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レポート

INSEAD、2012年グローバル・イノベーション指数を発表

国際ビジネススクールのINSEADと世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)は、「2012年グローバル・イノベーション指数(Global Innovation Index 2012)」を発表した。それによれば、昨年に引き続きイノベーション上位国は、1位スイス、2位スウェーデン、3位シンガポールとなっている。以下、フィンランド、英国、オランダ、デンマーク、香港、アイルランド、米国で、昨年の上位10カ国から脱落したのは、カナダのみとなった。米国は依然としてイノベーションのリーダーとして認められているものの、教育や人材資源、イノベーションのアウトプットが比較的弱点とされ、順位が落ちた。報告書はまた、BRICS諸国が期待されている可能性を実現するためには、イノベーション能力への更なる投資が必要であると指摘している。 Science Business “INSEAD’s Global Innovation Index 2012: Switzerland retains first-place position in innovation” (7/5/12)

コンピューティングの進展が持続可能性への取り組みにとり重要との報告

米国研究評議会(National Research Council: NRC)が発表した報告書「持続可能性のためのコンピューティング研究(Computing Research for Sustainability)」によれば、発電や送電、世界的食糧生産、気候変動といった持続可能性の問題に対処する上で、コンピューティングの進展が重要であるという。報告書を作成した委員会の委員長は、「これらの問題は重要かつ複雑であり、世界的な持続可能性問題に対処するには、広範な学問分野に深く関与する必要がある」と述べた。報告書は、こうした問題への対処について、まず急務の特定問題の解決に取り組み、その解決手法を広範に応用することを勧告している。 National Academies “Computing Advances Vital to Sustainability Efforts; New Report Recommends Problem-Focused, Iterative Approach to Research” (6/29/12)

大学による国際化への取り組みは一部の分野で減速

米国教育協議会(American Council on Education)が発表した報告書、「米国大学における国際化マッピング(Mapping Internationalization on U.S. Campuses)」によれば、米国の大学は国際教育への支持を表明しているものの、多くの事例において実際の取り組みは停滞しているという。調査した大学の半数以上が、「大学のミッション声明に国際教育が盛り込まれている」と回答し、ほぼ同数が、「戦略優先事項の上位5件以内に国際化が含まれている」と回答しているが、同協議会が2006年に同様の調査を実施した時に比べると、外国語学習や国外問題に重点を置いたコースの取得を義務付ける大学の割合は減少し、教員の海外渡航資金は減少しているという。また、国際化の取り組みは高等機関の種類によって大きな違いが見られている。さらに博士課程機関では国際化の取り組みが広く実施・認識されているものの、2年制大学では国際化の実施や認識が弱いとの結果が示されている。 The Chronicle “Colleges’ Efforts to Internationalize Slip in Some Areas” (6/27/12)

ソーラーパネルの供給過多は2015年まで続く見通し

再生可能発電分野のコンサルタント会社、GTMリサーチ社(GTM Research)が6月26日に発表した報告書によれば、ソーラーパネルの製造業者は、過剰製造能力が処理されるまであと3年間ほど厳しい状況が続く見通しであるという。同社のアナリストによれば、今年の太陽熱発電(PV)用ソーラーパネルの製造能力は59ギガワット分で、これは今年の世界的な販売予測とされる30ギガワットのほぼ2倍となっている。今後は、パネル価格の急落継続を受け、約21ギガワット分の製造能力が2015年までに削減される見通しとなっている。前出のアナリストは、「欧州における助成が削減されつつあることなどから、今後3年間は非常に厳しい期間となるであろう」と見ている。 Reuters “Solar production glut to persist to 2015: study” (6/26/12)

米国研究評議会(NRC)が米国原子物理学プログラムの長期的優先事項を提示

米国研究評議会(National Research Council: NRC)は、4回目となる原子物理学の10年調査報告を発表した。NRCは同報告書の中で過去10年間における米国原子物理学の目覚ましい成果を概説すると共に、将来のための長期的戦略を勧告した。報告書は、原子力科学諮問委員会(Nuclear Science Advisory Committee)が2007年に発表した5カ年計画を基にしたもので、エネルギー省(Department of Energy)と全米科学財団(National Science Foundation: NSF)による米国原子物理学プログラムの効果的な管理を称賛している。また、将来のための優先事項として、最近実施された原子物理学施設の改良の活用や、希少同位体ビーム施設(Facility for Rare Isotope Beams)のタイムリーな完了などを勧告している。 National Academies “National Research Council Presents Long-Term Priorities For U.S. Nuclear Physics Program” (6/26/12)

特許トロールによりイノベーションは減速し、特許訴訟コストは2011年に290億ドルに

ボストン大学(Boston University)が、「特許不実施主体(non-practicing entities: NPE)」或いは「特許トロール(patent trolls)」と呼ばれる企業を中心に特許訴訟を調査し、その結果を6月26日に発表した。それによれば、特許訴訟は増加し続けており、2011年にはこれらの訴訟の総費用が290億ドルに達したという。NPEは、自社製品を作ることなく、特許を買収・ライセンシングする会社で、多くの技術系企業大手はこうした活動を批判している。報告書は、特許トロールのその他の悪影響として、①影響を受けている企業の多くが中小企業であり、これがイノベーションの減速につながっている、②NPEがイノベーションを促進していることを示す兆候はほとんどない、といった点を挙げている。 CNET “Patent trolls curb innovation and cost the U.S. $29B in 2011” (6/26/12)

原子力規制委員会のヤツコ委員長に関する監察長官報告書

辞任を表明した原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)のグレゴリー・ヤツコ委員長(Gregory Jaczko)について、NRCの監察長官がまとめた報告書が6月26日発表された。それによれば、昨年の福島県原発事故以降のヤツコ委員長の行動はNRC委員長としての権限を逸脱するものではなかったが、その後、同委員長が行った議会証言は、NRCの高官が監察長官に述べた内容とは矛盾するものであったという。同報告書は、ヤツコ委員長に対する6件の申し立てについて作成されたもので、一部の高官が、ヤツコ委員長による威嚇的また弱い者いじめ的な戦略を嫌い、同委員長との接触を避けていることも明らかになった。この監察長官報告発表を受け、ヤツコ委員長及びその支持者は、「委員長の正当性が支持された」との見解を示した一方、反対派は「委員長としての能力の問題を示すものである」としている。 Politico “Gregory Jaczko friends, foes spar over IG report” (6/26/12)

サイエンティフィック・アメリカンが第4次「年間ワールドビュー・レポート及びスコアカード」を発表

サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)は6月20日、ボストンで開催されたBIO国際会議(BIO International Convention)で、第4回目となる「年間ワールドビュー・レポート及びスコアカード(Annual Worldview Report and Scorecard)」を発表した。これは、国ごとにバイオテクノロジー産業の分析を行う最も包括的な報告書で、グローバル化するバイオテクノロジー産業のハブとして成功するために重要なパラメーターが示されている。今回の報告書では対象国が50か国に拡大された他、スコアカードを構成する分類が2つ追加されて合計7分類(政策、安定性、知的財産、事業支援など)となった。リストのトップは米国であるが、2位以下との格差は大幅に縮小されている。2位以下には、デンマーク、シンガポール、フィンランド、スウェーデンなどが並んでいる。 Biotechnology Industry Organization “Scientific American releases its 4th Annual Worldview Report and Scorecard at the BIO International Convention in Boston” (6/20/12)

報告書「特許出願中:移民による米国経済の改革」

新米国経済へのパートナーシップ(Partnership for a New American Economy)は、「特許出願中:移民による米国経済の改革(Patent Pending: How Immigrants Are Reinventing The American Economy)」と題する報告書を発表した。報告書は、外国生まれの発明家が米国経済にいかに貢献しているかを分析したもので、キーファインディングとして、①特許取得件数が最多の上位10米国大学に付与された特許の76%において、少なくとも1人の外国生まれの発明家が含まれている、②全特許の半数以上(54%)が外国人発明家グループに付与されており、彼らは査証問題に直面する可能性が高い学生、ポスドク・フェロー、スタッフ研究者などである、③外国生まれの発明家は半導体機器製造や情報技術など、先端分野で大きな役割を果たしている、といった点が挙げられている。 Partnership for a New American Economy “Patent Pending: How Immigrants Are Reinventing The American Economy” (June 2012)

財務省と教育省が高等教育の経済的問題に関する報告書を発表

財務省(Department of the Treasury)と教育省(Department of Education)は、高等教育の経済的問題に関する報告書を発表した。報告書に記載されたデータや分析は、高等教育が社会経済の発展や経済的流動性にとり、重要なものであることを示している。そのハイライトとして、①教育は所得を引き上げる(学士取得者の正規社員の所得は高校卒の正規社員の所得より64%高い)、②所得格差は1980年代から1990年代を通じて拡大した、といった点が挙げられている。こうした中、オバマ大統領は議会に対して、学生向け融資の低金利を維持するよう要請している(議会が何も対応しない場合、新たな助成融資の金利は2012年7月1日に現行の2倍になる)。 Department of the Treasury ” New Report from Treasury, Education Departments: The Economic Case for Higher Education” (6/21/12)