NISTの国立サイバーセキュリティ・センター・オブ・エクセレンス、州及び郡とのパートナーシップを更新

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、メリーランド州、同州モンゴメリー郡の代表者は3月6日、「国立サイバーセキュリティ・センター・オブ・エクセレンス(National Cybersecurity Center of Excellence: NCCoE)」を支援するパートナーシップを5年間更新する合意書に署名した。NCCoE(2012年設立)は、産官学の専門家が共に取り組み、サイバーセキュリティに関する急務の問題の解決に取り組む協調的ハブである。商務省のドン・グレーブス副長官(Don Graves)はまた、この署名イベントで、「NIST中小企業サイバーセキュリティ・コミュニティ・オブ・インタレスト(NIST Small Business Cybersecurity Community of Interest: COI)」の始動を発表した。これは、NISTのガイダンスが、中小企業及びその他の組織が利用する上で有意義かつ実用的なものであることを確実にすることを助けるイニシアチブである。 National Institute of Standards and Technology “NIST’s National Cybersecurity Center of Excellence Renews Partnerships With State, County” (3/7/23)

日米が重要鉱物協定に署名

米国の通商代表部(U.S. Trade Representative: USTR)のキャサリン・タイ代表(Katherine Tai)と冨田浩司駐米特命全権大使は3月28日、「重要鉱物サプライチェーン強化に関する日米政府間協定(Agreement Between the Government of Japan and the Government of the United States of America on Strengthening Critical Minerals Supply Chains)」に署名した。協定は、2019年の日米貿易協定に基づくもので、重要鉱物サプライチェーンの強化及び多様化と、電気自動車電池技術の導入推進を図るものである。今回の協定では、電気自動車電池の重要鉱物サプライチェーンについて、日米間の新たなコミットメント及び協力分野が複数設定された。 U.S. Trade Representative ” United States and Japan Sign Critical Minerals Agreement” (3/28/23)

ロナルド・レーガン研究所が国家安全保障イノベーション基盤の成績表を発表

ロナルド・レーガン大統領財団(Ronald Reagan Presidential Foundation)と、同財団の「力による平和センター(Center for Peace Through Strength)」は3月13日、初となる「国家安全保障イノベーション基盤の成績表(National Security Innovation Base (NSIB) Report Card)」を発表した。NSIB成績表は、国のイノベーション・エコシステムの有効性や生産性、対応力を測定し、改善策を勧告する革新的な政策ツールである。成績表は全部で10項目あり、最も評価が高いのは「イノベーション・リーダーシップ」(A-)で、最も低いのは「顧客への明瞭さ」(成績D)となっている。また、代表的な勧告として、①民間投資コミュニティとのより強い関係を育成する、②労働力開発プログラムを拡大し、国内のSTEMのアウトプット及び優れた取引を増加させる、③重要な国家安全保障技術のために外国生まれの人材のパイプラインを増強する追加のメカニズムを確立する、などが挙げられている。 Ronald Reagan Presidential Foundation “The Ronald Reagan Institute Releases National Security Innovation Base Report Card” (3/13/23)

DARPAのB-SUREプログラムで選出されたチーム、活動開始の準備

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「バイオ製造:地球外での生存と実用性と信頼性(Biomanufacturing: Survival, Utility, and Reliability beyond Earth: B-SURE)」プログラムは、産業バイオ製造微生物が宇宙環境でどの程度作用するかを判断するため、科学の根本的疑問に対処することに取り組む。同プログラムの下、選出された3つの大学チームが、生物学的プロセスに依存する製造能力を宇宙空間で実施する場合に伴うリスクを軽減する策を模索し、その第一歩を踏み出す。B-SUREプログラムの下、選出されたのは、フロリダ大学(University of Florida)、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)、ワシントン大学セントルイス校(Washington University in St. Louis)の3大学。各大学は、宇宙の低重力環境で、産業バイオ製造微生物がどのように作用するか、異なる放射線レベルや種が微生物分子生産にどのような影響を及ぼすか、などについて研究する。今年の初夏には、4件目となるチームが契約となる見込みである。 Defense Advanced Research Project Agency “B-SURE Teams Ready to Blast Off!” (3/14/23)

DARPA、小規模の精製薬剤を創出し、副産物は最小限となる手法の開発に取り組む

国防総省(Department of Defense)における医学的措置(medical countermeasure: MCM)(化学/生物/放射線/原子力の脅威に関連する疾病の診断/予防/治療に利用できる医薬)の年間需要は、約数百グラムであるが、現行のMCMの製造手法は、大規模な場合(数百キロ~トン)のみに効率的となっている。この規模の差異は、費用の割高、脆弱なサプライチェーン、自然災害やパンデミックなどの危機における対応力の弱さにつながっている。こうした課題に対処するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「スピン制御による化学プロセス工学(Spin-Controlled Chemical Process Engineering: SCOPE)」プログラムを開始する。SCOPEプログラムは、小規模な分散型MCM製造と、その原材料から副産物がほとんど生じない形を実現する技術の開発に取り組む。電子スピンを新規の制御変数として使い、重要な医薬品の製造に必要とされる化学物質の分離及び効率的な合成を実証することが目標である。 Defense Advanced Research Project Agency “Creating Small Batches of Purified Pharmaceuticals with Minimal Byproducts” (3/14/23)

エネルギー省、高性能データ施設の主導について科学局の国立研究所からプロポーザルを要請

エネルギー省(Department of Energy)は3月10日、データ集約型科学のための先端インフラに特化した新たな科学ユーザー施設を創出するプロジェクト、「高性能データ施設(High Performance Data Facility: HPDF)」の主導について、プロポーザルの要請を発表した。HPDFの主導に関するコンペは、科学局(Office of Science)が管轄する国立研究所が対象である。HPDFは、エクサスケールのスパコン時代に突入する中で、エネルギー省の統合研究インフラ(Integrated Research Infrastructure: IRI)プログラムと、広範なデータ集約型研究を進展させるための基盤になるものと想定されている。科学・工学の根本的問題に対処するには、複数のソースから増大的に集まった大規模なデータセットへの機敏な共有アクセスが求められ、HPDFは、そのための重要な資源となると期待されている。 Department of Energy “Department of Energy Requests Proposals from Office of Science National Laboratories to Lead the High Performance Data Facility” (3/10/23)

NASAと商務省、非軍事宇宙産業基盤について調査へ

米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)は、商務省(Department of Commerce)の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)及び国立海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)と共に、米国の宇宙ミッション及びプログラムを支える重要な産業部門について、包括的なアンケート調査及び評価を実施する。「米国非軍事宇宙産業基盤(U.S. Civil Space Industrial Base)」のアンケート調査は、BISによって実施され、同部門のサプライチェーンにおける潜在的な弱点と、それらがNASAの探査(Exploration)や宇宙事業(Space Operations)関連の主要なミッションにどのような影響を及ぼす可能性があるかについて、より良い理解を得ることを狙いとする。非軍事宇宙産業基盤は、NASA、NOAA及びその他の機関において、非防衛かつ宇宙関連の取り組みを支援する契約業者、企業、連邦資金を受けた研究開発センター、大学、研究所で構成される。 National Aeronautics and Space Administration “NASA, Commerce Department to Study Civil Space Industrial Base” (3/6/23)

ORNL、英国原子力公社と協力し、プラズマ・マテリアル研究実施

エネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、英国原子力公社(United Kingdom Atomic Energy Authority: UKAEA)との間で、戦略的研究パートナーシップを交わした。高エネルギーのニュートロン源の影響の下、異なる種類のマテリアルがどのように作用するかについて研究することが目的である。400万ドルのプロジェクトで、核融合から電力を生産することを狙いとしたUKAEAのロードマップ・プログラムの一環である。今後4年間にわたり、UKAEAは、ORNLの高中性子束同位体原子炉(High Flux Isotope Reactor)を用いて、放射線の下での新規のマテリアル・サンプルの弾性を検査する。その後、ORNLの核融合エネルギー部門(Fusion Energy Division)とマテリアル科学技術部門(Materials Science and Technology Division)の科学者が、UKAEAのマテリアル部門の研究者と共に、サンプルの特性をより良く理解するための分析を行う。 Oak Ridge National Laboratory “New ORNL partnership takes a deep look into plasma materials” (3/13/23)

NSF、大規模なマテリアル構造の理解を可能にするインフラ投資を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「中規模研究インフラ2(Mid-scale Research Infrastructure-2)」アワードとして、「コンパクトなX線自由電子レーザー(Compact X-ray Free-Electron Laser: CXFEL)」施設を建設するアリゾナ州立大学(Arizona State University)に9,080万ドルを提供すると発表した。この投資は、革新的な研究を支える最先端の科学・工学研究インフラを継続的に支援するというNSFの取り組みの一環である。「中規模研究インフラ2プログラムは、NSFの研究インフラのポートフォリオで重要なニッチを埋めるもので、2,000万ドル~1億ドルの費用がかかるプロジェクトに資金を提供するものである」と、NSFの研究施設最高責任官(Chief Officer for Research Facilities)は語っている。 National Science Foundation “NSF announces infrastructure investment to enable understanding of material structure at scales from macroscopic to atomic” (3/8/23)

GAO、ポスト量子の世界におけるデータの確保について報告

暗号技術は、数学を使ってデータをセキュアにする(もしくは暗号化する)ことで、政府や企業などが慎重を要する情報を保護する一助となっている。現行の暗号手法が、通常のコンピュータで解読される可能性はほぼないが、量子コンピュータであれば一部の暗号は簡単かつ早急に解読でき、データがリスクにさらされる可能性がある。政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「科学技術スポットライト:ポスト量子の世界でデータをセキュアにする(Science & Tech Spotlight: Securing Data for a Post-Quantum World)」と題する報告書を発表した。報告書は、今後10~20年以内に量子コンピュータがこれらの暗号手法を解読する前に、データをより良くセキュアにする方法について検討している。研究者は、こうした脅威に耐え得る暗号手法の開発と標準化に取り組んでおり、こうした手法は「ポスト量子暗号技術(post-quantum cryptography: PQC)」と呼ばれる。報告書は、「これらの手法の導入に時間がかかればかなるほど、データセキュリティのリスクは高まる」との見解を示している。 Government Accountability Office ” Science & Tech Spotlight: Securing Data for a Post-Quantum World” (3/8/23)