Category:その他
米大統領、カリフォルニア州の自動車排出免除措置を否認する3件の議会審査法決議に署名
トランプ大統領は、議会審査法(Congressional Review Act: CRA)による決議3件に署名して法制化した。これにより、カリフォルニア州における自動車排出免除措置が否認された。この決議は去る2月に、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のリー・ゼルディン長官(Lee Zeldin)が、トランプ大統領、新設された国家エネルギー優位性評議会(National Energy Dominance Council)と共に、カリフォルニア州に対して、連邦自動車排出基準に優先して独自基準を定める免除措置を認めたバイデン政権の規則について、連邦議会へ送付した3つの事案に関するものである。これらの3つの事案は、①カリフォルニア州の先進クリーン自動車II(Advanced Clean Cars II)、②先進クリーン・トラック(Advanced Clean Trucks)、③大型ディーゼルエンジン包括NOx規制(Heavy-Duty Engine Omnibus NOx))である。 Environmental Protection Agency “EPA Administrator Zeldin Celebrates President Trump Officially Ending California’s Vehicle Waivers, Delivering Another Major Blow to the EV Mandate” (06/12/25) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-administrator-zeldin-celebrates-president-trump-officially-ending-californias
NETL、世界のオフショア炭素貯蔵データへのアクセスを合理化
国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)によるデータセット「オフショア地層炭素貯蔵インベントリ(Offshore Geologic Carbon Storage (GCS) Inventory)」には、世界中の恒久的な二酸化炭素貯蔵拠点に関する情報が含まれているが、今般、エネルギーデータXチェンジ(Energy Data eXchange: EDX)上のオフショアGCSインベントリ・ダッシュボード(Offshore GCS Inventory Dashboard)を通じて、利用者は、関連性のあるデータをより早く特定できるようになった。GCSインベントリは2024年に発表されたデータセットで、国内外の250か所以上のオフショアGCS拠点と、潜在的な拠点の特性調査が含まれている。利用者は、ダッシュボードのインタラクティブなウェブマッピング・インターフェースにより、アクセスや探索、データの視覚化が容易にできる。 NETL “New Interactive NETL Dashboard Streamlines Access to Global Offshore Carbon Storage Data” (06/12/25) https://netl.doe.gov/node/14854
マイクロン・テクノロジー社、大規模な半導体投資と国内製造計画を発表
トランプ政権は6月12日、米国の先端半導体企業であるマイクロン・テクノロジー社(Micron Technology)が米国内の先端半導体製造及び研究開発に2,000億ドルを投資する計画であると発表した。投資には、アイダホ州ボイジ―における第2の半導体製造工場の建設と、バージニア州マナサスにある工場の現代化が含まれ、最新のDRAM技術製造を台湾から初めて米国に移転し、9万人の直接及び間接雇用を創出する見込みである。トランプ大統領は、米国製造の再活性化と、AIを中心とした技術で米国を世界のリーダーとして確立することにコミットしており、今回の1件はその一部である。 White House “Micron Announces Massive Chips Investment, Onshoring Production” (06/12/25) https://www.whitehouse.gov/articles/2025/06/micron-announces-massive-chips-investment-onshoring-production/
CSET、米国先進宇宙技術企業の国家安全保障分野における課題と有利な条件を紹介
安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology:CSET)は、米国先進宇宙技術企業の国家安全保障分野における課題と有利な条件を紹介した報告書「先進宇宙技術(Advanced Space Technologies)」を発表した。近年、先進宇宙技術市場への民間企業進出が拡大しており、同市場における企業の成長は「技術の進歩」「技術の開発者・提供者としての政府から宇宙製品・サービス消費者としての政府への移行」という2つの要因に関連すると見られる。国家安全保障の観点からは、特に新規参入企業が直面する課題として、収益性、米国技術の輸出規制、政府による無料サービス提供などが挙げられる一方、有利な条件には、政府資金の活用、複数の先進技術分野における積極的な技術・知識移転などが挙げられる。なお、本報告書は、米国政府に対し、①国家安全保障目的で適用可能な先進技術ミッションのヘッジポートフォリオに投資すべき、②商業サービスの購入・研究投資を行うアンカーテナントの役割を果たすべき、③先進技術分野のサービス購入・標的投資を継続すべき、④国務省は、国防総省及び商務省からの助言に基づき同盟国との輸出規制を調整すべき、などを提案している。 Center for Security and Emerging Technology “Advanced Space Technologies” (06/25) https://cset.georgetown.edu/publication/advanced-space-technologies/
州政府によるAI規制策定の10年間禁止措置、超党派議員グループが撤廃を希望
上院商業・科学・運輸委員会(Senate Committee on Commerce, Science, & Transportation)は、連邦議会下院で可決されたトランプ大統領及び共和党主導の調整予算法案の下で、州政府によるAI規制策定の10年間禁止を定めた条項に関し、同委員会独自の条項を発表した。これは、モラトリアム期間中にAI技術規制を希望する州にはブロードバンドインターネット・AIインフラ展開資金を支給しないというものであるが、連邦議員の間ではモラトリアムの完全撤廃を希望する超党派グループが拡大している他、様々な州の州議会議員200人超も、連名で書簡を連邦議会下院宛に送付して、州政府によるAI規制のモラトリアムに強く反対している。また、超党派州検事総長連合も、モラトリアムへの懸念を表明する書簡を連邦議会リーダー宛に送付していることに加え、複数の非営利組織が、モラトリアムは未成年者のオンライン安全性及び消費者を保護する措置を妨害するとの研究結果や、州政府によるAI規制のモラトリアムに対して米国民が超党派で反対を表明した5月後半実施の世論調査の結果などを発表している。 Nextgov/FCW “Senate reconciliation bill text tweaks state AI regulation ban” (06/10/25) https://cset.georgetown.edu/publication/advanced-space-technologies/
マスベンチャーズ、1978年の創設以降の経済インパクト報告書を発表
マサチューセッツ州経済開発局(Executive Office of Economic Development)と準公的ベンチャーキャピタル機関のマスベンチャーズ(MassVentures)は5月29日、同機関が創設された1978年以降の経済インパクト報告書を発表した。これによると、マスベンチャーズは州内総生産年間平均19億ドル、経済活動33億ドル、州・地方税収入1億1,900万ドルを創出している他、毎年平均4,346件の雇用を直接支援していることが明らかにされた。本報告書は、マサチューセッツ大学ドナヒュー研究所(UMass Donahue Institute)との協力の下で作成されたもので、マスベンチャーズのベンチャー投資による直接・間接・誘起効果を取り上げており、州税100万ドルにつき、州・地方税総額4億2,900万ドルと州内総生産70億ドルを創出するという。マスベンチャーズ創設後の同機関への州税投資総額は850万ドルであるが、同資金を活用して、①企業186社に1億1,200万ドル投資、②民間資本46億ドル活用、③州・地方税収入56億ドル、④州内総生産総額899億ドル、⑤アウトパックインパクト1億5,760万ドル、⑥通年雇用総数53万5,200件、などが創出された。なお、マスベンチャーズ創設当時は、ベンチャーキャピタル数は世界で20組織未満であった。 Commonwealth of Massachusetts “Healey-Driscoll Administration Releases MassVentures Impact Report” (05/29/25) https://www.mass.gov/news/healey-driscoll-administration-releases-massventures-impact-report
中小企業庁、「米国における製造業諮問委員会」立ち上げの意向を発表
中小企業庁(Small Business Administration:SBA)は、「米国における製造業諮問委員会(Manufacturing in America Advisory Committee)」を新たに立ち上げる意向を6月9日付連邦官報(Federal Register:FR)で発表した。本諮問委員会は、米国政府及び全米の中小製造業者の成長・サプライチェーンレジリエンス・イノベーションに関連するステークホルダーに戦略的指標・助言・勧告などを提供するもので、製造セクタのニーズ・問題・機会が確実に取り上げられるようにするための協力組織としての役割を果たす。同諮問委員会の今後2年間のミッションは、経済成長・雇用創出・重要な製造能力のオンショア化・国際競争力に重点を置くことになる。 State Science and Technology Institute “SBA is possibly ramping up manufacturing support with a new advisory committee” (06/12/25) https://ssti.org/blog/sba-possibly-ramping-manufacturing-support-new-advisory-committee
2025年第1四半期のVC投資、AI企業が主で大規模投資への移行傾向
州科学技術研究所(State Science and Technology Institute:SSTI)は、技術ベース経済開発(Technology-based Economic Development:TBED)の観点から2025年第1四半期のベンチャーキャピタル(VC)投資の評価を行い、投資レベルは上昇傾向にあるものの、全般的には大規模投資及びAI企業が主で、小規模投資から大規模投資への移行傾向にあることが明らかとなった。具体的に、カータ社(Carta)発表の報告書によると、シードラウンド投資前企業価値は前年比18%増である一方で、投資件数は28%減、投資総額は37%減であった。シリーズAラウンドも同様で、投資前企業価値は前年比9%増であったが投資件数は10%減であった。ピッチブック社(Pitchbook)発表の報告書では、AI・機械学習企業が同四半期のVC投資総額の71%超、投資件数の33%を占め、投資・企業価値の増加は大規模投資及び後期段階での契約が主であることを明らかにしている。さらに、同四半期のVC投資の26%はダウンラウンド(投資ラウンドにて前回の評価額よりも低い額で資金調達を行うこと)であったことも懸念材料として挙げられた。なお、AI・機械学習分野以外の企業については全体像が明確でないが、好調である可能性は低いと見られている。 State Science and Technology Institute “SSTI review of Q1 2025 VC investment sees pipeline problems brewing for regional TBED goals” (06/12/25) https://ssti.org/blog/ssti-review-q1-2025-vc-investment-sees-pipeline-problems-brewing-regional-tbed-goals
大統領府のAI及び暗号通貨担当官、米国技術の拡散と革新を優先するAI政策を支持
大統領府の人工知能及び暗号通貨担当官(Artificial Intelligence and Cryptocurrency Czar)のデイビッド・サックス氏(David Sacks)は6月10日、ワシントンDCで開催されたAWSサミット(AWS Summit)で講演し、AI開発に関しては、業界寄りの規制政策と米国技術の世界的な拡散によって米国は世界的なリードを維持することができると発言した。同氏は、トランプ大統領の「成長を支持する姿勢」と米国技術の世界的な進展の優先付けについて強調したうえで、米国の主要な敵対国として中国を挙げ、国家安全保障の観点から一部の輸出管理は必要であると述べた。また、「同時に米国のAI技術の世界的拡散を支える政策が必要である」と説明した。 NEXTGOV “Trump’s AI and Crypto Czar touts AI policy that prioritizes U.S. proliferation and innovation” (06/10/25) https://www.nextgov.com/artificial-intelligence/2025/06/trumps-ai-and-crypto-czar-touts-ai-policy-prioritizes-us-proliferation-and-innovation/405961/?oref=ng-skybox-hp
米国は世界最強の粒子衝突器の開発を開始すべき 米国アカデミー報告
米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)が今般発表した報告書「素粒子物理学(Elementary Particle Physics)」は、物質やエネルギー、空間、時間に関する理解を深めることを目的として、粒子物理学分野の野心的で包括的な長期ビジョンを示している。具体的には、米国が今後40年以内にミューオン衝突型加速器を構築することを狙いとした国家的な研究開発プログラムを開始するよう要請し、粒子物理学に関する新たな手法を追求し続ける必要があることを強調している。報告書は、米国は今後数十年間に粒子物理学の研究開発を先導し続ける好位置にあり、その現在の世界的な立場は、科学的協力やマテリアル資源、専門的な労働力、連邦機関による長期的な支援によるものであるとしている。また、科学的最前線を維持するには、研究全般への持続的な投資と、加速器科学技術、先進機器、コンピューティングのあらゆる側面、その他の学問分野の新興技術、そして中核的な粒子物理学研究プログラムの資金が必要であると提言している。 National Academies “New Report Lays Out Long-Term Vision for Particle Physics, Says U.S. Should Begin Development of the World’s Most Powerful Particle Collider” (06/11/25) https://www.nationalacademies.org/news/2025/06/new-report-lays-out-long-term-vision-for-particle-physics-says-u-s-should-begin-development-of-the-worlds-most-powerful-particle-collider