サイエンス誌(Science)のブルース・アルバーツ編集長(Bruce Alberts)は2011年12月23日号で、2009年10月8日号で発表された論文(101人の慢性疲労症候群患者(chronic fatigue syndrome: CFS)の67%の血液から異種指向性マウス白血病ウイルス関連ウイルス(xenotropic murine leukemia virus-related virus: XMRV)が検出されたとして、XMRVとCFSの関連性を指摘)について、「論文の全著者が撤回に署名する可能性は低い」として著者達の承認を得ずに論文を撤回するという異例の措置を発表した。同論文の発表後、世界各地の研究者から「CFS患者からXMRVは検出されなかった」との報告が相次いだ他、厚生省(Department of Health and Human Services)の主導により、輸血用血液の分析が行われたが、ウイルスは検出されなかった。これを受けてアルバーツ編集長は論文の撤回を著者達に求めた。論文の共同研究所の1つが「汚染により研究が損なわれた」と報告したことから、著者達は部分的な撤回には同意したが、完全撤回の表現で合意に至ることができずにいた。
Science Insider “In a Rare Move, Science Without Authors’ Consent Retracts Paper That Tied Mouse Virus to Chronic Fatigue Syndrome” (12/22/11)