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その他

トランプ大統領、サイバーセキュリティを再度優先付け

トランプ大統領は6月6日、米国のサイバーセキュリティを強化し、海外のサイバー脅威に対する保護に焦点を当て、セキュアな技術慣行を強化することを目的とした大統領令(Executive Order)に署名した。本令は、オバマ元大統領、バイデン前大統領による大統領令の問題点を修正する他、次のような内容を含む。①連邦政府がセキュアなソフトウェア開発を進展させるよう指示、②ネットワークの相互接続をハイジャックしようとする試みを阻止するため、国境ゲートウェイのセキュリティに省庁レベルで対応することを指示、③次世代の計算アーキテクチャを活用する脅威に対して保護を確実にするため、ポスト量子暗号に省庁レベルで対応することを指示、④最新の暗号プロトコルを採用することを指示、⑤AIのサイバーセキュリティの取り組みは、検閲ではなく、脆弱性の特定と管理へ再び焦点を当てる。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Reprioritizes Cybersecurity Efforts to Protect America” (06/06/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/06/fact-sheet-president-donald-j-trump-reprioritizes-cybersecurity-efforts-to-protect-america/

トランプ大統領、超音速飛行を推進

トランプ大統領は6月6日、米国の超音速飛行を推進するための大統領令(Executive Order)に署名した。米国はかつて超音速飛行で世界をリードしていたが、数十年に及ぶ規制によって進展が阻害されてきたとし、本令により、規制的障壁を排除することで米国企業が再び超音速飛行を支配することを目指すとしている。大統領令は、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)長官に、陸上での超音速飛行の禁止を撤廃し、騒音をベースとする暫定認定基準を確立し、超音速飛行を阻害するその他の規制を撤廃すること、コミュニティの受容性や経済的合理性、技術的実行可能性を配慮した正式な超音速飛行の騒音認定基準を確立することを指示する他、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)のリーダーシップと国家科学技術会議(National Science and Technology Council: NSTC)を通じて、超音速の研究・開発・試験・評価の取り組みの調整を進展することなどが含まれる。 White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Takes Action to Lead the World in Supersonic Flight” (06/06/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/06/fact-sheet-president-donald-j-trump-takes-action-to-lead-the-world-in-supersonic-flight/

大統領布告、ハーバード大学の留学生受け入れ制限

トランプ大統領は6月4日、ハーバード大学(Harvard University)による交流プログラムへの参加や留学を目的とする外国人の米国入国を停止することで国家安全保障を守るとする大統領布告(Proclamation)に署名した。大統領は、「米国内の高等教育機関に在籍したり、研究を実施したり、教鞭を取ることは、米政府から付与される特権であり、保証されるものではない。この特権は、受け入れ機関による連邦法の順守及びコミットメントと結び付く必要がある。ハーバード大学はこの点を含め、多くの点で怠っている」と述べる。布告の内容は次の通り。①F、M、Jビザのいずれかで移民として米国に入国しようとする新規のハーバード大学生の入国を停止する、②国務長官(Secretary of State)に、布告で示された基準に合致する現行のハーバード大学留学生のF、M、Jビザの取り消しを検討することを指示する、③布告は、学生交流ビザプログラム(Student Exchange Visa Program: SEVP)を通じてその他の米国大学で学ぶ外国人留学生には適用されず、また、その入国が国益に適うとみなされる外国人留学生は除外される。 White House “ENHANCING NATIONAL SECURITY BY ADDRESSING RISKS AT HARVARD UNIVERSITY” (06/04/25) https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/06/enhancing-national-security-by-addressing-risks-at-harvard-university/ 参考:https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/06/fact-sheet-president-donald-j-trump-restricts-foreign-student-visas-at-harvard-university/

環境評議会主導の許認可イノベーション・センター、CEエクスプローラーを始動

大統領府の環境評議会(Council on Environmental Quality: CEQ)は6月5日、「適用除外行為エクスプローラー(Categorical Exclusion Explorer : CE Explorer)」を発表した。これは、国家環境政策法(National Environmental Policy Act: NEPA)の下で確立された各連邦機関の既存の適用除外行為をデジタル化した公共データベースとして提供することで、環境審査や許認可プロセスの透明性を高め、合理化する技術ツールで、許認可イノベーション・センター(Permitting Innovation Center)による初めてのツールである。州政府や部族の高官、プロジェクトのスポンサー機関や関係機関は、CEエクスプローラーの検索機能を使用することで、連邦機関の適用除外行為を確認することができる。 White House “CEQ-led Permitting Innovation Center Debuts Tech to Streamline NEPA Reviews – CE Explorer” (06/05/25) https://www.whitehouse.gov/articles/2025/06/ceq-led-permitting-innovation-center-debuts-tech-to-streamline-nepa-reviews-ce-explorer/

コロンビア大学は認定基準に合致しない 教育省発表

教育省(Department of Education)は6月4日、「現在のコロンビア大学(Columbia University)は大学認定基準に合致しない」と発表した。トランプ政権はこれまでにも同大学は連邦の差別禁止法に違反していると批判しており、今回の発表でコロンビア大学への圧力を更に強めた。大学の認定は、連邦政府ではなく、認定機関によって行われ、長期のプロセスを要する。トランプ政権は3月、コロンビア大学の反ユダヤ主義対策を巡り、「同大学への4億ドルの資金は凍結された」と発表し、それ以来大学側は政権高官と協議を続けている。大学が認定機関による認定を失うと、連邦による学生への経済的援助を受ける資格を失う。コロンビア大学は、中部地域高等教育委員会(Middle States Commission on Higher Education)の認定を受けている。 Washington Post “Education Department says Columbia doesn’t meet accreditation standards” (06/04/25) https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/06/enhancing-national-security-by-addressing-risks-at-harvard-university/

運輸省、カリフォルニア高速鉄道計画の契約不履行を指摘

運輸省(Department of Transportation)は6月4日、カリフォルニア州高速鉄道局(California High-Speed Rail Authority: CHSRA)による高速鉄道計画について「期限通りに完成する実行可能な道筋がない」とする連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)の調査報告書を発表した。310ページに及ぶ報告書は、15年に亘る約69億ドルの連邦資金投入も、線路が一切敷設されていない現状や予算不足、度重なる遅延と契約変更、乗客数予測の過大評価など9項目の問題点を指摘しており、また2010年と2024年に交付された約40億ドル分の補助金についても、契約違反に該当しうる深刻な状況であると結論づけている。同省は、進行体制や財政見通しに信頼性がない現行計画が連邦助成プログラム(High Speed and Intercity Passenger Rail Program: HSIPR Program)の趣旨と合致しないとし、CHSRAに対し最大37日以内で説明を求める書簡を送付した。期間内に回答がなければ、補助金打ち切りの可能性についても触れている。 Department of Transportation “Trump’s Transportation Secretary Sean P. Duffy Releases Report Exposing No Viable Path Forward for California’s High-Speed Rail Boondoggle” (06/04/25) https://www.transportation.gov/briefing-room/trumps-transportation-secretary-sean-p-duffy-releases-report-exposing-no-viable-path

再生可能ディーゼルとバイオディーゼル生産、第1四半期は大幅減少

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は6月4日、2025年第1四半期に米国の再生可能ディーゼル及びバイオディーゼルの生産量が税額控除制度の先行き不透明感と収益悪化を背景に大幅に減少したと発表した。1月のバイオディーゼル生産は、前年同月比で約40%減となる日量6万バレルまで落ち込み、2015年以来最低水準となった。2月と3月で一部回復したものの、1-3月期の平均生産量は日量7万バレルで、前年同期比30%の減少となった。再生可能ディーゼルの生産量も同期間に日量17万バレルと前年同期比12%減少したが、2024年の生産拡大に支えられ、バイオディーゼルより減少幅は小さかった。2025年からは炭素強度に応じて変動するセクション45Zクリーン燃料生産クレジット(Section 45Z Clean Fuel Production Credit)導入が予定されていたが、最終指針発表の遅れから収益性への懸念が生じ、一部生産者は操業停止に踏み切っている。 EIA “U.S. renewable diesel production and biodiesel production declined in 1Q25” (06/04/25) https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=65424

トランプ政権、リチウム供給網強化プロジェクトに2社を追加

エネルギー省(Department of Energy)は6月3日、国内リチウム生産強化に向け、2つの大型生産プロジェクトへの資金支援を発表した。リチウム市場の70%を中国が占める現状を受け、国内供給網を強化する。対象となるのは、アルベマール社(Albemarle Corporation)がノースカロライナ州で進めるキングスマウンテン(Kings Mountain)プロジェクトと、テラボルタ社(TerraVolta)がテクサーカナ地域で手がけるリバティ・アウル(Liberty Owl)プロジェクト。前者は年間35万トンのリチウム精鉱生産能力を持つ処理施設建設に1億5,000万ドル、後者は国内ブライン(高濃度の塩水)資源からリチウム電池製造用の高純度リチウムを生産する抽出・精製施設建設に2億2,500万ドルが同省傘下の製造・エネルギー供給網局(Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)を通じて支給される。トランプ政権は、国家安全保障と経済安全保障の強化に向け、海外依存からの脱却を推進すると表明している。 Department of Energy “ICYMI: Trump Administration Adds Two DOE Lithium Processing Projects to Federal Permitting Dashboard” (06/03/25) https://www.energy.gov/articles/icymi-trump-administration-adds-two-doe-lithium-processing-projects-federal-permitting

厚生省、技術政策・医療ITのトップにトーマス・キーン氏を指名

厚生省(Department of Health and Human Services)は6月3日、省の技術政策高官及び医療ITの全国コーディネーターにトーマス・キーン氏(Thomas Keane)を指名したと発表した。キーン氏は、放射線科医で、厚生省での経験も有している。同氏が就任する次官補(技術政策担当)(Assistant Secretary for Technology Policy: ASTP)はバイデン政権下で創設された役職で、同職に就任するのはキーン氏が2人目となる。同氏はまた、第9代医療情報技術全国調整官(National Coordinator for Health Information Technology)も担う。厚生省のウェブサイトによれば、キーン氏は、ASTPの前身オフィスに所属していた経験と、厚生副長官上級顧問(Senior Advisor to the Deputy Secretary of HHS)を務めた経験がある。ASTPは創設されて1年未満であるが、その全ての任務が継続されるかどうかは不明であり、ロバート・ケネディ厚生長官(Robert F. Kennedy, Jr.)は、省全体の再編と、大規模な人員削減に着手している。 FedScoop “HHS names new technology policy, health IT leader” (06/04/25) HHS names new technology policy, health IT leader

商務省、AI安全研究所を改称

バイデン前政権下で、商務省(Department of Commerce)米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)が創設したAI安全研究所(AI Safety Institute: AISI)は、人工知能(AI)システムに内在するリスクについて理解・定義し、その軽減を目的としたガイダンスを提供することに焦点を当てていた。しかし今般、大きな変更が実施され、名称も、「AI標準イノベーションセンター(Center for AI Standards and Innovation: CAISI)」に改称されることが明らかになった。ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)は6月3日、新たなCAISIは、商業AIシステムの可能性により焦点を当てながら、システムの安全性と脆弱性の評価にも引き続き取り組む形に更新されると発表した。CAISIは引き続きガイダンスの策定や、様々な安全策の試験と評価に焦点を当てていくものの、トランプ政権が好む緩い規制手法を顕著に支持することになるとみられる。 Nextgov “Commerce rebrands its AI Safety Institute” (06/04/25) https://www.nextgov.com/artificial-intelligence/2025/06/commerce-rebrands-its-ai-safety-institute/405803/?oref=ng-homepage-river