国土安全保障省、ソフトウェア・アーティファクト依存グラフ生成に関するソリューションを模索

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は、サイバー及び物理的インフラを支えるソフトウェアのリスクについて、理解を深め、これを管理、削減することを目的として、ソフトウェア・アーティファクト依存グラフ(Software Artifact Dependency Graph: ADG)生成能力を模索する新たな公募を発表した。S&Tのシリコン・バレー・イノベーション・プログラム(Silicon Valley Innovation Program: SVIP)がDHSのサイバーセキュリティ・インフラ安全保障局(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)と提携して管理運営するプログラムで、受益企業は国土安全保障上の使用事例向けの商業技術の開発と適用を目的として、4段階を通じて各最高170万ドルの非希薄的資金(non-dilutive funding)を受益する。ソフトウェアADGは、ソフトウェアの一部に組み込まれている全てのソース・コード・ファイルを、開発事業者の手を借りることなく、特定及び追跡する助けとなるものである。ソフトウェアに組み込まれた内容について自動的な可視性と検証を可能にすることで、ソフトウェアの脆弱性管理を強化し、より安全かつ安定したアプリケーションを確実にし、最終的には個人データやプライバシーの漏洩に繋がる可能性があるサイバー攻撃のリスクを軽減する助けとなる。 Department of Homeland Security “News Release: DHS S&T Seeks Solutions for Software Artifact Dependency Graph Generation” (8/16/24)

運輸省、路上での死亡・重症事故を削減する「V2X技術国家導入計画」を発表

運輸省(Department of Transportation)は8月16日、米国の路上での死亡・重症事故の削減へのコミットメントの一環として、「コネクティビティによる救命:V2X導入加速計画(Saving Lives with Connectivity: A Plan to Accelerate V2X Deployment)」を発表した。本計画は、米国内の「自動車からあらゆるもの(vehicle-to-everything: V2X)」技術を実践する際のガイドとなるもので、路上での致命的事故を削減する包括的取り組みを追求する運輸省のコミットメントを支える。本件は昨年10月に草案が発表されパブコメの募集が行われたもので、自動車と無線機器が互いに、また路上のインフラと通信できる技術を通じて、路上の安全性、モビリティ、効率性を向上させることに焦点を当てている。また、この国家計画にあわせ、連邦高速道路局(Federal Highway Administration)が最近、V2X技術の導入を推進する3件の事業体に約6,000万ドルのアワードを発表した。 Department of Transportation “USDOT Releases National Deployment Plan for Vehicle-to-Everything (V2X) Technologies to Reduce Death and Serious Injuries on America’s Roadways” (8/16/24)

エネルギー省、西海岸オフショア風力送電行動計画への情報を要請

エネルギー省(Department of Energy)は8月19日、「西海岸オフショア風力送電(West Coast Offshore Wind Transmission)」に焦点を当てた情報の要請(Request for Information: RFI)を発表した。このRFIは、西海岸のオフショア風力資源からクリーンで信頼性の高い電力を効率的に捕獲し、それを最も必要とするコミュニティへ送電する上での課題と障害に対処する情報を収集するため、複数段階で行われる取り組みの一つ。エネルギー省と内務省(Department of the Interior)の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は、2021年以来、バイデン政権のオフショア風力に関する目標に到達するための支援として、大西洋及び西海岸のオフショア風力の進展で協力している。今回のRFIで収集した情報と複数の会合を通じて収集された情報は、「西海岸オフショア風力送電開発のための行動計画(West Coast Action Plan for Offshore Wind Transmission Development)」への情報提供として使用される。本計画には、オフショア風力の送電に関する短期的/中期的/長期的課題に対処するための一連の勧告が含まれ、2025年初めに出版予定である。 Department of Energy “DOE Issues Request for Information to Inform West Coast Offshore Wind Transmission Action Plan” (8/19/24)

エネルギー省、炭素酸化物由来の商業・産業製品調達支援FOAを修正

エネルギー省(Department of Energy)は8月19日、州や地方自治体、公共ユーティリティ機関が、排出された炭素から転換された製品を購入することを支援するため、「米国への投資(Investing in America)」議題を通じて1億ドルを提供する資金提供公募(FOA)を修正したと発表した。修正されたFOAは、「超党派インフラ法-超党派インフラ法第40302条の下における炭素活用調達グラント(Bipartisan Infrastructure Law (BIL) – Carbon Utilization Procurement Grants under Bipartisan Infrastructure Law Section 40302)」。この修正により、アワード1件当たりの連邦提供金額は最大500万ドルに増額される。これは、先端炭素管理技術の導入を迅速化させ、産業・発電施設で捕獲された排出を由来として環境的に持続可能な燃料・化学剤・建築資材の代替品市場を創出することが目標である。この他、「現行のベースラインから温室効果ガス排出を少なくとも10%削減するベンダーは、最大1,000万ドルのエネルギー省資金を受益する資格がある」など、いくつかの修正が実施された。 National Energy Technology Laboratory “DOE Modifies Announcement To Award $100 Million To Support Procurement of Commercial and Industrial Products Derived From Anthropogenic Carbon Oxides.” (8/19/24)

インフレ低減法成立から2年:米国民の費用を低減し、気候危機に対抗し、雇用を創出

バイデン大統領は2年前、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)に署名し、法制化した。IRAは、バイデン=ハリス政権の「米国への投資(Investing in America)」議題の主要な要素であり、既に米国民の生活に変革をもたらしている。ホワイトハウスは8月16日、同法成立から2年間の成果として次のような点を発表した(一例)。①バイデン大統領とハリス副大統領は8月15日、歴史上初めて、メディケア(Medicare)が処方箋薬品の価格を低減する交渉に成功したと発表、これにより、数百万人の高齢者、身体障害者、その他のメディケア利用者が初年に15億ドル以上の自己負担を節約することが可能となった、②米国救済法(American Rescue Plan)による費用節約とIRAによる延長措置により、数百万人の米国民が、医療保険の保険料を年間平均800ドル節約している、③内国歳入庁(Internal Revenue Service: IRS)は12州で直接申告(Direct File)のパイロット・プログラムを実施、14万人が560万ドル(試算)の確定申告準備費用を節約することに成功した。加えて、バイデン政権は、IRAが国内のクリーンエネルギー経済に行っている重要な投資を、不当な貿易慣行から保護するための措置を講じている。バイデン大統領は5月、電気自動車や電池、ソーラーなどの戦略的部門において人為的に価格を下げて輸出を行っている中国に対抗するため、180億ドル規模の中国製品への関税を引き上げた。 White House “FACT SHEET: Two Years In, the Inflation Reduction Act is Lowering Costs for Millions of Americans, Tackling the Climate Crisis, and Creating Jobs” (8/16/24)

オフショア風力施設計画のキャンセルにより、予想される風力発電能力量減少

ニュージャージー州で2件のオフショア風力発電プロジェクトがキャンセルされた後、米国内で建設中もしくは計画中のオフショア風力発電能力は変動的となっている。エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)は2024年5月に発表した「予備的月間発電インベントリ(Preliminary Monthly Electric Generator Inventory)」で合計7,200メガワット(MW)の発電能力について報告している。このうち、約2,400MWがキャンセルされ、それ以外の4,800MWが様々な開発段階でアクティブとなっている。キャンセルされたのは、オーステッド社(Ørsted)によるニュージャージー州のオーシャン・ウィンド(Ocean Wind)1及び2のプロジェクト(計2,400MW)で、その理由として、金利の上昇、インフレ、サプライチェーンの遅延が挙げられている。記事にはこの他に、建設中のプロジェクト(1件のオフショア風力プロジェクトが建設中、1件のプロジェクトが商業運用待ち)、計画済みで進展中のプロジェクト(2件のプロジェクトがオフショア風力タービンを支えるための土台建設を開始、など)、計画済みで縮小もしくは一時的停止されたプロジェクト(メリーランド州とオハイオ州のプロジェクトは、「アクティブ」と報告されているものの、一部後退に直面)、について記述している。 Energy Information Administration “Cancellations reduce expected U.S. capacity of offshore wind facilities” (6/27/24)

新たに米国の資産管理会社数社が気候行動100+から離脱

新たに米国をベースとする資産管理会社3社が、「気候行動100+(Climate Action 100+)」からの離脱を表明した。これは、共和党議員による本イニシアチブへの調査が開始されている中で生じている事態である。フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)の子会社であるクリアブリッジ・インベストメント社(Clearbridge Investments)、サン・ライフ・フィナンシャル社(Sun Life Financial)の子会社、SLCフィクスト・インカム社(SLC Fixed Income)など3社が、共和党が主導する下院司法委員会(House Judiciary Committee)から、この共同関与イニシアチブに関する文書の保管を要求する書簡を受けとった後、離脱を決定した。書簡は7月30日に送付されたもので、この文書の受理後に離脱した企業には、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント社(Goldman Sachs Asset Management)などがある。書簡を受け取った企業(イニシアチブに署名した企業)の10社にほぼ1社の割合で、気候行動100+を離脱している。 Responsible Investor “More US asset managers join exodus from Climate Action 100+” (8/15/24)

電池メーカー、ノースカロライナ州で14億ドルの工場建設を誓約

情報筋の話によれば、カリフォルニア州を拠点とするナトリウムイオン電池メーカー大手のナトロン・エネルギー社(Natron Energy)は、8月15日にノースカロライナ州からインセンティブを受ける予定である。同社は同州エッジコム郡にある休眠状態の大規模拠点に約14億ドルを投じて工場を建設する計画で、同郡内にあるキングスボロ・ビジネス・パーク(Kingsboro Business Park)に建設される。ナトロン社は2012年に創立した企業で、同社初の商用電池工場が今春、ミシガン州ホーランドで開設した。ナトリウムイオンは、新興の電池マテリアルで、ナトロン社は初期の商業化努力にエネルギー省(Department of Energy)から約2,000万ドルの資金を受益している。 government technology “Battery Maker Pledges $1.4B Factory in North Carolina” (8/15/24)

カリフォルニア大学バークレー校、AIに焦点を当てた法学位を提供へ

カリフォルニア大学バークレー校法科大学院(University of California at Berkeley School of Law)は、恐らく米国内で初めて、弁護士向けに人工知能(AI)のリテラシーに焦点を当てた学位(法学修士号(master of laws degree))を提供する大学院となる。新興技術のAIは、法律専門家や法の実践に変化をもたらしつつある。最近行われた米国法曹協会(American Bar Association: ABA)の調査によれば、法科大学院(ロースクール)の約半分が既にAIに焦点を当てたクラスを提供しており、更に多くの割合の学校がAIツールの使用に関するセミナーやその他の教育を提供している。UCバークレー校法科大学院の2学期コースは、独立した学位を弁護士に提供するという点で他と異なる。同法科大学院では、AIに焦点を当てた法学修士号は現在、申込者を受け付け中で、クラスは来年9月から開始する。 government technology “UC Berkeley to Offer Law Degree With AI Focus” (8/16/24)

国防総省、生物防衛能力に焦点を当てた新たなスパコンを発表

国防総省(Department of Defense)と国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は8月1日、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)で生物防衛を専門とする新たなスパコンを開設した。国防総省はNNSAと共に、米国の生物防衛プログラムに利用可能なコンピューティング能力を大幅に強化することに取り組んでいる。生物防衛に焦点を当てたシステムは、様々な防衛的活動(バイオ偵察や脅威の特性化、先端マテリアルの開発など)を目的とした大規模なシミュレーション及び人工知能(AI)ベースのモデリング向けに独自の能力を提供する。国防総省とNNSAは、米政府の省庁間や国際同盟国及びパートナー、学術機関、業界にこのスパコン能力へのアクセスを認める意向である。 Department of Defense “DOD Introduces New Supercomputer Focused on Biodefense Capabilities” (8/15/24)