環境保護庁、石炭火力発電の排水規制を緩和

環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は5月14日、電力網の信頼性向上と電気料金の抑制に向け、石炭火力などの蒸気発電所に対する排水規制(Effluent Limitations Guidelines: ELG)を改定する規則案を公表した。「管理されていない燃焼残渣浸出水」に対する一律かつ厳格な処理要件を撤回し、データ根拠に基づいて、個別のケースごとの柔軟な排出基準設定を認めるものである。確定すれば、年間最大11億ドルの発電コスト削減につながり、国内企業や一般家庭の負担が軽減されるとしており、バイデン前政権下の2024年に導入された過度に制限的な排水基準を見直すことで、石炭火力発電所の早期退役を回避し、人工知能(AI)やデータセンターによる電力需要急増に対応可能な基底負荷(ベースロード)電源(常に安定的に発電できる電源)を確保する狙いがある。EPAは、規制の柔軟性を高めることで経済成長と環境保護の両立を図ると強調しており、今後30日間、本案に関する意見募集を行い、実効性のある規制枠組みの構築を進める方針である。

EPA “EPA Reinforces Commitment to Supporting Reliable, Affordable Coal-fired Electricity” (05/14/26)
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-reinforces-commitment-supporting-reliable-affordable-coal-fired-electricity