エネルギー省、孤立した不法な油井の特性化・是正技術の開発導入を支援

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は7月15日、孤立した不法な油井(undocumented orphaned wells: UOWs)の状態の特性化をより効率的に行い、様々な是正措置の選択肢を提供するため、コスト効果の高い技術選択肢の商業化へ向けた進展に焦点を当てた研究開発(R&D)プロジェクトを支援するため、資金提供を行う意向を発表した。資金提供機会(FOA)が発表された場合、関心分野(areas of interest: AOIs)として、①UOWの掘削孔のための先端是正技法、②UOWの坑井の特性化、③UOWの長期的な監視、の3点に焦点が当てられる見込みである。 National Energy Technology Laboratory “DOE Issues Notice of Intent to Fund Undocumented Orphan Well Characterization and Remediation Technology Development and Deployment” (7/15/24)

GAO、スペクトル管理について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は7月18日、「スペクトルの管理:主要な慣行が受信機の性能を向上させる上での障害に対処する一助となり得る(Spectrum Management: Key Practices Could Help Address Challenges to Improving Receiver Performance)」と題する報告書を発表した。連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)と米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)は、米国内の無線周波スペクトルの使用を規制し、航空機器や携帯電話、その他の無線機器が十分なスペクトルを確保できる一助としている。無線信号を受信する機器の向上は、干渉を軽減につながり、より多くの機器がスペクトルを共有できるようになるが、受信機の向上は難しいとされている。一例として、旧式の受信機はスペクトルの新たな使用に適用するよう設計されていないことが挙げられる。GAOは、スペクトル管理の原則を実践することを目的として、FCCに3つの勧告を提示している。それらは、①ゴールを定義、②それらのゴールを達成するための戦略を特定、③それらのゴールにとって障害となるものを特定、の3つ。GAOはまた、NTIAが、連邦受信機の性能に関連する現行の情報源を特定及び評価することも勧告している。 Government Accountability Office “Spectrum Management: Key Practices Could Help Address Challenges to Improving Receiver Performance” (7/18/24)

約8年で公共のEV充電スタンドがガソリン・スタンドを上回る可能性

ブルムバーグ・グリーン(Bloomberg Green)がエネルギー省(Department of Energy)のデータを分析したところによれば、今年第2四半期に様々なネットワークが704基の公共急速充電スタンドに切り替え、米国内で電気自動車(EV)充電器がない「砂漠地域」は引き続き消滅しつつある。公共の急速充電スタンドは3カ月間で9%増加し、現在、公共の急速充電拠点は米国内に約9,000か所ある。このペースでいくと、公共の急速充電拠点は、約8年間でガソリン・スタンドを上回り、充電器の勢いは加速すると見込まれる。北米の運用者は今年、集合的に61億ドルを充電インフラに支出する見込みで、これは2023年の投資のほぼ2倍となる。米国内のEV需要の鈍化について多くの点が指摘されているが、小売業者は、充電器は顧客を引き付ける要素になると考えている。 Government Technology “Public EV Chargers Could Top Gas Stations in About 8 Years” (7/19/24)

DARPA、量子コンピューティングをブームからプロトタイプへと移行

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、産業量子コンピューティングについて研究する新たな取り組みを開始する。「量子ベンチマーキング・イニシアチブ(Quantum Benchmarking Initiative: QBI)」と呼称されるプログラムで、量子コンピューティングのアプリケーションとアルゴリズムをベンチマーク化すると共に、量子コンピュータ・ハードウェアの進展を検証する取り組みを大幅に拡大する。DARPAのゴールは、産業的に有益な量子コンピュータを伝統的な予測よりもはるかに早く実際に構築することは可能かどうかを判断することである。量子コンピューティングが主として科学的な取り組みから重要な産業ツールへと成長するかどうかを予測するため、DARPAは、エネルギー省(Department of Energy)科学局及びイリノイ州との共同作業を確立した。また、この共同作業を支援するため、DARPAは、国防総省(Department of Defense)の専門家(特に空軍研究所(Air Force Research Laboratory)の量子科学者及び工学者)を活用する。 Defense Advanced Research Project Agency “Moving Quantum Computing from Hype to Prototype” (7/16/24)

印刷されたパーツの分析と信頼性向上を目指す3D印刷データセットを無料公開

エネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、業界や研究者が3D印刷された部品の品質を評価及び改良するために利用可能な新たな付加製造データセットを公開した。この広範なデータセットにより、印刷中に収集された情報だけを基に、費用と時間を要する生産後分析を必要とせずに、付加製造された部品の品質を検証する取り組みを大幅に強化することが可能になる。過去10年にわたり、ORNLの製造実証施設(Manufacturing Demonstration Facility: MDF)で定期的なデータ収集が行われ、先端製造の初期段階の研究と、結果として生じるコンポーネントの包括的な分析の組み合わせによって3D印刷の性能に関する膨大な情報が蓄積されている。ORNLは、新規のマテリアルや機械、制御を用いて3D印刷の境界を拡大しようと長年取り組んできた経験により、包括的なデータセットを開発及び共有するユニークな能力を得た。この新たなデータセットは現在、オンライン・プラットフォーム通じて無料で利用できる。本件は、ORNLが公開する付加製造データセット・シリーズとして4版目で最も広範なものとなる。 Oak Ridge National Laboratory “Free 3D-printing datasets enable analysis, confidence in printed parts” (7/18/24)

バイデン政権、連邦事業における使い捨てプラスチックを削減

バイデン政権は7月19日、プラスチックの生産、処理、使用、処分における汚染をターゲットとした初の包括的な政府戦略として、「プラスチック汚染への連邦行動:進展と原則と優先事項(Mobilizing Federal Action on Plastic Pollution: Progress, Principles, and Priorities)」を発表した。プラスチックのライフサイクルを通じてプラスチック汚染の影響を軽減するための既存及び新規の連邦措置を概説し、州や地方自治体、部族、準州の政府、地域のコミュニティ、民間部門、その他の関係機関との持続的かつ調整的な取り組みによってプラスチック汚染問題の規模と範囲に対処するよう要請している。また、バイデン政権は、2027年までに食品サービス事業やイベント、パッケージの事業から、そして2035年までに全ての連邦事業活動から、使い捨てプラスチックの連邦調達を段階的に廃止する新たなゴールも発表した。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Releases New Strategy to Tackle Plastic Pollution, Takes Action to Reduce Single-Use Plastics in Federal Operations” (7/19/24)

エネルギー省、低炭素のセメント及びコンクリートのCOE創設計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)の産業効率及び脱炭素化局(Industrial Efficiency and Decarbonization Office: IEDO)は7月19日、「セメント及びコンクリートのセンター・オブ・エクセレンス(Cement and Concrete Center of Excellence)」を創設する計画を発表した。低炭素の新規セメント及びコンクリート技術の開発と採用を加速させる。国立研究所は、今後発表される競争的なラボ・コールを通じて、本センターの開発と先導に最高900万ドルを受益できる可能性がある。センターは、低炭素のセメント及びコンクリート技術の開発と検証、産業の競争力強化、米国が2050年までに炭素の正味ゼロ排出を達成できるよう支援する学術機関/国立研究所/政府当局/企業の間の共同作業を支援する。IEDOは、①試験手法の開発、②モデリング、③データ収集とモニター、④炭素の産出という優先事項に対処するセンターの設立を模索している。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces Plans To Create Low-Carbon Cement and Concrete Center of Excellence To Reduce Industrial Emissions” (7/19/24)

エネルギー省、中小企業の研究開発グラントとして5,200万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は7月18日、39州で広範な中小企業に合計5,200万ドルのアワードを提供すると発表した。受益プロジェクトは、サイバーセキュリティから電気自動車の充電インフラ、放射線脅威を検知する新規手法、電池用リチウム金属の新しい製造方法など、様々な問題解決に取り組む。エネルギー省の中小企業技術革新制度(SBIR)及び中小企業技術移転制度(STTR)アワードは、エネルギー省が支援する科学技術のブレイクスルーの変革を目指す。今回のSBIR及びSTTRプログラムによる選出は、主としてフェーズIの研究開発プロジェクトで、ファストトラック(フェーズI及びIIの組み合わせ)のプロジェクトも少数含まれる。合計229のプロジェクトが、エネルギー省の6つの局を通じて資金提供を受ける。 Department of Energy “DOE Announces $52 Million for Small Business Research and Development Grants” (7/18/24)

DARPA、次世代の米国マイクロエレクトロニクス製造を支援

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「次世代マイクロエレクトロニクス製造(Next-Generation Microelectronics Manufacturing: NGMM)」プログラムは、米国を拠点とするマイクロエレクトロニクス製造を進展させる初の国立センターを確立することを目的とした新たな合意によって、次なるチップのプロトタイプへのアクセス性を実現することを目指す。具体的に、DARPAは、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)とそのテキサス・エレクトロニクス研究所(Texas Institute for Electronics)(研究センター)と共に、3Dヘテロジニアス・インテグレーション(3D heterogeneously integration: 3DHI)(3D異種集積)マイクロシステムの研究開発及び少量の生産を支援するコンソーシアムの設立を目指す。本プログラムのフェーズ0となる基礎研究を基盤とし、NGMMの今後の2つのフェーズは、主要な課題に包括的に対処し、米国の技術リーダーシップとイノベーションを強化する国内能力に焦点を当てる。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Brings Next-Gen US Microelectronics Manufacturing Closer to Reality” (7/18/24)

癌ムーンショット、アフリカにおける癌の負担軽減に1億ドル以上を発表

バイデン癌ムーンショット(Biden Cancer Moonshot)は7月15日、ホワイトハウス・アフリカ癌フォーラム(White House Africa Cancer Forum)を主催し、アフリカ10カ国の代表を招集した。この場でバイデン癌ムーンショットは、癌閣僚(Cancer Cabinet)による新たな措置を発表した。その一例は次の通り。①国務省(Department of State)とエネルギー省(Department of Energy)は、開発途上国における癌の検知と治療の能力を強化するため、600万ドルの拠出を発表、②疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)は、ケニアの女性と女児を対象に、HPVワクチン、子宮頸癌検診、治療に関する知識とアクセスを強化することに取り組む、③国立癌研究所(National Cancer Institute: NCI)は、アフリカ大陸で最初の癌免疫療法の一つを実施する。更に、非政府組織による新たなコミットメントとして、癌検診及び予防へのアクセス強化、癌の研究/インフラ/訓練に関する能力強化、アフリカ諸国における癌ケアの労働力の強化と実現、癌治療へのアクセス性の強化、癌の理解促進と人々を力づけるための教育の強化、の各分野で取り組みを発表した。 White House “Fact Sheet: The Biden Cancer Moonshot Announces More Than $100 Million in New Actions to Decrease the Burden of Cancer in Africa” (7/15/24)