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その他

官民は均等化発電原価(LCOE)以外にも注目すべき CATF報告

クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)は6月10日、「均等化発電原価を超えて:システム中心の視点から電力の脱炭素化へ向けた経路を評価(Beyond LCOE: A systems-oriented perspective for evaluating electricity decarbonization pathways)」と題する報告書を発表した。均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity: LCOE)は個々のプロジェクトの費用を追跡する上で有益となり得るが、報告書によれば、LCOEへの過度な依存は、原子力エネルギーによる出力可能なクリーンで確実な電力や次世代地熱、炭素捕獲などの重要なシステム・サービスにつながる技術への投資不足を招く可能性があるという。報告書はまた、地域向けに調整された長期的なシステム・モデリングを使用して政策や投資判断への情報提供とすることの重要性を強調している。 Clean Air Task Force “Policymakers and industry need to move beyond LCOE to build reliable, affordable, and clean energy systems, finds new CATF report” (06/10/25) Policymakers and industry need to move beyond LCOE to build reliable, affordable, …
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LLNLとAWS社、NIFで使用する先進AIシステム開発に向けて協力

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory:LLNL)とアマゾン・ウェブ・サービス社(Amazon Web Services:AWS)は6月10日、AI主導トラブルシューティング・信頼性システム開発に向けたパートナーシップを発表した。開発される先進AI技術は、LLNLのデータ施設である国立点火施設(National Ignition Facility:NIF)の運用に活用され、NIFの運用効率性を強化することになる。NIFでは、歴史的な核融合点火が2022年12月に行われ、その後さらに7回の核融合点火を行っている。AI統合プロジェクトは、①極めて重要な運用の信頼性確保のためにリアルタイムでの異常解決の実現、②運用需要増の緩和、という2つの主要問題への対応のために考案されたもので、生成AI能力を運用に統合する第1フェーズでは、22年間のNIF運用において記録された問題9万8,000件超について、先進意味検索能力の展開に成功している。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL, Amazon partner on groundbreaking AI integration at the National Ignition Facility” (06/10/25) https://www.llnl.gov/article/52986/llnl-amazon-partner-groundbreaking-ai-integration-national-ignition-facility

学術団体、オープンアクセス傾向で学術誌出版収入が停滞して研究者支援などを縮小

リサーチ・コンサルティング社(Research Consulting)は、学術団体を対象に実施した調査結果を5月28日に発表した。これによると、同調査に参加した66団体の90%超が、論文のオープンアクセス傾向で学術誌出版収入が停滞し、その結果、研究者支援・慈善活動・奨学金提供などを縮小して対応していることが明らかにされた。オープンアクセス論文は、執筆者が論文1本あたり平均約2,000ドルの手数料を学術誌出版団体に支払うが、団体の収入は定期購読モデルよりも低くなるのが一般的で、出版事業を外注して収入の一定割合を受領するという学術団体もある。また、不正研究摘発目的でのAI使用に関しては、最終的には質・効率性向上に繋がるものの、初期投資が必要且つ学習曲線が急勾配であるため、今後約5年間は問題も機会も最大になると見られる。本調査結果は、出版収入への依存の高い学術団体は、収入源の多様化が必要であることを認識すべきとしている。 Science “Open-access revolution is squeezing scientific societies’ budgets, survey shows” (06/09/25) https://www.science.org/content/article/many-scientific-societies-are-losing-publishing-revenue

トランプ政権、パンデミック予防目的のNIH出資研究ネットワークに事業停止を命令

トランプ政権は6月5日、将来のパンデミック発生予防のために国立衛生研究所(National Institutes of Health)が出資して2020年に立ち上げた新興感染症研究センター(Centers for Research in Emerging Infectious Diseases:CREID)10機関に事業停止命令を送付した。理由は、CREIDによる研究は米国民にとって危険と見なされ、税金の有効利用ではなく現在のNIH優先事項に合致しないためとされたが、研究によるリスクの詳細は提示されていない。CREIDによる研究は、野生動物から採取したウィルスを死滅させて行うゲノム研究及び、これらの動物との接触者から採取した血液を使用する抗体形成調査で、米国内及びアフリカ・アジア・南米で行われていた。トランプ政権は、米国国際開発庁(US Agency for International Development:USAID)出資の病原体調査プロジェクトも既に廃止している。 Science “NIH terminates network aimed at stopping pandemics before they start” (06/09/25) https://www.science.org/content/article/nih-terminates-network-aimed-stopping-pandemics-they-start

NASAと国防総省、スペースX社の代替を模索 大統領とマスク氏の決裂を受け

トランプ大統領とイーロン・マスク氏(Elon Musk)の決裂は、宇宙や国家安全保障の重要な業務をスペースX社(SpaceX)一社に大きく依存する米政府のリスクを浮き彫りにした。米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)と国防総省(Department of Defense)の高官は、両者の確執が表面化するとすぐさまマスク氏が所有するスペースX社の競合会社に代替ロケットや宇宙船の開発を急ぐよう働きかけた。政府高官は特に、マスク氏がドラゴン(Dragon)宇宙船の打ち切りを示唆したことに衝撃を受けており、情報筋によれば、両者の確執が6月5日に表面化して以来、米政府は、ロケット・ラボ(Rocket Lab)、ストーク・スペース(Stoke Space)、ブルー・オリジン(Blue Origin)の宇宙企業3社に接触し、各社のロケット開発状況とそれらが利用可能な時期について尋ねたという。また、ドリーム・チェイサー(Dream Chaser)宇宙飛行機を開発中のシエラ・スペース社(Sierra Space)は、6月5日にNASA高官と会合した。更に、主要な連邦議会委員会は、ボーイング社(Boeing)のスターライナー(Starliner)宇宙カプセルの開発状況について尋ねたという。NASAは、ドラゴンとスターライナーの双方を用いて宇宙飛行士を国際宇宙ステーションへ飛行させることを計画していたが、スターライナーはスケジュールの遅れや数多くの問題に直面している。 Washington Post “NASA, Pentagon push for SpaceX alternatives amid Trump’s feud with Musk” (06/07/25) https://www.washingtonpost.com/technology/2025/06/07/trump-musk-spacex-nasa-national-security/

関税が発電費用の急増をもたらす 2つの報告書より

ウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)は6月2日、「輸入関税は、米国におけるユーティリティ規模のエネルギー貯蔵設備の電池費用を50%以上引き上げ、米国は世界で最も高費用の太陽光発電市場になる可能性がある」と報告した。米国のユーティリティ規模の貯蔵設備はほぼ全ての電池が中国製品であることから、同製品に課される高率の追加関税と同製品への米国の依存度の組み合わせにより、米国の貯蔵設備における電池費用は、関税の筋書き次第で12%~50%以上引き上げられる可能性があると予測する。ウッド・マッケンジー社は、米国の国内製造能力が、現在の需要の6%から、2030年に予想される需要の40%に拡大するまでの間、米国のエネルギー貯蔵開発事業者は、輸入品に大きく依存する状況が続くと見ている。一方、アンザ・リュニューアブル社(Anza Renewables)が6月5日に発表した四半期価格報告は、「4時間蓄電システムの価格は、1月以来既に56~69%上昇しており、状況が明確になるまでは変動的な状況が続くであろう」と予測する。同報告は、トランプ政権の関税政策が市場に大幅な影響をもたらしていることを示している。 Utility Dive “Tariffs to spike power generation costs: reports” (06/09/25) https://www.utilitydive.com/news/tariffs-to-spike-power-generation-costs-reports/750133/

米国、第1四半期に8.6GWの新規ソーラー・モジュール生産能力を追加

太陽エネルギー産業協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)とウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)が6月9日に発表した「2025年第2四半期米国ソーラー市場洞察(U.S. Solar Market Insight Q2 2025)」によれば、米国は第1四半期に8.6ギガワット(GW)の太陽光発電モジュール生産容量を追加した。これは四半期の新規生産容量としては過去3番目に大きい。洞察によれば、生産能力の急増は、テキサス、オハイオ、アリゾナの各州における8件の工場新設・拡張による。また、米国の太陽光電池生産容量も第1四半期に2倍増の2GWに達した。太陽光製造及び導入は、引き続き米国のエネルギー自立と成長を主導しているが、新たな関税と潜在的な連邦税額控除変更の可能性は、大幅な不確実性を事業に呈し、長期的な成長を脅かしている。SEIAは最近、「下院で可決された調整法案が法制化された場合、米経済に壊滅的なエネルギー不足がもたらされるだろう」と予測する分析も発表している。 SEIA “REPORT: U.S. Adds 8.6 GW of New Solar Module Manufacturing Capacity, One of its Strongest Quarters of Growth in U.S. History” (06/09/25) REPORT: U.S. Adds 8.6 GW of New Solar Module Manufacturing Capacity, One of its Strongest Quarters of Growth in U.S. History  

国務省、ハーバード大学留学希望者のビザ申請手続きを再開

国務省は6月6日、世界各国の領事館に対し、ハーバード大学(Harvard University)への留学を計画する学生のビザ申請手続きを再開するよう通知した。国務省は、前日の6月5日に、同大学留学生のビザ申請要請を却下するよう指示する指針を送付していたが、その直後に、同措置の一時的差止めを連邦裁判所が命じたため、前日の指示の撤回通知を6日夜に送付することとなった。トランプ政権によるハーバード大学留学希望者へのビザ給付を阻止する試みは今回が2回目で、1回目は、国土安全保障省が、ハーバード大学による学生・交換訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program)への参加禁止を5月22日に発表したが、この試みも連邦裁判所によって阻止された。なお、6日夜に送付された通知では、ソーシャルメディアアカウントの調査を含むビザ申請者の精査は今後も継続すべきと大使館・領事館に指示している。 The Washington Post “State Department tells consulates to resume processing Harvard visas” (06/07/25) https://www.washingtonpost.com/education/2025/06/06/state-department-tells-consulates-reject-harvard-visas/

VCラックス社、トランプ政権による学術研究予算削減を受けて研究支援に1億ドルを投資

AXIOSは6月5日、トランプ政権による学術研究予算削減のために多数のベンチャーキャピタリストが懸念を表明している中、ベンチャーキャピタルのラックス・キャピタル社(Lux Capital)が、起業を目指す研究者や起業後間もないベンチャー企業などを支援するために先月約1億ドルを投資したを明らかにした。同社共同創業者のジョシュ・ウォルフェ氏(Josh Wolfe)は、ラックス社の投資ポートフォリオの10~15%は大学研究に端を発するものとし、現政権のアプローチにより米国の科学・国家安全保障が損なわれると批判した。 AXIOS “Venture capital firm seeks to offset some Trump research cuts” (06/05/25) https://www.axios.com/2025/06/05/trump-harvard-columbia-vc-funding

340人超のNIH職員、NIH上層部による科学の政治利用を非難

サイエンス誌(Science)は6月9日、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)所属の科学者及び職員合計340人超が、NIH幹部が科学を政治的に利用していることを非難する声明「ベセスダ宣言(Bethesda Declaration)」を発表したと報じた。本声明は、トランプ政権による生物医学研究予算削減及び助成遅延に対する懸念が高まる中、上院歳出委員会が6月10日に開催する2026年度NIH大統領予算案に関する公聴会にジャヤンタ・バッタチャリアNIH長官(Jayanta “Jay” Bhattacharya)が証言者として出席するため、これに先立ち発表されたものである。本声明は、厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)のロバート・F・ケネディ長官(Robert F. Kennedy Jr.)を始め、連邦議会主要議員にも送付されている。同宣言署名者は、NIHの27の研究所・センターに所属するポスドク研究者やディレクター代理で、裁判所の命令により在籍が継続されている大統領府主導の解雇対象者も含まれるという。なお、「ベセスダ宣言」を支持する公開書簡には、これまでにノーベル賞受賞者19人及び元NIH幹部2人を含む多数の支持者が署名している。 Science “NIH staff and biomedical community sound alarm about agency politicization, funding slowdown” (06/09/25) https://www.science.org/content/article/nih-staff-and-biomedical-community-sound-alarm-about-agency-politicization-funding