IARPA、音声を匿名化する手法を開発

情報高等研究開発活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity: IARPA)は10月30日、発言者のプライバシーを守るため、ほぼリアルタイムで自発的な発言を修正することを狙いとした36カ月間のプログラムを開始したと発表した。「匿名リアルタイム・スピーチ(Anonymous Real-Time Speech: ARTS)」プログラムは、会話的なスピーチを匿名化し、発言者個人のアイデンティティを保護する一助とする手法を追求する。まずは英語に焦点を当てて行われ、いずれはその他の言語に拡大する予定である。競争的な公募の結果、IAPAは、ARTSの研究契約を、ガロイス(Galois, Inc.)、ハネウェル(Honeywell)、ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)、SRIインターナショナル(SRI International)と交わした。米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)やサンディア国立研究所(Sandia National Laboratory)、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)が本プログラムのために試験や評価活動を実施する。 Office of the Director of National Intelligence “IARPA Developing New Methods to Anonymize Speech” (10/30/24)

GAO、連邦研究センターについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月30日、「連邦研究センター:国土安全保障省の措置によってR&Dプロジェクトにおける不要な重複の可能性を削減できる可能性(Federal Research Centers: DHS Actions Could Reduce the Potential for Unnecessary Overlap among Its R&D Projects)」と題する報告書を発表した。国土安全保障省(Department of Homeland Security)は、同省や契約事業者が効率的に行うことができないプロジェクトについて、連邦資金を受けた研究開発センター(Federally Funded Research and Development Centers: FFRDC)を活用している。国土安全保障省は2004年以来、FFRDCでのプロジェクトに30億ドル以上をコミットしている。国土安全保障省は、FFRDCでのプロジェクトも含めて提案された研究開発(R&D)プロジェクトを点検し、同じゴールを不必要に追求しているなどの重複がないかチェックしている。しかしGAOの調べによれば、国土安全保障省内の5つの機関が資金提供して行われているR&Dプロジェクトはこうした重複のチェックを受けていない可能性がある。GAOは、政策を修正して科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)がFFRDCのプロジェクトを点検して国土安全保障省全体のR&D活動と重複する可能性がないかチェックすることを義務付けることなど、8件の勧告を行っている。 Government Accountability Office “Federal Research Centers: DHS Actions Could Reduce the Potential for Unnecessary Overlap among Its R&D Projects” (10/30/24)

エネルギー省、国内クリーン輸送進展に1,860万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は10月30日、平等なクリーン輸送のイノベーションを促進し、第一応答者がゼロ排出車両に関する要請に適切に応答するために必要なツールを提供することを目的として、15件のプロジェクトに1,860万ドルを提供すると発表した。資金は、クリーン輸送の選択肢の有用性やアクセス性を高め、より手頃な費用にするためのエネルギー省の「クリーン・シティとコミュニティ(Clean Cities and Communities)」の取り組みを拡大する。受益プロジェクトのトピックとプロジェクト件数は次の通り。①クリーン・シティの周知と関与と技術援助(Clean Cities Outreach, Engagement, and Technical Assistance)(ゼロ排出車両(ZEVs)への移行を支援するため、革新的な訓練や能力強化をフリート(港湾や部族コミュニティを含む)に提供する)(6件)、②重要緊急応答労働者向けの訓練(Training for Critical Emergency Response Workers)(緊急第一応答者に、ZEVsの安全な導入を支援するためのツールや訓練、資源を提供する)(3件)、③クリーン輸送の実証と導入(Clean Transportation Demonstration and Deployment)(クリーン・シティ及びコミュニティの同盟組織と共に革新的なクリーン輸送技術の実証と導入に取り組む)(6件)。 Department of Energy “DOE Announces $18.6 Million for Projects to Advance Clean Transportation Across America” (10/30/24)

エネルギー省、国内電池サプライチェーンを強化

エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は10月30日、国内の電気自動車(EV)向け電池のサプライチェーンを線形から循環型へ移行することを促進するための実現技術及びソリューションの開発を加速させるべく、13件のプロジェクトに3,600万ドルを提供すると発表した。これらのプロジェクトは、「長寿命先端充電の循環的使用を目指す革新的研究の促進(Catalyzing Innovative Research for Circular Use of Long-lived Advanced Rechargeables: CIRCULAR)」プログラムの下で管理され、電池寿命を延長し、修理と再使用を奨励して無駄を削減するソリューションを追求する。従来型の電池リサイクル手法は、エネルギー集約的で大量の温室効果ガスを生産し、大量の廃棄物が埋立地で堆積する状況となっている。CIRCULARプロジェクトは、電池セルの寿命を長くする手法を進展させ、モジュール式の電池パックを開発して修理や再使用、再製造を容易にし、電池パックの状況を早急に診断し、オートノマスのロボットによる解体を可能にするシステムの構築に取り組む。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces 13 Projects to Strengthen Domestic Battery Supply Chain” (10/30/24)

NSF、新に3件のイノベーション部隊ハブを発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は10月30日、新たに3件のNSFイノベーション部隊ハブ(NSF Innovation Corps (NSF I-Corps) Hubs)を発表した。これにより、NSFが主導する全国イノベーション・ネットワーク(National Innovation Network: NIH)を拡大し、発見を社会と経済に恩恵をもたらす新たなソリューションに変換する取り組みを加速させる。各NSFイノベーション部隊ハブは、少なくとも8つの大学で構成される地域同盟で、最大で年間300万ドルを5年間にわたって受益する。また、今回の発表でNSFイノベーション部隊ハブは合計13件となり、48州に広がった。今回発表されたのは、北西地域、南東地域、ニューイングランド地域におけるNSFイノベーション部隊ハブ。NSFイノベーション部隊プログラムは、使用にヒントを得た基礎的科学・工学の発見から生まれたディープテックの商業化育成を意図して、2011年に確立された。 National Science Foundation “NSF names three new I-Corps Hubs expanding the National Innovation Network across the U.S.” (10/30/24)

カリフォルニア州と航空業界、持続可能な航空未来で協力

カリフォルニア州大気資源委員会(California Air Resources Board: CARB)と、国内の主要航空会社(旅客機、貨物機)約10社を代表する業界団体、「アメリカのための航空会社(Airlines for America: A4A)」は10月30日、州内の飛行に持続可能な航空燃料(sustainable aviation fuel: SAF)の使用を劇的に増加させる歴史的な合意に達した。「持続可能な燃料パートナーシップ(Sustainable Aviation Fuel Partnership)」の内容は次の通り(一部)。①CARBとA4Aは、SAF生産者や航空関係者、連邦政府と協力し、州内を飛行する航空会社向けに、コスト競争力の選択肢として、2035年までに少なくとも2億ガロンのSAFを有用にする、②このゴールを達成するため、CARBとA4Aは、新たな政策及び措置の特定、評価、優先付けに共同で取り組む、③政府と業界関係者による「持続可能な航空燃料作業部会(Sustainable Aviation Fuel Working Group)」を設立して年間会合を行い、進捗報告や障害への対策に取り組む。A4Aのメンバー企業は、アラスカ航空(Alaska Airlines)、アメリカン航空(American Airlines)、フェデックス(FedEx)など11社。 California Air Resources Board “CARB and nation’s leading airlines announce landmark partnership for a sustainable aviation future” (10/30/24)

DIU、機械学習に基づくプラットフォームを通じ、敵対的なネットワーク活動を特定

米国の敵対者は、影響力を拡大するため、世界的な商取引及び通信システムを活用する。これらはしばしばオープン・ソースの中で追跡可能であるが、米政府の分析担当官が精査しなくてはならない公共及び商業的に利用可能な情報の量が膨大であることが一因となり、大規模に捕獲、追跡、分析することは容易ではない。ノイズから重要な信号を引き出す分析官を支援するため、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は2019年に、陸軍(Army)及び国防技術情報センター(Defense Technical Information Center: DTIC)と共に、「AIベースの知識グラフ化(AI-Based Knowledge Graphing)」プロジェクトを開始した。本プロジェクトは、オープン・ソースのウェブ・ベース・コンテンツから戦略的脅威活動について迅速に情報を収集、分析、視覚化し、報告書を作成するようカスタマイズされた機械学習プラットフォームを開発することを狙いとした。65社が提出したプロポーザルの中から、2020年3月に、プロトタイプを実施する企業としてdメトリクス社(dMetrics)が選出された。わずか1年強で、dメトリクス社は、多様な情報源から膨大な量のデータを取得し、オープン・ソース上の敵対的活動を明らかにする「ミンスキー(Minsky)」プラットフォームのカスタマイズに成功した。dメトリクス社はその他の新規能力の開発にも成功し、こうした能力が米政府の分析官に有用性をもたらした結果として、DTICは2024年9月、dメトリクス社に5年間で9,950万ドルの生産契約を発注した。この契約は、国防総省(Department of Defense)が、オンライン上での敵対的活動を迅速かつ大規模に特定するために必要な支援を受け続けることを確実にする。 Defense Innovation Unit “Machine-Learning Powered Platform Provides DoD Ability To Identify Threat Network Activity” (10/30/24)

国土安全保障省、AI技術パイロットの第1フェーズを完了

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は2024年3月、人工知能(AI)技術を様々な使用に統合することを目的とした包括的な「AIロードマップ」を、連邦機関として初めて発表した。AIロードマップには、3件の生成AIに関するパイロットが含まれ、米国市民権・移民業務局(United States Citizenship and Immigration Services: USCIS)、国土安全保障捜査(Homeland Security Investigations)、連邦緊急管理局(Federal Emergency Management Agency: FEMA)で実施された。2024年10月までに、国土安全保障省はこれらのパイロット・プログラムを完了すると共に、市民の権利、プライバシー、自由の保護に取り組んだ。これらのパイロット・プログラムから得た教訓はその他のAIツールの開発と導入のガイドとして寄与している。また、国土安全保障省は、「AI部隊(AI Corps)」採用活動の一環として、2月15日以来、31名の技術専門家を雇用した。更に、国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官(Alejandro N. Mayorkas)は大統領の要請に応じて、人工知能の安全とセキュリティ委員会(Artificial Intelligence Safety and Security Board)を発足させ、2024年5月以来、3回の委員会を実施した。同委員会との密接な協議により、AIエコシステムにおけるAIの安全性とセキュリティの改善を目的としたガイダンスの策定が行われるなどしている。 Department of Homeland Security ” FACT SHEET: DHS Completes First Phase of AI Technology Pilots, Hires New AI Corps Members, Furthers Efforts for Safe and Secure AI Use and Development” …
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国防総省のR&D拠出に関する分析(2022年度)

2022年度の連邦政府による裁量予算は、予算権限(budget authority)で約1兆8,000億ドルに達したが。そのうち最大を占めたのは、国防総省(Department of Defense)で、例えば同省による軍事プログラムに裁量予算権限全体の43%に当たる7,770億ドルが充てられた。裁量予算の中で、全ての研究開発(R&D)向け連邦予算権限は合計1,802億ドルで、米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)によれば、そのうち国防分野は839億ドルである。NCSESはさらに、①国防全体、②国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)、③国防健康局(Defense Health Agency)、④空軍省(Department of the Air Force)、⑤陸軍省(Department of the Army)、⑥海軍省(Department of the Navy)、⑦宇宙軍(Space Force)、⑧その他の国防当局、について研究・開発・試験・評価(RDT&E)の内容を分析し、結論として、「国防総省を一つの事業体として取り扱うことは、そのR&D投資の多様性を隠してしまうことになる。国防総省を構成する多くの当局について見ることで、RDT&E予算が、様々な当局の様々なミッションやプログラム・ニーズに充当されていることがわかる」と分析している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Analysis of Department of Defense Funding for R&D and RDT&E in FY 2022” (10/30/24)

バイデン政権、半導体マテリアルR&DとAI技術を加速

バイデン政権は10月30日、次世代半導体製造の長期的な実行可能性を支援するため、最先端の人工知能(AI)及びオートノマス実験(autonomous experimentation: AE)を活用する活動を対象とした資金提供機会通知(Notice of Funding Opportunity: NOFO)を発表した。「業界の情報に基づく早急で持続可能な半導体マテリアル及びプロセスのためのCHIPS AI/AE(CHIPS AI/AE for Rapid, Industry-informed Sustainable Semiconductor Materials and Processes: CARISSMA)」と題するNOFOで、業界の技術、経済、持続可能性のゴールに対応する。本投資は、業界からの情報提供に基づき、大学をベースとする共同作業を通じて、業界のニーズに見合う新たな持続可能性のある半導体マテリアル及びプロセスを5年以内に設計し、業界の試験に採用されるよう実証することを目指す。また、米国の半導体研究開発(R&D)エコシステムに参加する大学、研究者、大学卒業生の数を増やすと共に、半導体製造の持続可能性を高める一助とする。こうした目的を達成するため、米国CHIPS(CHIPS for America)は、CARISSMAに最大約1億ドルの連邦資金が有用となることを期待している(各アワードは約2,000万~4,000万ドル)。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Opens $100 million Competition to Accelerate R&D and AI Technologies for Sustainable Semiconductor Materials” (10/30/24)