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大統領府、製油所救済のため買収企業と協力

オバマ大統領の再選を目指す選挙陣営は今春以来、共和党大統領候補であるミット・ロムニー氏(Mitt Romney)のプライベート・エクイティ会社におけるキャリアを繰り返し批判し、同氏が所属していたベイン・キャピタル社(Bain Capital)を非難する広告を流している。しかしその一方で、大統領府は別のプライベート・エクイティ会社がフィラデルフィア市にある製油所を救済することを積極的に奨励する役割を果たしている。対象となっている製油所はスノコ社(Sunoco Inc.)が所有している製油所で、同社は2011年9月に同製油所と近隣にあるもう1件の製油所(閉鎖済み)を閉鎖する計画を発表した。フィラデルフィア市の製油所が閉鎖された場合、選挙前にガソリン価格の急騰が予想されることから、大統領府の国家経済会議(National Economic Council: NEC)のジーン・スパーリング委員長(Gene Sperling)は、同製油所の買収企業候補とされたプライベート・エクイティ会社、カーライル・グループ(Carlyle Group)の幹部や政府関係者、労働組合指導者達と数多くの対話を行い、カーライル社による製油所支援及び投資を奨励してきており、同案件は9月に最終的にまとまる見込みとなっている。今回の一件は、プライベート・エクイティ業界が大統領選挙で注目されている以上に複雑な存在であることを示している。 Wall Street Journal “White House Worked With Buyout Firm to Save Plant” (8/21/12)

米国科学審議会(NSB)委員の上院承認が不要に

上院の運営をより効率的にすることを目的として、上院の承認を必要とする大統領人事から169件の役職を免除する新法が制定された。新たに免除される役職のリストには、米国科学審議会(National Science Board: NSB)の24名の委員が含まれており、一部の委員はこれによってNSBのワシントン内における影響力が減少するのではないかとの懸念を示している。大統領の指名を受けてから上院の承認を得るまでは煩雑で時間を要するプロセスが続くが、上院承認を必要とする役職は、議会証言に呼ばれることや内部討議へのアクセスを認められることが多いことなどから、一部の官僚の間ではステータス・シンボルとなっている。今回の新法で免除対象となった169件の役職は、大統領指名後、すぐに就任することが可能となる。上院承認を必要とする人事の件数削減を目的とした法案「2011年大統領人事の効率及び合理化法(Presidential Appointment Efficiency and Streamlining Act of 2011)」は、両院議会で可決された後、8月10日に大統領が署名した。 Science Insider “Ego v. Efficiency at the U.S. National Science Board” (8/21/12)

連邦控訴裁判所、EPAの汚染物質規制を却下

ワシントンDC連邦巡回控訴裁判所(U.S. Court of Appeals for the D.C. Circuit)の3人の判事は8月21日、2対1の採決で、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による石炭火力発電所への汚染物質排出規制はEPAとしての権限を超えるとの裁定を下した。対象となった規制は、東部を中心とした28州及びテキサス州における発電所から排出される二酸化硫黄と窒素酸化物を削減することを狙いとした「州間大気汚染規則(Cross-State Air Pollution Rule)」で、裁判所は同規則を見直すよう差し戻し、当座は既存の「州際大気浄化規則(Clean Air Interstate Rule)」を運用管理するよう指示した。オバマ政権の環境政策を批判する一部の共和党議員や、電力業界団体は控訴裁判所の裁定を歓迎している。 Reuters “U.S. court strikes down EPA rule on coal pollution” (8/21/12)

ポール・ライアン共和党副大統領候補の科学と政府に関する姿勢

共和党副大統領候補となったポール・ライアン下院議員(Paul Ryan、ウィスコンシン州選出)について、サイエンスインサイダー(ScienceInsider)が過去14年間の議員記録を調査したところによれば、同議員は科学やイノベーションへの助成や規制における連邦政府の役割に関して強い持論を持っているという。ライアン議員は基礎科学に対する政府助成に強い支持を表明しているものの、一部の者によれば、「同議員が作成した10年間の予算ロードマップが可決された場合、基礎研究に対する今後の支出は大幅に減速する見込みである」という。また、ライアン議員は非軍事部門の応用研究(特にエネルギー技術分野)への投資に批判的であり、さらに、「民間部門の方が、勝者や敗者を決める能力に優れている」との考えを持つ。その他、ヒト胚性幹細胞研究に反対し、気候変動を巡る科学に疑問を投じている点などは、科学コミュニティーと対立的な立場にあるといえる。 ScienceInsider “Paul Ryan’s Record on Science and Government” (8/17/12)

オーシャン・パワー・テクノロジーズ社、FERCからオレゴン波力発電所の免許を取得

オーシャン・パワー・テクノロジーズ社(Ocean Power Technologies, Inc.:OPT)は8月20日、同社の子会社であるリードスポートOPTウェーブ・パーク社(Reedsport OPT Wave park, LLC)が、オレゴン州リードスポート海岸沖に波力発電所(1.5メガワット、グリッド接続型)を建設することについて、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)から承認を得たと発表した。本件は、波力発電所に対する米国内で初のFERC免許であり、最高10件のOPT機器(約1,000世帯分の発電能力)配備に向けて重要な規制承認となる。OPT社の独自技術によるパワー・ブイ(PowerBuoy)の初期建設計画は完了間近で、今年後半にリードスポート海岸の2.5マイル沖に配備予定となる見込みである。 Ocean Power Technologies “Ocean Power Technologies Awarded FERC License For Oregon Wave Power Station” (8/20/12)

カリフォルニア大学デイビス校、グリーン大学ランキングの1位に

シエラクラブ(Sierra Club)による今年の「年間グリーン大学リスト(annual “green” college list)」で、カリフォルニア大学デイビス校(University of California, Davis)が1位となった。709.17点(894.5点が満点)を獲得し、昨年の8位からの躍進である。同大学は、廃棄物の約70%を転用し、国内最大の計画的ゼロ・ネット・エネルギー居住コミュニティをオープンさせ、大学構内での自転車利用を奨励するなどしている。リストによれば、2位はジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology、704.89点)、3位スタンフォード大学(Stanford University、681.48点)、4位ワシントン大学(University of Washington、679.56点)、5位コネチカット大学(University of Connecticut、667点)となっている。シエラクラブの2012年調査に回答した米国4年制大学は、わずか96大学であった。 Environmental Leader “UC Davis Ranked No. 1 in Green Colleges List” (8/16/12)

カリフォルニア州で地熱エネルギー協会サミットが開催される

カリフォルニア州で8月上旬に、地熱エネルギー協会(Geothermal Energy Association)のサミットが開催され、地熱発電の売電契約(power purchase agreements: PPA)の復活及び、カリフォルニア州内における新たな配電線の必要性が議論の中心となった。カリフォルニア州では地熱発電事業者との売電契約が約1年にわたって低迷しており、地熱エネルギー協会はその再活性化に向けて州エネルギー当局と協力しているという。同州内で地熱発電の売電契約が停滞している要因として、多くのユーティリティ企業は電力の33%を再生可能エネルギーとするという州のポートフォリオ基準を達成できる見込みであることから、再生可能エネルギー(特に地熱発電)との契約を縮小していること、ユーティリティ企業は風力発電や太陽光発電などキロワット時当たりのコストが低い再生可能エネルギーとの売電契約を重視している点が挙げられている。 Renewable Energy World.Com “Why Geothermal Energy Is Stalled in California” (8/20/12)

中国政府、米国におけるクリーンエネルギー事業はWTO規則違反と指摘

中国の商務部(China’s Commerce Ministry)は8月20日、米国5州における6件の再生可能エネルギー事業は世界貿易機関(World Trade Organization: WTO)の規則に違反していると指摘した。商務部は、「マサチューセッツ州における太陽光発電ベンチャー、オハイオ州の風力発電ベンチャーは、WTO規則に違反する助成を受けており、中国輸出業者にとって米国輸出の貿易障壁となっている」と述べた他、ワシントン、ニュージャージー、カリフォルニアの各州の再生可能エネルギー事業(詳細には触れず)を挙げた。中国商務部の調査は、中国輸出業者や再生可能エネルギー企業を代表する業界団体の要請を受けて、昨年11月に開始されたものである。中国政府は、米国政府に対してWTO規則に則っていない慣行を中止し、中国製の再生可能エネルギー製品に公正な処遇を行うよう要請したが、懲罰の可能性については言及していない。 Wall Street Journal “China Says U.S. Clean-Energy Projects Violate WTO Rules” (8/20/12)

オバマ政権、製造イノベーションの支援や国内投資奨励を目的とした官民パートナーシップを発表

オバマ政権は8月16日、「もう待てない(We Can’t Wait)」イニシアチブの一環として、オハイオ州ヤングスタウンで製造イノベーションのための官民研究所を新たに始動することを発表した。「米国積層造影イノベーション研究所(National Additive Manufacturing Innovation Institute: NAMII)」と呼ばれる新たな官民研究所は、国防総省(Department of Defense)が中心となって行われた競争的プロセスによって選出され、連邦資金として3,000万ドルを受ける他、マッチングファンドとして受益コンソーシアムが4,000万ドルを提供する。受益コンソーシアムは、オハイオ-ペンシルバニア-ウェストバージニア州の「技術ベルト(Tech Belt)」と呼ばれる地域の企業40社、研究大学9件、コミュニティーカレッジ5件、非営利団体11件で構成されている。オバマ大統領は3月に、最高15件の製造イノベーション研究所に10億ドルを投資する計画を発表しており、議会に対して本計画を支持し、「米国製造イノベーション・ネットワーク(National Network of Manufacturing Innovation: NNMI)」の創設に取り組むよう要請した。本件は、そのパイロット研究所として開始されたものである。 Department of Energy “We Can’t Wait: Obama Administration Announces New Public-Private Partnership to Support Manufacturing Innovation, Encourage Investment in America” (8/16/12)

34州が2012年上半期に商品輸出が過去最高を記録

レベッカ・ブランク商務長官代理(Rebecca Blank, Acting U.S. Commerce Secretary)は8月15日、米国の商品輸出が2012年上半期に過去最高となる7,734億ドルを記録したと発表した。これは前年同期を507億ドル上回る。同長官代理は、「今年上半期の包括的なデータは、輸出が米国にとり明るい兆しとなっていることを示している。2014年までに米国輸出を2倍にするという大統領の目標に向け、我々は歴史的進展をしている」と述べた。2009年以来の輸出増加は、過去29ヶ月間における民間部門の450万人の雇用創出の一助となっている他、輸出によって支えられる雇用は2009年から2011年の間に120万人増加した。 Department of Commerce “New Export Data Shows States Reached Record Highs for Merchandise Exports in the First Half of 2012” (8/15/12)