可能となる。先進導体で張り換えることで、2035年までに約64TWマイルのインターゾーン送電容量が新たに追加され得るが、新しい送電線を建設するだけの場合は約16TWマイルとなると同報告書は分析している。先進導体を使って古い送電線を張り換える場合、既存のインフラを使うために同容量の新たな送電線を建設する場合の半分のコストで済む。また、先進導体の使用によってインターゾーン送電容量が増えることで低コストのクリーンエネルギーへのアクセスが可能になり、卸電力コストが平均3%から4%削減されて、2035年までに850億ドル、2050年までに1,800億ドルのシステムコスト節約につながる。米国の送電線の約98%は50マイル未満で、張り換えに適していると報告書の著者は述べている。 Utility Dive “Reconductoring US power lines could quadruple new transmission capacity by 2035: report” (4/9/24)
2018年以降のニューヨーク州の蓄電量が1GWに近づく
ニューヨーク州の公共サービス局(New York Department of Public Service)が4月1日に発表した報告書によると、同州が2018 年にエネルギー貯蔵目標値を設定して以来、開発業者は同州で396MWのエネルギー貯蔵容量を導入し、さらに581 MWを発注または契約した。2018年より前に建設された2つの揚水発電施設を除くと、現在までに構築されたエネルギー貯蔵容量の合計は2030年までの当初の目標値であった3GWの約33%で、2025年の中間目標値の65%である。2022年に同州は2030年の目標値を2倍の6GWに増やすことを提案している。2030年の目標値の達成に向けた進捗状況にはむらがあり、2025年の中間目標値の達成は見込めそうにないものの、コストの低下によって建設が加速する可能性があると専門家は指摘している。 Utility Dive “New York energy storage additions since 2018 approach 1 GW: report” (4/9/24)