商務省とエネルギー省、AIの安全でセキュア、信頼できる開発・使用で協力

10月30日、商務省(Department of Commerce)の代表として米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、エネルギー省(Department of Energy)と共に、先端の人工知能(AI)モデル及びシステムの安全な研究、試験、評価で協力することを目的とした覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名したと発表した。こうしたパートナーシップは、AIの安全でセキュアで信頼できる開発と使用を確実にするためのバイデン政権による政府全体の取り組みの主要な事例である。商務省とエネルギー省は、MOUを通じて、AIモデルが公共の安全に及ぼす影響を評価する意向であり、これには重要インフラやエネルギー安全保障、国家安全保障に対するリスクも含まれる。また、主要な焦点分野として、先端AIモデルの化学及び生物学的リスクの機密評価の開発や、プライバシー強化技術の開発及び評価が含まれる。 Department of Commerce “Commerce Department and DOE Sign Memorandum of Understanding to Advance Safe, Secure, and Trustworthy Development and Use of AI” (10/30/24)

エネルギー省、気候対応力センターを助成

エネルギー省(Department of Energy)は10月30日、気候対応力センター(Climate Resilience Centers: CRCs)に関する資金提供機会通知(Notice of Funding Opportunity: NOFO)を発表した。これらの新しいセンターは、米国の最も急務な気候対応力課題に対処するため、新たな科学と人材の早急な開発に取り組む。CRCsは、気候の対応力(特に社会的に恵まれないコミュニティや脆弱なコミュニティを中心に)に対処する生物学及び環境研究(Biological and Environmental Research: BER)に関する研究、データ、モデル、能力の有用性と活用性の改善に取り組む。科学に基づく予測ツールや手法は、重要インフラと天然資源のセキュリティ及び対応力を強化するための政策と計画にとって極めて重要かつ必要である。エネルギー省は、R1大学(研究活動が盛んな大学)以外の少数派を対象とした機関や新興研究機関を支援することで、気候科学や能力、研究を拡大し、地域の対応力ニーズや自然/社会経済への影響に対処し、システムやシステム間の接点を構築する。 Department of Energy “DOE Announces Funding for Climate Resilience Centers” (10/30/24)

大統領府、クリーンエネルギー加速に向けたAI利用について議論

AIデータセンター・インフラに関するホワイトハウス作業部会(White House Task Force on AI Datacenter Infrastructure)は10月29日、電力企業やグリッド事業者、ソフトウェア企業、非政府組織、その他の関係者を集め、人工知能(AI)を含めた先端コンピューティング及びソフトウェア・ソリューションがどのようにしてクリーンエネルギーのグリッド統合を加速できるかについて模索する会合を実施した。エネルギーや気候、経済に詳しい米政府高官は、これらの導入を加速させ、米国のエネルギー・ニーズに対応し、低い電力代を維持し、米国の気候目標を確実に達成できるよう、革新的ソリューションへの投資を奨励した。参加者は、グリッドへの更なる供給源を確保するために現在行われている取り組みについて議論した。これには、現在、「接続キュー」として待機状態にある電力プロジェクトの遅れに対して、追加のコンピュータ・ソリューションによって大きな違いをもたらすことが可能な場合、どのようにそれらの戦略を追求するかに関する議論が含まれた。また、エネルギー省(Department of Energy)が、AIを利用して、クリーンエネルギー・プロジェクトの開発事業者が申請書を提出し、グリッド運用事業者がより迅速に評価できるよう支援する新たなプログラム計画の発表をするなどした。 White House “Readout of White House Discussion on AI and Advanced Software Solutions to Accelerate Clean Energy Grid Integration” (10/29/24)

国防総省、国防産業戦略実践計画を発表

国防総省(Department of Defense)は10月29日、「国防産業戦略実践計画(National Defense Industrial Strategy Implementation Plan: NDIS-IP)」を発表した。国防総省がどのようにしてNDISに概説された4つの戦略的優先事項を達成するかを詳述したもので、国防産業基盤を現代化するために国防総省が講じる継続的及び将来の措置について記述している。具体的には、6件の分野横断型イニシアチブとそれらに関連する努力について説明しており、これによって国防総省は、より対応力のある国防産業エコシステムを達成し、リスクを低減させる。NDIS-IPは更に、米政府や民間産業、国際同盟及びパートナーが実施する活動及びイニシアチブについても触れており、この取り組みが国防総省だけでできるイニシアチブではないことを強調している。NDIS-IPの分類付属書(Classified Annex)が今後発表される予定。 Department of Defense “DoD Releases National Defense Industrial Strategy Implementation Plan” (10/29/24)

海洋エネルギー管理局と国防総省、オフショア風力開発で協力

オフショア風力開発を拡大し、気候危機への政府全体による対策を進展させるバイデン政権のコミットメントの一環として、内務省(Department of the Interior)の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は10月29日、国防総省(Department of Defense)との間で覚書(Memorandum of Understanding: MOU)に署名したと発表した。MOUは、米国の領海外大陸棚(Outer Continental Shelf)における風力エネルギー発電の調整的開発を支援することを目的とする。具体的には、国防総省とBOEMはMOUを通じて、①重要な軍事活動に適合する形で再生可能エネルギーを支援する相互のソリューションを見つける、②オフショア風力のリース・プロセスについてできるだけ早期に協力する、③スタッフ及びリーダーシップのレベルで定期的に対話し、情報交換する、④OCSにおける国防総省の取り組みを可能にするため、どのエリアのリースを先送りすべきかを判断する、ことに取り組む。 Department of Defense “Bureau of Ocean Energy Management and DOD Sign Agreement to Bolster Interagency Collaboration on Offshore Wind Development” (10/29/24)

内務省、メイン湾で初のオフショア風力リース・セールを実施

バイデン政権は10月29日、メイン湾の水域を提供するオフショア風力リース・セールを完了した。6回目のオフショア風力リース・セールで、大西洋岸での浮体式オフショア風力の商業セールは初めて。内務省(Department of the Interior)の海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)が実施し、2件の暫定的な落札企業が、2,190万ドル以上の落札価格で4件のリース水域を獲得した。バイデン政権が発足して以来、10件の商業規模のオフショア風力エネルギー・プロジェクトが承認され、オフショア風力プロジェクトによる15ギガワット以上のクリーンエネルギーが承認されるなどしている。今回落札したのは、アバングリッド・リニューアブル社(Avangrid Renewables, LLC)とNEオフショア・ウィンド社(NE Offshore Wind, LLC)の2社で、最大230万世帯以上にクリーンエネルギーを供給できる可能性がある。 Department of the Interior “Biden-Harris Administration Holds First Offshore Wind Lease Sale in the Gulf of Maine” (10/29/24)

エネルギー省、直接空気回収技術の商業化手法について情報収集

バイデン政権の「米国への投資(Investing in America)」議題の一環として、エネルギー省(Department of Energy)のクリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)は10月29日、直接空気回収(direct air capture: DAC)技術の開発事業者がプロジェクトの投資資本を調達し、持続的な施設運用を目指す上での課題に対処することを支援するべく、現在及び将来のエネルギー省のプログラムが実践できる追加の手法について、一般からの見解を求める「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。このRFIは、大気から有害なレガシーの二酸化炭素を排除することを狙いとしたプロジェクトのエコシステムを支援する「地域DACハブ(Regional DAC Hubs)」プログラムへの情報提供となる。このRFIのゴールは、DAC技術の商業化を支援し、地域DACハブの開発を促進する上で、連邦資金がどのようにして、エネルギー省の既存の資金提供メカニズムやその他の政府のインセンティブを補完できるかについて理解することである。 Department of Energy “OCED Seeks Public Input on Approaches to Catalyze Direct Air Capture Technology Commercialization” (10/29/24)

国立再生可能エネルギー研究所、EV所有費用試算ツール発表

商業車両の所有者は、ゼロ排出自動車(zero-emission vehicles: ZEVs)への移行から多くのことを得ることができるが、ZEVs移行に関する費用試算は容易ではない。ディーゼル車両に比べてZEVsは標準化が進んでおらず、所有の総費用(total cost of ownership: TCO)は、電池の規模や電気代、充電時間など様々な要素によって変動するためである。こうした中、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の研究者は、「輸送技術の所有総費用(Transportation Technology Total Cost of Ownership: T3CO)ツールの新バージョンを発表した。T3COは、現在利用可能なオープンソースの商業車両TCOツールの中で最も洗練されたツールである。T3COはNRELで長年にわたって利用されていたが、今般、再構築されてユーザー・フレンドリーなバージョンとなり、一般市民が無料で利用できるようになった。ツールには、①資本費用、②運用費用、③機会費用の3つの分類の費用が含まれており、特に機会費用はT3COをユニークなツールにしている要素である。 National Renewable Energy Laboratory “NREL’s Commercial Electric Vehicle Cost-of-Ownership Tool Is Best in Class—And Free” (10/29/24)

EPA、港湾インフラの強化等に30億ドルを発表

バイデン大統領は10月29日、ボルチモア港で、港湾インフラの改善と電気化、4万人と試算される良好賃金の組合雇用の支援、汚染の削減、気候危機対策として、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)から30億ドルの投資を行うことを発表した。具体的に、30億ドルは環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)のクリーン港湾(Clean Ports)グラントで、選出された55の受益機関(27州及び準州)に提供され、これには、メリーランド港湾庁(Maryland Port Administration)への1億4,700万ドルのアワードが含まれる。これまでに、「米国への投資(Investing in America)」議題の下で、同州の970件以上のプロジェクトに130億ドル以上が提供され、民間部門による30億ドル以上の投資を促進している。 White House “FACT SHEET: President Joe Biden Announces $3 Billion to Strengthen Port Infrastructure, Create Good-Paying and Union Jobs, Bring Cleaner Air to Communities” (10/29/24)

エネルギー省、建造物のエネルギーの無駄削減に1,800万ドル

エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は10月29日、建造物におけるエネルギーの損失を大幅に削減することで、住宅や企業のエネルギー費用を削減することに取り組む研究者への資金提供を発表した。具体的に、「先端の超断熱ガラスの飛躍促進(Galvanizing Leaps in Advanced Super Insulating Glass: GLASING)」プロジェクトは、次世代の窓に使用する新たな断熱グラス・ユニット(Insulated Glass Units: IGUs)の開発に取り組む。IGUは、現在広く使用されている50年前の技術に比べて3倍以上の熱性能を有することが期待されている。IGUは、2枚以上のガラス板で構成され、断熱効果を提供する。GLASINGの下で受益するプロジェクトは、IGUの熱抵抗を高めるために様々な技法を追求する。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $18 Million to Reduce Buildings’ Energy Waste” (10/29/24)