2011年度のNIHのグラント採択率は記録的低水準となる見込み

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の外部研究局(Office of Extramural Research: OER)がまとめた予備試算によれば、2011年度(9月30日締め)におけるNIHのグラント採択率(審査対象となった申請書がグラントを受益する割合)は17.4%で、過去最低に落ち込む見込みであるという。NIHの採択率はNIH予算が倍増された1999~2003年度は32%を記録したが、それ以降低迷している。フランシス・コリンズNIH所長(Francis Collins)は5月に、「グラント採択率が17~18%となった場合、歴史的低水準である」との見解を示した。ただし今回の数値は非常に予備的なものであり、11月初旬に行われるデータ整理後、上昇する可能性がある。 ScienceInsider “NIH Grant Success Rate Likely Hit Historic Low in 2011” (10/7/11)

下院、EPA規則から米国事業と雇用を守るという名目での法案を可決

下院は10月6日、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)による新規則「セメントMACT規則(cement MACT rules)」を矯正する法案、「セメント業界規制救済法(Cement Sector Regulatory Relief Act)」(H.R. 2681)を262対161で可決した。セメントMACT規則を遵守するには広範な工場閉鎖および数千人の雇用喪失が予測されており、下院法案では、多くの犠牲を伴う同規制の修正策として、EPAに実現可能な基準とタイムラインを提案するよう指示している。 House Energy & Commerce Committee “House Approves Bipartisan Legislation to Save Jobs and Protect American Businesses from Excessive Regulation” (10/6/11)

経済開発局(EDA)、産業クラスター支援に向けたウェブサイトのベータ版を発表

商務省経済開発局(Economic Development Administration: EDA)とハーバード・ビジネススクール(Harvard Business School)の戦略競争力研究所(Institute for Strategy and Competitiveness)は10月6日、イノベーターや中小企業による雇用創出や、地域経済成長の促進を支援することを目的とした新たなツール、「米国クラスター・マッピング(U.S. Cluster Mapping)」ウェブサイト(www.clustermapping.us)のベータ版立ち上げを発表した。同ウェブサイトを通じて、各地のクラスター・イニシアチブやその他の経済開発団体は、全国規模のデータベースに登録し、自分達の活動やイベントを広く告知し、適切なパートナーシップを模索すると同時に、ベストプラクティスを学ぶことが可能となる。将来的には、クラスター・イニシアチブの地理的地図、地域のビジネス環境に関するデータ、クラスター・データや経済開発手法のコンセプトの利用に関するツールやケーススタディといった幅広い機能を増やしていく計画であるという。 EDA “U.S. EDA Announces Registry to Connect Industry Clusters Across the Country” (10/6/11)

NSF、「イノベーション部隊(I-Corps)」の初の受益チームを発表

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「イノベーション部隊(Innovation Corps: I-Corps)」プログラムの初の受益チームとして、21件を選出したと発表した。これらの受益チームは今後、官民の専門家からガイダンスを受ける他、特別研究カリキュラムに参加し、各自の技術コンセプトの商業的可能性を評価するため5万ドルを受益する。I-Corpsプログラムでは、過去に助成を受けた基礎研究の商業的実現可能性を評価することを目的に、四半期ごとに最高25チームが選出される。 National Science Foundation “NSF Innovation Corps Announces First Round of Awardees” (10/6/11)

NIH、気候変動が健康にもたらす影響を調査する研究プログラムを開始

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の国立環境健康科学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences: NIEHS)が中心となり、気候変動が人間の健康に及ぼす影響について調査する研究プログラムが開始された。本プログラムを通じて、熱や天候の変動パターン、大気汚染や有害化学物質など環境的変化への暴露に対して人間がより脆弱となるリスク要因や、気候変動への適応や緩和努力の弊害などについて研究を行う。今回は、NIEHSおよび国立老化研究所(National Institute on Aging: NIA)、フォガティー国際研究所(Fogarty International Center: FIC)による助成を受ける研究プロジェクトとして、10件が発表された。 NIH News “NIH launches research program to explore health effects from climate change” (10/6/11)

オバマ政権、グリッド高度化パイロット・プロジェクトを発表

雇用創出および米国インフラ高度化に取り組むオバマ政権は10月5日、7件の送電線高度化申請について、許認可および建設の早期化に取り組むことを発表した。これにより、送電線が及ぶ12州において、数千件の建設・操業雇用が迅速に創出されると同時に、より安全で確実な21世紀型の電力グリッドを構築できることになる。2009年10月に、大統領府環境品質評議会(White House Council on Environmental Quality)や内務省(Department of Interior)、農務省(Department of Agriculture)、エネルギー省(Department of Energy)など9つの連邦機関が、連邦用地における送電線建設の迅速化・簡素化に向けた協力を深めることを目的とした覚書に署名しており、これが、今回の7件のパイロットプロジェクトにつながった。 ENERGY.GOV “Obama Administration Announces Job-Creating Grid Modernization Pilot Projects” (10/5/11)

「2022年までにバイオ燃料使用量義務が達成される見込みは低い」との報告

米国では2022年までに、①とうもろこし穀粒を中心とした「従来型バイオ燃料」の使用量を150億ガロンに、②バイオマス・ベースのディーゼル燃料使用量を10億ガロンに、③木材や芝、非食用植物部位などから生産されるセルロース系バイオ燃料使用量を160億ガロンにするなど、再生可能燃料の使用量が義務付けられている。しかし、米国研究評議会(National Research Council: NRC)が作成した報告書によれば、従来型バイオ燃料やバイオマス・ベースのディーゼル燃料については義務付け使用量を達成できると考えられるが、セルロース系バイオ燃料については現在商業的に実現可能なバイオ精製所が存在しないことなどから、義務付け使用量を達成できるかどうか不明であるとしている。また、これらの再生可能燃料の使用量義務付けが温室効果ガス削減に効果的な政策かどうかも不明であるとしている。 National Academies “Certain Biofuel Mandates Unlikely to Be Met by 2022 Unless New Technologies, Policies Developed” (10/4/11)

FDA、科学専門家による外部ネットワーク新設を計画

食品医薬品局(FDA)の医療機器・放射線保健センター(CDRH)は現在、外部の科学専門家で構成される「専門家ネットワーク(Network of Experts)」を新設する計画についてコメントを募集している。ネットワークは、CDRHのスタッフに対して、新技術やその他の問題に関する特別な専門知識を提供する外部ネットワークで、科学、大学、臨床の有力機関で構成される。CDRHはこれらの機関と合意契約を交わし、必要に応じてメンバーに問い合わせ、彼らの専門知識を得ることができるという仕組みである。CDRHは2011年12月30日まで12週間に亘るパイロットプログラムを行い、ここから有益なコメントが得られることを期待している。 FDA “FDA outlines plans for an outside network of scientific experts” (10/4/11)

バーナンキFRB議長がオバマ政権と議会に経済対策の強化を要請

連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board: FRB)のベン・バーナンキ議長(Ben Bernanke)は10月4日、議会公聴会で証言し、連邦議員およびオバマ政権に対して経済成長を強化するため更なる取り組みを行うよう要請した。バーナンキ議長は、「米国の景気回復は頓挫の危機に直面している」と述べた上で、新たな不況を避けるためには政府の新たな行動が必要であるとの考えを示した。バーナンキ議長は、連邦債務の引き下げや企業税制の不均衡と抜け穴を減らすことに取り組むよう繰り返し述べた他、住宅政策の見直しを行うよう求めた。 New York Times “Bernanke Urges Obama and Congress to Do More for Economy” (10/4/11)

エネルギー省の「市場主導型エネルギー高効率商業空調機」コンペに初の応募

エネルギー省は10月4日、エネルギー効率と費用効果の高い商業用の次世代空調機に関するコンペで、最初の応募があったと発表した。同省は今後、マックウェイ社(McQuay)から提出されたダイキン・マックウェイ「レベル」(Daikin McQuay “Rebel”)ユニットが、コンペで指定されたエネルギー効率水準に達しているかを試験する。このコンペは、エネルギー消費を現行機器に比べて最高50~60%削減することを狙いとしており、エネルギー省は大手米企業と協力して10トン容量の商業空調機(10-ton capacity commercial air conditioner、または、「屋上ユニット(rooftop units: RTU))の新性能基準を開発している。 ENERGY.GOV “Department of Energy Announces First Entry for Market- Driven High-Efficiency Commercial Air Conditioners Challenge” (10/4/11)