スパコン「ロードランナー」の運用が終了

2008年に世界で初めてペタフロップの壁を破ったスパコン、「ロードランナー(Roadrunner)」の運用が3月31日で終了する。ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)に設置されたロードランナーは、IBM社によって構築されたスパコンで、過去5年間にわたり、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の先端シミュレーション・コンピューティング(Advanced Simulation and Computing: ASC)プログラムの一部として、核管理計画(Stockpile Stewardship Program)に利用されてきた。 Los Alamos National Laboratory “End of the road for Roadrunner” (3/29/13)

「米国のバイオ燃料政策は海外での温室効果ガス増大につながる」との報告

デューク大学(Duke University)のニコラス環境政策ソリューション研究所(Nicholas Institute for Environmental Policy Solutions)が今月発表した分析報告によれば、米国におけるエタノール利用義務付け政策は国内での温室効果ガス排出削減につながっているものの、その影響で世界における同ガスの排出が微増する可能性が高いという。化石燃料の代替となる一方で、土地利用の変更によって二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスが排出される可能性がある作物由来の燃料について、正確な排出数値を算出しようとする試みが数多く実施されているが、ニコラス研究所では、コンピューターモデルを使ってより包括的な研究が行われている。それによれば、バイオ燃料の使用を義務付けた再生可能燃料基準(Renewable Fuels Standard)が強化された場合、米国の多くの農産物製品輸出が減少し、他国はそれを補填するために草原や森林を農地に転用することなどから、地球全体の温室効果ガス排出は増加し、それは米国における化石燃料排出削減による温室効果ガス削減を上回ると予測されるという。 Midwest Energy New ” Study: U.S. biofuels policy pushes GHG emissions overseas” (3/28/13)

NSFの資金提供を受けた世界最強スパコン、ブルー・ウォーターズの研究利用が正式に開始

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の資金提供を受けて開発が行われた世界最強のスパコンの一つ「ブルー・ウォーターズ(Blue Waters)」の研究利用が3月27日に正式に開始された。ブルー・ウォーターズが設置されているイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(University of Illinois at Urbana-Champaign: UIUC)の国立スーパーコンピューティング・アプリケーション・センター(National Center for Supercomputing Application)で行われた式典には、企業や政府、大学の指導者達が参加した。ブルーウォーターズは、ピーク時で毎秒約1.2京(12 quadrillion)の浮動小数点操作を行う性能を有し、持続的な性能が実証されている。ブルーウォーターズの利用で有望な研究として、HIVのモデリングや地球気候変動、地震予測などが挙げられている。 National Science Foundation “NSF-Supported Blue Waters, One of the World’s Most Powerful Computers, Is Open for Research” (3/28/13)

GAO、エネルギー効率に関する3つの連邦プログラムについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、エネルギー省(Department of Energy)による「最低限のエネルギー効率基準(minimum energy efficiency standards)」、連邦取引委員会(Federal Trade Commission: FTC)による「エネルギーガイド(EnergyGuide)」、環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)がエネルギー省の支援を受けて行っている「エネルギー・スター(Energy Star)」という3つのエネルギー効率プログラムについ、調査を行った。その報告書「エネルギー効率:連邦プログラム間のより良い調整が試験用リソースの配分に必要とされている(Energy Efficiency: Better Coordination among Federal Programs Needed to Allocate Testing Resources)」によれば、これらの3つのエネルギー効率プログラムは断片化され重なり(overlap)も見られるものの、概ね重複(duplication)はしていないという。ただし、エネルギースター・プログラムでは、製品がエネルギースター表示の対象となるかどうかを調べる検証試験に関して、EPAとエネルギー省の間で試験の重複が見られるという。GAO報告書は、EPAが検証試験の対象として選出した製品モデルについてエネルギー省とより良いコミュニケーションを行うよう勧告している。 Government Accountability Office “Better Coordination among Federal Programs Needed to Allocate Testing Resources” (3/28/13)

GAO、風力発電関連の連邦イニシアチブに関する報告書を発表

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は、連邦政府による風力発電関連のイニシアチブを調査し、その結果を報告書「風力エネルギー:新たな行動により、連邦政府による資金援助の効果的な利用を確実にできる可能性(Wind Energy: Additional Actions Could Help Ensure Effective Use of Federal Financial Support)」として発表した。報告書によれば、2011年度には連邦政府による風力発電関連のイニシアチブが82件実施されていたという。それらは9つの連邦機関によって行われており、エネルギー省(Department of Energy)や内務省(Interior)、農務省(Agriculture)、商務省(Commerce)、財務省(Treasury)の5省で73件のイニシアチブが実施されている。GAO報告書によれば、これらの82件の風力発電関連のイニシアチブは省庁間で断片化しており、その多くに重複する内容が見られ、一部には風力発電施設の導入に重複する資金援助が提供されているという。GAOは、エネルギー省と農務省が法的権限の範囲内でそれぞれのイニシアチブの資金援助が申請者の風力エネルギープロジェクト建設に必要とされているかどうかを正式に評価及び文書化することを勧告している。 Government Accountability Office “Additional Actions Could Help Ensure Effective Use of Federal Financial Support” (3/11/13)

再生可能エネルギーは増加した一方、エネルギー消費と二酸化炭素排出は減少

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)が発表した「月間エネルギー・レビュー(Monthly Energy Review)」(2012年12月31日までのデータに基づく)によれば、オバマ政権1期目の間に、再生エネルギー源や天然ガスは急速に拡大した一方、石炭や原子力、石油輸入及び使用、エネルギー消費、二酸化炭素排出は全て大きく減少したという。2008年(ブッシュ政権最後の年)と2012年(オバマ政権1期目の最後の年)のデータを比較すると、再生可能エネルギー源(バイオ燃料やバイオマス、地熱、水力、太陽、風力など)による国内エネルギー生産は23.48%増加し、中でも風力と太陽エネルギーの生産は2倍以上となった。一方、全ての資源からの国内エネルギー生産合計の増加はわずか8.15%であった。また、エネルギー消費総量は4.16%減少し、石油消費は6.95%減少した。二酸化炭素排出は9.38%、原油及び石油製品の輸入は17.32%減少した。 Domesticfuel.com “Renewable Energy Up, Enery Consumption, CO2 Down” (3/28/13)

オバマ大統領、予算教書を4月10日に提出

オバマ政権高官によれば、オバマ大統領は4月10日に予算教書を議会に提出するという。予算教書は通常、2月第一月曜日に提出されており、今年は例年よりも2ヶ月遅れとなる。また、予算教書が提出されるその日の夜にオバマ大統領は約10名の共和党議員と夕食会を行う予定であるという。大統領府のジョシュ・アーネスト報道官(Josh Earnest)やオバマ大統領の側近は、「今年の予算教書は、財政の崖や自動歳出削減措置などを巡る議会との論争から生じた不透明性により、提出が遅れている」と述べている。ジョン・ベイナー下院議長(John Boener、オハイオ州選出共和党)やその他の共和党議員は、オバマ大統領の予算教書提出のずれ込みを批判している。上院、下院はそれぞれ独自の予算案を可決しており、今後の交渉が待ち受けている。 USA Today “Obama to release his budget proposal April 10” (3/28/13)

「エネルギー省は契約企業幹部に過剰報酬」との報告

エネルギー省(Department of Energy)の監察官室(Office of Inspector General)が3月27日に発表した報告書によれば、エネルギー省は、契約企業幹部に過剰な給与を支払っているという。例えばテネシー州オークリッジを拠点とする同省高官は、URS|CH2Mオークリッジ社(URS|CH2M Oak Ridge LLC)の10名の契約幹部に対して、相場よりも高い給与を支払うことを承認したという。同社は、オークリッジにある東テネシー技術パーク(East Tennessee Technology Park)における環境清掃活動を管理する22億ドル契約を請け負っている。この他にも、相場よりも74%以上高い給与を支払っている事例が2件指摘されている。こうした上で報告書は、契約企業幹部給与を確認するための措置を導入するよう提案している。 Government Executive “Energy Dept. Overpays Contractor Executives” (3/27/13)

サンディア国立研究所の管理契約入札を巡り、大学と企業が協議

ニューメキシコ大学(University of New Mexico)のボブ・フランク学長(Bob Frank)は3月26日、多数の民間企業がサンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)の管理契約(24億ドル規模)の共同入札に関心を示しており、これらの企業と対話をしていると発言した。1993年以来、同研究所の管理契約を請け負っているロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)の契約は9月に失効することになっており(6ヶ月延長の可能性あり)、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)は新規契約の競売を行う計画を発表している。ロッキード・マーティン社は契約の継続を希望している。 Phys.org “University, companies discuss Sandia Labs contract” (3/27/13)

「米国は世界最大の風力発電市場に成長」との報告

ナビガント・リサーチ社(Navigant Research)が発表した業界報告書によれば、米国のGEウィンド社(GE Wind)は2012年、それまで(2000~2011年)世界1位を維持していたデンマークの風力発電メーカー、ベスタス社(Vestas)を抜いて世界最大の風力発電供給事業者となったという。GEウィンド社のシェアは15.5%、ベスタス社のそれは14%であった。米国はまた、2012年に1万3,124メガワットの新規風力発電を導入し、中国(1万2,960メガワット)を抜いて世界1位となったという。市場規模は米国、中国に次いで、ドイツ、インド、英国となっている。ナビガント社では、世界の風力市場規模合計は、2012年の742億ドルから、2017年の1,090億ドルに成長すると予測している。 Think Progress “We’re Number One: U.S. Installed Most Wind Power In 2012, U.S. Company GE Wind Is #1 Supplier” (3/27/13)