地域のクリーンエネルギー導入の加速を目的とした「エネルギー・レディ」開始

国際市/郡管理協会(International City/County Management Association: ICMAA)と省庁間再生可能エネルギー評議会(Interstate Renewable Energy Council: IREC)は9月23日、「エネルギー・レディ(Energy Ready)」プログラムを開始した。エネルギー省(Department of Energy)が資金拠出する新たな統合的取り組みで、地方自治体に無料の技術援助を提供し、分散型エネルギー発電の計画/区画/許認可における向上を認定するものである。エネルギー・レディ・プログラムは、ソーラー・エネルギーへのアクセスにおける障害の削減に取り組むコミュニティを支援する「ソルスマート(SolSmart)」など3つのプログラムを統合したもので、地方自治体が複数のエネルギー技術に関する取り組みを分析し、潜在的に合理化することを容易にする。コミュニティは、地域におけるプロセスと無駄な行政手続きを削減するベスト・プラクティスに関するそれぞれのステップに基づき、銅、銀、金、プラチナの認定を受けることができる。 Department of Energy “Energy Ready Program Launches to Accelerate Local Clean Energy Deployment” (9/23/24)

エネルギー省、全国電池労働力チャレンジ・プログラムを開始

エネルギー省(Department of Energy)は9月23日、「電池労働力チャレンジ・プログラム(Battery Workforce Challenge Program)」を発表した。これは、多様な国内労働力を訓練し、電池及び電気自動車(EV)の技術者/電気技師/有技能労働者/エンジニアの雇用創出を推進する包括的な労働力開発プログラムである。アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory: ANL)が管理する。電池労働力チャレンジ・プログラムは、全国に地域労働力訓練ハブを作り、重要な溝に対処し、需要のあるEV及び電池製造雇用向けの職業訓練中及び移行中の労働者のリスキル及びアップスキルの分野の特定に取り組む。最初に設立されるハブは、ミシガン電池労働力パイロット(Michigan Battery Workforce Pilot)で、電池業界内の様々な労働力の経路をマップ化し、STEM人材開発のリーダーとしてのミシガン州を強化する。DOEとANLはこの他にも、電池及びEVの訓練及び教育コンテンツの開発進展を目的としたニューエネルギー・ニューヨーク(New Energy New York: NENY)とのパートナーシップ、製造技師協会(Society of Manufacturing Engineers: SME)による「製造業教育のパートナーシップ応答(Partnership Response in Manufacturing Education: PRIME)」プログラムとの提携なども発表した。更に、電池労働力チャレンジの一環として、高等教育機関を対象とした3年間のコンペ「電池労働力チャレンジ(Battery Workforce Challenge)」が行われる。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Kicks Off Nationwide Battery Workforce Challenge Program” (9/23/24)

NIST、サイバーセキュリティ労働力開発に300万ドル

商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、米国内の組織やインフラをサイバーセキュリティのリスクから防御するために必要な労働力の開発を狙いとして、約300万ドルのアワードを提供する共同契約を締結した。15の教育及びコミュニティ組織(11州)が各約20万ドルを受益し、スキルを有するサイバーセキュリティ従事者不足問題に対処する。NISTが主導する産官学のパートナーシップ「NICE」(サイバーセキュリティの教育/訓練/多様な労働力の開発に焦点を当てて活動する)が共同契約を監督する。サイバーセキュリティの雇用市場データ分析によれば、2023年5月から2024年4月の間に約47万件のサイバーセキュリティに関する求人があり、その間、100名のサイバーセキュリティ求人に対して適用可能な労働者はおよそ85名であった。アワードを受益する組織は、サイバーセキュリティの教育と労働力開発を目的とした「促進のための地域同盟及び複数関係機関パートナーシップ(Regional Alliances and Multistakeholder Partnerships to Stimulate: RAMPS)」を形成する。今回のアワードで全国20州に33のRAMPSができる。 National Institute of Standards and Technology “NIST Awards $3 Million for Community-Based Cybersecurity Workforce Development” (9/23/24)

DARPAによる新たな種類の「隠れたネットワーキング」科学

権威主義体制は、インターネット通信を監視し、標的とする能力を増大させており、それらの国々に住む多くの人々は互いに自由に通信することができずにいる。連邦議会は長年にわたり、世界のインターネット・フリーダムを強化することを狙いとした様々な活動に、一貫して予算を充当している。これらのイニシアチブは、抑圧された国の市民が検閲を迂回したり、メディアやアドボカシーのスキル強化につながる技術の開発において重要な役割を担っている。インターネット・フリーダムの取り組みと、米軍の保護を支援するため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、情報領域に信頼をもたらす技術の開発に投資を行っている。特にDAPRA内の情報イノベーション局(Information Innovation Office: I2O)は、情報領域の保護、領域への攻撃検知、健全性の測定に関する研究開発に資金を提供している。I2Oの新たなプログラム「恐らく奇妙なネットワークの導入と検知(Provably Weird Network Deployment and Detection: PWND)」は、新興通信パスウェイ(いわゆる「奇妙なネットワーク」)の公式モデルを開発し、頑強で対応力のある隠れたネットワークの導入と検知を根本的に改善することに取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “A New Kind of Hidden Networking Science” (9/23/24)

NETL、水素パイプライン輸送費用をモデル化するツールを発表

エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)は、純水素を新たなパイプラインを使って輸送する際の費用と、天然ガスと水素の混合を既存の天然ガス・パイプラインを使って輸送する際の費用を算出する2つの革新的な費用モデル・ツールを発表した。これらの重要なツールは、急成長中の水素経済にかかわる関係者が、情報に基づくより良い判断ができるよう支援する。パイプラインによる輸送費用の正確な試算は、プロジェクトの成功において重要な役割を果たす。エネルギー省の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)とNETLによる「水素パイプライン費用モデル(H2_P_COM)」は、新たなパイイプラインで水素生産施設などの調達源から最終目的地までの期待水素を輸送する際の費用を試算するツール。FECM/NETLによる「天然ガス及び水素パイプライン費用モデル(Natural Gas with Hydrogen Pipeline Cost Model: NG_H2_P_COM)」は、既存の天然ガスパイプラインを改良して天然ガスと水素(最大20~25%)の混合を輸送する際の費用を試算するツール。いずれのツールもマイクロソフト社(Microsoft)のエクセル(Excel)をベースとしている。 National Energy Technology Laboratory “NETL Releases Techno-Economic Tools To Model Hydrogen Pipeline Transport Costs” (9/23/24)

エネルギー省、革新的なクリーン水素生産システムの開発に1,500万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は9月23日、発電の燃料や産業の脱炭素化、輸送を目的として、クリーン水素の利便性を高め、より手頃な費用とするためのプロジェクトに最高1,500万ドルを提供する資金提供公募(FOA)を発表した。具体的には、このFOAを通じて、石炭やバイオマス、家庭のゴミ、産業廃棄物などの原料を合成ガスへと転換し、低費用のクリーン水素生産を実現する研究開発プロジェクトを支援する。FOAは、①代替原料のためのエントレイン・フロー式ガス化技術の実証へ向けた研究開発、②代替原料のための流動床式ガス化技術の実証へ向けた研究開発、の2つの関心分野でプロジェクトを募集する。 Department of Energy “DOE Announces $15 Million to Develop Innovative Systems for Clean Hydrogen Production” (9/23/24)

NIH、ゲノミクスを利用した学習医療システムのネットワーク設立に2,700万ドル

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は、ゲノミクスを学習医療ステムに統合することを支援する新たなプログラムを確立するため、初年度の資金として540万ドルを提供する。現在、米国内の多くの病院における学習医療システムは一般的に研究と患者のケアをつなぐ臨床慣行で、様々な手法を使って患者データを継続的に分析し、その後、臨床者はその分析結果を用いて慣行を改良し、将来のケアの改善につなげる。今回発表された「ゲノミクスを利用した学習医療システム・ネットワーク(Genomics-enabled Learning Health System (gLHS) Network)」は、ゲノミクス情報を既存の学習医療システムに統合する手法を特定し、進展させることを狙いとしている。ゲノミクスによる検査が次第に一般的になる中、より多くのゲノミクス・データが臨床で利用可能になる。そして学習医療システムは、これらのエビデンスを医療ケアの改善に直接かつ迅速に取り入れる機会を提示している。新たなネットワークは、6つの臨床研究拠点と調整センター(テネシー州ナッシュビルのバンダービルト大学医療センター(Vanderbilt University Medical Center))で構成される。 National Institutes of Health “NIH awards $27M to establish new network of genomics-enabled learning health systems” (9/23/24)

米印、クリーンエネルギー・サプライチェーン構築で協力

米国とインドは、両国の経済成長議題の重要な側面として、クリーンエネルギー移行の恩恵の確保へ向けて共同で取り組むことにコミットしている。そしてその目的を支えるため、両国は、米国とインドのクリーンエネルギー技術及びコンポーネントの製造能力の拡大を目的として、二国間の技術/財政/政策の支援を高め、第三国(アフリカにおけるパートナーシップに焦点)における協力の強化へ向けた土台作りに取り組む意向である。米国とインドが、対応力があり、革新的なクリーンエネルギー製造技術を中心とした共通の産業基盤を確立するためのパートナーシップを確立することは、世界へ向けて力強い事例を示し、両国を21世紀のクリーン経済開発を先導する立場に位置付ける。このパートナーシップを開始するため、米国とインドは、インドの国内クリーンエネルギー・サプライチェーンの構築などを含むプロジェクトのために、国際復興開発銀行(International Bank for Reconstruction and Development: IBRD)を通じて10億米ドルの多国間資金調達を目指す。米国とインドはまた、該当する政府当局、市民社会、両国の民間部門、慈善団体、多国間開発銀行と協力し、クリーンエネルギーの価値連鎖内で両国が定める適格基準などを満たすパイロット・プロジェクトを見つけることに取り組む。 White House “Roadmap For U.S.-India Initiative to Build Safe and Secure Global Clean Energy Supply Chains” (9/21/24)

クワッド諸国、インド太平洋地域における癌ムーンショットを開始

米国、オーストラリア、インド、日本は9月21日、インド太平洋地域で我々が知る所の癌を終結させる助けとして画期的な取り組みを開始する。最初の対象は子宮頸癌である。子宮頸癌は、広く予防可能な疾病であるが、同地域で主要な健康危機の一つとなっている。今回のイニシアチブは、「クワッド・リーダー・サミット(Quad Leaders Summit)」における広範な一連の発表の一部。「クワッド癌ムーンショット(Quad Cancer Moonshot)」は、インド太平洋地域の医療インフラを改善し、研究共同作業を拡大し、データシステムを構築し、癌の予防と検診と治療とケアへの支援を強化することで、同地域における全体的な癌ケアのエコシステムを強化する。記事には、クワッド諸国、米国、オーストラリア、インド、日本、非政府組織による取り組みがそれぞれ記述されている。 White House “Fact Sheet: Quad Countries Launch Cancer Moonshot Initiative to Reduce the Burden of Cancer in the Indo-Pacific” (9/21/24)

NIST、バーモント大学の気候測定COEに資金提供

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、バーモント大学(University of Vermont: UVM)との間で、同大学に気候測定センター・オブ・エクセレンス(Climate Measurements Center of Excellence)を設立することを目的として、共同契約を締結した。年初に発表された競争的なプロセスを経て、270万ドルのアワードが提供される。気候の影響は米国内の地域によって異なって感じられることから、コミュニティが適用計画を策定するには、現在利用可能な情報よりも詳しい情報を必要としている。気候測定センター・オブ・エクセレンスは、標準枠組み、地域的データ、コミュニティが意思決定する際に利用できるツールを提供することでコミュニティを支援する。 National Institute of Standards and Technology “NIST Funds Climate Measurements Center of Excellence at the University of Vermont” (9/20/24)