NSF、新たな量子リープ・チャレンジ研究所を公募

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は今般、量子リープ・チャレンジ研究所(Quantum Leap Challenges Institutes: WLCI)プログラムの次の段階へ向け、改訂版公募(NSF 24-599)を発表した。QLCIは、量子情報科学技術における主要な課題が意欲付けとなって実施される大規模な学際研究プロジェクトである。新たなQLCIの設立もしくは既存のQLCIの更新についてプロポーザルを提出することができ、いずれのケースもメリット・レビュー・プロセスを通じて検討される。 National Quantum Initiative “New QLCI Solicitation from NSF” (8/30/24)

エネルギー省、高純度低濃縮ウラン(HALEU)重要度ベンチマーキングに1,700万ドルを提供

エネルギー省(Department of Energy)は8月30日、公表されているデータを使って米原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)による高純度低濃縮ウラン(high-assay low-enriched uranium: HALEU)のライセンシング及び規制の取り組みを援助する16件の実験及び分析プロジェクトに、1,700万ドルを提供する。HALEUは、先端原子炉の実証と導入に重要なマテリアル。16件のプロジェクトは、エネルギー省とNRCによる「重要度ベンチマーキング(Criticality Benchmarking)」公募の下で実施される最初のアワードで、NRCのライセンシング評価プロセスと、業界による商業規模のHALEU事業関連のライセンシング提出に有益となるデータの開発を支援する5つのトピック分野をカバーする。これらのプロジェクトを通じて開発されるデータは、将来の効率的な設計と安全審査を実現し、原子力業界がデータの溝に対処できるよう新規のソリューションを開発する助けとなると期待されている。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Awards $17 Million for First Round of HALEU Criticality Benchmarking Projects” (8/30/24)

エネルギー省、水素産業支援に6,200万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月30日、次世代のクリーン水素技術の研究、開発、実証、導入を加速させる20件(15州)のプロジェクトに約6,200万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、水素補給インフラの重要な要素の進展、港湾における水素を原動力とするコンテナ取扱い機器の開発及び実証、効率的でタイムリーで平等な水素技術の導入に重要なプロセスの改善などに取り組む。受益プロジェクトは、①中型・大型車両の水素補給に関するコンポーネント(4件の受益プロジェクト、総額850万ドル)、②将来の標準化された水素補給スタンド(4件、4,000万ドル)、③水素燃料電池を原動力とする港湾設備(1件、250万ドル)、④水素導入の許認可と安全性の実現(7件、700万ドル)、⑤平等な水素技術のコミュニティ関与(4件、400万ドル)に分類され、水素及び燃料電池技術局(Hydrogen and Fuel Cell Technologies Office: HFTO)が管理する。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $62 Million to Support America’s Growing Hydrogen Industry” (8/30/24)

NSF、バイオ工学システム及び倫理的なバイオ・コンピューティング研究に1,400万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「研究とイノベーションの新興フロンティア:オルガノイド・インテリジェンスの工学を通じたバイオ・コンピューティング(Emerging Frontiers in Research and Innovation (EFRI): Biocomputing through EnGINeering Organoid Intelligence)」プログラムを通じて、7件の学際的研究に1,400万ドルを投資する。この投資は、オルガノイド・インテリジェンス・システムの根本的かつ倫理的に責任のある研究開発を育成すると同時に、バイオ・コンピューティング研究への参加を拡大するものである。オルガノイドは、自然の組織の重要な機能を試験管内で再現する微小な人工組織の3D版である。受益する7つの研究チームは、各200万ドルを受益し、オルガノイド・インテリジェンス・システムを使って、現在の人工知能(AI)技術の限界に対処し、生物学的コンピューティング能力に革命をもたらすことを目指す。 National Science Foundation “NSF invests $14M in bioengineered systems and ethical biocomputing research” (8/30/24)

ARAP-H、AIによって実現される医療ツールの性能維持を目指す

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は8月29日、「人工知能の継続的な修正と使用可能性のためのパフォーマンスと信頼性(Performance and Reliability Evaluation for Continuous Modifications and Useability of Artificial Intelligence: PRECISE-AI)」プログラムを通じた資金提供公募を発表した。PRECISE-AIは、実際の臨床ケアの場面で使用される人工知能(AI)を使ったツールが、AIを下支えする訓練データによって整合性を失った場合にそれを検知し、こうしたAIツールを自動修正して最良の性能を維持し、臨床者にとってはより有益に、そして患者にはより恩恵をもたらすようにできる能力を開発することを意図している。AIツールは医師が医療ケアを提供する能力に変革をもたらしているが、研究結果は、医療におけるAIツールで使用される機械学習モデルは、入力データが変化するのに伴い、時間の経過と共に質が劣化する可能性があることを示唆している。 Advanced Research Projects Agency for Health “ARPA-H launches program to help AI-enabled medical tools maintain peak performance” (8/29/24)

内務省の土地管理局、西部ソーラー計画案を発表

内務省(Department of the Interior)の土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)は8月29日、公有地におけるソーラー・エネルギー開発のロードマップ案を発表した。米国西部全体の公有地で効率的で環境的に責任のあるソーラー・プロジェクトの許認可を拡大することを意図したもの。今回発表された「ユーティリティ規模のソーラー・エネルギー・プログラム環境影響声明最終版と資源管理計画修正案(Final Utility-Scale Solar Energy Programmatic Environmental Impact Statement and Proposed Resource Management Plan Amendments)」(「更新版西部ソーラー計画案(proposed updated Western Solar Plan)」としても知られる)は、一般からの大幅な意見と共に策定された。「更新版西部ソーラー計画案」は、BLMが公有地におけるソーラー・エネルギーのプロポーザルやプロジェクトを管理する際のガイドとなるもので、西部11州で3,100万エーカー以上の公有地を潜在的なソーラー発電開発向けに利用可能とし、送電線に近い場所、もしくは従来開発された土地での開発を推進すると共に、保護地や文化的配慮が必要な資源、重要な野生動物生息地を回避する。今回の「ユーティリティ規模のソーラー・エネルギー・プログラム環境影響声明最終版と資源管理計画修正案」の発表により、30日間の抗議期間と60日間の知事による一貫性レビューが開始される。この段階で特定された問題が解決された後、BLMは、決定の記録(Record of Decision)と最終資源管理計画修正(Final Resource Management Plan Amendments)を発表する。 Bureau of Land Management “Bureau of Land Management releases proposed Western Solar Plan” (8/29/24)

米国AI安全性研究所、企業2社とAIの安全性研究/試験/評価について合意

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)傘下の米国AI安全性研究所(U.S. AI Safety Institute)は8月29日、アンソロピック社(Anthropic)及びオープンAI社(OpenAI)との間で、人工知能(AI)の安全性に関する研究/試験/評価について正式に協力することで合意に達したと発表した。各社との覚書(Memorandum of Understanding: MOU)により、両社が新たな主要モデルを正式発表する前後に、米国AI安全性研究所がモデルへのアクセスを受け取る枠組みが確立される。合意により、能力や安全性のリスク、ならびにこうしたリスクを軽減するための手法の評価について、協調的な研究を行うことが可能になる。米AI安全性研究所はまた、英国AI安全性研究所(U.K. AI Safety Institute)のパートナーと協力しながら、モデルに関する潜在的な安全性の改善点について、アンソロピック社及びオープンAI社にフィードバックを提供する計画である。 National Institute of Standards and Technology “U.S. AI Safety Institute Signs Agreements Regarding AI Safety Research, Testing and Evaluation With Anthropic and OpenAI” (8/29/24)

米=アフリカ原子力エネルギー・サミットで商業小型モジュール炉の合意に到達

8月29日、ケニアのナイロビで、第2回「米=アフリカ原子力エネルギー・サミット(U.S.-Africa Nuclear Energy Summit: USANES)」の総会が始まった。米エネルギー省(Department of Energy)やケニアの原子力及びエネルギー局(Nuclear Power and Energy Agency)などによる主催で、1週間に及ぶ一連のイベントが行われる。サミット中、ガーナの原子力発電所の所有者/運用者であるガーナ原子力社(Nuclear Power Ghana)と米国の原子力技術プロジェクト開発事業者のレグナム技術グループ(Regnum Technology Group)が、ガーナにニュースケール社(NuScale)のVOYGR-12小型モジュール炉(small modular reactor: SMR)プラントを配備することで合意した。両社は近い将来に子会社を設立し、その子会社がアフリカで初となる商用先端軽水炉SMRプラントを所有・運用する計画である。エネルギー省は、2025年7月第1週に、SMRに特別な焦点を当てた次回のUSANESをルワンダで主催する計画である。 Department of Energy “Commercial SMR Agreement Reached at U.S-Africa Nuclear Energy Summit” (8/29/24)

アリゾナ州、連邦住宅エネルギー奨励金プログラムの第1フェーズを開始

バイデン大統領の「米国への投資(Investing in America)」議題の一環として、エネルギー省(Department of Energy)は8月29日、アリゾナ州が、連邦による「住宅エネルギー奨励金プログラム(Home Energy Rebates program)」を開始したと発表した。同プログラムは、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)の支援を受けて行われるもので、同州で行われるのは初めて。また、アリゾナ州は、全国で2番目の州として、この奨励金プログラムの一部である「住宅の電気化と家電の奨励金(Home Electrification and Appliance Rebates: HEAR)」を開始した。これは、低・中所得世帯がエネルギー効率の改良措置を行う際にお金を節約できるように支援するもの。連邦による住宅エネルギー奨励金プログラムは、エネルギー代の低減と効率性の強化に取り組む米国世帯がヒートポンプや断熱材など費用の節約につながる措置をより安価に導入できるよう、州や領土、部族に88億ドルを提供するバイデン政権の全国的なイニシアチブの一部。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Arizona’s Launch of First Phase of Federal Home Energy Rebates Program Helping Lower Families’ Utility Bills” (8/29/24)

NSF、地域イノベーション・エコシステム支援に1,860万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「イノベーション能力増加を実現するパートナーシップ(Enabling Partnerships to Increase Innovation Capacity: EPIIC)」プログラムを通じて新たな投資を発表した。米国の48件の高等教育機関に約1,900万ドルを投資する。これには、歴史的に黒人向けの大学や少数派を対象とする機関が含まれ、大学、コミュニティカレッジ、技術系カレッジが中心となっている。各受益機関は3年間で最高40万ドルを受益する。EPIICプログラムの受益機関は、能力と知識の開発に支援を受け、新たなパートナーシップの構築や将来の外部資金の確保、地域イノベーション・エコシステムの活用への一助とする。地域イノベーション・エコシステムの活用には、NSF地域イノベーション・エンジン(NSF Regional Innovation Engine: NSF Engine)やNSFエンジン開発受益者(NSF Engine Development Awadee)、米経済開発局(U.S. Economic Development Administration)の地域技術及びイノベーション・ハブ(Regional Technology and Innovation Hub)の活用などがある。 National Science Foundation “NSF invests $18.6M in emerging research institutions to grow their networks and their capacity to participate in regional innovation ecosystems” (8/29/24)