オバマ大統領の再選を目指す選挙陣営は今春以来、共和党大統領候補であるミット・ロムニー氏(Mitt Romney)のプライベート・エクイティ会社におけるキャリアを繰り返し批判し、同氏が所属していたベイン・キャピタル社(Bain Capital)を非難する広告を流している。しかしその一方で、大統領府は別のプライベート・エクイティ会社がフィラデルフィア市にある製油所を救済することを積極的に奨励する役割を果たしている。対象となっている製油所はスノコ社(Sunoco Inc.)が所有している製油所で、同社は2011年9月に同製油所と近隣にあるもう1件の製油所(閉鎖済み)を閉鎖する計画を発表した。フィラデルフィア市の製油所が閉鎖された場合、選挙前にガソリン価格の急騰が予想されることから、大統領府の国家経済会議(National Economic Council: NEC)のジーン・スパーリング委員長(Gene Sperling)は、同製油所の買収企業候補とされたプライベート・エクイティ会社、カーライル・グループ(Carlyle Group)の幹部や政府関係者、労働組合指導者達と数多くの対話を行い、カーライル社による製油所支援及び投資を奨励してきており、同案件は9月に最終的にまとまる見込みとなっている。今回の一件は、プライベート・エクイティ業界が大統領選挙で注目されている以上に複雑な存在であることを示している。
Wall Street Journal “White House Worked With Buyout Firm to Save Plant” (8/21/12)