Category:レポート
トムソン・ロイター社が世界のIP状況に関する報告書を発表
トムソン・ロイター社(Thomson Reuters)は、2011年における世界のイノベーション及びブランド保護に関する傾向をまとめた報告書を2件発表した。これらは「2011年イノベーションの現状:鍵となる12の技術分野とそのイノベーションの状況(2011 State of Innovation: Twelve Key Technology Areas and Their States of Innovation)」と、「2011年商標報告:商標の活動、進展及び重要な変化(2011 Trademark Report: Trademark Activity, Evolution and Important Changes)」である。同社では、これらの報告書のキーファインディングとして、①2011年における家庭用電気器具(domestic appliance)及び医療機器技術部門の特許がそれぞれ前年比12%増と最も増加した、②自動車業界では代替燃料自動車技術の特許活動が最も盛んで、2011年には世界で1万9,078件の特許出願が行われた、③バイオ分野の知財活動の成長が目覚い、④中国におけるブランド保護活動が他国におけるそれを凌いでいる、といった点を挙げている。 Thomson Reuters “Patent and Trademark Trends 2011: Thomson Reuters Evaluates the State of Global IP” (3/13/12)
CBO、大統領の2013年度予算案分析結果を発表
議会予算局(Congressional Budget Office: CBO)は3月16日、オバマ大統領による2013年度予算案に関する分析を発表した。これによれば、大統領の予算案が実現した場合、①2012年の赤字は1兆3,000億ドル(対GDP比8.1%)に達し、これはCBOのベースライン予測の赤字よりも820億ドル多い、②2013年の赤字は9,770億ドル(同6.1%)に縮小し、これはCBOのベースライン予測赤字よりも3,650億ドル多い、③赤字の対GDP比はその後低下し続け、2017年には2.5%となるが、その後は再上昇し、2022年には3.0%に達する、④2013~2022年の10年間の赤字は6兆4,000億ドル(同期間の対GDP比3.2%)となり、これはCBOのベースライン予測赤字よりも3兆5,000億ドル多い、という。 Congressional Budget Office “CBO Releases An Analysis of the President’s 2013 Budget” (3/16/12)
クリーンエネルギー投資が2011年に過去最高を記録
調査会社のクリーン・エッジ社(Clean Edge, Inc.)は3月13日、「2012年クリーンエネルギー・トレンド(Clean Energy Trends 2012)」報告を発表した。それによれば、2011年には太陽光発電やバイオ燃料、風力エネルギーに記録的な投資が行われ、これらの市場は前年比31%増の2,460億ドルに達したという。米国に拠点を置くベンチャーキャピタル(VC)によるクリーン技術への投資は2010年の51億ドルから2011年は30%増の66億ドルに達した。また、米国VC投資に占めるクリーン技術の割合は、2011年に過去最高となる23%に達した。そして、これらの投資を受け、風力発電や太陽光発電の費用は劇的に低下しているという。報告書は更に、2012年の主要トレンドとして、①軍によるクリーンエネルギー開発、②「ポスト原発」のよりクリーンな未来へと向かう日本、③大規模な商業建造物の改良による大型省エネの実現、④「廃棄物の資源化」技術への注目と投資、⑤新たなエネルギー貯蔵解決策によるグリッドの強化、の5点を挙げている。 Think Progress “Clean Energy Investments Hit Record Highs in 2011, U.S. Clean Tech VC Funding Jumps 30%” (3/13/12)
111の団体が合成生物学のモラトリアムを要請
環境保護団体や監視機関、その他の団体など111の団体は3月13日、「合成生物学には更なる監督が必要であり、政府はこの分野に対する規制を実施する必要がある」として、これらの規制が実施されるまで合成有機体の公表や商業利用にモラトリアムを実施するよう要請した。団体は報告書の中で、「合成生物学は遺伝子工学の過剰な形態であり、現行の規制及び評価慣行は不適切である」とした上で、連邦政府に対して合成生物学を管理するための具体的な勧告を提示している。 Science Insider “111 Organizations Call for Synthetic Biology Moratorium” (3/13/12)
ブルッキングス研究所、「2012年輸出国家:米国大都市部はどのようにして国の成長を牽引しているか」を発表
ブルッキングス研究所(Brookings Institute)の大都市政策プログラム(Metropolitan Policy Program)は、報告書「2012年輸出国家:米国大都市部はどのようにして国の成長を牽引しているか(Export Nation 2012: How U.S. Metropolitan Areas Are Driving National Growth)」を発表した。これは、経済成長の支えとして「輸出」が改めて注目されるようになったことを受け、同研究所が米国大都市部におけるモノやサービスの輸出を分析し、2010年夏に初めて発表した「輸出国家(Export Nation)」の更新版である。今回の報告書では、ファインディングとして、①米国の輸出は経済回復の初年とされる2010年に実質で11%以上の急成長を示した他、経済全体では雇用喪失が続く中、輸出関連の雇用は2010年に約6%増加した、②大都市(上位100都市)は2010年の米国輸出の65%、サービス輸出の75%を占めるなど、米国の輸出成長を支えている、③大不況により、米国輸出は開発途上国へのシフトが加速した、といった点を挙げている。 Brookings “Export Nation 2012: How U.S. Metropolitan Areas Are Driving National Growth” (3/8/12)
GAO報告「エネルギー省による債務保証プログラムは申請書の追跡・審査の改善措置が必要」
政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、エネルギー省(Department of Energy)の債務保証プログラム(Loan Guarantee Program: LGP)に関する調査(①LGP申請の状況(ステータス)、及び、②LGPによる申請審査における確立されたプロセスの遵守状況)を行い、その結果を報告書「(LGPは)申請の追跡及び審査の改良措置が必要(Further Actions Are Needed to Improve Tracking and Review of Applications)」として発表した。それによれば、LGPは効率的な管理やプログラムの監督を推進するために必要とされる申請の状況に関する総合的データを取りまとめていない他、申請審査に要する時間は減少しているにも関わらず、GAOがLGPに対してこれらの申請の状況データの提出を要請したところ、データ収集に数ヶ月を要したという。こうしたことからGAOはエネルギー省に対して、①申請の状況追跡を可能にしプログラムの全体的な成果を測定できるよう、目標期限を定めてデータの総合的システムを導入・実施する、②新たな記録管理システムを作り、そこに過去の決定や未来の決定を裏付ける文書も含む、③LGPの信用方針や手続きマニュアルを定期的に更新する、の3点を勧告した。エネルギー省は①の勧告については異を唱えている。 Energy.Gov “Further Actions Are Needed to Improve Tracking and Review of Applications” (3/12/12)
「確実なエネルギー未来のための計画」1年間の進捗報告
オバマ大統領は1年前、外国石油への依存度削減や、消費者や企業のエネルギー費節約を狙いとした政権の取り組みを「確実なエネルギー未来のための計画(Blueprint for a Secure Energy Future)」として発表したが、その取り組みの1年間の進展を示した報告書が3月12日に発表された。報告書のハイライトとして、①オバマ大統領は昨年、「10年弱以内に外国石油への依存度を3分の1削減する」という目標を掲げたが、米国石油ガス生産のブームやより効率的な自動車などにより、石油の純輸入が昨年だけで既に10%削減された。②国内の石油・天然ガス生産は2011年以来、毎年増加している、③オバマ政権は大型自動車向けの燃費基準を初めて設定した他、乗用車の最も厳しい燃費基準を提案した、④エネルギー省(Department of Energy)と住宅都市開発省(Department of Housing and Urban Development)の取り組みにより、100万世帯以上のエネルギー効率改良が実施された、などが挙げられている。 White House “The Blueprint for a Secure Energy Future: One-Year Progress Report” (3/12/12)
MIT、「グリーンエネルギー源への移行はレアアース元素の供給危機をもたらす」と警告
環境科学技術誌(Environmental Science & Technology)に発表された報告によれば、石炭火力発電やガソリン自動車から、風力エネルギーや電気自動車へ大規模な移行が行われた場合、既に希少となっている2つのレアアース元素(rare earth elements: REE、ジスプロシウムとネオジム)の需要が今後25年間で600~2,000%増加する可能性があるという。研究を行ったマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の研究者はまた、「これらの2つのREEの生産は年間数%の割合でしか増加していない」と指摘している。REEの供給不足をもたらす要因として、①現行供給の98%を中国が独占していること、②REEは複合的に採鉱されており、個別の元素を採鉱することは経済的に非効率となること、③REEには世界的に環境及び社会的問題が指摘されつつあること、が挙げられている。 Green Car Congress “MIT study finds shift to green energy sources could mean crunch in supply of key rare earth elements” (3/9/12)
米国、国際特許出願大学のリストで上位を独占
国連世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)の3月5日の報告によれば、WIPOが管理する特許協力条約(Property Cooperation Treaty: PCT)の国際出願件数リスト(2011年)の上位50大学のうち、米国の大学が30校を占め、圧倒的存在感を示した。1位はカリフォルニア大学(University of California)で、PCT下で2011年に公開された国際特許出願件数は277件となっており、次いでマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology、179件)、テキサス大学(University of Texas System、127件)となっている。国別で次に多いのは日本と韓国でそれぞれ7大学がランクインしている。総合的な国際特許出願件数の1位は中国のZTE社(ZTE Corporation、2,826件)で昨年1位だったパナソニック社(2,463件)を抜いた。 University World News “US tops list of international patent-filing universities” (3/11/12)
起業を目指すベビーブーマー・アントレプレナーが増加
アントレプレナー(起業家)といえば、20代の若者を思い浮かべるかもしれないが、実際に新規事業を開始するのはベビーブーマーであることが多い。カウフマン財団(Kauffman Foundation)の調査報告によれば、アントレプレナー活動をしている層は55~64歳が最も多く、20~34歳は最低水準となっており、2010年の新規アントレプレナーのうち約23%が55~64歳であったという。1996年のこの割合は15%であった。ベビーブーマーによるアントレプレナーの利点としては、経験や専門知識、資金などが挙げられる一方、独立した場合の医療保険の高さなど特有の問題もある。同財団では今月から、ベビーブーマー(一般的に1946~64年生まれ)によるアントレプレナー活動を推進する一連の会合を全国規模で実施する予定である。 USA Today “Older entrepreneurs find new niche in startups” (3/10/12)