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レポート

米国景気対策法(ARRA)により研究開発費及び研究施設への連邦支出が192億ドル増加

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)の報告によれば、米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)による資金提供を受け、連邦研究開発及び研究施設(施設及び固定設備)に対する連邦支出(federal obligations)は、2009年度に101億ドル、2010年度に91億ドル(試算)それぞれ増加したという。また、ARRAによる資金は2009年度における連邦研究開発及び研究施設向けの総支出(obligation)1,370億ドルの7.4%を、2010年度の総支出の6.5%(試算)を占めるという。 National Science Foundation “ARRA Increased Federal Research and Development and R&D Plant Obligations by $19.2 Billion for FY 2009-10” (5/1/12)

経済回復と共に二酸化炭素排出も再び増加

ワールドウォッチ研究所(Worldwatch Institute)による研究報告によれば、世界的な二酸化炭素排出は2009年に僅かに低下したものの、経済回復の始まりと共に2010年は5.8%増という前代未聞の増加を示したという。そして2011年には世界における大気中の二酸化炭素レベルが391.3ppm(parts per million)となり、前年の388.6ppmから上昇したと報告している。なお産業革命以前は280ppmであった。同研究所による「生命兆候オンラインプロジェクト(Vital Signs Online project)」によれば、エネルギー使用が世界の二酸化炭素排出の最大要素となっている。報告書は、発展途上国と開発途上国における排出ガス増加の傾向などについてもまとめている。 Worldwatch Institute “Economic Recovery Brings Return to Growth of CO2 Emissions” (4/27/12)

PCAST、国家ナノテクノロジー・イニシアチブの評価報告書を発表

大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology:PCAST)は、「大統領及び議会への報告:国家ナノテクノロジー・イニシアチブに関する第4次評価(Report to the President and Congress on the Fourth Assessment of the National Nanotechnology Initiative)」を発表した。PCASTは議会から国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative: NNI)について2年に一度報告書を作成することを義務付けられている。今年の評価報告では、PCASTが2010年の評価報告で行った勧告の達成状況に焦点が当てられた。勧告は、ナノテクノロジー分野における米国のリーダーシップを維持することを目的として策定されたもので、今回の評価報告書は、「NNIに参加する連邦機関は大幅に進展している」と評価している。特に、商業化や業界との調整といった点において、国家ナノテクノロジー調整局(National Nanotechnology Coordinating Office: NNCO)による取り組みの拡大を高く評価している。報告書は今後の更なる発展のため、戦略的計画、プログラム管理といった分野で勧告を行っている。 White House “PCAST Releases Assessment of National Nanotechnology Initiative” (4/27/12)

エネルギー助成の廃止について米国民の意見は分かれる

イェール大学(Yale University)とジョージメイソン大学(George mason University)が4月24日に発表した世論調査結果によれば、54%の回答者があらゆる種類のエネルギーへの連邦助成廃止に反対している一方、47%が賛成しており、エネルギー助成の廃止を巡る米国民の意見は分かれていることが明らかになった。また、原子力発電所への支持は2008年の61%から今回42%と激減し、再生可能エネルギー研究への連邦助成を「強く支持する」と回答した米国民の割合も、2008年の53%から今回36%へと低下した。その一因には、ソリンドラ社(Solyndra)の破綻の影響が考えられる。最近発表されたいくつかの世論調査の結果によれば、再生可能エネルギー問題は分裂を招く政治的問題となっており、それは特に共和党の間で顕著である。 Los Angeles Times “Public split over elimination of U.S. energy subsidies, poll finds” (4/26/12)

オバマ政権、国家バイオ経済計画を発表

オバマ政権は4月26日、「国家バイオ経済計画(National Bioeconomy Blueprint)」を発表した。同計画は、イノベーションや経済成長の主要牽引役としてバイオ科学研究を強化することへの政権のコミットメントを示したもので、バイオ経済の促進を目的とした連邦機関の今後のステップや現行取り組みの詳細などが概説されている。同計画では、「バイオ経済には経済成長や雇用創出、様々な社会的恩恵の可能性がある」とし、バイオ経済を通じて新たな市場や経済成長を実現するための戦略的必須事項として、①未来のバイオ経済の基盤となる研究開発投資の支援、②バイオ関連の発明の研究所から市場への移行の促進、③人類の健康や環境を保護しつつ、バイオ経済発展の障害となる規制の削減などを目的とした規制改革及び開発、④労働力のニーズに応じた研修プログラムの改善や学術機関のインセンティブ調整、⑤官民パートナーシップなどの機会特定及び支援、の5点を挙げている。 White House “National Bioeconomy Blueprint Released” (4/26/12)

米国民の97%がソーラーパネル設置費を過剰見積もり

国内最大の住宅用ソーラー企業、サンラン社(Sunrun)の資金提供を受けてハリス・インタラクティブ社(Harris Interactive)が行ったオンライン調査の結果によれば、実に97%の米国民が屋根上設置型ソーラーパネルの設置初期費用を過剰見積もりしていることが明らかになった。サンラン社の発表によれば、実際には1,000ドル未満でソーラーパネルを設置できる場合もあり、それを理解している回答者はわずかに3%であったという。その一方、設置費用が2万ドル以上かかると考えている回答者は40%にも上っている。こうした中、回答者の8割が、「費用が大きな問題でなければ、ソーラーパネルを設置する」と回答している。 Clean Technica.Com “97% of Americans Overestimate Cost of Installing Solar Panels” (4/25/12)

風力発電は太陽光発電よりも安価になり得るとの報告

スイス連邦技術研究所(Swiss Federal Institute of Technology)の研究者らが「ネイチャー気候変動(Nature Climate Change)」に発表した論文によると、風力発電は太陽光発電よりも2倍以上安価になる可能性があるという。研究者らは、ブラジル、エジプト、インド、ケニア、ニカラグア、タイの開発途上国6カ国を対象に、現行のエネルギー資源の基本費用や、これらを風力または太陽光発電に切り替える場合の相対費用について調査・分析を行った結果、これらの国々において2010年における太陽光発電の費用は風力発電よりも2.2~4.5倍高く、この格差は少なくとも2020年まで継続する見通しであるという。この結果は、開発途上国における温室効果ガス排出削減を狙いとしたファイナンシング・イニシアチブを巡る世界的議論にとり、有益な情報となり得る。 Nature “Wind power ‘can be cheaper’ than photovoltaics, study says” (4/24/12)

EPA、グリーン電力パートナーシップにおける上位50機関を発表

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は、グリーン電力パートナーシップ(Green Power Partnership)における上位50機関一覧の最新版を発表した。それによれば、1位はインテル社(Intel Corporation)、2位コール・デパートメント・ストア(Kohl’s Department Stores)、3位マイクロソフト社(Microsoft)となっている。上位50機関で年間150億キロワット時以上のグリーン電力(従来型の電力技術に比べて環境面に優れ、温室効果ガスの排出が格段に少ない電力)を利用しているという。EPAのグリーン電力パートナーシップには、1,300件以上のパートナー機関が参加し、自発的にグリーン電力を利用している。インテル社は2008年以来1位を維持しており、年間25億キロワット時以上(同社による国内電力利用の88%)のグリーン電力を利用しているという。グリーン電力パートナーシップではこの他に、「100%グリーン電力ユーザー(100 Percent Green Power Users)」、「小売業上位20社(Top 20 Retailers)」、「地方政府上位20件(Top 20 Local Governments)」なども発表している。 Environmental Protection Agency “EPA Releases List of Top 50 Green-Powered Organizations/ Intel, Kohl’s, Microsoft rank in top three” (4/23/12)

メイプルクロフト社、「気候イノベーション指数」を発表

リスク分析会社のメイプルクロフト社(Mayplecroft)は4月23日、第3回となる「気候イノベーション指数(Climate Innovation Indexes: CIIs)」を発表した。CIIは、米国の大手多国籍企業を対象に、気候変動に対してどのような管理・対応を行っているかを調査するもので、特にイノベーションに重点が置かれている。技術イノベーション、気候変動対策としての新たな労働慣行など、100以上の基準に基づいて企業の順位付けを行った結果によると、1位はゼネラル・エレクトリック社(General Electric)で、同社は、持続可能を専門とした事業研究戦略として「エコマジネーション(ecomagination)」を展開し、様々な研究開発活動を行っている他、温室効果ガスの大幅な削減も実現している。2位以下は、アルコア(Alcoa)、ジョンソン・コントロール(Johnson Controls)、フォード(Ford)の各社となっている。 Maplecroft “GE, Alcoa, Johnson Controls, Ford and Intel named as leaders in clean-tech innovation and climate responsiveness – Maplecroft Climate Innovation Indexes” (4/23/12)

米国電気自動車開発に向けた標準化ロードマップ1.0版発表

米国規格協会(American National Standards Institute: ANSI)の電気自動車標準委員会(Electric Vehicles Standards Panel: EVSP)は4月23日、「電気自動車のための標準化ロードマップ1.0版(Standardization Roadmap for Electric Vehicles – Version 1.0)」を発表した。本ロードマップは、電気自動車及び充電インフラの安全かつ大規模な普及を促進するために必要とされる標準や規約、規制、適合性、研修プログラムなどを評価するものであり、包括的で合理化された標準や適合性の開発促進と、国内外のパートナーとによる標準や適合性の調整・調和を意図している。EVSPは今後も標準や適合性プログラムの進展や、更なる議論が必要とされる格差問題などに関する評価を続け、標準化ロードマップは今後も定期的に更新されていく計画である。 American National Standards Institute “Standardization Roadmap for U.S. Electric Vehicle Deployment Released” (4/23/12)